日本の周辺国が装備する兵器のデータベース


▼82式軍用ドーザー(GJT-211)



▼82A式軍用ドーザー(GJT-211A)



▼84A式地雷処理用ロケットを発射する82A式軍用ドーザー


GJT-211A性能緒元
重量22.6トン
全長7.726m(ドーザーブレード含む)
全幅4.33m(同上)
全高3.21m(車載機銃含む)
エンジンKHD BF8L413F 空冷ディーゼル 320hp
最高速度47km/h
航続距離350〜400km
武装54式12.7mm重機関銃×1(300発)
 84式A型地雷処理用ロケット×2
装甲車体と操縦席に防弾装甲
乗員4名

中国が開発した最初の軍用ドーザーは、ソ連のBAT軍用ドーザーをモデルに開発された65式履帯式救路機であった。中国軍は1970年代後半になると、65式に替わる新型軍用ドーザーの開発を行うことを決定した。これによって開発されたのが81式軍用ドーザ(GJT-210)と本稿で紹介するGJT-211/GJT-211A軍用ドーザーである。後者は当初「82式/82式A型軍用推土機」と命名されていたが、のちにGJT-211/GJT-211Aと改称された。

GJT-211の開発は1979年初めに開始された。中国軍工程兵科(工兵科)は新型ドーザーに対して、高速での道路開削能力と前線での使用に耐え得る装甲防御力を付与することを要求した。そして部隊の逼迫する需要を賄うため、開発期間の短縮も求められた。開発初期の検討の結果、新型ドーザーは62式軽戦車(WZ-131)の車体を流用することが決定された。1979年9月には設計案がまとまり、1980年初めには新型軍用ドーザー案に関する検討作業が行われた。最終的には1980年5月に設計案が完成し、関係機関での批准が行われた。この設計案に基づき2両の試作車が同年10月に完成し、評価試験が開始された。延べ450時間に渡る試験の結果、車両の総合的能力、機関部や作業装置の設計は問題の無いことが証明された。しかし走行システムと油圧系統に故障が多発したこと、操縦室の密閉性等に問題があることが判明した。開発を担当した工廠は、試験場に数十名の開発要員を派遣して問題箇所の洗い出しを行い、10箇所以上に渡る改修作業を実施した。1981年後半には、これらの改修を加えた生産型車両の製造が開始された。2両が車両試験に回され、残りの車両は広州軍区等での部隊における実地試験に供されることになった。部隊での評価はおおむね好評であった。1982年9月には延べ500時間に渡る車両試験も終了し、要求された各種指標を満たすことが証明された。これを受けて1983年3月4日には、工程兵科軍工産品定型委員会が新型ドーザーの設計を承認し82式軍用ドーザーとして制式化が行われた。

1990年には、GJT-211に84A式地雷処理用ロケットを搭載した発展型の開発を行うことが決定された。試作車両は1990年7月15日に完成し、翌91年9月9日には「82A式軍用推土機」として制式化された。工廠での生産番号は902であり、のちにGJT-211Aと改称されたのは前述した通りである。

GJT-211とGJT-211Aの基本性能はほぼ共通である。GJT-211Aのスペックは車体重量22.6トン、全長7.726m、全幅4.33m(全長全幅共にドーザーブレードを含む数値)、全高3.21m(車載機銃含む)。エンジンは62式軽戦車と同じKHD BF8L413F 空冷ディーゼル(320hp)で最高速度は47km/h、航続距離は350〜400km。操縦室と車体は防弾鋼板が施されており前線での作業を可能としている。自衛火器として操縦室上部のキューポラに54式12.7mm重機関銃を搭載可能。ドーザーの作業能力については、排土距離30mの場合、一時間で225立方メートルの土砂を撤去可能、50mの場合は1時間で189立方メートルの排土が可能。急増道路開削では一時間に6.7kmの開削が可能。中程度の不整地では3〜5km/hの作業効率となる。GJT-211Aは車体後部に84A式地雷処理用ロケット2発を搭載している。84A式は発射機、ロケット、ワイヤー、爆薬帯、管制表示縄、発射架、点火操縦装置で構成されている。ロケットの最大射程300mで、ロケットによって引き出された爆薬帯が地上に落下後爆発することで地雷を誘爆させ通路啓発を行う装備である。誘爆対応型対戦車地雷の場合、幅2.2m、距離60mの通路啓開が、非対応型の場合は幅5m、距離60mの通路啓発が可能。地雷の処理確立は90%とされている。

GJT-211/GJT-211AはGJT-210と共に、装甲機械化部隊の工兵(工程兵)部隊に配備され、部隊で高く評価された。これらの車両の装備により、前線での迅速な道路の開削・修理作業や野戦陣地の構築作業が可能となった。またドーザーの機動力が向上したことにより部隊の急速な展開にも追随出来るようになったことも重要な改善点である。

【参考資料】
坦克装甲車両 2004年12月号「風采各昇的装甲工程保障装備」(坦克装甲車両雑誌社)

【関連項目】
62式軽戦車の派生型

中国陸軍

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