日本周辺国の軍事兵器 - 地雷(中国)

66式指向性地雷(66式定向雷)

▼表側。簡体字で「此面向敵=この面を敵に向ける」と書かれているのが確認できる。

▼裏側


性能緒元
重量1.58kg
全長216mm
全高83mm
厚さ35mm
炸薬重量0.682kg

66式指向性地雷(制式名称は66式定向雷)は、ヴェトナム戦争中に北ヴェトナムが入手したアメリカ製M18クレイモア指向性地雷をベースにして中国が開発した対人地雷である。

66式の形状はクレイモアに準じており、湾曲した長方形のプラスティック製容器に直径1.2mmの鉄球800個とプラスティック爆薬を封入している。リード線を介した手動起爆方式を採用しており、離れた場所から起爆させる事が可能。地雷上部には信管差込口が2箇所設置されている。地雷下部には2組の折畳み式脚が用意されており、これを展開して地面に設置する。

信管を起爆させると、800個の鉄球が地雷の前方60%の方向に扇方に射出され、50平方メートルの範囲に渡って敵兵を殺傷する事が可能。任意のエリアからの敵歩兵の進行を阻止する待ち伏せ攻撃用に使用したり、ワイヤーと連動させた仕掛け地雷として運用する事も可能。(中国は未加盟であるが、対人地雷の使用禁止を謳ったオタワ条約では、起爆に人の手を介さない仕掛け地雷としてこの種の地雷を使用することは規制の対象とされている[1]。起爆装置を兵員が作動させる方式は可。)

【参考資料】
[1]JCBL-地雷廃絶日本キャンペーン-地雷問題データベース-オタワ条約-「対人地雷の使用、貯蔵、生産及び移譲の禁止並びに廃棄に関する条約」
[2]中国武器大全「66式定向雷」
[3]大旗網「中国版“蘇格蘭濶剣”——66式定向雷!」

中国陸軍