909 名前:フッケバインの末路 [sage] 投稿日:2010/07/08(木) 00:05:13 ID:PMAbzEko [2/6]
910 名前:フッケバインの末路 [sage] 投稿日:2010/07/08(木) 00:07:26 ID:PMAbzEko [3/6]
911 名前:フッケバインの末路 [sage] 投稿日:2010/07/08(木) 00:09:45 ID:PMAbzEko [4/6]
912 名前:フッケバインの末路 [sage] 投稿日:2010/07/08(木) 00:11:07 ID:PMAbzEko [5/6]

「えっと…ディバイダーをどうすればいいんだ?」
無限書庫司書長、ユーノ・スクライアはつぶやいた。特務六課から依頼を受けて調査していたが
全然答えが思い浮かばなかった。と、そこにモニター通話が入った。
「こちらルーテシア。倒し方のめどがたちましたので連絡をします」
カルナージに隔離されているルーテシア・アルピーノから連絡が入った。彼女は古代ベルカの
言葉がある程度分かる上、家の蔵書が半端なく多いのでしばしば調査に協力してもらっていた。
「彼女たちも人間ですので攻撃を立て続けに与えていればそのうちくたばります。そうなったら私の
インゼクトでさくっとプログラムを書き換えて魔導殺しやリアクトを停止します。そうすれば彼らは
単なるベルカの騎士になり下がりますのでどうにかなるでしょう」
「だけどどうすればくたばるんだい?普通に戦ってたら魔導殺しやリアクトでやられるよね?」
「そこらへんはコロナに協力してもらいます。ゴライアスならいくらでも召喚できますし仮に
壊れても特に問題ないでしょう。おまけに攻撃タイプ的に魔導殺しの影響を受けませんし耐性防御も
受けないと考えられます」
「だけど、彼らは逃げるよね?そこらへんはどうするの?」
「私の地雷王でアジトの入り口をふさぐの。中に召喚することくらい召喚士にはお手の物」
「作戦が思い浮かんだのか。でも、いくつか問題がない?そもそも君はJS事件について隔離されてる
はずだから…あ、そっか。嘱託して任務に就く場合、隔離処分の例外が出せるんだった。とりあえず
書類を作って…と」
ユーノの作戦はこうだ。
1.新部隊を設立する。隊長は自分。
2.そのうえで3〜4人を雇う。雇う人間はもう決めている。その中にルーテシアを入れる。
3.もって嘱託を行い一時的に隔離を解除する。
これにより無事すべて作戦が実行できる、となった。だが…
「こちら八神はやて。依頼の答えなら私たちで見つけた。そっちの答えは出たか?」
「うん。出たよ。これから作戦のために必要な諸手続きを行うところ」
「そっか。私たちの作戦は○月×日に行う。そっちはどうする?」
「僕たちも同じ日にするよ」
「そっか。おおきにな」
日付を合わせたのは畳みかけの能率が上がるからだった。

「さて、書類手続き終了、と」
ユーノは新部隊設立、および隔離処分一時解除申し立てを完了させて無限書庫に戻った。
手続きには1日ほどかかるためだ。もっとも、彼が出しゃばる理由がほとんどないのだが、
答えを実現させるのに彼がいなければならないからだ。であるから、前線に出る場合でも
傷病兵救護が主目的になるだろうと考えていた。少し考えてその後本を読んでさらに調査を進めて
いたら、放送がかかった。
「昨日、部隊設立願いを提出したユーノ・スクライア司書長、本局武装部隊臨時部隊申請本部へ
お越しください」
あわてて彼はそこへ向かい、局員からこう告げられた。
「わかった。部隊設立を認めよう。おそらくこの分量ならリミッターは必要ないな」
「ありがとうございます」
申請は無事に通った。そして数時間後、無人世界カルナージでは、
「嘱託の申請が通った。それに伴い嘱託期間の仮釈放が認められた。ここで功績をあげた場合
刑期短縮もあり得るだろう」
「わかりました。では、行ってまいります」
「気をつけて行って来いよ」
カルナージからルーテシアが旅立った。そして、残り3名は…
「ねえ、ヴィヴィオ、リオ、コロナ、いる?」
「「「はーい」」」
3人は即座に出てきた。彼女たちはSt.ヒルデ学院初等部卒業後も、相変わらず無限書庫に勤務していた。
3人とも中等部に進学はしていたが同時に無限書庫所属であった。そして呼び出したのは司書長。
「3人には新部隊の部隊員になってもらうよ。隊長は僕、ユーノがやることになった」
「「「わかりました」」」
「それともう1人、この部隊に所属する人がいるんだけど…到着は明日かな?…っと」
「ただ今参りました。ルーテシア・アルピーノです。ユーノ・スクライアさんの下で部隊員として嘱託で
働くことになりました。よろしくお願いします」
「「「お願いします」」」
無事部隊員は全員そろった。多少訓練して本番の日を待った。

運命の日が来た。特務六課からはなのは・スバル・キャロが来ていた。ヴィータも来る予定だったが風邪でダウン
してしまった。この戦いに参加すること自体が危険なのでシャマルからドクターストップがかかった。
ちなみにキャロ以外の2人が攻撃をするわけでキャロは戦闘不能になった攻撃役を回収することが仕事だった。
シグナムの時の二の舞をさせたくなかったからだ。エリオが留守番なのは、無駄な人間を引き連れたくなかったからだ。
一方、ユーノ部隊は5人全員そろった。戦闘が始まった。アジトの場所はわかっていたのでさっそくなのはとスバルが
突入していった。
「ストライクカノン!」「ソードブレイカー!」
発動する声が聞こえた。ところが、攻撃の充填時間があまりに長いためリアクトが起きてしまった。
モニタしていたキャロもかなり危ない状況であることが察知された。そしてそのリアクトできりかかろうとするところに
間一髪召喚魔法陣が展開され強制転送がなされた。しかし多少けがをして戦闘不能になった。ディバイダーによる
エクリプス懸念があったため切りつけられた後は絶対安静必須だったからだ。そのため、彼女の回復魔法と同時に
診断がおこなわれていった。
「地雷王!」
ルーテシアの叫びとともにアジトの入り口がふさがれた。
「ゴライアス!」
コロナの叫びにより洞窟の中でゴライアスが召喚された。そしてがんがん殴り始めた。なお、ふさがれたアジトの中の
様子はインゼクト経由で観察可能であったのであまり困らなかった。ゴライアスは次々にわいてくる。だから
サイファーたちフッケバイン連中はいくら切りつけても終わらない攻撃にちょっと困り始めた。だが、それでも
大したことはないと戦いを続けた。召喚はとても消耗するのでユーノの回復魔法が地味に役立っていた。なお、
ルーテシアもあいている力を用いてコロナのブーストを行った。地雷王はふさいでしまった後は即座に送還しても
問題なかったので即座に送り返した。
戦闘は長引いた。あまりに長引いたのでコロナがつかれ始めてしまった。この作戦の要であるコロナがダウンしてしまっては
まずい。残り時間的にかけに出るしかなかった。ルーテシアが動いた。インゼクトをさらに追加召喚。それをフッケバインの
各メンバーのディバイダーに向けて飛ばした。ゴライアス相手に戦っていた彼女たちはインゼクトに全く気付くことが
できなかった。インゼクトは魔導殺しやリアクトを無効化した。ここまではルーテシアがある程度頭に置いていたことで
あった。ここでキャロが動いた。アルケミックチェーンを発動させてフッケバインを一時的に封じたのだ。これは
ルーテシアにとっては予想外であった。まあ鎖はすぐに切られるだろうから永続的拘束にはならないだろうと考えた。
だがリオがこれを見てひらめいたようでその鎖を雷のこもったこぶしで殴った。それにより鎖に電気が走り、敵のディバイダーは
ほぼ機能停止状態に陥った。そしてヴィヴィオが、
「ディバインバスター!」
と砲撃を放ち、光が消えたところをみると…そこにはフッケバインのメンバーがサイファーを除いて倒れていた。サイファーは
どうやら逃げ出してしまったようだ。このままではやられる!そう思ったユーノ一行だったが…少しすると、
「ぎにゃぁぁぁぁ」
という奇妙なサイファーの声が聞こえた。そしてその近くにいたのは…
「やったわね。すずか」
「アリサちゃんも、よかった」
なぜか海鳴にいるはずのアリサとすずかだった。
「アリサちゃん、すずかちゃん、なんでここに?」
「一応管理局所属の魔導師だからね。この事件の本当に予備の予備として入ったんだけど正解だったわ」
「とりあえず、いったんもどりましょ?」
こうしてフッケバインは全員無事逮捕され、次元世界の平和を乱す分子がまた1つ消えた。トーマたちはどうやら部屋で寝ていたようだった。
起きると、ことが終わったことを聞かされて「情けねえ」と愚痴をこぼすトーマだった。
そしてカルナージへ戻る際ルーテシアはユーノに
「今度、私はあなたと付き合いたい。私を1人の戦力として見てくれたから」
ユーノはちょっと困ってしまった。まあ返事は数年後でよいとのことなのでゆっくり考えることにした。

Fin


著者:105スレ908

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