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夢十夜ー第三夜より

530 名前: 名無しさん@秘密の花園 [sage] 投稿日: 2008/06/27(金) 14:30:25 ID:DJfNRNd5

期末のレポートで"月が綺麗だから"で有名な漱石さんの事を書いた。
で、テーマにした『夢十夜』を何度も読んでたら、何か色んなカップルで脳内再生され始めちゃった・・・。
それで、ちょっとパロディでいくつか書いてみたんで、その中の一つのスバティアネタを投下してみる。

ちょっと鬱ネタなんで苦手な人とか漱石さんが好きな人はスルーして下さい。




531 名前: 夢十夜ー第三夜より [sage] 投稿日: 2008/06/27(金) 14:32:05 ID:DJfNRNd5

こんな夢をみた。

私はいつのまのかスバルを負っている。
少し手の掛かる、それでもかけがえの無い私のパートナーだった娘。
けれど、今はお互いの夢に向かって別々の道の途上にいるはず・・・。
「あんた、こんな所で何してるのよ?」
そう聞くと、「えへへ、久々にティアに逢いたくなって来ちゃった」と答えた。
いつもの様にマイペースで能天気な声だが、どこか温かみを感じられない。しかも、空虚だ。
周りは夕日に照らされた摩天楼に囲まれている。路は狭い。鴉の影が時々、闇に差す。
歩いていると、突然、背中で「・・・えへへへ」と笑う声が聞こえた。
「・・・何、笑ってんのよ」
スバルは返事をしなかった。
ただ、「ねぇ、ティア? あたしの事、スキ?」と聞いてきた。
「はぁ? 何、言ってんのよ・・・まぁ、嫌いじゃないわね」と私は答えた。
正直に言うと、私はスバルの事が好きだ。
ずっとずっと。いつも一緒に居たいくらいスバルの事が好きだ。
だけれど、恥ずかしくって、そんな事を口が裂けても言えない・・・。
「そっか・・・」
私の答えに、スバルは少しだけ寂しそうに答えた・・・。

それから、私は黙って、ビルの谷間を歩いた。
しばらくすると路が行き止って、二つに別れた。
「標識があるはずなんだけれど・・・」
スバルの言うとおり、頭上には案内標識が浮かんでいた。
右には私が住んでいる街の名前、左には私が行ったことも聞いたことも無い街の名前が書いてある。
標識は夕日で赤く染まっていた。白い文字に夕日が映えて、鮮血の様に見えた。
「左に行こうよ」とスバルが言った。
左を見ると、人気の無い廃墟のような街並みの影が自分の方に差し込んでいた。
どうすればいいのだろうと、私は躊躇した。
「ほら、早く。行こうよ行こうよ」とスバルが何時もの様に肩を叩いた。
「ったく・・・相変わらずワガママなんだから」
私は仕方なしに知らない街の方に歩き出した。




532 名前: 夢十夜ー第三夜より [sage] 投稿日: 2008/06/27(金) 14:33:06 ID:DJfNRNd5

「ちょうど、こんな夕暮れだったかな・・・」と背中で独り言が聞こえた。
「何の話よ?」
「もう、知ってるくせに〜」とスバルがからかう様に答えた。
すると不思議な事に、何か大切な事を忘れている気がした。
はっきりとは思い出せない。ただ、血のように紅い夕暮れ時だった様な気がする。
おそらく、もう少しすれば全てを思い出せるだろう。
けれども、心の奥底では私は思い出したくないと思っている。
だから、思い出す前に街に着いて、思い出す前にそこから離れなきゃいけない・・・。
私はますます足を速めて、歩いていく。
差し込む斜陽が燃える炎の様に更に紅くなっていく。
街の影がどんどん濃くなって、路はだんだん狭くなる。
私は今すぐ逃げ出したくなった。

「あっ、ここだよ。ここ。ちょうどそこに建ってるビルだよ」
影の中でスバルの声がはっきりと聞こえた。
私は自然に足を止めた。
路の脇に聳え立っている黒いものはスバルの言うとおり一軒の高層ビルだった。
「・・・そうだったわね」と思わず答えてしまった。
「去年の秋・・・冷たく渇いた秋の終わりの夕暮れだったわね・・・」
そうだ・・・思い出した。
「そうだよ・・・私、火災救助の任務の最中に逃げ遅れた女の子を庇って死んじゃったんだ・・・」
私はスバルのその言葉を聞いて、去年の秋の紅い夕暮れ時、火災現場からスバルの遺体が運び出されていく光景が頭の中に浮かんできた。
火傷で酷く爛れたボロボロの身体と、女の子を助ける事が出来たと云う安堵を浮かべた穏やかな死に顔・・・。
そうか・・・私が好きだったアイツはもう死んじゃったんだ・・・。
そう気付いた瞬間、背負っていたスバルが、すぅっと軽くなって。
代わりに寂しさと悲しさの入り混じった絶望的な孤独感が私に重く圧し掛かってきた・・・。



533 名前: 名無しさん@秘密の花園 [sage] 投稿日: 2008/06/27(金) 14:35:58 ID:DJfNRNd5

以上です。
ティアナはリアルでこんな夢見てそうなイメージがある。
いつ一人ぼっちになっちゃうか分からないって不安が原因で。
だから、ヤンデレとかが似合うんだろうなと思う今日この頃。
2009年06月06日(土) 08:32:49 Modified by coyote2000




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