最終更新: nano69_264 2011年05月05日(木) 20:41:08履歴
947 名前:レジアス中将メタボ症候群 [sage] 投稿日:2010/12/16(木) 23:54:02 ID:k6iPwXT. [2/3]
レジアス中将メタボ症候群
「ぬぅ……ぐぉ」
地上本部の一室で、くぐもった男の呻きが漏れる。
低い声音が部屋の中に木霊する。
喘ぎと共に悶える体。
声は苦しげだが、男は手を緩めなかった。
その太く逞しい手は、己を戒める装身具に一層と力を込め、締め上げた。
自分で自分に苦しみを与える様は、まるで倒錯的なマゾヒズムを思わせる。
男は己を徹底的に締め上げると、ようやくその手を緩めて深く息をついた。
「ふう……」
男はそうして、自分自身を締め上げていたモノを見た。
それは……腰のベルトである。
正直、かなりきつく締められたベルトだった。
大きく突き出た腹に食い込む様は少々見ていて痛々しい。
己の腹を見て、つぶやく。
「むう……やはりオーリスの言う通り、少しは減量すべきだったか……」
愛娘の苦言を思い返してそう言うのは、何を隠そう時空管理局地上本部所属の中将、レジアス・ゲイズその人であった。
彼の目下最大の悩みは、そう……その大きく出た自身の腹であった。
昔は少なからず鍛えて体型を維持していたのだが、さすがに寄る年波には勝てず、いよいよ贅肉と言うありがたくない装甲が付き始めた。
今ではすっかり娘から食事量を控えろだの、メタボリックだの言われている始末。
以前はちゃんとサイズが合ったベルトも、レジアスの腹の前で悲鳴を上げている。
やはり新しいものを買うべきか。
そう思案するが、時計を見れば既に出勤時刻が迫っている。
「ええい、構わん!」
そう断じ、レジアスは構わず上着を羽織って家を出た。
まさかそれがあんな悲劇を招くだなんて知らずに……。
□
「――であるからして、地上本部には今以上の戦力強化が望まれるのである!」
さて、今日もレジアス中将は仕事である、演説である。
力のこもった彼の言葉は会場のみならず、TV中継も介して全国ネットで流れていた。
多くの人々に地上本部の現状を訴えかけようと、中将の演説にも力が入る。
(ぬう! き、きつい……!)
そうなれば自然と、腹に力が入るわけで。
無理やり止めたベルトは食い込む。
だがこんな事に負けるレジアス・ゲイズではない。
腹に力を入れ、食い込むベルトもなんのその、声を張り上げる。
「だ、だからこそ我々地上本部はぁ……ぬぉおお!」
一層力を込めた、その瞬間だった。
ブッツン! と音がした。
腹から。
何かが飛ぶ。
レジアスの視線が追いかける。
見慣れた金属物、ベルトのバックルだった。
全てを理解した時には、もう既に遅かった
「き、きゃー!!」
会場でレジアスの演説を聞いていた前列の女性が悲鳴を上げた。
そして広がるざわめき。
きっと会場どころか、TV中継を見ていた全ての人が驚愕に叫んでいる事だろう。
レジアスのベルトが決壊し、ズボンのフックも千切れ、そうして露になる……彼の下半身。
見よ! その姿を!
何たる事か、彼の下着は驚くなかれ、純白である。
気持ち良いくらい純白のフンドシであるッ!!
肌に密着した事で分かる、股間の雄々しき膨らみ!
溢れるギャランドゥ!
後ろでの食い込む尻!
あまりの光景に泡を吹いて倒れる女性の数々!
「……」
当のレジアスは、思考がフリーズしたのかマイクを持ったまま直立不動だった。
そうして長々と、彼の白フン姿は全国ネットで放映され尽くされ、彼の局員生命を絶つのに大いに貢献した。
地上本部の中将の職を追われた彼は、今では居酒屋を営んでのんびり暮らしているという。
終幕。
著者:ザ・シガー
レジアス中将メタボ症候群
「ぬぅ……ぐぉ」
地上本部の一室で、くぐもった男の呻きが漏れる。
低い声音が部屋の中に木霊する。
喘ぎと共に悶える体。
声は苦しげだが、男は手を緩めなかった。
その太く逞しい手は、己を戒める装身具に一層と力を込め、締め上げた。
自分で自分に苦しみを与える様は、まるで倒錯的なマゾヒズムを思わせる。
男は己を徹底的に締め上げると、ようやくその手を緩めて深く息をついた。
「ふう……」
男はそうして、自分自身を締め上げていたモノを見た。
それは……腰のベルトである。
正直、かなりきつく締められたベルトだった。
大きく突き出た腹に食い込む様は少々見ていて痛々しい。
己の腹を見て、つぶやく。
「むう……やはりオーリスの言う通り、少しは減量すべきだったか……」
愛娘の苦言を思い返してそう言うのは、何を隠そう時空管理局地上本部所属の中将、レジアス・ゲイズその人であった。
彼の目下最大の悩みは、そう……その大きく出た自身の腹であった。
昔は少なからず鍛えて体型を維持していたのだが、さすがに寄る年波には勝てず、いよいよ贅肉と言うありがたくない装甲が付き始めた。
今ではすっかり娘から食事量を控えろだの、メタボリックだの言われている始末。
以前はちゃんとサイズが合ったベルトも、レジアスの腹の前で悲鳴を上げている。
やはり新しいものを買うべきか。
そう思案するが、時計を見れば既に出勤時刻が迫っている。
「ええい、構わん!」
そう断じ、レジアスは構わず上着を羽織って家を出た。
まさかそれがあんな悲劇を招くだなんて知らずに……。
□
「――であるからして、地上本部には今以上の戦力強化が望まれるのである!」
さて、今日もレジアス中将は仕事である、演説である。
力のこもった彼の言葉は会場のみならず、TV中継も介して全国ネットで流れていた。
多くの人々に地上本部の現状を訴えかけようと、中将の演説にも力が入る。
(ぬう! き、きつい……!)
そうなれば自然と、腹に力が入るわけで。
無理やり止めたベルトは食い込む。
だがこんな事に負けるレジアス・ゲイズではない。
腹に力を入れ、食い込むベルトもなんのその、声を張り上げる。
「だ、だからこそ我々地上本部はぁ……ぬぉおお!」
一層力を込めた、その瞬間だった。
ブッツン! と音がした。
腹から。
何かが飛ぶ。
レジアスの視線が追いかける。
見慣れた金属物、ベルトのバックルだった。
全てを理解した時には、もう既に遅かった
「き、きゃー!!」
会場でレジアスの演説を聞いていた前列の女性が悲鳴を上げた。
そして広がるざわめき。
きっと会場どころか、TV中継を見ていた全ての人が驚愕に叫んでいる事だろう。
レジアスのベルトが決壊し、ズボンのフックも千切れ、そうして露になる……彼の下半身。
見よ! その姿を!
何たる事か、彼の下着は驚くなかれ、純白である。
気持ち良いくらい純白のフンドシであるッ!!
肌に密着した事で分かる、股間の雄々しき膨らみ!
溢れるギャランドゥ!
後ろでの食い込む尻!
あまりの光景に泡を吹いて倒れる女性の数々!
「……」
当のレジアスは、思考がフリーズしたのかマイクを持ったまま直立不動だった。
そうして長々と、彼の白フン姿は全国ネットで放映され尽くされ、彼の局員生命を絶つのに大いに貢献した。
地上本部の中将の職を追われた彼は、今では居酒屋を営んでのんびり暮らしているという。
終幕。
著者:ザ・シガー
- カテゴリ:
- 漫画/アニメ
- 魔法少女リリカルなのは
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