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▼「【中國】中國VN17為什麼是重型步兵戰車? 因與一新型坦克為姊妹車」


VN-17歩兵戦闘車(中国語ではVN17履帯式歩兵戦車)は、中国北方工業公司(NORINCO)が輸出向けに開発した30トンクラスの重歩兵戦闘車。VN-17は、同じく国際兵器市場向けに開発されたVT-5軽戦車/軽型主力戦車のファミリー車輛として開発され、シャーシやエンジン、足回り、情報システムなど各コンポーネントは60%以上の高い共通性が確保されている[1][5]。

VN-17の設計では、近年の非対称戦争でAFVの防御力が重視される傾向を反映して、強力な防御能力の確保、高火力、良好な機動性、優れた情報システムを備え、現在の複雑な戦場で多種多様な任務に従事可能な歩兵戦闘車とするコンセプトが採用された[1]。VN-17は主に快速反応部隊に配備され、緊急展開、反撃、対テロ作戦、対空挺部隊作戦、地域の治安維持などの作戦で戦車として作戦を遂行する。平地、森林、山地、砂漠、市街地など想定される多様な環境での運用が可能な機動力を保持すること、作戦に応じて、集団運用、それとは対照的な小単位での分散運用にも柔軟に対応できることが目指された[1]。

【性能】
VN-17の車体は前述の通り、2015年に実用化に漕ぎつけたVT-5軽型主力戦車のシャーシを使用している。ただし、歩兵戦闘車に転用するため、車体の前後を逆にしてパワーパックを車体前部に配置したフロントエンジン式となり、これに伴って機動輪も前方駆動に変更された[1]。重量30t台ながら防御力を重視したVT-5のシャーシを転用したことで、VN-17は戦車並みの機動力と防御力を兼ね備えた重歩兵戦闘車となった[1]。

VN-17の定員は乗員3名(車長、砲手、操縦手)と搭乗歩兵7名で構成されている。車内配置は、車体左前に操縦手、車体中央部に車長と砲手用の並列座席、その後方に搭乗歩兵が乗車[5]。同車の設計上の大きな特徴として無人砲塔を採用していることが挙げられる[1]。無人砲塔は車体後部に搭載されているが、これまでの歩兵戦闘車と異なり、車内に砲塔ターレットを設ける必要がなく、有人砲塔に比べて車体長を抑えつつ乗員スペースを確保し、浮いた重量をさらなる防御力強化に回すことができるようになった。搭乗歩兵は車体後部のハッチ兼ランプを利用して降車を行う[2]。

VN-12の主機は883馬力の8気筒水冷式4サイクルターボチャージドディーゼル・エンジン[5]。これは99A式戦車に搭載されている150HB型エンジンの派生型で、同系列のエンジンは05式155mm自走榴弾砲05式水陸両用歩兵戦闘車04式歩兵戦闘車など21世紀になって登場した中国AFVで広く用いられている[5]。変速機は油気圧流体変速装置で、前進六段、後進二段のオートマチック式[1]。トランスミッションは、左右いずれかの履帯を回転させて向きを変える信地旋回、及び左右の履帯を逆回転させてその場で旋回を行う超信地旋回のいずれも可能。サスペンションは、従来からのトーションバー方式であるが振動軽減装置に改良が加えられ、不整地における走行性能を向上させている[1][5]。路上最高速度は70km/h、航続距離は500km[1][2]。出力重量比は21kW/tで、変速機やサスペンションの機能も相まって高い野外機動性を確保している。重量30トンを超えるAFVであり、防御力の確保を優先していることから水上航行能力は付与されていない[1]。

VN-17の設計では、防御力の向上と乗員の生存性改善が重視された。特に車体全周の防御能力を向上する設計思想は、これまでの中国AFVとは一線を画するもので、イラク戦争などの非対称戦争での戦訓を反映したものとみられる。車体正面と側面には爆発反応装甲を装着。ラジエーターなど爆発反応装甲の装着が困難なところにはスラットアーマーを装着、車体上部、砲塔、車体後部には全面に渡ってセラミック装甲を装着して防御力の改善を図っている[1]。車体前面と側面はRPGやHEAT弾に対する抗湛性を確保するとされ、NATOが策定したAEP-55 STANAG 4569規格のレベル6に相当する防御能力を備えているとのこと[1]。低強度戦争で多用される地雷については、車体底部で爆発した6〜8kg地雷への抗湛性を備えているとされる[1]。

装甲以外の防御システムとしては、各部にレーザー波警戒装置が搭載されており、敵からのレーザー波照射を確認すると、砲塔前面に二基搭載された6連装発煙弾発射器から発煙弾を発射して車輛を隠蔽する[5]。この他に、ユーザーからの要望があれば、同じくNORINCOが開発したGL-5アクティブ防御システムの搭載も可能とされている[5]。GL-5は、対戦車ミサイルや歩兵携行ロケットを迎撃して直接破壊する「ハードキル」タイプのアクティブ防御システムで、ミリ波レーダーにより目標を探知し、二発の迎撃用グレネードを発射して車輛から5〜10mの距離で爆発させることで飛来するミサイルを破壊する[6]。

VN-17は輸送時には付加装甲を外すことが可能で、特に空中輸送の際には効果を発揮する[1]。

【武装】
VN-17が搭載する無人砲塔は、油気圧式に比べて火災の危険が少ない全電気駆動式で、砲塔前面中央部に30mm機関砲(発射速度300発/分)、同軸で7.62mm機関銃が装備されている[1]。砲塔右部には砲手サイト、砲塔上面には全周旋回可能な車長用サイトが設置されており、砲手が目標を照準する間に、車長が警戒を行い、必要に応じて別目標に照準を変えるオーバーライド機能を備えている[1]。無人砲塔なので、直に頭を出して周囲を確認することはできないが、車長と砲手は、車内の情報端末で外の映像や目標の諸元を確認する事が出来る[1]。砲塔側面にはHJ-12(紅箭12)対戦車ミサイル単装発射機二基を搭載している[1]。HJ-12は歩兵の携行が可能な小型対戦車ミサイルで、誘導方式は赤外線画像誘導を採用し、発射後の誘導の必要はない「打ちっ放し」タイプの対戦車ミサイル[4][5]。爆発反応装甲に対抗するためタンデム弾頭を採用しており、RHA換算での貫通力は1100mmに達するとされる[1][4]。射程は4,000mで、AFV以外に低空を飛行する航空目標に対する攻撃能力も備えている[5]。ミサイルの再装填装置は無く、発射後には車外で装填作業を行う必要がある[5]。

VN-17は、近年の流行であるネットワーク化を重視した設計が施されているのも特徴であり、戦場情報システムと部隊間で情報を共有するデータリンクシステムを標準装備している[1]。車長と乗員は、それぞれ情報端末を使用して、車輛情報、車両間情報、戦場の状況などを確認する事が出来る。車載ネットワーク技術としてはCAN(Controller Area Network)が採用され、広い帯域を確保しつつ、各車輛間のネットワーク化を実現している[1]。

【派生型と今後の展望】
VN-17自体がVT-5戦車のファミリー車輛の一つであるが、VN-17も設計段階からモジュール設計が取り入れられ、発展型や派生型を容易に開発できる体制が採られている。自走対戦車ミサイル車両、火力支援車両、防空車輛、装甲回収車、装甲救護車、装甲偵察車、コマンドポストなどの派生型が考えられており、戦車、歩兵戦闘車、火力支援車両、後方支援車両を含めてすべてをVN-17/VT-5系列で揃えることが可能[1]。これにより、コンポーネントの高い共通性を得られるため、整備や補給、訓練面で大きなメリットがあり、部隊の総合的な戦闘力を大幅に高めることが期待されている。

VN-17は国際市場への売り込みを目的として開発された歩兵戦闘車車輛である。VN-17の特徴としては、戦車と同様の防御力の付与、充実した情報システムの採用、無人砲塔や各種付加装甲の採用といった、各国の歩兵戦闘車で取り入れられている新しいコンセプトを積極的に採用している点を挙げる事が出来る。これはファミリー車輛であるVT-5戦車でも同様であり、中国軍への採用を前提としていない分、最新流行を貪欲に盛り込んだAFVを開発することで、国際市場での競争力を高めると共にメーカーの技術力の高さをアピールする狙いがあるものと考えられる。もちろん、VN-17の開発で実証された技術が将来の中国軍AFV開発に応用される可能性は十分あり得ると言えるだろう。

性能緒元
重量30t
全長7.5m
全幅3.2m
全高2.55m
エンジンターボチャージド水冷ディーゼル 883hp
最高速度路上:70km/h
航続距離500km
装甲均質圧延鋼板+付加装甲(セラミック/爆発反応装甲/スラットアーマーなど)
乗員3+歩兵7名

【武装】
武装30mm機関砲×1
 7.62mm機関砲×1
 HJ-12対戦車ミサイル単装発射機×2
 6連装発煙弾発射機×2

【参考資料】
[1]张勇「中国VN17新型履带式步兵战车」『兵器知识』2017年11期(兵器知识杂志社)14-15ページ
[2]Military-Today.Com「VN17 Infantry fighting vehicle」 http://www.military-today.com/apc/vn17.htm (2018年5月16日閲覧)
[3]胡晓明「中国为何继续研制重型步兵战车?」『现代舰船』2018.08(现代舰船杂志社)61-66ページ
[4]宗赫「”红箭”展示沙场雄风-亮相“装甲首与反装甲日”活动的“红箭”系列反坦克导弹」『兵工科技』2017.18(兵工科技杂志社)51-57ページ
[5]王笑梦「一脉相承两兄弟-VT5轻型主战坦克和VN17重型步兵战车解析」『兵工科技』2017.18(兵工科技杂志社)46-50ページ
[6]吴钩「坦克装甲车辆的新保镖-国产GL5坦克主动防护系统」『兵工科技』2017.18(兵工科技杂志社)58-63ページ

【関連事項】
VT-5軽戦車
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