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なれそめ

85 名前: ◆JhF0qDQSSc [sage] 投稿日:2007/12/01(土) 13:03:35 ID:VlFHRQ3D
桶。
スバティアですわ。
いやティアスバか

86 名前:なれそめ ◆JhF0qDQSSc [sage] 投稿日:2007/12/01(土) 13:05:47 ID:VlFHRQ3D
「ふー。今日もしんどかったわね」
なのはさんの教導を終えたあたしとスバルは宿舎へと戻ってきていた。
「そーだねー。でも、わたしたちのためになのはさん、がんばってくれてるんだもん。
期待には応えないと」
また、なのはさん、か

機動六課に入って以来、あたしの相方はなにかにつけてなのはさんの話ばかり。
そりゃ、命の恩人で憧れの人に会えたんだもの。
心酔しちゃうのはわかるけど、さ。
あたしは正直いっておもしろくないのだ。
陸士訓練校で出会って以来、長い付き合いになるがその中で気づいたことがある。

ティアナ・ランスターはスバル・ナカジマに恋をしているー

最初は認めたくなどなかった。
当然だ。同性愛は人間の本能にそむく行為。
自分にそのケがあるなどプライドが許さなかった。
しかし、月日は無情にも想いを加速させる。
訓練のときの勇ましい表情や甘いものを食べるときとかに見せる女の子っぽい顔とか…
正直、たまらなかった。
自分のものにしたい。
他の誰にも渡したくない。
同性だがかまうものか。
神様だって愛を否定しないだろう。
今ではそう思うようになっていた。
しかし、面には出さない。
ことは重大だ。
できるならスバルから好きといわせたい。
だが敵もさるもの。
何気に無防備な寝姿をさらしてみたり、節約を理由に混浴に誘ってみたりもしたが、見せる反応は友人以上のものは感じられなかった。

87 名前:なれそめ ◆JhF0qDQSSc [sage] 投稿日:2007/12/01(土) 13:08:57 ID:VlFHRQ3D
正直いって焦っている。
そしてなのはさんだ。
あいつの中でのアイドルがすぐ近くで自分の面倒を見てくれる。
スバルにその気がなくてもころっと参ってしまうかもしれない。
いやもしかしたらすでにー
ううん、ダメだ。たとえなのはさんでもスバルは譲れない。
スバルはあたしのもの。あたし以外の誰かと肩を並べて歩いたり抱き合ったりキスをしたりするなんて想像するだけで怖気が走る。
どうしよう。
もうストレートにぶつかろうか。
…それができたらあたしの人生はもっと楽だったろう。
ではー
「ティア?」
気付いたらスバルがいぶかしげにこちらを見ていた。
マズイ、ずいぶん長考していたようだ。
「あ、ごめん。なんだったっけ?」
「だからぁ〜今日の晩ご飯どうするのって話」
そういえばそんな話にシフトしていた。
時計を見る。…いまからでは炊事は明日に差し支えるだろう。となると、
「売店ですませましょうか」
管理局には幅広いニーズに応えるため、スーパーもかくやといわんばかりの売店があるのだ。
「あたし疲れたから悪いんだけど買ってきて?」
非道の発言と思われるだろうか?
さにあらず。これも計算のうち。
「え〜ティアもいこーよー!」
予想どおりね。
ここであたしはお金とともに魔法の言葉を吐く。
「あたし、いつものミッド幕の内ね。
お駄賃ってわけじゃないけど、あとは全部あんたが使っていいから」
「え、ほんと?やった〜!」
満面の笑顔で受け取るスバル。
…この笑顔を見るためなら多少の出費と知恵は惜しくない。
そもそも金銭にルーズなスバルのお金はあたしが管理しているのだ。

88 名前:なれそめ ◆JhF0qDQSSc [sage] 投稿日:2007/12/01(土) 13:11:25 ID:VlFHRQ3D
こちらの腹は痛まない。
「スパゲティ山盛りしていーい?」
「後片付けするのよ」
「わーい!ティア大好き!」
…っ!
思わぬおまけがついてきた…
落ち着けあたし。
なんだその手は。抱き締める気か。早い、早いわよ。
「じゃあ、ダッシュでいってくるね!」
そういってスバルはすでにドアノブに手をかけていた。その前に
「あ、飲み物なにがいい?」
振り向きながら聞いてきた。
「なんでもいいわよ。早く行きなさい」
「はーい」
ドアをしめたとたんなんか地面をこがす音がした。
デバイス使ったのかしら…?
ま、いいか。
いまのうちに少し明日の用意をしておこう。


二十分後、スバルが戻ってきた。…おかしい。売店で目移りしてたには時間がかかりすぎている。
「ずいぶん遅かったじゃない?」
空腹もあいまってあたしはややつっけんどんに問う。
「ごめんねー。じつはいまそこでなのはさんに会ってさー」
え…
「ちょっと話こんじゃってー」
また…なのはさん…
「どしたのティア?」
はっ。
スバルが顔を覗き込んでいた。
いけない。今のあたしは不自然だ。平然を装わねば…

89 名前:なれそめ ◆JhF0qDQSSc [sage] 投稿日:2007/12/01(土) 13:13:55 ID:VlFHRQ3D
「なんでもないわよ!早く食べましょ!」

…バカスバル。あたしの気持ちも知らないで…

「いただきまーす」
「いただきます…」
スバルは一個百円のパックパスタを山盛りにしてつついている。
あたしはいまいち食が進まない。
原因はわかってる。
あたしは、いやな女だ。
スバルとなのはさんの距離が縮まっていくのを許せない。
なのはさんはなにも悪くなどないのにどす黒い感情を抱きそうだ…
ふと、スバルのほうを見ると勢い余ったのかむせたのどをジュースで流し込んでいた。
あたしはスバルが買ってきてた同じジュースを流し込んだ。
いやな情念を払うかのように。

あれ…?このアップルジュース変な味がってええ?!
「スバル!これお酒じゃない!」
缶を見ると下のほうにアルコール類であることを表す注意書きがあった。
「ほえ?あ〜ほんろら〜
新しいやつらと思ってあんまり見ないれ買っちゃったんら〜ごめーん」
がぶ飲みしていたスバルは酔いがまわってるらしく顔が赤くなり、ろれつが回らなくなっている。このバカ…!
しかしそうも言ってられない。
あたしもなんか体がボーっとしてきた。
ああ、思考はクリアなのに体の制御がきかない…
「ねえーティア」
ふと見ると大分できあがったスバルが話し掛けてきた。
「なによ」
応対するのがやっとだ。
とりあえず、水飲まないと…

「さっきねー、なのはさんと話たんだけどー」

90 名前:なれそめ ◆JhF0qDQSSc [sage] 投稿日:2007/12/01(土) 13:16:43 ID:VlFHRQ3D
…その名前を聞いた瞬間、酒で増水したのかあたしの心のダムに亀裂が走ったような気がした。
「あたしたちはーおたがい欠点を補えるコンビだからー」
…亀裂が大きくなっていく。
酒とはこれほどタガをゆるめるのか。
「でーなのはさんがー」
ああ、もう、

ダメダ

「…そんなになのはさんが好きなの?」
「へ?」
流れた水はもう戻らない。
「だったらあたしなんか捨ててなのはさんのところに行きなさいよ!」
「ティア?」
滞積した想いが流れでる。
「あたしがどれだけアンタのこと想ってるか知らないくせに…なのはさんなのはさんって…!」
「ティア…」
ああもうスバルともお別れかな。
まあ仕方ないよね。
この際だからすべて吐いてしまって楽になろう。
それでおしまい。
この恋もおしまい。
「うっ…ぐすっ…」
やだ、やめてよ。
なんであたし泣いてるんだろ。
泣き上戸ってやつ?
笑えない。
「ティア…それって…」
ふん。とぼけた頭でもよく聞きなさい、バカスバル。

あたしの、ティアナ・ランスター、最初で最後だろう愛の告白を。

91 名前:なれそめ ◆JhF0qDQSSc [sage] 投稿日:2007/12/01(土) 13:19:22 ID:VlFHRQ3D
「あたしは…アンタが好きなの…ひっく…友達としてじゃなく…うっ…恋人みたいに…」
「……」
スバルは神妙な顔をして黙って聞いていた。
アンタでも空気読めるのね。
「わかってる…変よね…
あたしたち女の子同士なのに…ひっ…ぐっ…
でもダメなのぉ…
ずっと前からスバルのこと友達として見れてなかった…」
酒の勢いは恐ろしい。
あんなに我慢してたことがすらすら出てくる…

「好きなの…大好き…
世界の誰よりもアンタを愛してる…
お願い…なのはさんなんて見ないであたしを、あたしだけを見てよ…お願いだから…」
あとは言葉にならなかった。
あたしはこのあとくるであろうスバルからの拒絶を嗚咽しながら待つことしかできなかった。
その、何にも耐え難い恐怖。
もう、元には戻れないー
しかし、その断罪の言葉はいつまでも来ず、
代わりに涙でぐしゃぐしゃになったあたしの顔の唇に暖かいものが触れた。
「へっ…?」
一瞬何が起こったかわからなかった。
赤くなった目を開けると、目の前に目を閉じたスバルの顔が広がっていた。
「えへへ、キス、しちゃった」
唇を離したスバルはいたずらっこのような笑いを浮かべていった。

「あたしもね、ティアのこと大好きだよ。いつも言ってるよね?」
え…でもそれは友達として…
「ティア以外にはね。
それと、なのはさんはあたしのあこがれ、つまり目標だから恋愛対象として見たことないよ」
「それじゃ…」

92 名前:なれそめ ◆JhF0qDQSSc [sage] 投稿日:2007/12/01(土) 13:22:06 ID:VlFHRQ3D
まさか…
「んー、やっぱりちゃんと言葉にしたほうがいいよね。
おほん。あたし、スバル・ナカジマはティアナ・ランスターが大好きです。
愛してます!」
スバルはなんの憂いも持たずにまっすぐぶつかってきた。
何年も悩んでたあたしがバカみたいに思えるほどに。
「いつから…?」
「訓練校時代から!自覚したのは最近だけどね!
でも言うの怖くってさ」
なんだ、結局両思いだったんだ。
バカみたい。
でも…
嬉しい…!
「ありがとね、ティア。
すっごく嬉しかったよ」
スバルはそういって笑いながらあたしの涙をふいてくれた。
…なによ。そんな太陽みたいな笑顔しちゃって…
今のあたしにはまぶしすぎるのよ…
胸がドキドキして落ち着かない。
訓練校時代、同級生たちが恋愛についてきゃーきゃーいっていたのを思い出す。
当時は熱病の一種だと思ってばかにしていたけど…
たしかに、悪くない。

「ねえ、スバル?」
「んー?」
まだ酔いが残ってるうちにいろいろしておきたい。
明日になればいつものツンツンしたあたしに戻ってしまうから…
まずは事実確認から。
「あたしたちって…恋人になるのよね?」
「え〜違うの〜?」
本人はすでにその気だった。
ばか。女はさっきみたく言葉にしてもらわなきゃ不安なんだから。ってどっちも女か。

93 名前:なれそめ ◆JhF0qDQSSc [sage] 投稿日:2007/12/01(土) 13:24:40 ID:VlFHRQ3D
「…ちゃんと言葉にしてよ」
そう。もう友人ではないから。
新しい関係を踏み出すんだから、始まりの言葉をー
「な、なんか照れるなー。えっと、ティア?」
「うん」
「あたしの、恋人さんになってくださいっ!」
そのセリフとともに直角にスバルの頭がさがった。
瞬間あたしの目から止まったはずの涙がわき出てきた。
さっきとは違うけど。
どんなにこの言葉を待っていただろう。
どれだけの夜夢にみただろうか。そしてかなわないと泣いただろうか。
でも、頬をつねって確認するまでもなくこれは現実。
だってこんなに胸が暖かいのだから…
「えっと…ティア?またなんか嫌なこと言った?」
いけない。スバルだって勇気を振り絞って言ってくれたんだ。
ちゃんと応えないと。
「…わかったわよ」
「え?」
ああなんでもうツンケンしちゃうのかしら。
「付き合うっていってんのよ」
ああああ何言ってんのよ、あたしが言い出したことなのに〜!
しかし、スバルはまるで忘れたかのように、
「ありがとう!よろしくね!」
照れながらも満面の笑顔を見せた。
ああもう、なんてかわいいんだろうコイツ。
しかし、スバルはそんな気分を一撃で吹き飛ばす。
「じゃあさ、恋人の証に今度はティアからちゅーして!ちゅー!」
…なんでこいつは恥ずかしげもなく言えるんだ。
「な、な、なにいってんのよ!交際には順序でもんがあるでしょ!」
あたしは必死に反論した。

94 名前:なれそめ ◆JhF0qDQSSc [sage] 投稿日:2007/12/01(土) 13:27:23 ID:VlFHRQ3D
…ホントはいやじゃないのに。したくてたまらないくせに。

だいぶ酔いが抜けてきてるのかしら。
しかしスバルもひきさがらず、
「やーだー!さっきもうしたじゃん!
今して!絶対して!」
と、わめく。
愛しい人にここまで言われてはさすがにあたしも引くわけに行かない。
しかしもう素面になってしまったいまでは言葉にするのは恥ずかしい。
ならばー
「うわっ!ティア?!んんっ!」
あたしは向かいあっていたスバルを無言で押し倒すとその勢いで唇を重ねた。
とたんにスバルへの愛おしさがふくれあがる。
「んっ、はあ…ちゅる」
お互い初めてなのに口内に舌を差し入れる。
スバルははじめ驚いた様子だったがやがて受け入れた。
双方の舌が口内で絡み合う。
「ちゅ…んっ…はあ」
ああ、スバルが頬染めながらあたしの下で応えてくれている。
たまらない。
そう思った途端あたしはスバルの体をより抱き寄せ唇を激しくむさぼる。
やがて、スバルもあたしの背に手をまわしてきた。
「んっ…ティア…ティアっ」
合間に名を呼びあうだけですごく興奮する。
「スバル…スバルっ…」
あたしも次々に来る快楽ににとろけそうだった…
スバル…大好き。

95 名前:なれそめ ◆JhF0qDQSSc [sage] 投稿日:2007/12/01(土) 13:30:12 ID:VlFHRQ3D
やがてどちらともなく唇を離す。
いったい何分抱き合っていたのだろう。時間さえあいまいだ。
「えへへ〜」
スバルが唇をさわりながら嬉しそうに笑っている。
その笑顔にあたしはきゅんとしてしまったが絶対に言わない。
「と、とりあえず今日はもう寝ましょ…」
あたしは照れ隠しもこめてそう提案した。
これより先に進んでは確実に明日に響く。
せっかく恋がかなったのだから命は大切に。

「もちろん一緒のベッドだよね?」
全く当然であるかのようにスバルはのたまった。
「……」
否定する理由がなかった…


「ティア、おいで」
就寝の支度を終えたあたしに先にベッドに潜り込んだスバルが両腕を広げて待っていた。
あたしは無言で顔を真っ赤にしながらもその胸に飛び込んだ。
案の定、スバルに抱きかかえられる形になる。
ちょっ、これ恥ずかしい…
「わ〜ティアあったかーい。」
そりゃ、体温上がってるもの…
あ、なんか心地いい。
好きな人に抱かれるってこんな幸せな気分になれるんだ。
「スバルも…あったかいよ…」
さりげなくスバルと密着度をあげる。
「いいこいいこ」
頭をなでられた。
「ふぁ…やめなさいよ…」
「やめていいの?」
ごめん、やめないで。

96 名前:なれそめ ◆JhF0qDQSSc [sage] 投稿日:2007/12/01(土) 13:32:58 ID:VlFHRQ3D
なでられてるうちにまぶたが重くなってきた。
あ…だんだんスバルの顔がぼやけて…
「ふふ、おやすみティア。
大好きだよ」
「うん…あたしも大好き…」

あ、なんかすんなり言えた…
そのままあたしの意識は夢の中に落ちた。


次の日

「じゃあ、スバルとティアナは次の任地に先行してもらいます」

「はい」
「はいっ!」
あたしとスバルはなのはさんの指令で次の任務先へ向かうところ。

「それではいってきます」
「いってきます!」
昨日はよく眠れたからか体も元気だ。
都合の悪い記憶は封印してしまったけどね。
でも今朝起きたときに、
「昨日のティアすっごいかわいかったー!」
と昨日の発言を再現されそうだったので口を塞いだ。
もちろんあたしの口で。
まあそれはいいとして。
「いってらっしゃい。あ、それとティアナ」
でる前になのはさんに呼び止められた。耳を貸してのジェスチャーをしている。

97 名前:なれそめ ◆JhF0qDQSSc [sage] 投稿日:2007/12/01(土) 13:35:17 ID:VlFHRQ3D
「はい?」
なんだろう?
「想いがかなってよかったね?」
お見通しですか…かなわないなあ…
スバルがファンになっちゃうのもわかる。
でも、
「なのはさんにも渡しませんから」
スバルには聞こえないように宣言した。
「はいはい。頑張ってね」
「はいっ!」
あたしは元気よく返事をして先に行ったスバルを追う。

「なのはさんと何話してたの?」
「ただの連絡事項よ」
まさかアンタのことで啖呵きったとは言えない。
「ふーん。ね、ここからヴァイスさんとこまで手つないでこーよ!」
「な、なんでよ!恥ずかしいじゃない!」
い、いくら恋人になったからって公私混同はよくないわよ!
「あたしは見られてもいーもん」
「あたしがいやなのよ!ばか!」
場をわきまえなさいよ。
「ぶーぶー!ティアのけちー!ツンデレー!」
「うっさい!」
それになによツンデレって?!
「せっかくティアと少しでもいちゃいちゃしたいのに…ぐす」
今度は泣き落としか…
やめてよ、そんな目で見られたら…
気付くとあたしはスバルの手を引っ張っていた。
「ほら、これでいいんでしょ。さっさといくわよ」
「えー、もっとロマンのあるつなぎ方にしよーよー」
うっさいわね。これが限度なのよ。
「まーいーかー。えへへ〜」

98 名前:なれそめ ◆JhF0qDQSSc [sage] 投稿日:2007/12/01(土) 13:38:46 ID:VlFHRQ3D
ああかわいいなこんちくしょう。
「…お楽しみは夜にとっときなさいよ」
いまはこれがせいいっぱいの彼女への言葉。
きっとあたしはこれからも素直になれないけれど、スバルはわかってくれる。
「う、うん!」
あたしもこのバカのまっすぐさをわかってる。
…なんだ、うまく行きそうじゃない、あたしたち。
「ほら、さっさと行くわよ!」
「ああ、ティア速いよー!」
あたしはスバルをほぼ引きずるように歩き出す。
なんかいつもより道がまぶしかった。

100 名前: ◆JhF0qDQSSc [sage] 投稿日:2007/12/01(土) 13:47:28 ID:VlFHRQ3D
これにてとりあえず終了。
原点回帰をモットーに書いてみたが、もっと甘甘な雰囲気を出したかったな。
次があればエロ入れる
2007年12月01日(土) 14:27:56 Modified by nanohayuri




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