偽装認知抑止【Ａ案】← 偽装認知抑止【Ｂ案】← →国籍留保 【Ａ案】 →国籍留保 【Ｂ案】
【Ａ案】 法改正を行わないもの（施行規則及び運用の改正・変更のみ）
【改正法案要旨】
●改正国籍法が平成２１年１月１日より施行され、認知による国籍取得が
可能となった。この改正案は、国籍法施行規則の再改正のためのものである。
●「国籍取得の手続」とは、国籍法第３条「認知による国籍取得」の届出を
法務局にて行うことであり、国籍取得手続後、戸籍に登録するために市区
町村にて「国籍取得の届出」を行う。
●準正以外の生後認知の「国籍取得」に日本人の父の国内居住を
要するとし、国外での偽装認知を防ぐ。
●届出人が１５歳未満であるならば、国籍法第１８条「法定代理人がする
届出等」に基づき、その法定代理人が手続する。
手続する法定代理人が外国人の母の場合は、日本人の父の写真を
貼付し、養育の義務を果たす旨を記述した同意書を添付する。
●届出人が１５歳以上の場合も日本人の父が養育の義務を果たす宣誓と
国籍取得に同意する旨を記載した同意書を必要とし、後の国籍留保、国籍
選択などの届出時に養育の義務が果たされていない場合、その届書を不受理
とし、日本国籍を剥奪できる。
●籍取得の届書に日本人の父の写真の貼付を義務付け、後の
国籍留保、国籍選択などの届出の際に添付する写真と照合し、
成りすましを防ぐとともに、偽装認知の抑止効果も期待する。
『赤字』が改正した条文・条項である。
改正に関係しない条文は省略している。
１．国籍法の改正法案
【改正法案要旨】
●「法定代理人がする届出等」とは『国籍取得』・国籍選択・国籍離脱しようと
するものが１５歳未満の場合は法定代理人が代ってするというものである。
●この法改正により、『日本国籍取得』または日本国籍選択しようと
するものが１５歳未満で外国人の父又は母が代って行う場合、
日本人の父又は母の養育の責任を果たす宣言の記載された同意書と、
その父又は母の写真の添付を義務付けた。
●届出人と日本人の父母とのつながりが途絶えている場合、１５歳未満
での届出ができなくなる。
【法定代理人がする届出等】
第十八条 第三条第一項若しくは前条第一項の規定による国籍取得の届出、
帰化の許可の申請、選択の宣言又は国籍離脱の届出は、国籍の取得、選択
又は離脱をしようとする者が十五歳未満であるときは、『法務省令の定め
に従って』法定代理人が代わつてする。
【法定代理人がする届出等 に関する国籍法施行規則 改正案】
第四条 法第十八条 の規定により法定代理人が国籍取得、『国籍選択』若しくは国籍
離脱の届出又は帰化の許可の申請をするときは、届書又は申請書に法定代理人の
氏名、住所及び資格を記載し、その資格を証する書面を添付しなければならない。
２ 法第十八条の規定により国籍取得又は国籍の選択の届出を法定代理人が
行う場合において、同人が日本国民である父若しくは母でないときは、以下
の規定に従って届出なければならない。
１．届書には日本国民である父又は母の同意書を添付しなければならない。
１ 同意書には届出するものの養育に対し責任を果たす旨を記述し、写真
を貼付する。
２ 同意するものが届出時に不同行の場合、法務局あるいは在外公館
にて本人確認をし、公印を受領した写真を貼付しなければならない。
３ 第２項第１号の規定を満たさない場合、法務大臣が認めたものに限り
届け出ることができる。
１．国籍取得届の記載事項の変更
２．日本人の父の写真を貼付した同意書を添付する。
最高裁判決との関連
日本人の父による日本国籍取得の同意及び養育の責任を果たす宣誓は
子が成年に達するまで父と子との生活において、その子と日本とを強く結びつ
けると宣誓するものである。
今改正案において、離婚又は認知後も父子の親子関係を継続することによっ
て、子が父を通じて日本との結びつきを強めることを期待し、養育の宣誓を記載
した届書の提出により、日本国籍の取得を認めている。
最高裁判決においても、「日本国民である父との家族生活を通じた我が国
社会との結び付き」が日本国籍取得の大きな要件であることは認め、現行の国
籍法第３条１項の立法目的、「日本社会との密接な結合関係を有することを条
件として、日本国籍を付与しようとすること」自体は正当なものということが
できると述べている。
この論からすると、婚姻による出生であっても、離婚後に父が扶養の義務を
負わず、日本との結合関係が弱い場合は日本国籍を与えるにふさわしくないと
も読み取れる。これは認知した父と非嫡出子との関係についても適用されるで
あろう。
上記理由から、父が日本人であり、準正嫡出子や生後認知された非嫡出子の
国籍取得の届出において、父が子の養育にかかわり、扶養の義務を果たす
ことの宣誓を必要とした。
この養育の責任の宣誓を記述した同意書は国籍留保・日本国籍の選択
・日本国籍の再取得の際にも必要とする場合があるが、その意義は同様である。
法改正の目的に関するもの← 最高裁判決関連 →国籍選択に関するもの
【Ａ案】 法改正を行わないもの（施行規則及び運用の改正・変更のみ）
【改正法案要旨】
●改正国籍法が平成２１年１月１日より施行され、認知による国籍取得が
可能となった。この改正案は、国籍法施行規則の再改正のためのものである。
●「国籍取得の手続」とは、国籍法第３条「認知による国籍取得」の届出を
法務局にて行うことであり、国籍取得手続後、戸籍に登録するために市区
町村にて「国籍取得の届出」を行う。
●準正以外の生後認知の「国籍取得」に日本人の父の国内居住を
要するとし、国外での偽装認知を防ぐ。
●届出人が１５歳未満であるならば、国籍法第１８条「法定代理人がする
届出等」に基づき、その法定代理人が手続する。
手続する法定代理人が外国人の母の場合は、日本人の父の写真を
貼付し、養育の義務を果たす旨を記述した同意書を添付する。
●届出人が１５歳以上の場合も日本人の父が養育の義務を果たす宣誓と
国籍取得に同意する旨を記載した同意書を必要とし、後の
選択などの届出時に養育の義務が果たされていない場合、その届書を不受理
とし、日本国籍を剥奪できる。
●籍取得の届書に日本人の父の写真の貼付を義務付け、後の
成りすましを防ぐとともに、偽装認知の抑止効果も期待する。
『赤字』が改正した条文・条項である。
改正に関係しない条文は省略している。
１．国籍法の改正法案 
【『認知された子の』国籍の取得】
第三条『父又は母が認知した子』たる身分を取得した子で
二十歳未満のもの（日本国民であつた者を除く。）は、認知をした父又は
母が子の出生の時に日本国民であつた場合において、その父又は母が現に
日本国民であるとき、又はその死亡の時に日本国民であつたときは、法務
大臣に届け出ることによつて、日本の国籍を取得することができる。
２ 前項の規定による届出をした者は、その届出の時に日本の国籍を取得する。
【国籍取得の届出 に関する国籍法施行規則 改正案】
第一条（省 略）
２ （省 略）
３ （省 略）
４ 届書には、次の事項を記載して届出をする者が署名しなければならない。
１．国籍の取得をしようとする者の氏名、現に有する国籍、出生の年月日及び場所、
住所並びに男女の別
２．（省 略）
３．（省 略）
４．妊娠したと推察される時期に父母が滞在していた国名
５．日本国民である父又は母の日本国内の住所
６．日本国民である父又は母からの養育費の金額
５ 法第三条第一項の規定による国籍取得の届出をする場合においては、前項の
届書に次に掲げる書類を添付しなければならない。ただし、やむを得ない理由
により、第三号又は第四号の書類を添付することができないときは、その理由
を記載した書類を提出するものとし、認知の裁判が確定しているときは、第三号
から第五号までの書類の添付を要しないものとする。
１．認知した父又は母の出生時からの戸籍及び除かれた戸籍の謄本又は
全部事項証明書
２．国籍の取得をしようとする者の出生を証する書面
３．認知に至つた経緯等を記載した父母の申述書
４．母が国籍の取得をしようとする者を懐胎した時期に係る父母の渡航履歴を
証する書面
５．その他実親子関係を認めるに足りる資料
６ （省 略）
７ 届書には日本国民である父又は母の同意書を添付しなければならない。
１．同意書には届出するものが成年に達するまでの養育に対し責任を
果たす旨を記述し、写真を貼付する。
２．同意するものが届出時に不同行の場合、法務局あるいは在外公館
にて本人確認をし、公印を受領した写真を貼付しなければならない。
８ 第４項第４号（国名）第５号（父母の国内住所）第６号（養育費）の記載は、
法定代理人である父又は母が日本国民であるものは除外することができる。
９ 第７項又は第８項の規定を満たさない場合、法務大臣の許可を得たものに
限りそれらの規定を除外することができる。
第三条『父又は母が認知した子』たる身分を取得した子で
二十歳未満のもの（日本国民であつた者を除く。）は、認知をした父又は
母が子の出生の時に日本国民であつた場合において、その父又は母が現に
日本国民であるとき、又はその死亡の時に日本国民であつたときは、法務
大臣に届け出ることによつて、日本の国籍を取得することができる。
２ 前項の規定による届出をした者は、その届出の時に日本の国籍を取得する。
【国籍取得の届出 に関する国籍法施行規則 改正案】
第一条（省 略）
２ （省 略）
３ （省 略）
４ 届書には、次の事項を記載して届出をする者が署名しなければならない。
１．国籍の取得をしようとする者の氏名、現に有する国籍、出生の年月日及び場所、
住所並びに男女の別
２．（省 略）
３．（省 略）
４．妊娠したと推察される時期に父母が滞在していた国名
５．日本国民である父又は母の日本国内の住所
６．日本国民である父又は母からの養育費の金額
５ 法第三条第一項の規定による国籍取得の届出をする場合においては、前項の
届書に次に掲げる書類を添付しなければならない。ただし、やむを得ない理由
により、第三号又は第四号の書類を添付することができないときは、その理由
を記載した書類を提出するものとし、認知の裁判が確定しているときは、第三号
から第五号までの書類の添付を要しないものとする。
１．認知した父又は母の出生時からの戸籍及び除かれた戸籍の謄本又は
全部事項証明書
２．国籍の取得をしようとする者の出生を証する書面
３．認知に至つた経緯等を記載した父母の申述書
４．母が国籍の取得をしようとする者を懐胎した時期に係る父母の渡航履歴を
証する書面
５．その他実親子関係を認めるに足りる資料
６ （省 略）
７ 届書には日本国民である父又は母の同意書を添付しなければならない。
１．同意書には届出するものが成年に達するまでの養育に対し責任を
果たす旨を記述し、写真を貼付する。
２．同意するものが届出時に不同行の場合、法務局あるいは在外公館
にて本人確認をし、公印を受領した写真を貼付しなければならない。
８ 第４項第４号（国名）第５号（父母の国内住所）第６号（養育費）の記載は、
法定代理人である父又は母が日本国民であるものは除外することができる。
９ 第７項又は第８項の規定を満たさない場合、法務大臣の許可を得たものに
限りそれらの規定を除外することができる。
第１４節 国籍の得喪
【国籍の取得】
第１０２条 国籍法（昭和２５年法律第１４７号）第３条第１項又は第１７条
第１項若しくは第２項の規定によつて国籍を取得した場合の国籍取得の
届出は、国籍を取得した者が、その取得の日から１箇月以内（その者が
その日に国外に在るときは、３箇月以内）に、これをしなければならない。
２ 届書には、次の事項を記載し、国籍取得を証すべき書面を添附しなけれ
ばならない。
１．国籍取得の年月日
２．国籍取得の際に有していた外国の国籍
３．父母の氏名及び本籍、父又は母が外国人であるときは、その氏名及び国籍
４．配偶者の氏名及び本籍、配偶者が外国人であるときは、その氏名及び国籍
５．その他法務省令で定める事項（『条文変更なし。法務省令のみを改正』）
【国籍の得喪（国籍の取得） に関する届出方法の変更】
１ 国籍法第３条の施行規則改正により、戸籍法１０２条及び施行規則
の改正は不要となる。
２ 届出するものが未成年で法定代理人である日本人の父又は母以外が届出人の
場合、日本人の父又は母の同意書の添付を必要とするよう、下記通則に基づき
変更する。
戸籍法第４章届出第１節【通 則】
第３８条 届出事件について父母その他の者の同意又は承諾を必要とするとき、
は届書にその同意又は承諾を証する書面を添附しなければならない。但し、
同意又は承諾をした者に、届書にその旨を附記させて、署名させ、印をおさせる
だけで足りる。
２ （省 略）
注 ☆印については、届出人が法定代理人が日本人の母以外の場合は
「戸籍法第１０２条 国籍の得喪（国籍取得）の届出」に基づき、日本人の父
又は母の同意書が必要になる。
偽装認知抑止【Ａ案】← 偽装認知抑止【Ｂ案】← →国籍留保 【Ａ案】 →国籍留保 【Ｂ案】
【国籍の取得】
第１０２条 国籍法（昭和２５年法律第１４７号）第３条第１項又は第１７条
第１項若しくは第２項の規定によつて国籍を取得した場合の国籍取得の
届出は、国籍を取得した者が、その取得の日から１箇月以内（その者が
その日に国外に在るときは、３箇月以内）に、これをしなければならない。
２ 届書には、次の事項を記載し、国籍取得を証すべき書面を添附しなけれ
ばならない。
１．国籍取得の年月日
２．国籍取得の際に有していた外国の国籍
３．父母の氏名及び本籍、父又は母が外国人であるときは、その氏名及び国籍
４．配偶者の氏名及び本籍、配偶者が外国人であるときは、その氏名及び国籍
５．その他法務省令で定める事項（『条文変更なし。法務省令のみを改正』）
【国籍の得喪（国籍の取得） に関する届出方法の変更】
１ 国籍法第３条の施行規則改正により、戸籍法１０２条及び施行規則
の改正は不要となる。
２ 届出するものが未成年で法定代理人である日本人の父又は母以外が届出人の
場合、日本人の父又は母の同意書の添付を必要とするよう、下記通則に基づき
変更する。
戸籍法第４章届出第１節【通 則】
第３８条 届出事件について父母その他の者の同意又は承諾を必要とするとき、
は届書にその同意又は承諾を証する書面を添附しなければならない。但し、
同意又は承諾をした者に、届書にその旨を附記させて、署名させ、印をおさせる
だけで足りる。
２ （省 略）
| 国内住所 | 同意書 | |||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 期 日 | 国 名 | 日本人父母 | 養育費額 | 国籍法 | 戸籍法 | |
| �”稱譴�日本人 | ||||||
| �∪戸菽篏� | ||||||
| ��生来嫡出（離婚） | ||||||
| �ぢ杙�認知 | ||||||
| �ソ狎誼篏� | 準正後 | 不 要 | 不 要 | 不 要 | 要 | ☆不 要 |
| ��準正嫡出（離婚） | 準正後 | 要 | 要 | 要 | 要 | 要 |
| �Ю幻綰�知 | 認知後 | 要 | 要 | 要 | 要 | 要 |
「戸籍法第１０２条 国籍の得喪（国籍取得）の届出」に基づき、日本人の父
又は母の同意書が必要になる。
偽装認知抑止【Ａ案】← 偽装認知抑止【Ｂ案】← →国籍留保 【Ａ案】 →国籍留保 【Ｂ案】
【改正法案要旨】
●「法定代理人がする届出等」とは『国籍取得』・国籍選択・国籍離脱しようと
するものが１５歳未満の場合は法定代理人が代ってするというものである。
●この法改正により、『日本国籍取得』または日本国籍選択しようと
するものが１５歳未満で外国人の父又は母が代って行う場合、
日本人の父又は母の養育の責任を果たす宣言の記載された同意書と、
その父又は母の写真の添付を義務付けた。
●届出人と日本人の父母とのつながりが途絶えている場合、１５歳未満
での届出ができなくなる。
【法定代理人がする届出等】
第十八条 第三条第一項若しくは前条第一項の規定による国籍取得の届出、
帰化の許可の申請、選択の宣言又は国籍離脱の届出は、国籍の取得、選択
又は離脱をしようとする者が十五歳未満であるときは、
【法定代理人がする届出等 に関する国籍法施行規則 改正案】
第四条 法第十八条 の規定により法定代理人が国籍取得、『国籍選択』若しくは国籍
離脱の届出又は帰化の許可の申請をするときは、届書又は申請書に法定代理人の
氏名、住所及び資格を記載し、その資格を証する書面を添付しなければならない。
２ 法第十八条の規定により国籍取得又は国籍の選択の届出を法定代理人が
行う場合において、同人が日本国民である父若しくは母でないときは、以下
の規定に従って届出なければならない。
１．届書には日本国民である父又は母の同意書を添付しなければならない。
１ 同意書には届出するものの養育に対し責任を果たす旨を記述し、写真
を貼付する。
２ 同意するものが届出時に不同行の場合、法務局あるいは在外公館
にて本人確認をし、公印を受領した写真を貼付しなければならない。
３ 第２項第１号の規定を満たさない場合、法務大臣が認めたものに限り
届け出ることができる。
１．国籍取得届の記載事項の変更
拡大
拡大
拡大２．日本人の父の写真を貼付した同意書を添付する。
国籍取得の手続を行うものが本人又は外国人の母の場合、すべてに日本人の
父の養育の宣言と写真を必要とした。
また、国籍取得後、戸籍法に基づき市区町村に届出する際に届出が本人又は
外国人の母の場合も日本人の父の同意書の添付を義務付けた。
国籍取得同意書（法務局）新規作成私案
拡大
国籍取得同意書（市区町村）新規作成私案
拡大
１ 準正嫡出子（父母の婚姻が継続）
注 ☆印については、届出人が法定代理人が日本人の母以外の場合は
「戸籍法第１０２条 国籍の得喪（国籍取得）の届出」に基づき、日本人の父
又は母の同意書が必要になる。
�ド秧討�日本人の準正嫡出子（父母の婚姻が継続）
準正嫡出子であっても法務局への届出の際の日本人の父の同意書は必要。
市区町村への届出については、手続するものが本人と外国人の母の場合は
同意書の添付が必要。
父母が法律上の婚姻をしたことをによって日本国民である父との家族生活を
通じた日本との密接な結び付きが期待されるとし、国内居住の規定は除外した。
また、父に扶養されていることから、養育費の記入も除外できる。
偽装結婚の問題も絡んでくるが、ここで婚姻の正当性を問うことはで
きない。偽装結婚が発覚し無効となれば、それに基づく生来または準正
認知も正当性を欠き、無効となる。その場合は日本国籍を剥奪できる。
届出に日本人の父の写真の添付を義務付けるのは、子が国籍取得後１５歳
までに日本国籍の選択をするとき、手続するのが外国人の母の場合は日本人の
父の同意書を必要とするので、それまでに離婚や偽装結婚などで日本人の父との
関係が途絶えた時に、成りすましされるのを防ぐためである。
２ 父母が離婚した準正嫡出子と生後認知された非嫡出子
�ζ�本人の父と外国人の母が準正後離婚した嫡出子
��日本人の父親の生後認知によって日本国籍を得た非嫡出子
準正後、国籍取得の前に父母が離婚した嫡出子もこれに該当する。
妊娠時に父母が滞在していた国名を届書に記入。
日本人の父の国内住所と養育費の額を届書に記入。
法務局及び市区町村への届出の際の日本人の父の同意書は必要。
妊娠時に父母が滞在していた国の名前を記載するので、国外で生まれた
外国人の子を偽装認知したり、密入国などで日本に入国した記録の無い
外国人の母の子を認知しても国籍取得ができなくなる。
父母の出入国記録の添付を義務付けることが望ましい。
日本人の父の国内住所の確認については住民票の提出が望ましい。
また、組織的な偽装認知で同じ住所を使用していないかチェックする。
住所を「国内住所」としているので、日本人の父が日本国内に居住していない
場合は届書に記入できず、届書を不受理にできる。つまり、国外にいる日本人の
男性が外国人女性の子を認知しても、その子は日本国籍を取得できない。
国外にいる日本人男性と外国人女性が事実婚で、その間に生まれた子を生後
認知する場合、今改正案では日本国籍を取得できない。このような場合は法務
大臣に嘆願書を提出し、その生活実態が正当なものと認められれば日本国籍
の取得を認めるなど、柔軟な運用が求められる。
届書に日本人の父からの養育費の金額を記入する。また、届出の際に日本人
の父が養育の義務を果たすとの同意書を提出させる。
養育費の額を定めていない場合や、過去に養育費を受け取っていない
場合は、同意書の信憑性が薄く、偽装認知の疑いがあるとして、届書を不受理
とすることができる。
今後の養育費の支払について、公正証書の写しの提出を求めることが望ましい。
偽装認知抑止【Ａ案】← 偽装認知抑止【Ｂ案】← →国籍留保 【Ａ案】 →国籍留保 【Ｂ案】
父の養育の宣言と写真を必要とした。
また、国籍取得後、戸籍法に基づき市区町村に届出する際に届出が本人又は
外国人の母の場合も日本人の父の同意書の添付を義務付けた。
国籍取得同意書（法務局）新規作成私案
拡大国籍取得同意書（市区町村）新規作成私案
拡大１ 準正嫡出子（父母の婚姻が継続）
| 国内住所 | 同意書 | |||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 期 日 | 国 名 | 日本人父母 | 養育費額 | 国籍法 | 戸籍法 | |
| �”稱譴�日本人 | ||||||
| �∪戸菽篏� | ||||||
| ��生来嫡出（離婚） | ||||||
| �ぢ杙�認知 | ||||||
| �ソ狎誼篏� | 準正後 | 不 要 | 不 要 | 要 | 要 | ☆不 要 |
| ��準正嫡出（離婚） | 準正後 | 要 | 要 | 要 | 要 | 要 |
| �Ю幻綰�知 | 認知後 | 要 | 要 | 要 | 要 | 要 |
「戸籍法第１０２条 国籍の得喪（国籍取得）の届出」に基づき、日本人の父
又は母の同意書が必要になる。
�ド秧討�日本人の準正嫡出子（父母の婚姻が継続）
準正嫡出子であっても法務局への届出の際の日本人の父の同意書は必要。
市区町村への届出については、手続するものが本人と外国人の母の場合は
同意書の添付が必要。
父母が法律上の婚姻をしたことをによって日本国民である父との家族生活を
通じた日本との密接な結び付きが期待されるとし、国内居住の規定は除外した。
また、父に扶養されていることから、養育費の記入も除外できる。
偽装結婚の問題も絡んでくるが、ここで婚姻の正当性を問うことはで
きない。偽装結婚が発覚し無効となれば、それに基づく生来または準正
認知も正当性を欠き、無効となる。その場合は日本国籍を剥奪できる。
届出に日本人の父の写真の添付を義務付けるのは、子が国籍取得後１５歳
までに日本国籍の選択をするとき、手続するのが外国人の母の場合は日本人の
父の同意書を必要とするので、それまでに離婚や偽装結婚などで日本人の父との
関係が途絶えた時に、成りすましされるのを防ぐためである。
２ 父母が離婚した準正嫡出子と生後認知された非嫡出子
| 国内住所 | 同意書 | |||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 期 日 | 国 名 | 日本人父母 | 養育費額 | 国籍法 | 戸籍法 | |
| �”稱譴�日本人 | ||||||
| �∪戸菽篏� | ||||||
| ��生来嫡出（離婚） | ||||||
| �ぢ杙�認知 | ||||||
| �ソ狎誼篏� | 準正後 | 不 要 | 不 要 | 不 要 | 要 | ☆不 要 |
| ��準正嫡出（離婚） | 準正後 | 要 | 要 | 要 | 要 | 要 |
| �Ю幻綰�知 | 準正後 | 要 | 要 | 要 | 要 | 要 |
��日本人の父親の生後認知によって日本国籍を得た非嫡出子
準正後、国籍取得の前に父母が離婚した嫡出子もこれに該当する。
妊娠時に父母が滞在していた国名を届書に記入。
日本人の父の国内住所と養育費の額を届書に記入。
法務局及び市区町村への届出の際の日本人の父の同意書は必要。
妊娠時に父母が滞在していた国の名前を記載するので、国外で生まれた
外国人の子を偽装認知したり、密入国などで日本に入国した記録の無い
外国人の母の子を認知しても国籍取得ができなくなる。
父母の出入国記録の添付を義務付けることが望ましい。
日本人の父の国内住所の確認については住民票の提出が望ましい。
また、組織的な偽装認知で同じ住所を使用していないかチェックする。
住所を「国内住所」としているので、日本人の父が日本国内に居住していない
場合は届書に記入できず、届書を不受理にできる。つまり、国外にいる日本人の
男性が外国人女性の子を認知しても、その子は日本国籍を取得できない。
国外にいる日本人男性と外国人女性が事実婚で、その間に生まれた子を生後
認知する場合、今改正案では日本国籍を取得できない。このような場合は法務
大臣に嘆願書を提出し、その生活実態が正当なものと認められれば日本国籍
の取得を認めるなど、柔軟な運用が求められる。
届書に日本人の父からの養育費の金額を記入する。また、届出の際に日本人
の父が養育の義務を果たすとの同意書を提出させる。
養育費の額を定めていない場合や、過去に養育費を受け取っていない
場合は、同意書の信憑性が薄く、偽装認知の疑いがあるとして、届書を不受理
とすることができる。
今後の養育費の支払について、公正証書の写しの提出を求めることが望ましい。
偽装認知抑止【Ａ案】← 偽装認知抑止【Ｂ案】← →国籍留保 【Ａ案】 →国籍留保 【Ｂ案】
最高裁判決との関連
日本人の父による日本国籍取得の同意及び養育の責任を果たす宣誓は
子が成年に達するまで父と子との生活において、その子と日本とを強く結びつ
けると宣誓するものである。
今改正案において、離婚又は認知後も父子の親子関係を継続することによっ
て、子が父を通じて日本との結びつきを強めることを期待し、養育の宣誓を記載
した届書の提出により、日本国籍の取得を認めている。
最高裁判決においても、「日本国民である父との家族生活を通じた我が国
社会との結び付き」が日本国籍取得の大きな要件であることは認め、現行の国
籍法第３条１項の立法目的、「日本社会との密接な結合関係を有することを条
件として、日本国籍を付与しようとすること」自体は正当なものということが
できると述べている。
この論からすると、婚姻による出生であっても、離婚後に父が扶養の義務を
負わず、日本との結合関係が弱い場合は日本国籍を与えるにふさわしくないと
も読み取れる。これは認知した父と非嫡出子との関係についても適用されるで
あろう。
上記理由から、父が日本人であり、準正嫡出子や生後認知された非嫡出子の
国籍取得の届出において、父が子の養育にかかわり、扶養の義務を果たす
ことの宣誓を必要とした。
この養育の責任の宣誓を記述した同意書は
・日本国籍の再取得の際にも必要とする場合があるが、その意義は同様である。
法改正の目的に関するもの← 最高裁判決関連 →国籍選択に関するもの
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