日本の周辺国が装備する兵器のデータベース






▼815型射撃統制システム


90式35mm連装機関砲性能緒元
重量6.3トン〜8.0トン
全長 
全幅4.49m
全高 
武装Oerlikon 90口径35mm機関砲×2(238発×2)
有効射程4,000m
有効射高3,000m
発射速度550発/分(2門で1100発)
上下射角-5〜+92
左右射角全周
旋回速度120度/秒
俯仰速度60度/秒
砲員3名+2名

エリコン・コントラヴェス社(現在はラインメタル社の傘下)製35佻∩機関砲は、日本、韓国、中国、台湾が共通して装備している珍しい兵器の1つである。

中国は自国の対空機関砲の旧式化を踏まえ、防空部隊の近代化のため1980年代にスイスのエリコン社と35佻∩機関砲の購入・ライセンス生産に関する協議を行う。エリコン側は、GDF-002 35佻∩機関砲に関する技術提供を提示。しかし弾薬に使用される炸薬や装薬の配合や製法、対空システムの根幹に関わる技術の供給はスイス政府により拒否される。最終的に1987年に中国とスイス両国は技術移転に関する契約を締結し、中国は供与された技術を元に35佻∩機関砲の国産化に関する研究を開始。開発の責任者は楊葆新技師。「90式双管35亳0式高炮系統」として制式採用されるが、その存在が広く知られるようになるのは1999年の建国50周年の軍事パレードであった。90式35佻∩機関砲は、エリコンの区分ではGDF-002とGDF-003の中間の性能を有すると中国は主張している。

国産化に当たっての変更点は以下の通り
装填装置の改良GDF-002の装填装置はKDB型、中国はスイスの技術支援を受け改良型のKDC型装填装置を搭載、火砲の自動装置の信頼性と発射速度を向上させた
炸薬/装薬の開発弾薬の炸薬、装薬の配合技術は公開されなかったので、中国独力で国産化
砲の駆動システム改良原型のGDF-002に比べて7%の性能向上
射撃統制システムの国産化815型射撃統制システムの開発。搭載される902型捜索レーダーは約8000mの操作能力を有する

90式35佻∩機関砲の性能は、従来の74式37佻∩機関砲と比較すると、有効射程(3800m→4000m)、砲初速(866m/秒→1175m/秒)、発射速度(480発/分→1100発/分)で上回るだけでなく、目標探知能力(無→有)、反応速度(15秒→6秒)でも大幅に性能向上し、自動化(1個中隊の必要人員、70〜80名→14名)、信頼性(無修理時間間隔、12時間→150時間)でも大きな差をつけた。

中国北方工業集団公司(NORINCO)は35mm機関砲用の各種砲弾を開発しており、HEI(high-explosive incendiary焼夷榴弾)、HEI-T(High Explosive Incendiary with Tracer曳光焼夷榴弾)、SAPHEI-T(Semi-Armor Piercing High Explosive Incendiary-Tracer半徹甲曳光焼夷榴弾)、TP-T(Target Practice with Tracer曳光訓練弾)、調整破片型ABM(Air Burst Munition)弾などが開発されている[6][7]。最後のAMB弾は近年ラインナップに加えられたもので、エリコン・コントラヴェス社が開発した35mm AHEAD(Advanced Hit Efficiency And Destruction)弾に相当する機能を備えており、35mm機関砲による対空目標打撃能力を大きく向上させるものといえる[6]。(GDF-06 35mm対空機関砲を使用するパキスタンからAHEAD弾の関連技術を入手した可能性が指摘されている[6])。

90式35佻∩機関砲の射撃中隊は2個小隊からなり、小隊は35佻∩機関砲2門と815型射撃統制システム(捜索レーダー/追尾レーダーと光学/赤外線サイト、射撃指揮装置で構成)、発電車、牽引車×4で編成される。弾薬は56発入りの弾倉×2と63発入りの副弾倉×2から成り、一門合計238発の弾薬を搭載している。一門の操縦要員は3名。

90式の原型となったGDF-002 35佻∩機関砲は1970年代に完成したものであり、現在の戦場に適合するためのデータリンク化、弾薬装填装置の改良、AMB弾の運用能力の付加などの各種改良が行われている。90式改良型には「AF902」の輸出名称が与えられている[8]。

【派生型】
中国では、90式35mm連装機関砲を利用した各種派生型の開発が進められている。1990年代後半から、中国陸軍の中〜低高度防空用に35mm機関砲2門を搭載した装軌式自走高射機関砲の開発が開始され、2007年に07式35mm自走高射機関砲(PGZ-07)として制式化され、その前後から中国軍への配備が開始されている、

これとは別に、NORINCOは国際兵器市場向けに35mm連装機関砲を6×6軍用トラックのシャーシに搭載した自走対空砲を開発。2009年2月にUAEで開催されたIDEX2009兵器博覧会では「CS/SA1 自走対空システム」の名称で公開されている。

【参考資料】
[1]兵工科技 2005年2月号「精靈射手-中国90式双管35毫米牽引高炮系統」
[2]世界航空航天博覧 2005年12月下半月号「新型35亳米牽引式高炮-総設計師楊葆新訪談」
[3]Chinese Defence Today
[4]中国武器大全
[5]中華網 「簡氏:中国推出新外貿双35mm自走輪式高炮」
[6]MDC軍武狂人夢「95/04式砲/彈合一自走式防空系統/雙聯裝35mm自走防空砲」
[7]平可夫「中国改進90式AF902高射砲」(『漢和防務評論』2012年10月号)27ページ

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