日本の周辺国が装備する兵器のデータベース


▼HJ-8


▼再設計により軽量化されたHJ-8L


▼HJ-8A/C/E/F


HJ-8A性能緒元
全長875mm
直径120mm
重量11.2kg
最大速度200m/秒
射程100m〜3000m
誘導方法半自動指令照準線式
装甲貫通能力800m
発射速度3発/分

中国軍がHJ-73対戦車ミサイルの部隊配備を開始した1970年後半、各国では、BGM-71(TOW)、ミラン、9M111ファゴット(AT-4)のような第2世代の対戦車ミサイルへの更新が進展していた。1977年、中国は対戦車ミサイルが大規模に使用された第四次時中東戦争の戦訓などを加味した上で、中国国産の第二世代の対戦車ミサイルを早期に開発することを決定した。

既に1974年から75年にかけて、次期対戦車ミサイルに関する設計草案を作成されていた。しかし、要求された各技術、ミサイル収納用チューブ式コンテナ、赤外線照準機の測量精度の向上、運用性・生産性の高い誘導装置と発射機の開発などは当時の中国では初めての技術的経験であった。そのため開発では、赤外線信号の不正常、指令伝達用有線の切断、低温時の射程短縮などの問題が続発した。これらを克服し、要求通りの射程、装甲貫通力、命中率、着発率を達成し、1984年にHJ-8として制式採用され1988年から部隊配備が開始された。HJ-8の開発においては、フランスから試験的に調達したHOT対戦車ミサイルが大いに参考にされたとされている。

HJ-8はその後、射程の増大(3000m→4000m)、タンデム弾頭の採用によるERAへの対応、装甲貫通力の向上(均質鋼板800丐1000舒幣)、誘導のデジタル化による命中率の向上、赤外線暗視装置の装備による全天候化での運用を可能にする等の改良が施され、様々なバリエーションが開発された。

HJ-8は、光学・赤外線照準器を装備した発射機にミサイルのチューブ式コンテナを装着、誘導方法は、赤外線による半自動指令照準線式であり、誘導手は照準器で目標を命中まで照準するだけでよいなどと典型的な第2世代の対戦車ミサイルとしての性格を有している。装甲貫通能力は800mm、命中率は90%、有効射程は100〜4000m(昼)、夜間は200〜2000m(HJ-8L)。−40度から50度までの環境で運用可能。ミサイル一式は、ランチャー(11.2kg)、赤外線照準装置(12.5kg)、誘導装置(24kg)、三脚架(23kg)で構成されるが(HJ-8)、重量の関係から歩兵による移動は困難。通常の場合、運用に要する兵員は4名。

発射装置は三脚架に設置するほか、85式/89式装甲兵員輸送車(YW-531H/YW-534)90式/92式装輪装甲車(WZ-551/WZ-551A)などの装甲兵員輸送車に4連装発射機を搭載した戦車駆逐車が開発されている。そのほかBJ2020Sなどの小型四輪駆動車、WZ-9攻撃ヘリコプター(武直9)など各種プラットホームに搭載しての運用が可能。HJ-8は中国軍のほか、パキスタン(「Baktar Shikan」としてライセンス生産。マレーシアに輸出)、アラブ首長国連邦、イラン、タイ、アフリカ諸国、チリ、ボスニア・ヘルツェゴヴィナなどの国々に輸出された。ユーゴ内戦では2000mの距離でM84主力戦車の正面装甲を貫通・撃破していることが確認されている。
HJ-8基本型。
HJ-8A弾頭、ロケットモーターの改良を実施。貫通力はERA付き装甲に対して180mm(68度傾斜)[1]。
HJ-8CERAへの対抗のために弾頭の大型化を行う。プローブが装着された。貫通力はERA付き装甲に対して220mm(68度傾斜)[1]。
HJ-8Eタンデム弾頭採用、貫通力強化。赤外線暗視装置装備、照準装置デジタル化。貫通力はHJ-8Cと同じ[1]。
HJ-8F弾頭・操舵翼を改良。通常目標攻撃用の通常弾頭の搭載可能に
HJ-8L全備重量を軽量化(22.5kg)、歩兵3名による携行運用を可能に。照準装置・赤外線暗視装置の改良を行う
HJ-8Y/HJ-8FAE通常目標攻撃用の燃料気化弾頭型。発射機はHJ-8Lと共通
HJ-8DNORINCOが2009年に発表したHJ-8の改良型。タンデム弾頭でミサイル重量25.8kg。貫通力はERA付き装甲に対して280mm(68度傾斜)[1]。
HJ-8SNORINCOが2009年に発表したHJ-8をベースに開発された対艦攻撃型。射程3,000〜4,000m。弾頭重量27kg。5層の鋼板を貫通可能。誘導システムは赤外線+赤外線画像照準システムを採用し、誘導システムのデジタル化が進められている[1]。

【参考資料】
[1]『漢和防務評論』2009年6月号「北方工業公司継続発展HJ8系列反坦克導弾」
[2]Jane's Defence Weekly
[3]兵工科技 2005年1月号「中国反坦克導弾的四次飛躍」
[4]Chinese Defence Today
[4]Global Security
[5]中国武器大全

【関連項目】
85式/89式装甲兵員輸送車の派生型
90式/92式装輪装甲車の派生型

中国陸軍

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