日本の周辺国が装備する兵器のデータベース


▼Z-11教練型



▼Z-11W/WZ-11(HJ-8 対戦車ミサイル搭載)



▼アルゼンチンで評価試験を受けるZ-11J


Z-11性能緒元
重量2,000kg
自重(空虚状態)1,120kg
最大離陸重量2,200kg
全長13.012m
全幅10.69m(ローター直径)
全高3.14m
エンジン渦軸(WZ)-8D 683hp×1
最大速度278km/h
巡航速度220〜240km/h
航続距離560km
上昇限度5,240m
ホバリング限界高度(地面効果あり)2,930m
ホバリング限界高度(地面効果なし)3,700m
武装(Z-11W)HJ-8対戦車ミサイル(紅箭8)
 ロケット弾、機銃など
乗員1+5名

Z-11MB1性能緒元
重量2,200kg
自重(空虚状態)1,176kg
最大離陸重量2,250kg
全長13.012m
全幅10.69m(ローター直径)
全高3.14m
エンジンチュルボメカ アリエル2B1A 848hp×1
最大速度278km/h?
巡航速度258km/h
航続距離661km
上昇限度5,270m
ホバリング限界高度(地面効果あり)3,369m
ホバリング限界高度(地面効果なし)4,728m
武装7.62亠―討覆(Z-11J)
乗員1+5名

Z-11 はフランスのベストセラー民間向け単発小型汎用ヘリコプター、アエロスパシアル(現ユーロコプター)AS350 エキュレイユを中国でリバースエンジニアリングして開発された機体である。開発元は中国航空工業第二集団公司所属の晶河飛機工業集団公司と中国直昇機設計研究所。1989年から開発準備が始まり、1992年から本格的開発が開始、1994年12月に初飛行、2002年12月に民間用ヘリとしての生産許可を取得した。

Z-11とAS350 エキュレイユの関係は不鮮明な点が多い。中国では、数種類のフランス製ヘリコプターを導入しているが、SA-321JaシュペルフルロンをベースにしたZ-8はリバースエンジニアリングで国産化され、AS-365N1ドーファンはフランスからライセンス生産件を購入してZ-9として国産化されている。Z-11についても陸軍航空隊が購入したAS350が、Z-11の開発に際して大いに参考にされている。しかし中国は、Z-11 は AS350 エキュレイユを参考にしつつ自国で設計図を引いた機体であるとして「中国で最初に自国で設計製造し、知的財産権を有する」ヘリコプターであるとしている。しかし、自社の製品をコピーされた形になるアエロスパシアル(現ユーロコプター)社は、その後も中国航空工業第二集団公司と深い協力関係を有し続けている。ここからは推測になるが、Z-11 の開発が開始された1989年に発生した天安門事件とそれに伴う EC の武器禁輸によりAS350 エキュレイユの購入やライセンス生産が困難になったため、中国の自主開発という形で規制に触れないようにしてアエロスパシアルから技術移転が行われたのかもしれない。

Z-11 は2トン級、6人乗りの小型汎用ヘリである。3枚翼のメインローター、2枚翼のテールローターは複合材製。主機は渦軸 WZ-8D 、最大出力は683hp。機体構造は軽金属と複合材で構成。降着装置はスキッドを採用。

Z-11 は、コンパクトな機体、簡素な構造、低い運用コスト、素直な操縦性といった AS350 エキュレイユ の特徴を受け継いでいる。民間型の価格は800万元(約1億1千万円)。軍用ヘリとしては偵察、救護、連絡、要人輸送、輸送、軽攻撃など幅広い任務での使用が可能としている。中国軍では陸軍航空兵学院がZ-11教練型の名称で36機を訓練用ヘリコプターとして採用、訓練基地での稼働率は95%以上と中国の航空機で最も高い信頼性を維持していると評価されている。

Z-11 は採用間もない機体であるが、チュルボメカ社の協力を受けてエンジンをチュルボメカ製 アリエル2B1A(出力848hp)に換装し性能を向上させた Z-11MB1、中央電視台(CCTV)が採用した空中撮影型 Z-11ME1 、治安任務用の Z-11J 警用型、晶河飛機工業集団公司が中国軍及び輸出向けに自主開発した偵察・攻撃型 Z-11W/WZ-11 (武直11) などの派生型が開発されている。WZ-11Wの価格は2000万元以下であり、現用のWZ-9G攻撃ヘリコプターの半額以下であるとされる。WZ-11は2007年までに全ての開発作業を完了している。ただし、現在の所中国軍での運用は確認されていない。

Z-11は低コストで信頼性の高い機体ではあるが、海外向けでは、Z-11 はあくまで「遅れてきたエキュレイユ」であるためエキュレイユシリーズと伍して輸出市場に食い込むのは困難が予想される。2005年にはアルゼンチン空軍の使節団が晶河飛機工業集団公司を訪問し、Z-11の購入に関する協議を行った[1]。その後アルゼンチンでの試験飛行を経て、2007年にはアルゼンチン陸軍での採用が決定した。アルゼンチンが購入するのは治安機関向けのZ-11Jで、機体組み立て作業や外部兵装やセンサーなど各種装備の開発製造はアルゼンチン国内で行われる事になる[2]。

2009年2月22日、アメリカのハネウェル社は、晶河飛機工業集団公司との間で、Z-11のエンジンとして同社のLTS101-700D-2ターボシャフトエンジン(最大736shp、持続653shp)を供給する協定を締結したとの文章を発表した。同社によると、LTS101-700D-2エンジンの搭載によってZ-11のエンジン出力は中国製のWZ-8Dに比べて7%増加し、燃料消費量と運用コストはそれぞれ10%、30%低減するとのこと[3][4]。このエンジンはZ-11の原型となったAS350においても能力向上用エンジンとして使用される事が多く[5]、Z-11とAS350の関係の深さを物語る事例であるといえる。晶河飛機工業集団公司ではLTS101-700D-2の採用により、Z-11の能力向上に役立ち、出力向上と信頼性の改善、運用コストの低減を達成するであろうとした。同社は今後5〜10年間で(Z-11を含む)約300機のヘリコプターの中国国内での販売を見込んでいるとのこと[3]。Z-11用エンジンの供給は2010年から開始される予定。エンジンをLTS101-700D-2に換装した試作機の初飛行は2009年12月29日に実施された[7]。

【Z-11派生型】
Z-11基本型。中国陸軍でZ-11教練型として採用。
Z-11MB1エンジンをアリエル2B1A(出力848hp)に換装。速度、搭載量、上昇高度が向上、より高地での運用が可能になる。アビオニクスの向上、GPS機材搭載なども実施。
Z-11ME1空中撮影型。CCTVなどで採用。
Z-11J 警用型原型はZ-11MB1。7.62亠―討筌機璽船薀ぅ函拡声器、暗視装置など治安任務用機材を搭載。2005年10月15日初飛行。
Z-11W 武装型/WZ-11(武直11)Z-11教練型を原型に開発。FCS、アビオニクスを強化、HJ-8対戦車ミサイル、57弌70丱蹈吋奪斑董12.7亠―討覆紐銅鑄霑の搭載が可能。
Z-11N(農業用)農作散布などを行う民生用の農業支援機[6]。
(名称不明/民間用)エンジンを米ハネウェル社製LTS101-700D-2ターボシャフトエンジンに換装。出力増加、燃費向上や運用コスト低減を実現。

【参考資料】
Chinese Aircraft – China’s aviation industry since 1951(Yefim Gordon&Dmitriy Komissarov/ Hikoki Pubns/2008年12月)[6]
兵工科技 2006年10月号「直-11家族添新丁-直-11武装直昇機」(兵工科技雑誌社)

ChineseDefenceToday
中国情報局
空軍世界「直-11多用途軽型通用直昇機」[1]
中国航空工業第二集団公司公式HP
晶河飛機工業集団公司公式HP
Espejo Aeronautico「EL EJERCITO ARGENTINO PODRIA ADQUIRIR HELICOPTEROS DE FABRICACION CHINA.」(2007年7月11日)[2]
ハネウェル社公式サイト「HONEYWELL LTS101 ENGINE IS SELECTED TO POWER THE CHANGHE Z-11 HELICOPTER」(2009年2月22日)[3]
WebWire「Honeywell LTS101 Engine is Selected to Power the Changhe Z-11 Helicopter」(2009年2月23日)[4]
Soloy Aviation Solutions Website「AS350 “SD2”-THE SOLOY HONEYWELL ADVANTAGE」[5]
人民網「直11型直昇機"換装"首飛成功」(2009年12月30日)[7]

中国陸軍

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