南京事件FAQ - 当時の日本軍の弾薬量で大量虐殺は可能

否定派の主張

30万人も殺すには弾薬が足りない。南京攻略軍は30万発もの弾薬を保持していなかった。

反論

たまにこのような否定論を唱える者がいるが、大間違いである。
当時の日本陸軍の歩兵は1人あたり120発の弾薬を携行していた。30万発など歩兵2,500人の携行分に過ぎない。南京攻略に参加した歩兵は数万人以上であったし、後方には補給部隊も存在したのだからまったく桁が違う。「30万発もなかった」というのはあまりにも無知な発言である。

南京戦を戦い抜いた第114師団の12月15日付の戦闘詳報によると、小銃・機関銃用の弾薬残数は約380万発とされる。1個師団だけでもそれだけの弾薬を保持していたのである。南京戦に参加した兵力は9個師団以上だったのだから、全体では間違いなく数千万発のオーダーに達する。さらに中国軍から鹵獲した銃器や弾薬もあった。弾薬の量だけから見れば、数十万人を殺害する程度の余裕は充分にあったことがわかる。
参考:第百十四師団の射耗弾薬数
http://t-t-japan.com/bbs2/c-board.cgi?cmd=ntr;tree...

これに対しても「○○○(歴史上の戦い)では死傷者1人あたり□□□発の銃弾が使われたから、数千万発でも足りない」といった反論をしてくる否定論者がいるが、まったく状況の異なる「戦闘」と「一方的な虐殺」を比較する時点で話にならない。

言うまでもないが、「では実際にどれだけの人間が日本軍によって虐殺されたか?」というのはまったく別の問題となる。それは銃撃以外の方法で殺された人々の数も含め、資料を読んで慎重に推定していくしかない。
とりあえずここでは「弾薬の数が足りない」という説が間違いである点だけを確認しておく。