13-173
前:10-697
173 名前: ◆6Gzt0D6RRc [sage] 投稿日:2008/02/09(土) 00:37:09 ID:PNoUqyew
流れを変えようと、書きかけを頑張って仕上げたけど、遅かったようですね。
でも、せっかくなので、投下。
http://wiki.livedoor.jp/nanohayuri/d/10%2d697
の続き。4レス消費。
175 名前:1/4 ◆6Gzt0D6RRc [sage] 投稿日:2008/02/09(土) 00:37:55 ID:PNoUqyew
予定通りフェイトさんより早く帰ってきた私は、買い物を済ませて台所に立つ。
”ギンガが食べたい”などと言っていたけど、一応ご飯の準備はしておく。
と言っても、最後まで作ってしまうと、多分無駄になってしまうので、後は火を通すだけにして、冷蔵庫にしまう。
「最悪、夜食か朝ご飯ね」
うんざりとした口調で呟くも、そこには隠しきれない”楽しい”という感情がにじみ出る。
フェイトさんと暮らし初めてから、誰かのために食事を作る楽しみを覚えた気がする。
リビングの椅子に腰掛けて、ぼーっとそんなことを考えていると、呼び鈴の音が部屋に響く。
噂をすれば、何とやら。
”はーい”と声を掛けて、パタパタと玄関まで急ぐ。
念のために、のぞき窓から外をうかがうと、そこには見慣れた金色。
のぞき窓の私に気付いたのか、ニコリと微笑む。
曲がったレンズ越しの歪んだ笑顔なのに、何だかドキドキする。
慌ててのぞき窓から目を外し、ドアロックを解除する。
解除しながら、なんと言って迎えようか考える。
「お帰りなさい、フェイトさん」
176 名前:2/4 ◆6Gzt0D6RRc [sage] 投稿日:2008/02/09(土) 00:38:47 ID:PNoUqyew
色々な選択肢が、浮かんでは消え、結局最後に残ったのは、先ほどのドキドキを如実に反映したフレーズ。
イタズラ心とサービス精神が入り交じったその言葉は
「ごh――
しかし、フェイトさんの耳には届かない。
代わりに、フェイトさんの唇に吸い込まれる。
帰ってきたフェイトさんは、私の姿を見るなり、有無を言わさず、抱き寄せ、唇を奪い、体をまさぐり始める。
”私”以外を選ぶ気がないのは、分かり切ったことですけど、選択肢ぐらいは全部言わせてください。お願いします。
精一杯の、カワイイ反撃なのですから、”答えはそう「1つ」だけ”とか、つれないことは言わないでください。……って、そ、そこは、ダメ――
全力で不発に終わった計画に嘆いていると、さっきまで私のお尻を揉んでいた手が、布越しに秘所を撫でる。
流石に、ここで最後までするのは不味い。色々と。
(フェ、フェイトさん!)
(大丈夫、オートロックだし、防音もしてあるよ?)
(そ、そういう問題じゃなくて!)
途中で押し切られそうになったけど、さらに言葉を重ねる。
同時に、力が抜け掛かった体で抵抗を試みる。
無理矢理というのは本意ではないのか、フェイトさんは渋々と言った表情で、私を解放する。
177 名前:3/4 ◆6Gzt0D6RRc [sage] 投稿日:2008/02/09(土) 00:39:25 ID:PNoUqyew
「ギンガが悪いんだよ?」
そして、開口一番おかしな事を言い始める。
「……えっと、フェイトさん?」
「朝、ギンガが焦らしたせいで、今日一日仕事に手が着かなかったんだよ」
責任とってね? と、少し首を傾げて、真紅の瞳を細める。
その瞳に見つめられた瞬間、バインドを掛けられたかのように、私の体は固まる。
レンズ越しの笑みとは比べ物にならないほど、心臓が早鐘を打つ。
さらにフェイトさんの手が、”これは私のもの”とばかりに、私の菫色の髪を梳く。
「で、ですけど、玄関で、というのは……」
立ったままというのは危ないし、汚すと後が大変そうだし、それに何より、玄関という場所はやはり恥ずかしい。
フェイトさんの言うとおり、誰も入れないし、誰にも聞こえない。
そう頭では分かっていても、簡単に割り切れるものではない。
「ここじゃなければいいって事だよね?」
「えっ――」
急に自分の体が宙に浮く。
体は床と水平で、背中と膝の裏にフェイトさんの腕。
これはつまり……
「えっ、ちょ、ちょっと、フェイトさん!?」
「そんなに暴れると、落としちゃうよ?」
恥ずかしさのあまり暴れる私を窘めながら、私を抱えて歩を進める。
お姫様抱っこは初めてではない――というか初対面がそうだった――けど、未だに慣れない。
だから、辞めて欲しいと言ったことがあるけど、”そういうときのギンガって、とっても可愛いよ”と、良い笑顔が返ってきた。多分この人には一生敵わない。
179 名前:4/4 ◆6Gzt0D6RRc [sage] 投稿日:2008/02/09(土) 00:40:04 ID:PNoUqyew
フェイトさんが向かっている先は、どうやら寝室のようで
「これって何だか……」
「初夜みたいって?」
「っ――」
口に出せず、飲み込んだ言葉が、耳元で聞こえてきて、心臓が止まりかける。
「初めてのときのギンガは、可愛かったよ?」
「い、言わないでください……」
「バルディッシュに、録画してあるけど、見る?」
「な、なんで、撮ってるんですか!?」
「想い出はちゃんと、ね。……さ、着いたよ」
「あっ……」
ベッドの脇に立ったフェイトさんが、ゆっくりと私の体をシーツの上に横たえる。
そして、私に上に覆い被さり、さっきのように、細められた真紅の瞳が、私を捕らえる。
「二回も焦らしたんだから、覚悟してもらうよ、ギンガ」
「え……えっと、その……優しく、してくださいね?」
地味に私も6スレ目から居たりするけど、多分影薄いってレベルじゃない。
前:10-697
173 名前: ◆6Gzt0D6RRc [sage] 投稿日:2008/02/09(土) 00:37:09 ID:PNoUqyew
流れを変えようと、書きかけを頑張って仕上げたけど、遅かったようですね。
でも、せっかくなので、投下。
http://wiki.livedoor.jp/nanohayuri/d/10%2d697
の続き。4レス消費。
175 名前:1/4 ◆6Gzt0D6RRc [sage] 投稿日:2008/02/09(土) 00:37:55 ID:PNoUqyew
予定通りフェイトさんより早く帰ってきた私は、買い物を済ませて台所に立つ。
”ギンガが食べたい”などと言っていたけど、一応ご飯の準備はしておく。
と言っても、最後まで作ってしまうと、多分無駄になってしまうので、後は火を通すだけにして、冷蔵庫にしまう。
「最悪、夜食か朝ご飯ね」
うんざりとした口調で呟くも、そこには隠しきれない”楽しい”という感情がにじみ出る。
フェイトさんと暮らし初めてから、誰かのために食事を作る楽しみを覚えた気がする。
リビングの椅子に腰掛けて、ぼーっとそんなことを考えていると、呼び鈴の音が部屋に響く。
噂をすれば、何とやら。
”はーい”と声を掛けて、パタパタと玄関まで急ぐ。
念のために、のぞき窓から外をうかがうと、そこには見慣れた金色。
のぞき窓の私に気付いたのか、ニコリと微笑む。
曲がったレンズ越しの歪んだ笑顔なのに、何だかドキドキする。
慌ててのぞき窓から目を外し、ドアロックを解除する。
解除しながら、なんと言って迎えようか考える。
「お帰りなさい、フェイトさん」
176 名前:2/4 ◆6Gzt0D6RRc [sage] 投稿日:2008/02/09(土) 00:38:47 ID:PNoUqyew
色々な選択肢が、浮かんでは消え、結局最後に残ったのは、先ほどのドキドキを如実に反映したフレーズ。
イタズラ心とサービス精神が入り交じったその言葉は
「ごh――
しかし、フェイトさんの耳には届かない。
代わりに、フェイトさんの唇に吸い込まれる。
帰ってきたフェイトさんは、私の姿を見るなり、有無を言わさず、抱き寄せ、唇を奪い、体をまさぐり始める。
”私”以外を選ぶ気がないのは、分かり切ったことですけど、選択肢ぐらいは全部言わせてください。お願いします。
精一杯の、カワイイ反撃なのですから、”答えはそう「1つ」だけ”とか、つれないことは言わないでください。……って、そ、そこは、ダメ――
全力で不発に終わった計画に嘆いていると、さっきまで私のお尻を揉んでいた手が、布越しに秘所を撫でる。
流石に、ここで最後までするのは不味い。色々と。
(フェ、フェイトさん!)
(大丈夫、オートロックだし、防音もしてあるよ?)
(そ、そういう問題じゃなくて!)
途中で押し切られそうになったけど、さらに言葉を重ねる。
同時に、力が抜け掛かった体で抵抗を試みる。
無理矢理というのは本意ではないのか、フェイトさんは渋々と言った表情で、私を解放する。
177 名前:3/4 ◆6Gzt0D6RRc [sage] 投稿日:2008/02/09(土) 00:39:25 ID:PNoUqyew
「ギンガが悪いんだよ?」
そして、開口一番おかしな事を言い始める。
「……えっと、フェイトさん?」
「朝、ギンガが焦らしたせいで、今日一日仕事に手が着かなかったんだよ」
責任とってね? と、少し首を傾げて、真紅の瞳を細める。
その瞳に見つめられた瞬間、バインドを掛けられたかのように、私の体は固まる。
レンズ越しの笑みとは比べ物にならないほど、心臓が早鐘を打つ。
さらにフェイトさんの手が、”これは私のもの”とばかりに、私の菫色の髪を梳く。
「で、ですけど、玄関で、というのは……」
立ったままというのは危ないし、汚すと後が大変そうだし、それに何より、玄関という場所はやはり恥ずかしい。
フェイトさんの言うとおり、誰も入れないし、誰にも聞こえない。
そう頭では分かっていても、簡単に割り切れるものではない。
「ここじゃなければいいって事だよね?」
「えっ――」
急に自分の体が宙に浮く。
体は床と水平で、背中と膝の裏にフェイトさんの腕。
これはつまり……
「えっ、ちょ、ちょっと、フェイトさん!?」
「そんなに暴れると、落としちゃうよ?」
恥ずかしさのあまり暴れる私を窘めながら、私を抱えて歩を進める。
お姫様抱っこは初めてではない――というか初対面がそうだった――けど、未だに慣れない。
だから、辞めて欲しいと言ったことがあるけど、”そういうときのギンガって、とっても可愛いよ”と、良い笑顔が返ってきた。多分この人には一生敵わない。
179 名前:4/4 ◆6Gzt0D6RRc [sage] 投稿日:2008/02/09(土) 00:40:04 ID:PNoUqyew
フェイトさんが向かっている先は、どうやら寝室のようで
「これって何だか……」
「初夜みたいって?」
「っ――」
口に出せず、飲み込んだ言葉が、耳元で聞こえてきて、心臓が止まりかける。
「初めてのときのギンガは、可愛かったよ?」
「い、言わないでください……」
「バルディッシュに、録画してあるけど、見る?」
「な、なんで、撮ってるんですか!?」
「想い出はちゃんと、ね。……さ、着いたよ」
「あっ……」
ベッドの脇に立ったフェイトさんが、ゆっくりと私の体をシーツの上に横たえる。
そして、私に上に覆い被さり、さっきのように、細められた真紅の瞳が、私を捕らえる。
「二回も焦らしたんだから、覚悟してもらうよ、ギンガ」
「え……えっと、その……優しく、してくださいね?」
地味に私も6スレ目から居たりするけど、多分影薄いってレベルじゃない。
前:10-697
2008年02月09日(土) 00:47:08 Modified by nanohayuri