日本の周辺国が装備する兵器のデータベース






性能緒元
空虚重量250kg
最大離陸重量410kg(中継通信型)/480kg(戦術偵察型)
全長6m(胴体長3.8m)
翼幅9.3m
エンジンHS-700空冷レシプロエンジン×1(51馬力)
最大速度180km/h
上昇限度6,000m(中継通信型)/8,000m(戦術偵察型)
戦闘行動半径600km(中継通信型)/200km(戦術偵察型)
連続飛行時間16時間

ASN-207多用途戦術無人偵察機は、西北工業大学西安愛生技術集団が開発したASN-206 UAV(unmanned aerial vehicle:無人航空機)の改良型[1]。機体が大型化され、ペイロードの増加や航続距離の延伸が図られている[1]。ASN-207はメーカーの製品名称であり、軍の制式名はWZ-6(無偵6)、BZK-006、K/JWR6、JWP-02などの名が伝えられている(後述)[2]。

ASN-207の開発では、最前線から敵陣奥地に最大600km進出して戦術偵察任務を遂行する能力を確保することが目標とされたが、地上からの無線通信ではこのような遠距離にいるUAVを管制することは困難であった[3]。開発陣では、実際に偵察を行う機体とは別に、中継通信を行うUAVを飛ばしてリレー通信を行うことでこの問題を解決することを決定した。具体的には、ASN-207(無線中継型)が、地上の管制局と偵察中のASN-207(偵察型)の間に位置して空中無線中継局となり、無線中継型ASN-207を介して地上から発信された無線と偵察型ASN-207から送られてくる目標映像データなどをやり取りするという手法である[3]。

【性能】
ASN-207の機体構成は、双胴双尾翼形式で推進式プロペラと前型ASN-206を踏襲している。ASN-207は、機体上部に地上からの飛行制御指令を受信するドーム型アンテナが搭載されており、ASN-206との識別点になっている[2]。4気筒ガソリンエンジンで2枚式プロペラを回転させるのはASN-206と同じ。航続距離は1200kmとASN-206の4倍に延伸されている。しかし、機体は大型化したがエンジンはASN-206と同じため
最高速度は210km/hから180km/hに低下している[3][4]。

ASN-207はGPS衛星位置測定システムと無線制御システムを組み合わせた航法・飛行制御システムを採用 [3]。偵察用機材としては機首下部に上下左右に可動するセンサーターレットを装備している[2]。センサーターレットには、電子光学カメラ、前方監視赤外線装置、レーザー測遠/照準機が内蔵されており、昼夜を問わず目標の撮影が可能。このほか、電波情報収集用のELINT(Electric intelligence)装置、レーダー波警戒装置、ECM(Electronic Counter Measures)システムを搭載している[3]。

ASN-207は、東風EQ1240 6×6野戦トラックの荷台に搭載された発射台に置かれて輸送される[3]。輸送の際には主翼は取り外されており、発射前に胴体に装着される。離陸時には、発射台から補助ロケットモーターを利用して射出する。ロケットの噴煙を避けるために、発射台は真横に向けた状態にされる。着陸の際には胴体に取り付けられたパラシュートを使用する[3]。

ASN-207無人機システムは、ASN-207無人機(戦術偵察型/無線中継型)、発射台を搭載したUAV輸送車輌、指揮管制車輌(通信/情報処理装置を搭載)、データリンク車輌、必要に応じて遠隔操作データの中継を行う携行式トランシーバー、整備支援車輌(整備/機材試験機材を搭載)、UAVから送信されたデータの処理機材を搭載した車輌などで構成される[3]。UAV輸送車輌、指揮管制車輌、データリンク車輌、整備支援車輌、データ処理車輌は、いずれも6×6野戦トラックをシャーシに使用している[3]。

【運用状況】
ASN-207は、これまでの中国軍の戦術偵察用UAVと比較すると大幅に偵察距離を伸ばすことに成功した機体であり、主に中国陸軍への配備が進められている。

制式名称としてはWZ-6(無偵-6)の名が知られているが、このほかに、弾着観測などに使用している砲兵部隊ではJWP-02、戦術偵察に使用している特殊部隊ではBZK-006と、配備されている部隊によって異なる名称が付与されており、それぞれの任務に合わせた改修が行われていることをうかがわせる[2]。JWP-02は前型ASN-206(JWP-01)と共に長射程の03式300mm12連装自走ロケット砲(PHL-03/AR-2)部隊の弾着観測や偵察任務に用いられている[5]。

【参考資料】
[1]Chinese Defence Today「ASN-206 Unmanned Reconnaissance Aerial Vehicle」
[2]Chinese Military Aviation「BZK-006/WZ-6」
[3]「ASN-207 reconnaissance UAV」(Yefim Gordon and Dimitriy Komissarov『Chinese Air Power』MIDLAND/2010)337頁
[4]China's Silver Hawk UAV Program Advances
[5]Richard D. Fisher, Jr.・Alexandria, Va.「China Seeks UAV Capability」(AVIATION WEEK/2011年8月8日)

【関連項目】
ASN-206多用途戦術無人偵察機(JWP-01)
ASN-209多用途無人偵察機
「銀鷹」無人通信中継機
中国陸軍

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