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5-680

680 名前:304[sage] 投稿日:2007/10/03(水) 22:28:56 ID:8GsDv83w
前回ナンバーズのトーレ×セッテを投下した304です。
また同じカップリング&ちょっと別のカップリングで出来ました。
これから9回に渡り投下します。

681 名前:304 1/9[sage] 投稿日:2007/10/03(水) 22:34:45 ID:8GsDv83w
それを聞いたのはたまたまだった。
今日の稽古を終え自室に戻る最中にリビングの前を通りがかった。
スカリエッティ家のリビングというと変なものを想像しがちだが
所謂「ラボ」といわれるものは地下にあり、大所帯なためそれなりに大きいが
普通の家が建っている。
用があればラボに赴き、普段の生活では地上の家を使っているのだ。
ちなみに森の中にあるのは人も来ず静かだから、らしい。
リビングには何人かの姉妹が寛いでいる。
特に気に留めることなく通り過ぎようとしたら
気になる名前が出てきて足を止める。

「でーもー、トーレ姉さま意外に甘えただったりしそうじゃない?
 セッテちゃんに抱っこされてデレデレしちゃったり〜
 そのまま寝ちゃったり〜」
「抱っこ!トーレ姉がセッテに抱っこされて寝るわけないじゃん!
 普通逆でしょ?」
「そうっすね。セッテよりもずっと大きいんだし
 抱きしめるほうが自然っす。」
「…」

682 名前:304 2/9[sage] 投稿日:2007/10/03(水) 22:36:42 ID:8GsDv83w
好き勝手に自分達のことを話すのを偶然立ち聞きしてしまったが
実はクアットロの言う通りだと言ったらみんな何と言うだろうか。
それに不自然さや不満を持ったことはない。
最初からそうだったので違和感もない。
胸元にトーレの寝息が当たるのはくすぐったいが
同時に心地よかった。
トーレは終わった後も体を触りたがる。
どれも軽く撫でたり、舐めたりする程度だが終わった後の肌は敏感だ。
それで結局火が点いてしまったことも一度や二度ではない。
その中でも特に好むのがセッテの胸に顔を埋めることだった。
五感をフルに使い汗をかいた肌の匂いやぬくもりを味わい眠る。
それが甘えたなのかはよく分からないがお互い満足していたから
気にならなかったが、周りがそう言っているのを聞くと少々
気になってきた。
一度くらいトーレの胸元に頭を寄せて寝てみるのもいいかもしれない。
今夜は部屋に行く約束もしているし言ってみようか。

683 名前:304 3/9[sage] 投稿日:2007/10/03(水) 22:38:35 ID:8GsDv83w
トーレの部屋は非常にシンプルだ。
机、椅子、ベッド、タンス、本棚ととりあえず必要な分しかない。
私はベッドに座り、本を読む部屋の主を見ていた。
基本的に二人とも口数が少ないのでたまに他愛のない話をする程度だが
私はそれでも十分だった。
時計の針は進み午後十時。そろそろ頃合いだと思い声を掛ける。

「トーレ姉さま。」
「なんだ。」
「今日は私を抱いて寝てください。」
「…なんだと?」

ページを捲る手が止まるとゆっくりこちらを振り返る。
なぜそんな怪訝そうな顔をするのだろうか。

「もう一度言ってみろ。」
「今日は私を抱いて寝てください。」
「…」
「今日はだめですか?」
「別に、構わんが…」
「本当ですか?ありがとうございます。」

嫌がられなかった。トーレの胸に抱かれて寝るのはどんな感じなのだろうか。
楽しみだ。そんなことを考えているとぐらりと体が傾いた。
ベッドに背中から倒れる。上を見れば案の定トーレがいた。
今日は特にそういう約束はしていないはずだが。

684 名前:304 4/9[sage] 投稿日:2007/10/03(水) 22:40:37 ID:8GsDv83w
「今日は私を抱いて寝てほしいんですが…」
「ああ、だからそうするつもりんなんだが…?」
「そうするってするんですか?じゃあ私が姉さまに抱きしめられながら
 寝るのはまたの機会になりますね。」
「抱きしめられながら…?」

訳が分からないという顔をされる。それを見てもしかして正しく伝わって
いないのでは、と思ったところで天啓のように気付いた。

「すみません。これがやってしまったというやつですか。」
「…いや、それはある意味私のほうだからお前は気にするな。」
「…しますか?」

そうは言うがとても落ち込んでいるように見える。
私は平気だが期待したほうは辛いと思う。
何よりこれは期待させた私が悪い。
しかしトーレは首を縦に振らなかった。

685 名前:304 5/9[sage] 投稿日:2007/10/03(水) 22:43:46 ID:8GsDv83w
「…いい。これも遅い罰だと思うことにする。」
「罰?」
「お前を傷つけ、待たせた罰だ。」
「姉さま…。」

気にしなくてもいいんです、と言おうとしたが
強く抱き寄せられて言えなかった。
顔を見ようとすることも出来なかった。
力強い腕は私に離れることを許さない。
諦めて胸に顔を埋めた。

「しっかり寝ろ。明日も稽古だ。」
「…はい。おやすみなさい。」

686 名前:304 6/9[sage] 投稿日:2007/10/03(水) 22:46:08 ID:8GsDv83w
セッテが寝たようだ。希望通りいつもとは逆の格好だがこれは
意外に…寝にくい。
いつもと寝る時の体勢が違うせいか、寝ずらい。
しかも胸元に寝息がかかるからくすぐったくい。
セッテはいつもこんな格好でよく寝れるな…。
自分のことを棚に上げてよく言うが本当にそう思う。
なぜだかセッテがとても小さく感じる。
腕の中にすっぽりと収まっているからだろうか。
私はいつもこんな小さな体に安心させられ、時にさっきみたいに振り回されているんだと
思うとなんともいえず不思議な気持ちになった。
だがこういうのも…悪くないな。

687 名前:304 7/9[sage] 投稿日:2007/10/03(水) 22:48:32 ID:8GsDv83w
朝が来る。今日は早朝からということで早目に起きて支度をする。
一旦部屋に帰して玄関で待ち合わせるといつもの稽古場に向かう。
森の中は歩けば歩くほど朝露に濡れた草の匂いがした。

「昨日はどうだった。」
「気持ちよかったです。」
「そうか。」
「トーレ姉さまの胸に顔を当てると体全体が温かくなって安心できました。」

セッテは基本無表情だ。だが今日は珍しくも少し笑ったような気がする。
実際にはやはり表情はないのだが、私には一瞬そう見えた。

「トーレ姉さまはいかがでしたか?」
「そうだな、悪くなかった。」
「そうですか。」

また一瞬、笑ったように見えた。
声も嬉しげに聞こえるのは気のせいか。
セッテはいつものよりもこちらが気に入ったかと思うと少々残念だ。
いや、別にそんなに執着するわけではないが。

688 名前:304 8/9[sage] 投稿日:2007/10/03(水) 22:50:13 ID:8GsDv83w
「でもいつもの方が落ち着くんです。本当に気持ちよかったんですが。」
「…そうか。」
「今度はまたいつもどおりにしてください。」
「ああ。」
「でも、たまにでいいですからまたしていただけませんか?」
「…いいだろう。」

たまに、か。だがいいだろう。
これも罰だ。それに難点といえば寝にくいだけで
抱きしめる役というのも存外悪くなかった。
あの温もりがこの腕にあるなら、本当はどんな形でもいいのだ。
しかしここまでくるともう罰にならん気もするが…。

「では稽古を始める。」
「はい。よろしくお願いします。」

689 名前:304 9(番外編)/9[sage] 投稿日:2007/10/03(水) 22:53:05 ID:8GsDv83w
オットー&ディード リビングにて

「…」
「…何?」
「私もオットーに抱っこされて寝たい…。」
「…やだ。」
「…」
「ディードの胸気持ちいいのに
 わざわざ手放すようなマネしたくない。」
「…でも私は興味ある。」
「ボク胸ないし気持ちよくないと思う。」
「それでもいいから…。」
「…一回だけならいいよ。」
「一回だけ…?」
「…たまにならいいよ。」
「じゃあ、そうして…。」
「うん。」
「…」
「…」
「…」
「…ボクのこと抱っこしながら寝るの嫌なの?」
「好き。オットーかわいい…。」
「…なら、これからもそうして。」
「うん…。」


おわり

690 名前:304[sage] 投稿日:2007/10/03(水) 22:54:44 ID:8GsDv83w
以上です。
前回に比べると驚くほど短いですが、ありがとうございました。
2007年10月04日(木) 08:37:41 Modified by nanohayuri




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