日本の周辺国が装備する兵器のデータベース


▼ASN-229Aの模型。主翼下パイロンには空対地ミサイルが搭載されている。

▼ASN-229Aの管制装置


性能緒元
最大離陸重量800kg
全長5.5m
翼幅11m
エンジン
最大速度
巡航航度160〜180km/h
上昇限度10,000m
巡航高度8,000m
作戦行動半径2,000km(衛星中継が必要)
巡航飛行時間20時間
ペイロード100kg
兵装レーザー誘導式空対地ミサイル×2(搭載兵器の型式は不明)

ASN-229A多用途戦術無人偵察・攻撃機(中国語ではASN-229A察打一体无人机系统)は、西北工業大学西安愛生技術集团公司が開発したUAV(unmanned aerial vehicle:無人航空機)で中高度での長時間の偵察・観測任務に加えて、搭載する空対地ミサイルによる対地攻撃能力を備えているのが特徴。2010年に開催された珠海航空ショーにて始めてその存在が公にされた[1]。

【性能】
ASN-206は、双胴双尾翼形式で、胴体尾部にエンジンとプロペラを配置する推進式配置を採用している。この配置の利点は、機首部分に偵察用機材を搭載することにより良好な視界を確保できる点にある。西安愛生技術集团公司ではASN-206/207/209などのUAVにこの形式を採用しており、ASN-229Aの開発においてそのノウハウが生かされたものと思われる。エンジンに関する情報は乏しく、型式や出力などは不明。

ASN-229Aの機体のサイズは、全長5.5m、翼幅11m、最大離陸重量800kg。機体の設計では、垂直尾翼に傾斜角を付け、レーダー波を反射せずに通過させてしまう複合材を多用するなどレーダー反射断面積の低減を考慮しているとされる。機体構造の約80%に複合材を使用しているのもASN-229Aの特徴[1]。スパンの長い主翼の下部には兵装ステーションが装備されており、空対地ミサイルの装備が可能[1]。

離陸の際には、カタパルトから補助ロケットモーターを利用して射出される[2]。着陸時には地上からの遠隔操作モードと飛行制御装置による自律モードのどちらかを選択する[1]。自律モードの場合は、まず地上の管制局から着陸地点を送信。その後、機内の高度計の数値に基づいて、高度数百mの位置に達するとパラシュートを展開、滑空しながら数百mを飛翔して指示された当該地点に着陸する。胴体に取り付けられたパラシュートを使用して回収されるため滑走路のない状況でも運用できる。胴体下部には着陸時の衝撃を和らげるためスキッドが装備されている[1]。

機首下部には電子光学/赤外線センサーとレーザー測距/目標指示器を内蔵した旋回式ターレットが装備されており、機体の進行方向にかかわり無く任意の方向を見ることが可能[1]。着陸の際には、破損を避けるためにターレットは機内に収納される[1]。ASN-229Aが撮影した静止画や動画は、昼夜を問わずリアルタイムで地上に送信することが可能。地上の管制ステーションでは、送信された映像を元に目標情報を確認、敵と判断したらASN-229Aのレーザー目標指示器で目標を照射、搭載する空対地ミサイルの発射指令を出して目標を攻撃する[2]。地上との連絡は見越し距離内部では無線を使用するが、見越し距離外部では衛星通信を利用する[2]。そのため機首上部には衛星通信用アンテナが内蔵されている。ASN-229Aは、衛星通信を利用することにより、通常の無線では遠隔操作が困難になる見越し線外部での運用が可能となり、作戦行動半径2,000kmという長い航続距離を実現している[1]。無人機のため、パイロットの疲労を考慮する必要は無く、20時間に及ぶ連続飛行が可能[2]。

ASN-229Aの管制ステーションには、故障に備えて2台の管制装置が併設されており、通常は一台でUAVの制御・指揮を遂行する[1]。管制装置には4基の液晶パネルが装備されている[1]。最上部の大型パネルはUAVの航跡をリアルタイムで表示しており、操作要員は随時UAVの飛行している地理や方位などの情報を確認できる[1]。その下にある大型パネルはUAVが撮影した映像が映し出されており、操作要員はこれを参考にして目標の有無、脅威度を判定し、攻撃の是非を決定する[1]。2枚の小型パネルには機体の各種データが表示されており、機体の状態を把握する際に使用される[1]。機体の操作が必要な際には、管制装置に備え付けられた操縦桿を使用する[1]。

【総括】
ASN-229Aは、目標捜索と攻撃を一機種のUAVで実行することを目的として開発された[1]。同様の機体としてはアメリカが開発したMQ-1プレデターUAVなどが存在する。ASN-229AはMQ-1と同じく、中高度で長時間の飛行を行い、発見した目標に対して即座に攻撃を加えることが出来る非対称戦争に適したUAVであるといえる。

現在、中国軍での運用は確認されていないが、西安愛生技術集团公司では各地で開催される兵器博覧会にASN-229Aを出展しており、各国への売込みを図っている。

【参考資料】
[1]姜浩・丛语「爱生公司无人机新品—访西安爱生技术集团公司型号总设计师马晓平」(『兵工科技 2010 23・24合刊 珠海航展专辑』/兵工科技杂志社)61〜64頁
[2]西安爱生技术集团公司公式サイト「ASN-229A察打一体无人机系统」

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