925型潜水艦救難艦（11975T型）は、1970年代中期に3隻建造された本格的な潜水艦救難艦。NATOコードはDajiang Class（大江型）。前甲板にDSRV（Deep Submergence Rescue Vehicle：深海救難艇）とその揚降用クレーン（最大吊り上げ荷重58トン）が配置されている。搭載しているDSRVは最大深度600m、最大救難可能深度200mの能力を有している。後甲板にはヘリコプターの格納庫と発着艦甲板が備えられており、Z-8汎用ヘリコプター2機を搭載できる。固有の武装は装備していないが、必要に応じて76式37mm連装機関砲3基を搭載する事が可能とされている。
925型は北海、東海、南海の各艦隊に1隻ずつ配備されている。本級の設計は成功作と見なされた様で、同型艦2隻が海洋観測艦として運用されている他、設計を流用した輸送艦も建造されている。
■性能緒元
| 満載排水量 | 11,975t |
| 全長 | 156m |
| 全幅 | 20.6m |
| 主機 | ディーゼル 2軸 |
| MANディーゼル 2基（9,000馬力） | |
| 速力 | 20Kts |
| 乗員 | 308名 |
【兵装】
| 近接防御 | 76式37mm連装機関砲 | 3基（平時は未搭載。） |
| 艦載ヘリコプター | Z-8汎用ヘリコプター | 2機 |
■同型艦
| 1番艦 | 長興島 | Changxingdao | 北救121→861 | 1976年11月「北救121」として就役。後「長興島」に改名 | 北海艦隊所属 |
| 2番艦 | 崇明島 | Chongmingdao | 東救302→862 | 「東救302」として就役。後「崇明島」に改名 | 東海艦隊所属 |
| 3番艦 | 永興島 | Yongxingdao | 南救506→863 | 「南救506」として就役。後「永興島」と改名 | 南海艦隊所属 |
▼前甲板のクレーンの後ろにDSVRが搭載されている
【参考資料】
世界の艦船 1999年3月号
Global Security "Dajaing Class"
Mars's Jargon 「中国軍事全面介紹（已解密）」
904型輸送艦（ダーユン型/大運型）
中国海軍