▼85式サブマシンガン
▼85式サイレンサー付サブマシンガン
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性能緒元(85式サブマシンガン)[1][2]口径 | 51式7.62mm×25mm拳銃弾 |
全長(ストック展開/収納状態) | 684/444mm |
銃身長 | 210mm |
重量 | 1.9kg |
弾薬装填数 | 30発 |
ライフルリング | 6条/右回り |
連射速度 | 780発/分 |
有効射程 | 150〜200m |
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性能緒元(85式サイレンサー付サブマシンガン)[1][2][3]口径 | 64式式7.62mm×25mm尖頭弾 |
全長(ストック展開/収納状態) | 869/631mm |
銃身長 | 210mm |
重量 | 2.5kg |
弾薬装填数 | 30発 |
ライフルリング | 6条/右回り |
連射速度 | 780発/分 |
有効射程 | 100〜150m |
85式サブマシンガン(1985式軽型衝鋒槍)は、主に民兵部隊での運用を想定して開発された、単純な構造で設計され大量生産が可能なサブマシンガン[1]。短時間の教育で操作が可能になるように、構造を単純化して通常の分解手入れも容易となっている[1]。部隊での79式サブマシンガンへの不満や、64式サイレンサー付サブマシンガンへの改良要求を反映して、1983年に研究を開始、1985年12月27日に軽型武器定型委員会の承認を受けて制式化に漕ぎ着けた[2]。
生産性を向上させるため、部品の多くをスチール板のプレス加工で製造、機関部も単純なパイプ状でプレス加工成型される[1]。機関部後方にプレス加工された、ショートストックを装備[1]。機関部の駆動方式は。単純な円筒型のブローバック・タイプのボルトが組み込まれ、オープン・ボルトで射撃する。グリップ・フレーム右側面の引き金直上に発射速度を調整するセレクター・スイッチを配置しており、フルオート射撃とセミオート射撃を選択可能[1]。
射程が短い拳銃弾を使用するため、民兵組織では85式を使用する際には射程200m以内での射撃を心がけるように教育がなされている[1]。
85式の派生型としては、大型の消音器を装備した民兵偵察要員向けの85式サイレンサー付サブマシンガン(1985式微声衝鋒槍)も製造されている[1][2]。サイレンサー機能を除けば、通常の85式と構造や操作手順に変更は無い[1]。
85式は中国民兵部隊のほか、コンパクトで扱いやすい特徴から偵察兵、空軍空挺部隊、海軍陸戦隊などの部隊、砲兵、通信兵、科学防護部隊など後方部隊の自衛用火器、装甲兵の車載自衛火器として使用されており、治安機関の一部でも装備されている[1][2]。野戦部隊では主に85式サブマシンガンを装備しており、偵察兵と特殊部隊では任務の性格上メリットのある85式サイレンサー付サブマシンガンを装備している[4]。
85式は外国にも輸出されており、輸出事業は中国北方工業集団公司(NORINCO)が担当している[1]。
【参考資料】
[1]床井雅美『オールカラー軍用銃事典[改訂版]』(並木書房/2007年)186ページ
[2]枪炮世界「1985年式轻型冲锋枪」
[3]WORLD GUNS Modern Firearms「Type 85 submachine gun (PR China)」
[4]枪炮世界「1979年式冲锋枪」