日本の周辺国が装備する兵器のデータベース




性能緒元(Mi-8T)
重量6,625kg(空虚重量)/1,2000kg(最大離陸重量)
ローター直径21.29m
全長18.17m
全幅2.5m
全高4.38m
エンジンイソトフ TV2-117Aターボシャフトエンジン(1,500shp) ×2
機内搭載燃料1,870L
最大速度250km/h
巡航速度225km/h
航続距離425〜480km(機内燃料のみ)/1,100km(スタブウイングに増加燃料タンク4基+胴体内増加燃料タンク2基搭載時)/1,600km(左の状態でのフェリー航続距離)
上昇限度4,500m
ペイロード4,000kg
機外吊り下げ能力2,500kg
乗員2〜3名+兵員32名

Mi-8はソ連のミル設計局で開発された旧東側を代表する汎用輸送ヘリコプター。NATOコードネームはヒップ(Hip)。Mi-4(NATOコードネーム「ハウンド」)の後継機として開発され、初飛行は1961年7月[4]。最初の試作機はMi-4をベースに、機体前部に搭載されていたレシプロエンジンを撤去し機内搭載スペースを拡大、新たに機体上部にソロビヨフ AI-24Vターボシャフトエンジン(2,700shp)1基を搭載したが、2機目の試作機からはエンジンをイソトフTV2-117ターボシャフトエンジン(1,500shp)2基に変更し、これが量産型の基本形として採用されることになった[1][2][3]。

中国は1971年から少数のMi-8P/TとMi-6大型輸送ヘリコプターをソ連から輸入した[4][5]。当時、中ソ両国は厳しい対立関係にあり、ソ連からの兵器輸出はほとんどが打ち切られていたが、Mi-8とMi-6は例外的に輸出が許可されている。これは、一定の兵器取引関係を維持しておく事で、将来の関係改善の布石とするというソ連側の意図があったとされる[5]。ただし、その購入機数は限定されたもので、1980年代に至るまで中国軍の汎用ヘリコプターの数的主力は、ソ連のMi-4をリバースエンジニアリングして量産化したZ-5(直昇5)が占める事になる。Mi-8とMi-6は数こそ少ないものの、アメリカからS-70輸送ヘリコプターの輸入が行われる1980年代末まで中国で最も有力な汎用輸送ヘリコプターであった。

Mi-8は5枚ブレードのメインローターに3枚ブレードのテイルローターを有する[1]。前身のMi-4では機体前部をレシプロエンジンと駆動系統が占めていたが、Mi-8ではターボシャフトエンジンを胴体上部に配置する方式に変更したので機首から胴体後部までの空間を有効に使えるようになった。機内配置は、機首部分に並列コクピットを配置、その後方が物資や人員搭載用のキャビン。機内ペイロードは4,000kgで、2,500kgまでの貨物の機外吊り下げ輸送が可能[1]。乗員は、操縦手2名のほかに機関士1名の登場も可能[5]。旅客型の場合は定員28名、兵員輸送型では兵員32名、患者輸送型では担架12床と看護員1名の搭乗が可能[1][6]。胴体左舷に大型の横開き式ドアが設置されており、乗員の昇降や物資搬入に用いる。胴体後部にはクラムシェル型ドアを装備しており、物資搬入の他にここから小型車輌を機内に入れて空輸する事が出来る[1]。

降着装置は前輪式の固定式3脚[1]。燃料タンクは機内タンク1基と胴体両側面下部に抱える様な形で取り付けられている外部燃料タンク2基で、合計1,870Lの燃料搭載量を有する。この他に、胴体中央部の架台に合計4基の増加燃料タンクを搭載可能で、さらに胴体内部に大型燃料タンク1〜2基を増設出来る。航続距離は425〜480km(機内燃料のみ)、1,100km(スタブウイングに増加燃料タンク4基+胴体内増加燃料タンク2基搭載時)、1,600km(左の状態でのフェリー航続距離)となっている[1]。

Mi-8P(Hip-C)は、Mi-8Tを元にして開発された民間用旅客ヘリコプターであり、機内に28席もしくは32席の座席を設置している[1]。胴体側面の窓が四角形になっているのがMi-8Tとの識別点[1]。

Mi-8は、中国空軍、陸軍航空隊(1986年創設)に配備され、ほかに中国航空、中国航空試験院などでも運用が行われた。陸軍航空隊では、北京軍区所属の第3特別飛行隊と陸軍航空隊飛行訓練団(連隊に相当)、そして蘭州軍区の第3飛行団で運用されているが、老朽化により退役が進んでいるものと見られている[7]。

【参考資料】
[1]ALL THE WORLD'S ROTORCRAFT「Mil Mi-8」
[2]『別冊航空情報 - 世界航空機年鑑 2006〜2007年版』(酣燈社/2006年7月)367頁。
[3]『Jane's all the World's Aircraft 2006-2007』(Jane's Information Group /2006年)488〜491ページ
[4]Ю・П・貝拉徳薩夫著 PUPU編訳「玄天九変続:俄羅斯空軍看中国 流金歳月(一)」(『海陸空天慣性世界』総第51期/2005年9月号/《海陸空天慣性世界》雑誌社)14〜31ページ
[5]程昭武・沈美珍・孟鵲鳴『中国名機珍蔵』(中国民航出版社/1998)196ページ
[6]木村秀政監修 『航空ジャーナル別冊 世界の軍用機1978』(航空ジャーナル社/1977年)205ページ
[7]Yefim Gordon『Chinese Air Power: Current Organisation and Aircraft of all Chinese Air Forces』(Midland Publishing/2010年6月3日)305ページ

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