日本の周辺国が装備する兵器のデータベース


「倚天」近距離地対空ミサイル・システム


「倚天」防空システムはNORINCOが開発した近距離防空システムであり、2004年に公開され、現在各国への売込みが行われているが、中国軍での運用は確認されていない。「倚天」は90式/92式装輪装甲車(WZ-551/WZ-551A)の車体に、DY-90対空ミサイル8機を搭載した捜索レーダー・光学/赤外線照準装置付きのターレットを搭載している。搭載された3次元レーダーはフェイズドアレー式で最大18劼任量槁乎誼稜塾蓮10kmでの追尾能力を有する。晴天時には追尾距離が最大12kmに伸長する。このレーダーは電子妨害への抗耐性が高く、最大飛行速度400m/sの飛行目標に対して、6〜8秒以内に反応することができる。DY-90対空ミサイルは、天燕/TY-90空対空ミサイルを基に開発された地対空ミサイルである。有効射程は300〜6000m、射高は15〜4000m、照準・誘導はミサイルのシーカーによる赤外線誘導方式であり、発射後の誘導は必要ない撃ちっ放し式である。

「倚天」防空システムの搭乗員は、操縦手、車長、オペレーターの3名。WZ551装甲車はNBC防御装置を装備し、補助武装としてW-85 12.7亠ヾ惱董1を搭載するほか3連装発煙弾発射機を2機車体側面に搭載している。「倚天」防空システムはモジュール化されており、WZ551以外の各種車両への搭載も容易に出来るようにされている。

「猟手-1」近距離地対空ミサイル・システム(LS-1)

▼瀋陽「猟鷹」汎用四輪駆動車に搭載されたタイプ。

▼東風EQ-2050「鉄甲(後に「猛士」と改名)」汎用四輪駆動車に搭載されたタイプ。センサーなど細部に違いがある事が分かる。

「猟手-1(LS-1)」は1998年から開発が開始された防空ミサイル・システムで、低空域から飛来する航空機や武装ヘリコプターの迎撃を主任務とし、巡航ミサイルについても一定の迎撃能力を有する。すでに開発が行われていたTY-90を転用する事で開発リスク・費用の軽減を図る事が目指された。

武装ターレットには、TY-90対空ミサイル8基と光学/赤外線照準装置が搭載されている。ミサイルの有効射程は300〜6000m、射高は15〜4000m。TY-90はコンテナに収納されておりメンテナンスフリーを達成している。武装ターレットの俯仰角は-10〜+90度で、全周旋回性能を有する。目標の探知は随伴車両のレーダー(最大探知距離約20km)によって行われる。目標情報はデータリンクによりミサイル搭載車両に伝達され、ターレットの光学/赤外線照準装置(最大探知距離20km)により目標の追尾を行い、ミサイルを発射する。発射後はミサイルの赤外線シーカーにより自動追尾が行われるため、発射後の誘導は必要ない。レーダーからの諸元を得られない場合は、ミサイル搭載車両単独でも目標の探知/追尾・ミサイルの発射を行う事ができる。10秒ごとに1発のミサイルを発射する事が可能。

武装ターレットはモジュール化されており、各種車両への搭載が可能。また、TY-90以外の地対空ミサイルを装備することも考慮されている。

「猟手I」対空ミサイル小隊は、レーダー搭載の捜索車両×1、ミサイル搭載車両×3、予備ミサイル運搬車×1から構成される。ミサイル搭載車両の乗員は、操縦手1名とミサイル操作要員1名。「猟手I」一個小隊で5〜6目標の同時迎撃が可能。対空配置では、捜索車両を中心に、扇型に展開する。各車両は4〜5km間隔で配置され、6,000m×6.000mの区域を防空する。他の対空ミサイルや対空砲と混成配置を行う事で、防空体制を強化する事も行われる。

「猟手I」近距離対空ミサイル・システムは、中国軍での運用は確認されていない。また、諸外国での採用を目指して兵器ショーでの売込みが行われているが、こちらも成約の報は無い。

なお、2008年11月に開催された珠海国際航空展示会では、「猟手-1」の発展型の「猟手-2」中近距離対空ミサイル・システム(SD-10A地対空ミサイル×2、PL-9C地対空ミサイル×2を装備)が公開されている。

「神弓II」ガン・ミサイル複合防空システム


TY-90の4連装発射機や85式23mm連装機関砲8門、指揮管制車両、レーダー、訓練装置などをセットにした防空システム。国外市場向けに開発された「神弓」23mm対空砲防空システムの改良型。「神弓」システムは、高度1,500m、距離2,500m以下で毎秒250mで低空飛行する目標に対する攻撃能力を持っている。指揮管制車両には射撃統制システム、光学/赤外線照準装置、レーザー照準装置が搭載されており、射撃諸元を各対空砲に送り管制射撃を行う。「神弓」システムは、23mm機関砲以外にも各種口径の対空砲やPL-9短SAMやTY-90短SAMなどと合わせて運用する事が可能。既存の旧式対空砲を近代的な射撃統制システムと組み合わせる事で現代戦に対応可能な能力を与え、さらに対空砲とミサイルを同時に運用する事で、相互に射程をカバーする強固な防空体制を構築する事ができる。

【参考資料】
Chinese Defence Today
九州万国 「最新神弓II防空系統」
中華網
新浪網 「国外媒体称中国倚天防空系統具備全向攻撃能力」
兵工科技2004増刊 第五届珠海国際航展専輯「“猟手”-訪“猟手-I”近程機動防空導弾系統師梁暁庚」(董世紅・李学峰・黄国志/兵工科技雑誌社/2004年)

【関連項目】
90式/92式装輪装甲車の派生型

中国陸軍

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