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海のほとり

569 名前: 名無しさん@秘密の花園 [sage] 投稿日: 2008/04/14(月) 11:45:04 ID:bmrnS/CP
>>559
八神家ひどいなw。そんな八神家が俺も好きだけどなw。

>>568
出逢った時から相思相愛なんですね。わかります。
で、そんななのフェイネタを置いていきます。

570 名前: 海のほとり [sage] 投稿日: 2008/04/14(月) 11:46:25 ID:bmrnS/CP
久々に立ち寄った砂浜は小学生の時に見た姿のままだった。
温暖化などの環境の変化で、年々海岸線が浸食されているとすずかちゃんは言っていた。
だけど、潮風が運ぶ海の匂いも、打ち寄せる波が砂を洗う音も、海の向こうに沈む夕陽の紅さも、私の記憶の映像にぴったりと重なっている。
「ここも変わらないね・・・」
波打ち際を歩くフェイトちゃんが茜色の空を見上げながら呟く。
私と同じ事を考えていたみたいで、ちょっと嬉しい。
「昔のまんまだよね。フェイトちゃんも懐かしい?
「うん。いつも、なのは達と遊んでた場所だから・・・」
目を細めて、穏やかな表情でフェイトちゃんは周りを見渡した。
連られて私もずっと先まで続く砂浜を見つめる。
「そうそう・・・ここでみんなといっぱいいっぱい思い出作ったよね・・・」
少し目を閉じるだけで、私は昔の光景をはっきりと思い出す事が出来る。
まだ着なれていない中学の制服を着て、胸を張って堤防の上を行進した春の日。
自由研究の課題でみんなと一緒に海鳥の観察と海水浴に来た夏の日。
運動会の特訓と、はやてちゃんのリハビリを兼ねて海岸沿いの道路をランニングした秋の日。
凍えるような寒さに身体をくっ付け合って、温かいコーヒーを飲みながら夜空を眺めた冬の日。
10年以上前の出来事なのにまるで昨日の事みたいに思えてくる。
「ホントに毎日遊んでたよね・・・」
「そうだね・・・あっ、あそこの道。学校の帰りにしりとりしたり、クイズ出し合ったりしながら歩いてたよね?」
「あー、あったあった♪ よく覚えてるよ。 フェイトちゃん、しりとりはいつも負けてたよね♪」
「うぅ・・・なのはが意地悪言う・・・」
「にゃはは♪ ごめんごめん」
懐かしさのあまりに、ついつい声が弾んだ。
国語が苦手だったフェイトちゃんは、いつも言葉に詰まって、しりとりに負けていた。
負ける度に、アリサちゃんにクスクスと笑われてからかわれて・・・。
すずかちゃんとはやてちゃんからは、しりとりに強くなる様に言葉が沢山詰まった面白い本を貸して上げようか、って言われてたっけ。
勿論、いつも私は落ち込んだり不貞腐れたりしたフェイトちゃんを慰める係り。
そんな些細な事も私達にとっては大切な思い出だ。
「やろうか? しりとり」
先を歩いていたフェイトちゃんが振り返りながらそう言った。
「えっ?」
「今の私ならなのはに勝てる自信あるよ。執務官になる時に凄く勉強したから」
「言ったなぁ。私だって、一生懸命ヴィヴィオに勉強教えてるんだからね」
じゃあ、勝負だね、と言ったフェイトちゃんの表情は、子供みたいな笑顔だった。
フェイトちゃんから見たら、私も同じ様な顔をしているんだろうけど・・・。

571 名前: 海のほとり [sage] 投稿日: 2008/04/14(月) 11:47:02 ID:bmrnS/CP
「片付け」
間髪入れずにフェイトちゃんが答える。
歩くスペースはゆっくりだけれど、口の動きはまるで魔法を詠唱してるみたいにとても早い。
「け・・・敬礼。い、だよ」
「い、かぁ・・・板垣退助」
「あぁ、中学の授業で習ったよね」
「うん。執務官試験の参考書にも名前が載ってたよ」
「うそ〜。何か凄いな・・・じゃあ、私は国の名前。ケニア」
「あ、ね・・・芥川龍之介」
「うわぁ。渋いなぁ・・・」
「すずかに本借りたからね。結構、面白かったよ。
「私は読んだ事ないなぁ・・・」
「勉強が足りないね、なのはママ」
苦笑する私の顔を見て、フェイトちゃんは悪戯っぽく笑った。
確かにフェイトちゃんはビックリするほどしりとりが上手くなっていた。
私の知らないような言葉が直ぐに出てくるし、何度も同じ文字の終わり方で私に振って来る。
いつも私が寝た後も夜遅くまで机に向かっている日が多いけど、これも、そんな努力の賜物なのかもしれない。
「うぅ〜、まだ勝負はついてないもん・・・検査」
「じゃあ、魚の鮭」
「えっと・・・血液型」
「玉子酒」
「消しゴム」
「む、む・・・胸焼け」
「フェイトちゃん、"け"ばっかりでズルイよぉ!」
「あれ? なのは、もうおしまい?」
私が文句言っても、フェイトちゃんはどこ吹く風。
ニヤニヤしながら、降参してもいいよ、なんて余裕たっぷりに言ってくる。
ちょっと子供っぽいけど、フェイトちゃんらしいなと思う。
勝負事になるとフェイトちゃんは結構、厳しい。
シグナムさんと模擬戦をする時は、いつも本気で戦っているし、ヴィヴィオとトランプで遊ぶ時だって、手加減なんてほとんどしない。
私もよく人から、いつもでも全力全開だね、って言われるけれど、フェイトちゃんの方がよっぽどだ。
「どうする? 降参する?」
凄く嬉しそうなフェイトちゃんの笑顔を見ていると、ある言葉が浮かんできた。
ずっとずっとフェイトちゃんに伝えたかった『魔法の言葉』が・・・。

572 名前: 海のほとり [sage] 投稿日: 2008/04/14(月) 11:47:56 ID:bmrnS/CP
「・・・おしまいじゃないよ。だから、続けようよ」
「本当に? あんまり無理しなくてもいいよ?」
「いいの。行くよ?」
私は満面の笑みを作って・・・。
それから、思いっきりフェイトちゃんを抱きしめた。
「結婚しよう!」
「えっ?」
フェイトちゃんの顔色がさっと変わった。
大きく開かれた綺麗な瞳。
風に揺れる長い髪。
夕陽に照らされた顔が更に赤みを帯びていく。
「どうしたの? フェイトちゃんの番だよ?」
「だって、なのは・・・」
今までに見たことのない表情のフェイトちゃん。
身体を離すと、肩を掴んで私の瞳を覗き込む。
「本気なの・・・?」
「私はいつも本気だよ」
離れた身体を私は再び抱き寄せる。
フェイトちゃんの温もりとドキドキという鼓動が私の中に伝わってくる。
「私はね、フェイトちゃん。 いつもフェイトちゃんと一緒にいたいの。
一緒に起きて、一緒にお仕事して、一緒にご飯食べて、一緒にお風呂に入って、一緒に寝て、一緒に笑って・・・ 。
これからもずっとずっとフェイトちゃんと一緒にいたいの。それくらい私はフェイトちゃんの事が好きなの。 フェイトちゃんは私の事、嫌い?」
「そんな事無い! 私だって、なのはが大好きだよ!!」
私の問いかけにフェイトちゃんは大きく首を横に振って、大きな声で答えてくれた。
「嫌いなわけないよ・・・」
「ふふふ。良かった」
フェイトちゃんの頬に軽くキスを落として、耳元で優しく囁く。
「じゃあ、もう一度言うよ・・・結婚しよう。う、だよ?」
「・・・うん」
「にゃはは♪ ん、が付いたから、フェイトちゃんの負け♪」
嬉しさのあまり私が声をあげて笑うと、フェイトちゃんも可愛らしくクスクスと笑う。
「何でかな? 負けたはずなのに今、私、凄く嬉しいよ・・・」
「私もだよ。フェイトちゃん・・・」
子供のように二人で笑い合いながら、顔を寄せ合って、ゆっくりと近づけていく。
「幸せになろうね」
「うん・・・これからもよろしくね。なのは・・・」
私達は言葉を囁き合うと、柔らかい口唇を静かに重ねあう。
沈んでいく夕陽と、砂浜に打ち寄せる波の音が私達を祝福してくれていた・・・。


573 名前: 名無しさん@秘密の花園 [sage] 投稿日: 2008/04/14(月) 11:52:13 ID:bmrnS/CP
おしまい。
しりとりネタで前からなのフェイ書きたかったんだよね。

ところで、このスレにギンシグスキーはいないのか?

訓練の後、フェイトさんと食事をしていた将の前に現れた一人の陸士隊員。
「妹のスバルがいつもお世話になってます」
フェイトさんが紹介してくれたその女性はギンガという名前だった・・・。

ここまで考えて、挫折した・・・。
2009年04月04日(土) 23:39:33 Modified by coyote2000




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