[195] まほろば○△ 1 sage 2007/10/06(土) 04:13:09 ID:6A5N6Yoa
[196] まほろば○△ 2 sage 2007/10/06(土) 04:13:40 ID:6A5N6Yoa
[197] まほろば○△ 3 sage 2007/10/06(土) 04:15:16 ID:6A5N6Yoa
[198] まほろば○△ 4 sage 2007/10/06(土) 04:16:35 ID:6A5N6Yoa
[199] まほろば○△ 5 sage 2007/10/06(土) 04:17:31 ID:6A5N6Yoa
[200] まほろば○△ 6 sage 2007/10/06(土) 04:19:03 ID:6A5N6Yoa
[201] まほろば○△ 7 sage 2007/10/06(土) 04:19:54 ID:6A5N6Yoa
[202] まほろば○△ 8 sage 2007/10/06(土) 04:20:47 ID:6A5N6Yoa

「んんっ!あ、ハァ」
僕に跨る金髪の女性は淫らに、艶かしく腰を振り続ける。
自分と、彼女の下半身から発せられる熱と快感で、僕たちは溶けてひとつになりそうだった。
なんとなしに伸ばした右手を、彼女が取って自分の胸に押し当ててくる。
「ハァハァ…ね、エリオも動いてよ。もっと気持ちよくなろ?」
僕の胸に手を付いて、赤目が僕の顔を覗き込んでくる。
返事の代わりに手をフェイトさんの腰に当て、拙い動きだけどドンドンと奥を叩くように動いてみた。
壁に、僕の男性自身がこすれて背筋をしびれるような快感が走る。
「いいよっ!その調子で、もっときて」
ハァハァと息を荒げながらフェイトさんが、僕に抱きつきいてきた。頭に血が上るのを感じながら僕は腰をもっと素早く打ちつける。
動きの早さに伴い、自身への刺激が強まって頭が溶けそうな感覚に襲われる。
溶けそうな感覚と熱に浮かされてもやもやと霞のかかった頭で、僕は今日の出来事を振り返っていた。

*****************************

「どうしたの?こんなところに、こんな姿で連れてくるなんて」
「僕だって、もう一人前の男ですよ。フェイトさんをディナーに招待したかったんです。そのくらいの貫禄は付いたつもりですが」
「ふふ、ありがとう」
微笑むのは彼の保護者で、恩人で、彼の思い人。フェイト・T・ハラオウンだった。
彼―エリオは今日のディナーに勝負をかけていた。そう、今日こそは。今日こそは自分の積年の思いを伝えるつもりだ。
エリオは普段着慣れないスーツで、わずかにギクシャクとしながらも表面上は取り繕って、
彼が見たことが無い艶やかなドレスを着たフェイトをエスコートしていた。
「あの、フェイトさん…今日のドレス姿、すごく綺麗です」
「ありがとう。エリオもスーツ、決まってるよ」
「もう子供じゃないんですから、そうゆう言い方しないでくださいよ…」
すこし口を尖らせて言う。自分はもう、一人前のつもりだがその姿がフェイトには滑稽に映るのか、からかわれ、笑われてしまうのだった。
「ごめんごめん。ところで騎士エリオ、今夜ディナーに招待してくれるんじゃなかったかしら?」
「こちらです。どうぞ」
空いた左手で方向を指し示す。
フェイトはその反応がまた面白かったのか、口に手を当て笑っている。
なかなかうまくいかないものだとエリオは少々赤面しながら思った。
エリオがテンパってしまうほど、今日のフェイトは輝いていた。その姿を見たエリオは声をかけられても、反応できなかったほどだ。
短いフレアスカートから伸びる白い足、胸元が見えそうなベアトップ。フェイトの白い肌とドレスの黒のコントラストがまぶしかった。
前もって予約をしていたレストランに入る。
フロントスタッフに名前を告げると、席に案内された。
「驚いちゃった」
「何がです?」
「エリオ、本当にもう大人なんだね。スタッフとの応対がサマになっててびっくりしちゃった」
またそれか、と思った。
「だから、僕はもう一人前の男です」
「ごめんね。考えを改めさせてもらうよ」
彼は、幼い頃から落ち着いている大人びた性格だったが、容姿とのアンバランスさ故、昔から周りの人間に笑われることが多かった。
最近ようやく中身に外見が追いついたと言ったところか。今や身長はフェイトを追い越し、幼さが多少あるものの男らしい精悍な顔つきになっている。
「最近、キャロとは?」
「会ってませんね。最近はメールだけです」
彼女とは、三年間同じ地で共に働いた。その間に二人の絆は実の兄妹に近い物になったとエリオは思っている。今は一緒にいなくても大切な家族だ。
「じゃあじゃあ、ルーテシアは?」
「彼女とも会ってませんよ」
彼女も、大切な友人。今は管理局嘱託で働いているはずだ。
「エリオは彼女とか居ないのかな?」
「居ません」
「じゃあ好きな人は?」
「…居ますけど」
この人は、と思った。あなたですよ、とも言いたかったがこのタイミングではない。
「ふーん」
少しニヤニヤしながらフェイトは食前酒をぐいっと飲んだ。続いてエリオも少々イライラしながら同じようにグラスを傾ける。

「怒らないでよ、エリオ。保護者としては被保護者の交友関係は気になるんだよ」
「やっぱり、子供扱いしてませんか」
「そんなこと、無いと思うけど。してるかな」
「今日だけでもいいですから、僕を子ども扱いしないでください!」
こう子供扱いされては、伝えたいことが伝えれない。エリオは少し凄みを利かせて言った。
「う、うん、わかったよ」
エリオの剣幕に少し驚いたのか、フェイトはぽかんとしながら答えた。
丁度、なのか微妙なタイミングで前菜が来た。
サラダを突っつきながら会話を続ける。
「今更だけど」
「はい」
「首都航空隊入隊おめでとう。シグナムと同じ職場だね」
「ありがとうございます。シグナムさんにはこの前挨拶してきました」
エリオはついこの間、空士訓練校を出て、首都航空隊に配属されたばかりだ。
一人前、と言えるような立場を得ての今回のディナーだった。
「何か言われなかった?シグナムのことだからからかわれたりしたりして」
「小さかったお前が私と同じ空を飛ぶとはな、とかそんなこと言われました」
「ふふ、やっぱりね」
「同じベルカ騎士としてお前の働きに期待しているとも言われました。ちょっとキツイですね」
「責任重大だね。頑張って、エリオ」
中々いい雰囲気だ。自然と食事と会話も進む。
その雰囲気のまま、食事を終え、レストランを出た。
「次はどこに連れて行ってくれるのかな?」
「ここの屋上です。夜景がとても綺麗なんですよ」
もちろん抜かりは無い。今日のためにリサーチ済みである。
エレベータで屋上へと上がる。
エレベータの中から見える夜景でも十分見ほれるほど綺麗だった。光の点が道路に沿って並んでいる。
「わあ、綺麗」
屋上に着いた、エレベータの中からフェイトが少女のように駆け出す。
いくつかのベンチ、と樹木が植えられライトアップされたその場所は空中庭園のようだった。
駆けていったフェイトを追い、エリオもゆっくりとエレベータから降りた。勝負だ、と意気込みながら。
夜景を見ているフェイトの後ろに追いついた。エリオは右手を握って開いてを繰り返しスゥと息を吸い込んだ。
そして後ろから彼女に
*****************************

抱きついた。
絡めた腕を、解きながら振り返ると彼女はフフと笑った。
「どうしたの?さっきより大胆なんだね。もう回ってきた?」
そう言いながら、彼女はエリオの頬に手を当て口付けてきた。
「ん。ちゅ」
ついばむようなバードキス。瞳が潤み、彼女も少し上気してるようだった。
「好きです…好きだ」
「ありがとう。私も、好きだよ」
そう言いながら彼女は後ろのベッドに倒れこんだ。はだけたバスローブの下の透けるような肌色に目が釘付けになる。
「触ってごらん」
そう言いながら彼女はエリオの手をはだけた所から自分の胸へと導き、押し当てた。
おそるおそる、ふくらみを揉みしだいてみる。彼の指先を未知の感触が襲う。
「んんっ」
彼女の嬌声に少し驚き、エリオはビクッと固まり手を離してしまった。
「気にしないで、少し気持ちよかったんだ。でも、もうちょっと優しくしてほしいかな」
「こ、こうですか?」
上から覆いかぶさる格好で彼女の双丘を下から包むように、感触をあじわいつつあまり力を入れないようにてのひらと指先を動かす。
「いいよ…乳首も弄って…みて」
エリオは指示を受け、次のシークエンスへと進む。手のひらを彼女の丘の上を滑らせるようにずらし、人差し指と親指で乳首をつまんでみる。
んっと呻いたのを聞き、視線を上げ彼女の表情が一瞬ぴくりと歪んだのを見、これでいいのか?と思いながら人差し指と親指で転がす。
「ああっ!んっ」
視線をまた上に戻す。苦悶の表情をした彼女と目が合った。
「そのまま、続けて」
転がす動作を続けながら彼女に口付ける。彼女の方からぬるりと唇をこじ開けて舌が入り込んできた。
エリオはハッとして目を見開いて唇を離した。
「びっくりした?大人のキスだよ。もっと、しよ?」
「は、はい」
彼女の言うがままに再び唇を押し当てた。ぬるりと感触と共に再び彼女の舌が入り込んでくる。
よくわからないけど、同じようにしればいいのかなと思いながら、エリオも彼女の口内に舌を滑り込ませた。
ツルッツルッと彼女の舌がこちらの上あごをなめてくる感触を感じ、同じように自分も彼女の上あごをなめてみる。
舌と舌が絡み合うごとに彼女との思考も絡み合うような感覚を覚えながらエリオは呼吸も忘れ、その作業に没頭する。
たまらなく彼女をいとおしく感じ、彼女を抱きしめ、キスと同じように体も絡めあう。
「ふぅっ!はぁはぁ」
息が苦しくなってようやくエリオは唇を離した。
「あはは、ちょっと盛り上がりすぎちゃったね。ね、エリオ、こっちにも準備が必要なんだ」
そういいながら、彼女は少し股を開き、股間へ先程と同じように彼の手を導いた。
エリオに指をあてがいさせながら言う。
「わかる?この割れ目が女の子の大事なところ。割れ目の始まりにあるこの豆粒みたいなのがクリトリス」
触ってみて、と言われなぞる様にその存在を確かめる。指先に当たった豆粒を弱く押してみた。
「んくっ!だ、だめだよ、エリオ。そこは一番敏感なところなんだから。もっと優しく」
「ご、ごめんなさい!力加減が良くわかんなくって」
「乳首はうまくできたんだから、そんなこと無いはずだよ。もう一回やってみて」
再び指を亀裂に運ぶ。なぞるように指先を動かし、亀裂の始めの方だけなぞる力を少し強くしてみた。
「ん、ふ、ううん。い、いいよ上手だよ」
今度は同じように右手で亀裂をなぞりながら、左手で乳房を弄ってみる。
「あ、はん。んあっ!」
「ハァッハァッ」
彼女の嬌声を聞くたびに、エリオの中でドロドロとした情動が突き動かされる。
なぞる右手の力を少しずつ強くしていく。
「あんっ、んあああっ!」
右手に彼の情動が溢れ出たようなものを感じ、右手を見てみるとトロトロとした液体で濡れていた。
「あの、これ…」
右手と彼女を交互に見ながら言う。
「うん、気持ちよくなって、濡れてきたんだ。これで、大体OKかな?エリオ、お疲れ様」
そう言うと、彼女はむくりと起き上がり、こちらに四つんばいで寄ってきた。
「あの、なにを?」
「今度はエリオの準備をするんだよ」

エリオの履いている物を脱がしにかかる。先程と丁度逆になるように覆いかぶさられた。
わ、わ、とエリオは慌てながらスラックスを抑えたが、一瞬にして膝下までずり下げられる。
下半身がトランクス一枚になったエリオの股間には太い筒状の物が浮かび上がっていた。
「あの、これは」
「興奮したんだよね」
「そうです…」
一瞬エリオが言い訳をしようか誤魔化そうかまどろんだ瞬間に彼女は言い当てて見せた。
屹立した物をトランクス越しに握りながら言う。
「パンパンになってるけど、これはまだ大きくなるよね?」
エリオは答えられずに赤面している。彼女はお構いなしに、最後の一枚もずり下ろした。
ふふ、と笑いながら屹立した物を彼女は右手で弄ぶ。
「うっ、ああ」
「エリオ、さっきのお返しだよ」
彼女は微笑みながらゴシゴシとしごき立てる。
「うっ!んあああ…」
自分の手とは違う感覚にエリオは一瞬鳥肌が立ったが、やがてその刺激の前に蕩けてしまった。
彼女が容赦なくしごき立てる度、エリオの男性自身はどんどん赤みを帯び、膨らんでゆく。
「く…あっ…」
エリオは刺激を与えられるたび、まるで女の子のように顔を真っ赤にし体をくねらせる。
「かわいいよ、エリオ」
彼女は全体を扱く運動からやがて、亀頭を中心的に環状にした指でカリをしごく、まわして擦る等の運動に切り替えていった。
「涙が出てきちゃったね」
鈴口から、カウパー氏腺液が漏れ出ていた。
彼女はそれを指ですくいとると鈴口周辺に塗りたくって鈴口を指でほじるように責めてきた。
「んうっ!ああ!」
未知の刺激に思わずエリオは叫んでしまう。
「そんなに気持ちいい?」
そう言いながら鈴口を弄る動作とカリ首を擦る動作とを同時に行い責めたてる。
エリオは刺激を受けるたびにひっ、わっ等と言いながら身を震わせている。
もうこらえきれなくなったエリオは涙目になりながら、
「も、もうやめてください…」
と懇願した。
「分かったよ。そんなになるなんて、かわいいな。エリオ」
そう言いながら彼女は手を離し―
頭を下げ口でエリオをくわえた。
彼女はそのまま息をつかせるまもなく、エリオを吸い上げる。
「な、なにをっ?」
またもや未知の刺激。暖かい彼女の口の中と頬の感触が頭をゆさぶり、嫌が応にも彼のトリガーを引き絞ろうとする。
「で、出ますっ、出ちゃいますから!やめて!」
エリオは彼女の頭を掴み、離させようとするが、彼女は吸い上げながら、頭を上下させトリガーを引いた。
どくっどくっ、とエリオは彼女の口内に白濁を放った。
「ご馳走様」
彼女はごくり、と喉に絡みつく粘液を飲み込んだ。
エリオは腰の抜けた状態で口を開けて呆けていた。
「そんなによかった?」
ティッシュで口をふきながら放心してるエリオの横から話しかける。
「凄かった…です。フェイト、さん」
朦朧とした意識でエリオは答える。
彼女は首を少し傾げてから彼の下半身の様子に気づいた。
「あれ?もう元気になってるんだ。流石〜若いね。じゃあ、本番いっちゃおうか」
そう言いながら彼女は彼の上に跨った。
エリオは虚ろな目でそれを見ていた。
*****************************

霞がかった頭で思い出そうと試みたが、所々記憶が飛んでいる。
それより今は情事に身を任せようと思った。
あんなに大好きだったフェイトさんが今は自分の目の前で腰を振っているのだ。
先程より激しくフェイトさんの中をこすり、奥を叩く。
「あんっ!いいよ!エリオ大好き!」
「んうっ、ぼ、ぼくも大好きです!」
口付けながら腰を打ち合わせる。もう脳みそが焼きつきそうだ。
もう死んでもいいとさえ思った。
「ちゅ、ちゅぱ、ちゅんちゅ」
キスを重ねる。唇の離れた後には銀の橋が架かっていた。
「は、ははは。あははっ!」
どこか面白くて狂ったように笑う。
「アハ、銀の橋だね。ちょっとロマンチック」
再び唇を重ねた。フェイトさんの口の中を蹂躙する。舌を絡ませあうほど、体も溶けて絡んでひとつになりそうだった。
「ね、エリオ。おっぱいさわって」
ちゅ、と唇を離し両手を腰から離し、フェイトさんの揺れる乳を掴んだ。
さっきの記憶のように、巧みに乳房を手で包みながら、乳首を指で転がす。
「んあん、うんっ!いいよっ」
反応を聞いて、もう少し強めに乳首を押しつぶすように弄ってみた。
「んんんんあ!だめっ、だめえりお!」
嬌声と共にフェイトさんの中がキュッキュとしまる。
自分の恋焦がれていた存在の痴態に、嫌でも劣情を催す。
たまらなくなって、僕はフェイトさんを抱きしめ、思い切り突き上げた。
突き上げる物とともに射精感も高まっていく。
「で、出そうです!」
「んあ、う、あん!いいよ、出して!」
スパートをかける。下から突くとフェイトさんの顔もだらしなく揺れた。その一瞬の表情がたまらなく淫猥に感じた。
「んぐう、うっ!」
果てた。背筋を電気が走りぬける。
「はぁっはぁ…激しかったね。エリオ」
フェイトさんが僕の胸に手をついて緩みきった顔で僕を見下ろしてくる。
自分の中でぶちっとなにか切れたような感覚があった。
起き上がってフェイトさんを押し倒した。頭に血が上る。
「もう一回…する?」
僕は避妊具を取ると再びフェイトさんの中に入った。

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頭が痛い…
ガンガンする…

もう少し寝ていよう

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抱きついた。
フェイトの耳元で囁く。
「フェイトさん。好きです。愛してます。一生あなたの事を守っていかせてください」
フェイトは驚きながらエリオの腕を解きながら振り返った。
「え、エリオ!?な、なに言ってるの?」
「僕は本気です」
「え!?いや、だって私たち母子みたいなものだし!」
フェイトは突然の予想外の告白に取り乱す。
「そんなの、フェイトさんが保護責任者を辞めればどうとでもなります。僕は本気です。あなたのことが好きです。
あなたの力になりたくて、管理局に入りました。あなたと同じ空に上がりたいから空士訓練校に入りました。」
エリオの人生目的は、ほぼフェイトに尽くす事、と言っても過言ではなかった。
フェイトはエリオの告白を聞いてしばらく、俯いていた。
数十秒ほどして顔を上げると、
「エリオの気持ちは分かったよ。…うれしいけど、エリオとそんな風には考えれない」
冷や汗が出た。
「子供だからですか?僕はもう大人です。それに、今日は子ども扱いしないって言いましたよね」
エリオは食い下がる。
「違う!そんなのじゃない!エリオは逞しくなったよ、もう大人だと思うよ。けど、違うんだ」
だめだったか。血の気が引いていくような気がした。エリオは参ったと言わんばかりに右手を額にやった。
なんで駄目なんだろう。考える。他に好きな人がいる?まさか。あのヒトか?
「なのはさんですか?」
「え?」
フェイトの赤い目が見開かれた。
「なんで、そこでなのはが」
「フェイトさん、なのはさんのことが好きなんでしょう」
言いたくない。認めたくない。だが、これしか拒否される理由が思い当たらない。
思い返してみれば、機動六課に居たとき、フェイトがなのはに向ける眼差しは、もちろんフェイトが自分やキャロに向ける物とも違ったし、
フェイトがなのはと同じ親友のはやてに向ける物とも違った。そして、スバルとティアナの間で交わされる物ともやはり違った。
明らかになのはにたいする眼差しの温度が違った。
「女性、同士なんておかしくないですか」
フェイトは再び俯いた。
「それになのはさんだって、フェイトさんのこと同じように思ってるか…」
「うるさい…」
「僕じゃ、駄目ですか。なのはさんより強くなってみせます!フェイトさんが助けを呼べばあの人より早く駆けつけて見せます!それでも」
「うるさいんだよ!」
ぱしんと頬を叩かれた。赤い目がエリオを睨んでいた。
呆然とするエリオを尻目に、フェイトはエレベータへと駆けていった。
残されたエリオの頭の中はさっきの赤い目でいっぱいだった。
*****************************

起きた。
枕元には「また遊びましょう」というメッセージと電話番号の書かれたメモが残されていた

頭にかかっていた霞はもう晴れていた。


今日あった事を思い出しながら、僕は自分が何をしたのか悔やんでいた。
フェイトさんに逃げられた後、ふらふらと盛り場の方へと歩いて行った。履きなれない革靴で足が痛かった。
いくらか歩いてるうちにぼろっちいバーに入ったんだ。
そこで確か、金髪の女の人にナンパされ、呆然自失だった僕はそのまま付いていった。
ホテルに着いて、ベッドに座って俯いていたら、
「辛い事は忘れちゃおう」
って言われて口移しで何か錠剤を飲まされた。
アッパー系と幻覚系の混合だったのか、熱に浮かされた僕はシャワーを浴びて出てきた女の人に、フェイトさんがカブって抱きついた。


酷い罪悪感にさいなまれ三十分ほど頭を抱えた後、シャワーを浴びてホテルを出た。午前25時。
これからどうしようか。あのヒトの関係する場所にはもういられない。頼れる人は、居ない。前みたいに僻地に異動希望を出そうか。
管理局を辞めるって手もあるかな、と思った。
そんなことを考えながら坂を上っていると、ぬるい水が頬をつたってコンクリートに染みを作っているのに気づいた。
このコンクリートの染みも、俺の恋も夜のしじまに消えていくのか。


著者:32スレ194

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