946型潜水艦救難艦（中国語では946型近海潜水救生船）は1970年代後半に2隻が建造された潜水艦救難艦[1][2]。NATOコード名はDAZHOU class（ダージョウ型/大周型）。
1970年1月22日に中国海軍司令部は「946型近海潜水救生船方案設計会審会議紀要」を発送し、会議の決定に基づいて広州造船廠に南海艦隊向けの近海潜水艦救難艦2隻を発注する事が決定された[2]。この際に艦番号「南救502」と「南救504」を付与することも取り決められている[2]。1974年7月25日、2隻の建造が同時に開始された。1977年5月5日に進水し6月には停泊試験が開始され、9月23日〜30日にかけて近海での航行試験が、11月26日〜12月19日にかけて遠洋航行試験が行われた。海軍への引渡しは1977年12月26日。翌1978年2月に造船所を離れ、南海艦隊防救大隊に配属された[2][4]。946型の主なスペックは以下の通り。満載排水量1,000t、全長79.0m、全幅9.5m。喫水2.6m。ディーゼル2基、推進軸2軸で、最高速力は18kts。乗員は130名[1][3]。船体は平甲板型で艦首に波除け用のブルワークが付いている。上部構造物の後端にクレーンが装備されており、潜水艦救難任務やサルベージ作業、物資の積み込みなどに使用する。自衛火器として艦橋直前に37mm連装機関砲1基、上部構造物後端に14.5mm連装重機関銃2基を搭載している[1]。
就役後、2番艦の「南救504」は北海艦隊に転属となり艦番号も「北救137」と変更されている[2]。
■性能緒元
| 満載排水量 | 1,100t |
| 全長 | 79m |
| 全幅 | 9.5m |
| 喫水 | 2.6m |
| 主機 | ディーゼル2基、2軸 |
| 速力 | 18kts |
| 乗員 | 130名 |
【兵装】
| 近接防御火器 | 37mm連装機関砲 | 1基 |
| 14.5mm連装重機関銃 | 2基 |
【電子装備】
| 航海レーダー | Fin Curve | 1基 |
■同型艦
| 1番艦 | 南救502 | Nánjiù502 | 広州造船廠で建造、1974年7月25日起工、1977年5月5日進水、1978年2月就役 | 南海艦隊所属 |
| 2番艦 | 南救504→北救137 | Nánjiù504→Běijiù137 | 広州造船廠で建造。1974年7月25日起工、1977年5月5日進水、1978年2月就役 | 北海艦隊所属 |
【参考資料】
[1]Jane's fighting ships 2007-2008 （Jane's Information Group）148頁。
[2]鼎盛军事「946型近海潜水救生船(南救502、北救137、东救304)」（2007年6月5日）
[3]中国軍艦博物館「ASL/大州級2艘: 南救502 , 南救504 」
[4]環球展望網-军事-武器装备「中国人民解放军海军辅船说明及图集」
946A型潜水艦救難艦（ダードン型/大東型）
中国海軍