「ようやくひっき」というのは、聴覚障碍(しょうがい)をお持ちの方のための文字による情報保障を行う、いわば「文字通訳」です。みゆうは、以下の団体の会員でした。
- 鳥取県 要約筆記奉仕員
- 鳥取市社会福祉協議会 要約筆記奉仕員
要約筆記奉仕員になりたい、興味のある方を対象とした厚生労働省カリキュラム「要約筆記奉仕員養成講座」に準拠した「要約筆記講習会」が毎年開催されています。
H17年に「障害者自立支援法」が施行され、その中で、「コミュニケーション支援」のひとつとして、国、県、市町村、受益者によるそれぞれの費用負担割が決められ、名目上はその制度の中で市町村が主体となって要約筆記奉仕員の派遣事業を行うこととなっていました。鳥取県では、県単位での事業推進が図られ、かつては、鳥取県社会福祉協議会、その後ふくろうが派遣事業を全県(一部市町村単位で事業を継続しているところもある。)で行っています。2014年4月より公益社団法人鳥取県聴覚障害者協会が行っています。
この法律は、さまざまな変遷を経て、2012年2月10日、野田内閣の閣議決定によって、一度廃止されてしまいます。
その後「障害者総合支援法(通称)」が国会で成立したのが2012年6月20日。
一方で、鳥取県では、要約筆記者を一定レベルの要件を満たすものとして講習会後の試験制度を取り入れることにしたようです。
これまで、要約筆記奉仕員として実際に現場に出ていた者も、一部講習会を受けて、受験して合格しないと、派遣されないことになったわけです。3年の猶予が設けられましたが、48時間の講習を受けなければ受験することもできません。
したがって、岸本みゆうは、2012年を最後に要約筆記の現場から離れることにいたしました。