On30鉄道模型、アメリカンな森林鉄道OKリバー鉄道の活動を記録します。OKリバー鉄道はOKリバー沿岸に広がる森林地帯に延びる鉄道で、支流ごとの支線や伐採前線から下流の製材所まで縦横に路線が延びています。モデルは各支線、ジャンクションを数名のメンバーで楽しんでいます。2006.3開設

25.アンカプラーを考える


ログカーの加工でネオジム磁石を購入したついでに、磁石が他に使えないか考えてみました。
すぐに思いつくのがKadee Couplerの解放ランプ、OKRRでも123mmのユニトラックに#322を組み込んだ組線路がメインです。線路下に設置する大きな#308も1つだけありますが、お値段や手軽さを考えると#322に軍配が上がります。
ネオジム磁石で解放させる

多分多くの方が一度は思いついたと思うのだけど、袋を開けてみると簡単な構造のアンカプラー・・・でも、薄い磁石を買ってきて置いてもアンカプラーにはならないのですね。
磁力の方向があるようで、カプラーのピンを左右に広げないといけません。

で、やっぱり以前にネオジムでやった方がいました。
Charls Davis さんという方がRMに発表した記事にこんな写真があります。



記事では直径3mm、厚さ6mmのネオジム磁石だそうで、磁力が強すぎて鉄でできたパーツや車軸が吸引されるので困るようなことが書いてあります。
ネオジムでこれだけの大きさだと強そうですね。
この記事より前、2002年に日本のとれいん誌にも同様の記事が載ったそうです。レール脇の左右に分けて設置するのがミソなようですね。
どのくらいの力がいるのか

磁石には全く詳しくないので、ネオジムを買ったマグファイン社さんのサイトを見ても用語がさっぱり判りません。
あれこれググってみて「ガウス」は「ミリテスラ」という単位になったのだということはわかりました。
とは言ってもガウスもよく判らないので、吸着力(kgf)というのが目安になりそうだと思いました。これでいいのかどうかは不明です。

チャールズさんの記事の磁石はネオジム3φx6mm、マグファインさんの今のネオジムだと0.365kgfになっています。
これで強すぎるなら半分ぐらいでどう?

0.18kgf ぐらいのネオジムってどうよ。

角形のネオジムで3mmx3mmx1mm(w, d, h) という製品がありました。0.16kgfだそうです。うむうむ。
大雑把に半分というのもなんですが、角形だと設置も楽そうです。

とりあえず、0.3kgfぐらいから0.05単位ぐらいでサンプルを買ってみようかと思っています。
ちなみに、3x3x1 では1個36円でした。10個買うと32円になります。3000円以上買うと送料無料になります。

2015.8.23
線路側 or 車両側?

さて、地面側のアンカプラーの技術面を考えてきましたが、ここで少し視点を変えて、文字通りカプラーを解放するやり方も考えてみましょう。

DCCが一般にも浸透して、デコーダーのファンクションにいろいろな機能を与える例が増えてきました。
一般的なヘッドライトや汽笛だけでなく、ドアの開け閉め、パンタグラフの上下なんてことも見受けます。このようなファンクションの割り当て先をカプラーの解放に当てることもある意味自然の流れになるのかもしれません。

こちらの動画では、Kadee風のカプラーをサーボモーターで上下動させてアンカプリングを行っています。


これはほんの一例で、Youtubeを検索するとイロイロなやり方がみられるようになりました。

車両側での操作となればどんな場所でも連結・解放ができるのだからケーディーカプラーのDU(=Delayed Uncoupling)なんてそのうち死語になるのかもしれません。とはいえ、これらの装置の大きさや価格がネックになっているのも事実で、カプラー+制御機構+制御基板が今後どれだけコンパクトになるのかが注目されます。理想はカプラーに全てが収まって、ラインをつなぐとDCCで動作するなんて時代がくれば楽しそうです。

ま、しばらくは機関車のすべてにアンカプラー機能付きカプラーを装備することはできそうにないので、しばらくは地面側でいかに効率的に、確実な動作ができるのか検討するしかなさそうです。ウィスカータイプのバルクセットでカプラー自体は随分安く手に入るのだから、こちらも安くなった高性能な磁石の研究をするというのはとても現実的じゃないかと思います。

2015.8.25
なんと、既にネオジムアンカプラーの市販品があった!

この製品の付加価値ってどうなんでしょ、という製品ですが、びっくりですね。アメリカにはなんでもありますなー。
パッケージもKadee風?だったりして。
S&L Enterprises製のTOTALLY HIDDEN UNCOUPLER STARTER SET、だそうで、スターターセットって??



Kadeeのレール下設置タイプのような鉄板にネオジム磁石を4つくっつけるだけの製品です。
肝心のネオジム磁石は動画からですが 8φ x 3mm に見えます。
マグファインさんの製品スペックだと0.994kgf 3φ x 6mm よりずっと力強い数値ですね。直径が大きい方がこの数値は増えるのか?
動画でみる限り車両がくっつくような動きはないようですし、解放、DUともに機能は十分です。
設置がレール下ということから、この大きさの磁石を採用したのでしょう。磁石からの距離は吸引力に与える影響が大きいのですね。(知っている人には常識なのでしょうが・・・)

レール敷設前とかならこちらのほうが扱いやすそうです。

2015.8.28
運転会でも使える移動式アンカプラーになるネ!

ベッドに潜り込んだ瞬間閃いた・・ってオーバーですね。
この大きさだと、ユニトラックの中に収まるんじゃない?

やってみました。いつもの3Dで。


S+Lさんのパクリではありますが、許される範囲だと思うんだけど。
大きさは余裕でユニトラック下に収まりますね。レールにできるだけ近づくように台座を用意しました。(これがミソ^^v)

でもって、ユニトラックも既にできてたりして、今回用に材質をガラスにしてみました^o^


そして、ユニトラック下に収納!


いけますね。目印と取っ手を兼ねた目印シールを台座裏に貼り付けてユニトラの外側まで出してしまえばどこにアンカプラーが設置されているかも判ります。
次の運転会用に用意しないと!

2015.8.29

ネオジムアンカプラーのテスト

磁石購入! 仮置きですがテストしてみました。



例によってマグファインさんから購入しました。
8mm径、長さ3mmです。48個購入。アンカプラー12セット分です。



近所のホームセンターで亜鉛引きの鉄板を仕入れ、その上に4つ並べてみました。
磁石は大変強力で、4つを取り出すのもかなり力が要ります。1つずつ並べるのも一苦労、そしてステンレスの磁石を近づけると飛んできます!
こんな小さな磁石でこれですから、大きな製品を使うときは気をつけないと怪我しますね。

さて、4つの磁石は左右のレール直下になるようにセット、中心間隔17mm、左右のレールで極性を変えます。
計画では鉄板の下に2mmの板を敷いてレールに近づける予定でしたが、ユニトラックの裏側ぴたりに近づけるとカプラーが吸い付きます。
強力過ぎ・・・。鉄板にユニトラック被せただけで十分に機能することが判りました。



鉄板にユニトラックを被せた状態でアンカプリングのテスト。全く問題ありません。



上から。磁石をレール面に近づけるとカプラーのハンドルがレールに着くほどに引っ張られます。
このぐらいで丁度良いようです。

テストの様子を動画にしました。



鉄板を長めに切ってユニトラック下設置タイプとします。
角材で持ちやすくするといいかも。。
2015.10.18

どこでもアンカプラー 試作初ロット


テストに使った亜鉛引き鉄板をカットして「どこでもアンカプラー」初号機完成です^^;



ユニトラックがカプラーの鉄板を跨ぐようにして、どこに設置してあるのか分かりやすくしました。
マグネットは鉄板に磁力で吸引しているだけです。



ユニトラックの幅42mmに対して角材の間隔は43mm、ほぼぴったりに収まる感じで、マグネットの中心がずれることもありません。
角材は両側のガイドが6x8mm、内側のマグネットのガイドが4x4mmです。



ログカーを置いてテストしましたが問題なし。



問題は、磁力が強力すぎてそのまま重ねると鉄板を曲げて磁石同士がくっつこうとします。
もっと厚手の鉄板にすれば問題はないのですが、厚くするとユニトラックが浮いてしまい開放した車両が転がってしまう可能性があります。
そこで、写真のように間に5mmほどの角材や板材を入れれば鉄板が曲がることもなく、さらに磁力で勝手にくっついてくれて収納性も向上します。

ま、こんな感じで、この項は終了です。
今月末の運転会に備えて量産を開始します。

2015.11.8 終了

量産品とアンカプラーケース


来週の運転会に向けてなんとか間に合いました。
アンカプラー12組。なぜかマグネットが4つ余った・・・^^;
なにかに使えないか考えてみよう。

さて、量産品はマグネットの固定方法を変えました。
慌てていたためかなりいい加減な工作してますが。



マグネット取り付け前・・手前の1セットだけマグネット入り・・
マグネット固定のガイドになればいいと思って、4つほどマグネットの穴の一部を切り欠いています。あまり良くはなかった。



量産ですので、角材を何本も切る作業は止めて、ハンドドリルで穴あけ&糸鋸でカットとしました。
固定穴の位置がギリギリすぎました。もう少し大きくしてもユニトラック下の設置には問題はないのに。。。



とりあえず、10セット完成。試作2セットと合わせて12セットになりました。
ヤードにふんだんに設置できますね。運転会が楽しみです。



そして、強すぎてくっついてしまうのでケースを作りました。
ケースと言っても箱にはなっていませんが、このくらい間を空けないと磁力の影響が出ます。
これでも、180度向きを変えると反発して重なりませんが・・。

本当に終わり。

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