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16-657

657 名前: (ω・`ミэ)ピチピチ [sage] 投稿日: 2008/04/16(水) 04:20:55 ID:/j0CX6aJ
「ほんと,何してるのフェイトちゃん……と,やっぱり持って来て良かった」
「その…シャワーが…冷たくて,ね」
言い訳にもならない言い訳をしていれば,
華奢なその手を私の額に当て,熱を測るような仕草をした後,なのはは湯桶に浸してあったタオルを絞り,私の額に置く.
「つめたひ…」
寝起きと,熱の御蔭で僅か言語がおかしいながらも,その冷たさにほっとする.
「ありがとう…なのは」
「管理局の人も心配してたよ,フェイトちゃんが登校拒否になったって……あれ,登校じゃないよね?」
登局かな?入局は違うだろうし,とぶつぶつ呟くなのはの姿が,面白い.
しまいには,頭をぽりぽり,とやった後に,『ま,いっか…』等と結論付ける辺り,微笑ましい.
さておき,
「なにそれ…」
確かに,朝方呆とする頭を抱えながらも管理局には休む事は伝えたはずなのだが……
「冷水シャワー浴びてたら風邪引いたなんて言う人いないから」
「原因はしっかり伝えないと…」
「それが悪いとは言わないけど,寒い日に冷水浴びてぼ〜っとしてて風邪引かない人って…フェイトちゃんの知り合いにいる?」
「シグナムなら大丈夫だと…思うよ?」
心頭滅却すれば何とやら.逆だけど.
でも,その程度で風邪を引くのか鍛え方が足りないぞテスタロッサ,などと言われないように注意しておこう.うん.
「うっ……ま,まぁ,うちのお父さんやお兄ちゃんも大丈夫そうだけど………じゃなくて〜〜
と,ともかく態と風邪引いたようにしか聞こえないし,管理局に来たく無い言い訳みたいに聞こえるから」
「そうなんだ…」
私からすると,原因,理由は明確にしてもらった方が嬉しいのだけれど…周りはそうでもないんだろうか.
とりあえず,なのはとその先程連絡した人およびその周辺の人には通じないようだった.
…その事にちょっとした悲しさを覚える.
「それじゃ,ゆっくり寝て風邪治すんだよ?…と,そうだった」
「ん?」
「今日泊めてね?雨降ってきて帰れなくなったの」
そういえば,確かに先程から雨音が聞こえるが,けれど…雨が降ったから帰れないというのも,私のお休み理由と同じ理由で
あんまり説明になってないと思うのだけれど…
確かに私が体調万全なら車で送る事も出来るが…あぁ,そうか,とふいに気付く.
なのはの気遣いなのだろう,と.
風邪を引いている私のために,この場に残ってくれる,という事なのだろう…多分.
「構わないけど…ベッドこれしかないよ?」
なのはや,はやてが遊びに来る時用に,ベッドは大きめなのである.
が,こうして風邪を引いている手前,一緒に寝れば良いとは云えないので,困った.
「大丈夫.移ったらフェイトちゃんに看病してもらうから」
えへへ,と笑みを零すなのはに,本当にどうでも良い事だが,僅か悲しくなる.
『ソファーで良いよ?』『駄目だよお客様をソファーになんて…あ,でも風邪引いてるし…』
『だからソファーで大丈夫だよ.』『駄目.あ,私がソファーにいくからベッド使って?』
『それこそ駄目だよ.う〜ん,じゃあ,移ったらフェイトちゃんに看病してもらうって事で…』
『あ,うん.するよ.看病するよ!』
というやり取りがしたかったのだ.駄目だ,相当熱に頭が侵されてる.
それに結局結論同じじゃないか…および,なのはに風邪移る事,容認してるじゃないか私.
「でしょ?」
と,私の脳内問答を理解しているのかしていないのか,片目をぱちん,と…ウィンクしていた.
「……もう」
「まぁ,それにそれだとフェイトちゃん見てられるからね」
「…ご迷惑おかけします」
「いえいえ,こちらこそご迷惑を」




4.

一頻りフェイトちゃんの様子を見た後,私はフェイトちゃんのお家の掃除,洗濯をしていた.
一応許可やら確認はとってあるので,勝手気ままに事を行なう.
枯れて萎れた百合はダストボックスへ,弁当の殻は大きめのゴミ袋へ入れて適当な場所に置く.
洗濯物はとりあえず,洗濯しつつ室内に干す.


658 名前: (ω・`ミэ)ピチピチ [sage] 投稿日: 2008/04/16(水) 04:21:21 ID:/j0CX6aJ
室内で洗濯物を干すのは好きではないのだが,これ以上洗濯物が溜まると,着替えが無いという事も在り得そうで,
流石に着替えが無いという状況は可哀想過ぎるので,リビングにフェイトちゃんの下着を干す.
干し終え,リビングに凄然と並んだそれらを視界に収めた私はある種の感動を抱いていた.
「むむ……」
まず,その洗濯物の多さ.僅か黒系統のものが多く華やかさ,というのはあまりないが,
それでもその多さおよび大きさには圧倒される.
自然と,自分の胸元に視線がいったのは…仕方ない事だと,思いたい.
そこで,はた,と気付く.何もこうやって横一列に並べる事はなかったな,と.
「にゃはは…」
溜息に似た苦笑が零れる.これでは,フェイトちゃんの下着を鑑賞したいがために干したと言われても,
仕方が無いのではなかろうか.
それにまだシャツやら何やらが残っているのに……
自分の行動が信じられないなぁ,と多少の後悔を覚えながらも,けれど下着はそのまま,シャツをその間に適当に配置していく.
下着,シャツ,下着,シャツと規則性を保つように干し,干していれば,思う事がある.
楽しいのである.
自分の家でやる分には楽しさの欠片もないのだが,こうやってフェイトちゃんのものを片したり,乾したりするのは,
妙に楽しかった.
自分の事をあまり家庭的ではないと思っていたが,そうでもないのだろうか?
それとも,それだけ,フェイトちゃんのお世話をしたかったのだろうか.その姿はまるで給仕のそれのようだった.
「フェイトちゃん専用メイドさん……むむ」
楽しそうだった.
コンビニで弁当を買ってこようとする主人に対して,私の料理を食べてくださらないのですかっ,とか.
いちいちその大きさに嫉妬しながら下着を干す,とか.
主人の好きなお花が枯れないようにせっせと水遣り,とか.
…楽しそうだった.
失業したら本気でフェイトちゃんに雇ってもらう事にしよう.うん.
そんなとりとめのない事を考えながらも,体は自然と作業を続ける.
次第,洗濯物を干すのを終え,次の作業に,と洗濯籠を元あった場所に戻しながら,考える.
次は何をしようか,と.
それと,どう切り出そうか,と.
前者は割と簡単に決まった.食事である.体調の悪いフェイトちゃんのことを考えればお粥などくらいしか,
献立を思いつかなかったのもあるのだが.
問題は後者であった.
『私,フェイトちゃんと一緒に住みたい!』などと直球で云うのは僅か恥かしい.
それに,それだと何だか伝わらない気もする.特に家事手伝いの後,という事もあり,同情だと受け取られると問題だ.
確かに契機は今回の事だが,私はそんな事とは関係なく本当にフェイトちゃんと一緒にいたいのだから.
「う〜ん,う〜ん」
買ってきた食材を適当に取り出し,残りを冷蔵庫に放り込み,お粥の準備を始めながら,どうしたものか,と悩む.
「ぜんりょくぜんか〜いってやれれば良いんだけどなぁ…」
これならまだバスターをぶっ放してる方が楽だ.
「う〜ん」
何度目かの唸り.唸った所で解決策が出るわけでもないのだけれど……
それこそ男女の仲ならば,結婚しよう!とでも云えば良いのかもしれないけれど…はてさて.
どうしたものだろうか.
試しに,言ってみるのもアリなのかなぁ,などと思考が変な方向に走りながらも,いつのまにやら,
作業は進み,お粥ぷらすαの完成まで後少し.
ぐつぐつと煮えるお粥に,はぁ,と溜息が出る.もう少し時間が掛かる物にすれば良かったかな,と.
「結論でなかったなぁ…」
教導中のように強気でいければ良いのに…と,溜息を吐く.
結論はでなかったけれど,でも…思い立ったが吉日,という言葉もあるわけで,今の勢いがなくなれば,
期を逸してしまいそうなので…だから,今日中には絶対に言うのだ,と心に決め,私は,再びどう伝えたものか,と
考えるのだった.


5.


先程からなのはの様子が,どこかおかしい.
風邪で侵された頭でも,それを感じる辺り,相当におかしいのだろう.
挙動不信とでも云えば良いのだろうか.


659 名前: (ω・`ミэ)ピチピチ [sage] 投稿日: 2008/04/16(水) 04:21:46 ID:/j0CX6aJ
時折,『フェ!…フェィトちゃん』と何かを決心したような感じで私に向き合いながらも,けれどそれを伝える事はなく,
そんななのはに私が不思議そうにしていれば,どこか蒸気したように頬を染め,恨めしそうに私を見つめる.
全くおかしななのはである.
その割には,先程までは私に『はい,フェイトちゃん,あ〜ん』と口を開かせ,ちょっと照れたような表情をしながら,
お粥をスプーンに掬って口にさせようとする時は酷く嬉しそうだった.その姿には,逆に私が恥かしさやら照れを感じてしまった.
付加えれば,お粥とはいえ,誰かの手料理を食べる,というのは本当に久しぶりの事で,
その事が嬉しくて,だから…少し涙ぐんでしまった.
そんな私を見て,おいしくなかった?と,悲しそうな表情で言うなのはに,そうじゃないんだ,と伝えたのもちょっと前の話.
なのはの心遣いに,なのはが片付けるね,と食器を下げに部屋を出た後,私は本当に…少し,泣いたのだった.
嬉しくて,とても,とても嬉しくて.
朝に家を出て,夜中に帰ってくる.帰って来る事もまばらで,そんな生活をしていて,風邪になった時は,
本当に不安だった.
静かな家.誰もいない家で,一人病に伏せる.大仰な言い方かもしれないけど,それでも…私にとっては,そうだった.
呆とする頭を抱え,過す時間が退屈で,それでいて苦痛だった.
なのはが来るまで寝ていたのも,多分,病で辛いからだけじゃ…きっとなかった.
思いにならない心苦しさ,それを癒してくれたのはやっぱり,なのはだった.
それは,なのはにとっては小さな事なのかもしれないけど,でも私にとっては凄く大きな事だった.
だから,そんななのはが,言いたいことがあるのに言えない,そんな風にしているのが,私には嫌だった.
「ねぇ…なのは?」
相変わらず,挙動不審ななのはに,私は声を掛ける.
「は,はいっ!」
「何か,あったの?…言って?」
ベッドに横になったままの私のその横,ベッドに肘を掛け,私を見つめているなのは.
私の言葉に,時折,視線がきょろきょろと動くその様に,少しの笑みと,少しの寂しさを覚える.
私には言えない事なのだろうか?いいや,それならばこんな風に私に向かって話したそうな表情をする必要はない.
だから,きっと言いにくい事なんだろうなぁ,と思っていれば,なのはが私の目を見つめていた.
「あの〜ですねぇ,その〜」
懐かしい,子供の頃のようなそんな口調で,頭をぽりぽり,と掻きながらなのはが,ようやっと…今度こそ,と決心したのか,
口を開きはじめる.
「フェイトちゃん……その,私と……結婚して!!」
「は?」
「あ”〜〜〜ち,ちがった…そ,そうじゃなくて,一緒に暮そう!」
……えっと…?
思いがけない言葉に,私の頭は真っ白になり,けれどそれとは対照的に頬が赤くなっているのが,分かる.
つまり,その……
「同じように聞こえるんだけど……えっと,なのはが旦那さん?」
「あ〜ん,そうじゃなくてぇ」
少し涙目になっているなのはが可愛らしいと思う.
「えっと…じゃあ,私がなのはの旦那さん…なの?」
「うん.…じゃなくて,そうじゃないの.フェイトちゃんと一緒に住んで,一緒に暮らしていきたいの!
朝は私がフェイトちゃんを起してあげて,一緒に朝食食べて,一緒に通勤するの!
フェイトちゃんが運転する車で一緒に管理局まで行って,でも,帰りは一緒じゃないと思うんだ.
それで私が先に家に帰ってたらフェイトちゃんを待ちながら夕食作ってフェイトちゃんまだかなぁってしたいんだよ!」
「お,落ち着いてなのは…その,な,なんか恥かしいんだけど…」
もう,多分,なのは自身何を言っているのかは分かっていないのだろう.
その御蔭か,対照的に私は割と冷静になってきている.
熱が吹き飛ぶような発言をなのはがしてくれた所為だろうか?
そうやって少しばかりの冷静さを覚えれば,なのはの発言が漸く理解できてくる.
一緒に暮したい,と.同情だろうか?いいや,それはきっと違う.
こんなに慌てて,こんなに本音で向き合ってくれているのだから…まぁ,ちょっと慌てすぎだけれども.
だから,きっと,なのはの思いは本当なのだろう.
それを理解し,先程のように僅かに眦に涙が溜まる.
しかし…だ.
「駄目.まだまだなの.家に帰って来たときにはおかえりなさいって言いたいし,言われたいんだよ……それとね―――」
……いつまで続くんだろうこれ.
そんな風に思ってしまうくらいに,なのはは延々と私との共同生活について語っていたのだった……
……ほんと,いつまで続くんだろう?
まぁ,でも―――嬉しい,かな.


660 名前: (ω・`ミэ)ピチピチ [sage] 投稿日: 2008/04/16(水) 04:22:20 ID:/j0CX6aJ
6.


車を停め,降りる.
「はぁ……また,遅くなった」
今日もまた,夜半過ぎ.明日の朝までに仕上げなければならない書類に掛かりきりになり,漸く先程終り,帰宅.
こんな時間まで管理局にいるならば,朝までいれば良いのに,と思わなくも無い.
けれど…….
街灯に照らされたアスファルトの上をカツカツ,とヒールの音を立てながら家へと向かっていれば,
視界に入ってくるのは,コンビニのネオンサイン.
今日も今日とてこんな時間まで働くコンビニの店員に心の中でお疲れ様,と口にする.
何か買うものがあったかな?と,考えても特に思いつかず,そのままコンビニの前を通り抜ける.
視界の後ろの方で,あれ?と不思議そうに首を傾げる店員に知らぬ内に笑みが零れてしまう.
「あはは」
聞こえる自分の声に,尚更笑みが深くなり,次第に私の歩みは速く,速くなる.
夜半に,微笑みながら,笑いながら歩く私を,誰がどう思うだろうか?
分からない.
けれど,そんな事どうでも良かった.
ただ,ただ私の歩みは速くなり,まるで走っているかのような速度で,私は家に帰る.
街灯に照らされた我が家,近隣の建物からすれば比較的大きな管理局のアパートに,私は辿り着く.
上層に向かうためのエレベータを待つのも待ち遠しい,と私の足は勝手に階段の方へと向かう.
カツカツカツ,と鳴る音が楽しくて仕方が無かった.
浮き足立つ,とはこの事なのだろう,と思いながら…部屋へと辿り着く.
認証ロックに手を掛ける必要はなかった.
取っ手に手を掛け,手を捻り,扉を開け,
「ただいま」
と口にする.
玄関を照らす照明が光が眩しかった.そして,玄関先を飾る白い百合の花が,とてもとても綺麗で,
それにも,ただいま,と声を掛ける.
整理された靴に並べるように靴を脱げば,いつしかトトト,と音がする.
「おかえり,フェイトちゃん」
「うん.ただいま.なのは」



おわり.


661 名前: (ω・`ミэ)ピチピチ [sage] 投稿日: 2008/04/16(水) 04:35:17 ID:/j0CX6aJ
いじょー.お目汚し失礼致しました.
エロじゃないのも久しぶりで少々勝手が分からず,試行錯誤でした.
最後誤魔化した,とか思われるやも知れません.および,書き分けも甘いような….
精進する事と致します.
あと,エロっぽいけどエロくないおまけ↓.↑の5〜6の合間辺りかもしれません.
エロっぽい方が書きやすいですね.

それでは,いずれまたー.

なまこ|(ω・`ミэ)ピチピチ

おまけ『ある熱に侵された人の戯言』

 後ろ向いて,そう言われて…その言葉に,何をされるのだろうか?と,
 ある種の期待を抱きながら,言われた通り私は後ろを向き,両の手をベッドに預け,躰を倒し,けれど腰を彼女の方へと,
誘うように高く…高く…
 そんな私の行為に惹かれ,彼女がその華奢な指先を私の尻を包む白いショーツへと.そして,彼女は一気に…いいや,そんなにも彼女は優しくはない.
ショーツに触れた指先を,その柔らかな絹を,そしてその下に隠れる私の尻を堪能するかのように,ゆっくりと,その形を歪ませんと這わせる.
 次第,ショーツに皺が生まれ,それが楽しいのか彼女は次々に皺を生み出し…それを引き伸ばしていた.
その行為に,私が焦れるのを待っているのだろうか?と,気付く.
 私が我慢できなくなり,脱がせて欲しいというのを待っているのだろうか?いいや,それとも私に,私の大事な所を触ってと,
私の大事なところを白いショーツの上から触れ,ショーツを汚して,と言うのを待っているのだろうか?
 そんな一種屈辱的な,彼女の思考を想像するだに,私が昂ぶっていく.焦らされれば,焦らされるほど…触られずとも,汚してしまいそうになる.
「は,はやく脱がして……欲しい」
 零れるような細い声で,羞恥に塗れた言の葉が私の口腔から紡ぎ出される.
 汚れた所を見られたくない.これから汚してしまう所を見られたくは無い.だから,だから慈悲が欲しい…貴方の手で汚れる前の私のショーツを脱がして欲しい…
 そんな私の気持ちを知ってか知らずか,満足したかのように,ゆっくりとショーツを脱がせていく.慈悲を承れた,あぁ…優しい人.
けれど,それも束の間だった.私の後ろの入り口のみを表に出させ,ショーツに掛けた手を離す.あぁ,なんて,なんて酷い人だろうか.
汚れた私を見たいと仰るのだろうか?それともこんな無様な私が見たかったとでも云うのだろうか.
 けれど,どちらにせよ,思惑通りに私は更に昂ぶりを覚えていた.
 後ろの入り口が見られている,見られていると思えば,思う程に……
「ぁっ…ひゃんっ…ち,ちが…そ,そこはっ」
 ふいに,触れる冷たい小さな何か.それは,彼女の指先などでは決してない.僅かな痛みに身を悶え,その何かが私の体内へと侵入しくる.
何かがはまったような,違和を感じさせるそこに,得も云えぬ愉悦が湧き上がる.それよりももっと大きな,例えば彼女の指先がそこに入ればどれ程の悦びだろうか.
「…ここで在ってるよ」
 他に何処があるというのだ,と言わんばかりの冷たさを伴った言の葉に,胸が締め付けられる.酷い人,酷い人.
 …そこじゃ…ないのだ.
 私が期待していたのは,私が待ち望んでいたのは,そこではない.僅か潤いを帯びたであろう華弁に…欲しいのだから.
 あぁ,なんて酷い人なんだろう.なんて意地悪な人なのだろう…私の望みなどわかっているだろうに….
 けれど,私の望みなんて,叶えてくれない.だって彼女は酷い人だもの.
 再びショーツに手を掛け,入れたその小さな何かが出てこないように,と蓋をする.あぁ,蓋をするならば,今まさに開かんとしている華弁に……


「はい,おしまい.ん〜,座薬って何か恥かしいよね.
あぁ,あと,ショーツゆるゆるだったよ?ゴム伸びてるんじゃない?」
「あ,あの…なのは.明日もお願いして…だ,駄目かな?」
「もう,私も恥かしいんだから…自分でしてよ.」

 あぁ,本当,酷い人.


おわり.
2009年04月04日(土) 23:41:53 Modified by coyote2000




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