日本周辺国の軍事兵器 - 新型空挺戦闘車(WZ-506/ZLC-2000)の派生型

▼装甲クレーン型


WZ-506のシャーシを使用した装甲クレーン型。空中投下された物資の回収、物資の梱包作業、負傷者の保護などさまざまな支援任務に携る。

▼指揮車型


通信能力向上のため通信機器を追加していると見られ、アンテナが増設されているのが識別点

▼VN-5軽歩兵戦闘車

03式の開発元である江麓機電集団有限公司が03式をベースに開発した輸出用軽歩兵戦闘車。車体の素材をアルミからSNCM616鋼板に、足回りを油気圧式からトーションバーに変更するなど大規模な変更を加えている。今のところ、採用国は現れていない。詳細はVN-5軽歩兵戦闘車の項を参照されたし。

▼VN-10空挺歩兵戦闘車

VN-10は03式の第二の輸出型に与えられた輸出用名称[18」。こちらはVN-5とは異なり空中投下能力は維持されており、外観からも03式との相違点はほとんど無いとみられる。なお、兵器ショーの看板での名称としてはVN-10(VN-5)という記述が成されているので、具体的な関係は不明だが、社内の位置づけとしてはVN-10はVN-5と同系統のシリーズであると見なされているのかもしれない[18]。

▼201型120mm空挺自走迫撃砲(TKUP-201)


ロシアから技術導入した後装式120mm迫撃砲を搭載した砲塔を積んだ自走迫撃砲型。201型120mm空挺自走迫撃砲(TKUP-201)として空軍空降兵部隊への配備が行われ、直射・間接射撃で貴重な支援火力手段としての地位を占めている。(写真は2018年の珠海航空ショー執筆者が撮影)

▼装甲弾薬輸送車

201型120mm空挺自走迫撃砲と組み合わせて運用される装甲弾薬輸送車[2]。この車両は、201型/03式空挺歩兵戦闘車のシャーシを使っており、車体後部の天井部分を一段高くすることで砲弾を収納する空間を確保している。自衛用火器として防弾板で囲われた銃架に12.7mm重機関銃をピントルマウント式に搭載しており、ほかに4連装発煙弾発射機×2を装備する[2]。

▼発展型空挺IFV


車体を延長し、露BMP-3由来の二人用砲塔を搭載した空挺IFV。ATMの発射能力を有する100mm低圧砲、30mm機関砲、7.62mm機関銃を備え、攻撃力を大幅に向上させている。中国軍への配備は未確認。(写真は2018年の珠海航空ショー執筆者が撮影)

【参考】
[1]大旗網「首見的我軍装甲搶救型傘兵戦車已空降至災区?」
[2]王子瑜「不容错过的地面静态展示—2023年中国空军航空开放活动地面静态展示小记」『兵工科技』2023年第16期(兵工科技杂志社) 43-58頁
[3]知乎「VN系列外贸装甲车外观识别不完全汇总」(守夜人​/2023年2月19日)https://zhuanlan.zhihu.com/p/491653998

中国空軍