日本の周辺国が装備する兵器のデータベース




▼ロケット弾の弾頭部。‖仗諭Ψ攸甲車輌用クラスター弾頭、広域制圧用クラスター弾頭、G確禅げ獣篤、で風破片焼夷弾頭、デ風破片弾頭


▼初期の試製車輌。シャーシはXC2030「鉄馬」6×6トラック。


▼WS-2動画(YouTube、45秒)。


性能緒元(TAS-5380)
重量21.0t(シャーシのみの重量)
全長 
全幅 
全高 
エンジン 
最高速度60km/h
航続距離650km
渡渉深度1.1m
武装400mm6連装ロケット発射機
発射準備時間12分
乗員 

WS-2ロケット性能緒元
直径400mm
全備重量1,275kg
全長7,150mm
推進方式固体燃料ロケット
射程70〜200km
半数必中界600m
最大速度マッハ5.6
弾頭重量200kg
弾頭種類対人・軽装甲車輌用クラスター弾頭、広域制圧用クラスター弾頭、燃料気化(FAE:Fuel Air Explosive)弾頭、爆風破片焼夷弾頭、爆風破片弾頭

WS-2 400mm6連装自走ロケット砲(衛士2)は、四川航天工業総公司(Sichuan Aerospace Industry Corporation:SCAIC)により開発された大口径多連装ロケットシステム[1]。命中精度を向上させるためロケット弾自体に誘導システムを組み込んでいることを強調するために「WS-2制导多管火箭弹」と呼称されることもある[2]。

【開発経緯】
SCAISは、1980年代からWS-1 302mm4連装自走ロケット砲(衛士1)などの輸出向け多連装ロケットを実用化してきた会社で、WS-2も当初から輸出を目指して開発が進められた。

1998年にSCAISのWS-1 302mm4連装自走ロケット砲を採用したトルコ軍では、さらなる長射程の大口径地対地ロケットシステムの装備を目指していた。これに対してSCAICでは、WS-1/WS-1Bの技術をベースとして口径を302mmから400mmに拡大することにより能力向上を図った発展型「WS-2(衛士2型)多連装ロケットシステム」の開発に着手[3]。完成した試製車輌は、WS-1/WS-1Bと同じXC2030「鉄馬」6×6トラックをシャーシに使用して、車体後部に搭載された6連装ロケット発射筒もWS-1/1Bのものを相似形で大型化したもので、随所にWS-1/1Bの影響が見られるものであった。ロケットの大型化に伴い、WS-2は200kmの最大射程を確保することに成功した。

しかし、トルコは1997年から中国航天科工集団公司(CASIC)所属の第二研究院との間で射程150kmの短距離弾道ミサイルの共同開発を実施中で、任務の重複が懸念されたこともあり、WS-2はトルコ軍の採用を得ることは叶わなかった[3]。

この事態を受けてSCAISではWS-2の開発を再検討し、誘導システムの高度化により命中精度を向上させるなどさらなる性能向上を実現し、輸出向け装備としての魅力を高める必要性があるとの結論に至った。WS-2の開発は2002年から再開されたが、誘導システムの高度化と合わせて、シャーシ自体もXC2030からTAS-5380 8×8重トラックに変更、ロケット発射機もWS-1以来のチューブ型から新設計の箱型発射機に換装するなど、殆ど新規設計に等しい改修が施されることになった[3]。再設計されたWS-2は、2004年に開催された第5回珠海航空ショーでその存在が明らかにされた[1]。

【性能】
WS-2を装備するロケット大隊の編制は以下の通り[1]。
指揮車輌1輌乗員5名
自走ロケット発射機6輌乗員3名×6
予備ロケット弾輸送車6〜9両乗員3名×6〜9
予備ロケット弾発射機一輌ごとに30〜48発

自走ロケット発射機のシャーシには泰安特種車輌公司が開発したTAS-5380八輪大形トラックを利用している[1]。TAS-5380の車体重量は21トン、最大積載量22トン。TAS-5380は八輪駆動により極めて良好なクロスカントリー性能を有しており、水深1.1mまでの渡渉能力を持つ。操縦系統にはパワーステアリングが採用されており、各車輪に対して地形に合うように調整できる中央タイヤ圧制御システムを備えている。航続距離は約650km。

自走ロケット発射機のキャビン直後には各種装置の操作に当たる乗員区画が設置され[4]、車体後部には400mmロケット弾を収納する6連装ロケット発射機が搭載されている。ロケット発射機はロケットの保管容器を兼ねており、部隊での整備は要さないメンテナンスフリーを実現している[5]。車体の両側面には計4つの油圧ジャッキが装備されており、ロケット弾発射時に展開して車体を安定化させる。GPS等の精密位置測定システムと環境センサーなどから成る射撃統制システムを装備している。通常は砲兵大隊の指揮車輌からの管制を受けて射撃を実施するが、自走ロケット発射機ごとに目標を照準して攻撃を実施することも可能[1]。走行状態から射撃開始にまで要する時間は12分とされる[5]。

WS-2は射程の延長と威力の向上を図ってロケットの大型化が行われており、ロケットの直径はWS-1/WS-1Bの302mmから400mmに拡大され、ロケットの全備重量も大幅に増加している。WS-1、WS-1、WS-2の性能比較は下記の通り。
WS-1WS-1BWS-2
重量524kg725kg1,275kg
全長4,737mm6,276mm7,150mm
直径302mm302mm400mm
弾頭重量150kg(炸薬90kg)150kg(炸薬90kg)200kg
運用弾頭榴弾、燃焼榴弾、サーモバリック弾、対人クラスター弾、汎用クラスター弾など同左同左
発動機固体燃料ロケットモーター同左同左
最高飛行速度マッハ4.2マッハ5.2マッハ5.6
射程40〜100km60〜180km70〜200km

弾頭は、対人・軽装甲車輌用クラスター弾頭、広域制圧用クラスター弾頭、燃料気化(FAE:Fuel Air Explosive)弾頭、爆風破片焼夷弾頭、爆風破片弾頭の5種が開発されている[1][4]。ロケットの最大射程は200kmという長射程を確保している。前述の通り、WS-2は命中精度を向上させるためロケット弾に飛行制御システムを搭載しているのが特徴[3]。このシステムは、大気+慣性測量装置、弾道計算機、制御翼、GPS/INS誘導システムをから構成される[3][4]。ロケット弾は発射後、飛翔中のロケットの加速度を計測し、そのデータを元に弾道計算機によりロケット弾の飛翔コースを計算する。目標に接近したら、弾道計算機は現状の飛翔コースの情報を発射前に入力された飛翔予定コースと目標位置情報と照合して、誤差が生じた場合には制御翼を作動させて飛翔コースを修正する[3]。平均誤差半径(Circular Error Probability:CEP)は600mとされる[4]。ユーザーの要望に応じて、INS/GPSなどの誘導システムを追加することで命中精度をさらに高めることも可能。

【今後の展開と派生型】
WS-2は当初から輸出を目指して開発された装備であり、中国軍での運用は確認されていない。

WS-2の輸出事業は中国国営機器輸出入公司(CPMIEC)と保利集団公司の二社が担当しており、2009年にはスーダンへの輸出が行われた事が報じられた[6]。

SCAICではWS-2の改良を続けており、命中精度を向上させたWS-3と呼ばれる改良型の存在が確認されている[4]。ロケット弾の終末誘導システムとしてINS/GPSシステムを採用することにより、INS単独の場合でもCEPはWS-2の600mから300mにまで改善され、INSとGPS併用の場合はCEP50mにまで精度が向上するとされる[4]。

【参考資料】
[1]Chinese Defence Today「Weishi WS-1, WS-1B, WS-1E, WS-2 Multiple Launch Rocket Systems」
[2]航天科技集团公司公式サイト「WS-2制导多管火箭弹」
[3]「遠火呼嘯、万鈞雷霆-我国遠程火箭炮発展全掲秘」(『全球防務叢書』第四巻 輔国号/内蒙古人民出版社)6〜17頁
[4]「SCAIC 400 mm WS-2 Multiple Rocket Weapon System」(『Jane`s Armour and Artillery 2010-2011』)992〜993頁
[5]Military-Today.com「WS-2 Multiple Launch Rocket System」
[6]「蘇丹獲得WS2多管火箭炮」(『漢和防務評論』2009年6月号/No.56)47頁

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