[317] 続・機動六課の休日 sage 2007/10/11(木) 22:08:07 ID:bXcaW6NU
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このままでは街の一つや二つ、難無く消し飛んでしまう、
昔から見知った直感と記憶が全身に警告音を鳴り響かせている
右を向けば、白い悪魔が本性を剥き出したかの如く白い外套を揺らし、愛用の獲物を正面に構える
左を向けば、黒い天使が憎悪に顔を歪ませ、漆黒の柄に映える黄金色に輝く刃を真っ直ぐに向ける
二人の闘神が衝突すれば自分など塵にも等しく消滅してしまうだろう

いくら後悔しても足りない、絶望的な状況にユーノはその身を縛り付けられていた




遡る事半日
まだユーノが平和な時を過ごして居た頃、街は平和に包まれ、活気に満ち溢れていた

「外に出るのも久しぶりだな……あまり変わって無いけど」

人々で賑わう街中を見遣りながら目的の場所まで歩くユーノ
この日は久しぶりの休暇という事も有り心が軽く、日に当たる肌が心地良かった
そして何より、この先に自分を待ち、自分が待つ者が居る、その事を考えるだけで顔が緩んでしまう
気を引き締め、目的の場所に辿り着くとそこには既に相手が座っていた

「おはよう、ユーノ」

その相手はユーノの姿に気付くと、笑顔で手を振り、近付いて来る
長い金色の髪が日の光に輝き、彼女の美しさを一層引き立てている様に見える

「おはよう、フェイト。久しぶり」
「うん、久しぶり」

挨拶を交わし、数週間ぶりに見る顔に笑顔を浮かべる二人


「今日は何処に遊びに行こうか?」
「えーっと……じゃあ、デパートで買い物とかは?」
「賛成。それじゃ、行こうか」
「うん」

躊躇無く差し出された手をそっと握り返すと、ユーノを先頭に歩き出す
足並みを揃えて和気藹々と話す二人の姿は、誰が見ても恋人のそれにしか見えなかった。




『こちらT、ターゲットY・F接触、行動に移りました』
『こちらゼロ、S、ターゲットNの方はどうや?』
『こちらS、ターゲットNは現在任務中、予想通り夕方頃に終わりそうな感じです』
『了解、C、Tと一緒に行動しといてな』
『こちらC、了解しました!』




一頻り思いつく限りの事をし終えた頃には、空は茜色に染まりかけていた

「あ……もうこんな時間なんだ」
「本当だ、早かったな……ちょっと惜しいかも」
「うん……」

日に照らされて橙色に染まるフェイトの顔が沈む

「と、とりあえず今は時間ギリギリまで一緒に居ようよ」
「う、うん!そうだね」

せっかくの休日を暗く終わらせてしまうのは勿体無い
ならばと元気付けようとするユーノだが、あまり効果は無さそうだった



『こちらゼロ、S、ターゲットNはどや?』
『こちらS、ターゲットNは現在任務を終えて帰宅中です』
『よし、今がチャンスや。T、C、準備はええな?』
『はい!』
『大丈夫です』
『よし、それじゃ01、お願いな』
『こちら01、分かりました』



見た目に高級そうなレストランに入ろうとするユーノとフェイト
今日のデート最後のスポットとしてゆっくりと食事を楽しもうとした時

『緊急出動!海上に魔力反応確認!恐らくガジェットだと思われます!』

突如飛び込んできたシャーリーの通信に、休暇から仕事へと切り替えるフェイト

『こちらライトニング1、場所はどの辺り?』
『ミッドチルダ海上、南西1km地点です、数はおよそ25機程』
『分かった、すぐに向かいます。市街地飛行の許可を』
『了解、ライトニング1、市街地飛行を許可します』

一瞬にして繰り広げられる通信にユーノも表情が真剣になる

「ごめんユーノ、すぐ戻ってくるから」
「僕も行くよ、何か手伝ってあげたい」
「……うん、有難う」

ユーノは独自の通信で市街地の飛行を認証させると、バリアジャケットに変身する二人

「それじゃ、行こうか」
「うん!」

二本の光が街の上空に緑と金の線を引きながら、海へと飛び立っていった



『それじゃ、T、C、お願いな。それとSも』
『『『了解しました!』』』
『……面白くなって来たなぁ』



現場に到着すると、確かに遠くにガジェットが数十機程確認出来た

「それじゃあユーノはバインドで纏めて、私がそこに打ち込む」
「分かった、一旦散開!」

ガジェット集団に対して前後に分散する、特攻する形に成ったユーノが魔方陣を展開し、
チェーンバインドの同時発動でガジェットを数箇所の塊に纏める

「フェイト!今!」
「まず一つ、ハーケン……セイバー!!」

フェイトによって打ち出された光の刃がガジェットの塊の一つを貫通し、
破壊した筈のカジェットと共に視界の内に消える

「き……消えた!?」
「まさか、幻術……でも、バインドの時は確かに――」
「後ろ!」

ユーノがフェイトの背後に回り込んだ一団にバインドを打ち込む、続いて二つ三つとバインドで捕縛すると
僅か数機を残していくつかの塊と化したガジェットが足掻くだけと成っていた

「フェイトは幻術の術者を探して!後は僕が引き受ける!」

ユーノがバインドの輪を一気に収縮させるとガジェットの幻影が明滅し、空に消える
フェイトが広域探索魔法の詠唱を始め、ユーノが続いてガジェットを潰しにかかるが
視界の端に僅かな光を確認した瞬間、急いで防御魔法を展開させる

「―――ディバイン、バスター!!」

遥か遠くから飛来する桃色の閃光がガジェットの塊を貫通し、何故かユーノを直線に捕らえていた
既に防御魔法を展開させていたユーノをその砲撃を斜めに弾くと、その機動の先に有ったもう最後の塊を消滅させる
その少し後、砲撃手からの通信が二人に飛び込んだ

『フェイトちゃん、ユーノ君、大丈夫!?』
『『なのは!』』

見慣れた魔力光の主は急速にフェイトの所に近付くと、周囲の状況を確認しつつ安堵の表情を浮かべた

「仕事が終わって帰る途中に緊急通信が入ったから飛んで来たけど……何でユーノ君も居るの?」
「何でって聞く前に!危ないじゃないか!いきなり人に向けてディバインバスター撃って!」
「あはは、ごめんねユーノ君。でも、絶対に合わせてくれると信じてたから」
「全く……」

笑顔で言われてはユーノも怒るに怒れない、不機嫌そうな顔で頭を掻く

「なのはさん!」

下方から聞こえた声は一瞬にして空に青い路を描き、残り数機のガジェットの幻影を消滅させていく
その声の主がなのは達の所に来る頃には、周囲にガジェットの姿は無くなっていた

「スバル?」
「はい。私もさっき連絡を貰って、急いで来たんですが……ちょっと遅かったみたいですね」
「そうでもないよ、お疲れ様」

なのはがガジェットの反応が無くなった事を確認して、通信を開く

『こちらスターズ1、ガジェットの集団は全て幻影、引き続き術者の捜索に回ります』
『ロングアーチ1、了解』



『T、C、撤退!急がんとまた頭冷やす事になるで!』
『そ、それだけは絶対に嫌です!』
『T、C、撤退します〜!』
『ふう……後はSに任せればOKやな』



「……ごめん、見失ったみたい」

探索魔法を停止させたフェイトが申し訳無さそうに答える、既に辺りは暗く、肉眼で探せる時間ではなくなっていた
その旨を本部に伝え、地上に降りてバリアジャケットを解除する4人

『ガジェットは全機幻影だった事も有りますので、待機状態は継続して貰いますが、現場の検証等は構いませんよ』

「お疲れ様でしたー」
「お疲れ様」

なのはは六課の制服、ユーノとフェイトとスバルはそれぞれ私服に戻ると、シャーリーの指示に胸を撫で下ろす

「スバル、今日は六課はお休みだったよね?」
「はい、ですが近くを通りかかったので、連絡を貰いました」
「そっか……ごめんね、せっかくのお休みだったのに」
「大丈夫です、もう十分休みましたから!」
「ふふ。ところで、今日はティアナと一緒じゃないの?」
「え?あ、いや、そのー……偶には別行動をって思いまして!」
「?」

なのはが疑問符をいくつも浮かべている背後では、ユーノが顔中に冷や汗を流しながら顔を青ざめさせていた

「ユーノ、どうしたの?」
「い、いや……何でもないよ」

ユーノを気遣うフェイト、心配させる原因のユーノのその表情は恐怖に満ちているが、そこに

「な、なんでも無いですから!あ、ユーノさんとフェイトさんは引き続きデート頑張ってください!」

情け容赦無く、止めを刺された
去り行くスバルの背中に呪詛の念を送りたいユーノだが、一瞬にして冷え切った空気にその気も打ち落とされた
振り返ってはいけない、否、振り返る事が出来ない、圧倒的な魔力とそれ以上の威圧感に背筋が凍るのを感じる

「ユーノ君……、どういう事なの……?」

限り無く冷酷に、一言一言紡がれるなのはの言葉に、咄嗟に広域結界を張るユーノ
ユーノに突き刺さる魔力の如き視線の余波に圧され気味なフェイトが横から疑問を口にする

「なのは、どうかしたの……?」
「フェイトちゃん、私のユーノ君と一緒に……デート、してたの?」
「『私の』……?」

その言葉に疑問と不安を抱くフェイト、その時ユーノの精神は崖へと一歩一歩踏み出して行く

「うん、そうだよ。私の事が好きって言ってくれたの、私も大好きだから」

なのはの告白に、今度はフェイトが態度を豹変させる

「ユーノ……?」

人を射殺すなのはの視線とは違う、人を絶望させるフェイトの視線がユーノを取り巻く
自ら周囲の危険を感じて結界を張ってしまった以上、逃げ出す事は出来ない
もし張っていなくても逃げる事は出来ないだろうが

「私も、ユーノが好きで、ユーノが好きで居てくれるって……」
「ユーノ君……?」

事実上の二股という状態である、非は完全にユーノ側だ。
しかし、高町なのは、フェイト・T・ハラオウンという管理局でも屈指の美女二名の求愛を誰が拒む事が出来ようか
その上二人とユーノは大を軽く超える親友である以上、片方だけを傷つける訳にはいかない
数週間悩み続け導き出した答えの結末が―――この惨劇である

「ユーノ君、私の方が好きだよね?」
「ユーノ、私の方が好きだよね?」

左右からシンクロして聞こえる声に愛情という二文字は全く感じられないが、気にしている場合ではない
更に互いの発言にヒートアップしたのか、ユーノの返事を待たずデバイスに魔力を込め始める二人
既にレイジングハートはエクセリオンモードに、バルディッシュはザンバーモードへの変化は完了している
圧倒的な密度の魔力の奔流に、ユーノは懐かしい記憶を呼び起こされる、これは十年前の再来だと

「フェイトちゃん、『私の』ユーノ君を取るなんて、いくらフェイトちゃんでも……」
「なのは、『私の』ユーノを横から奪うなんて、そんな事……」

殺気立つ黒い空気の中、雷光と流星の輝きだけがその存在を誇示し、二人の手元へと集う
今一度トリガーが引かれようものなら、術者の二人を除く周囲全てが消滅し兼ねない、
ユーノの結界程度無いも等しく引き裂かれるのは目に見えている。

「スターライト……」
「プラズマザンバー……」

目に見えていても、止まる事は無い。ブラックトリガーは引かれたのである
ユーノは最期を覚悟し、有らん限りの力で叫ぶ


「止めろ!僕は二人とも大好きだから!こんな事はもう止めてくれ!!」

「「ブレイカー!!!」」


言葉が届くには遅く、時既に膨大過ぎる魔力の束が、二人の砲撃手によって―――――打ち上げられた


ユーノの作り出した決して弱くない結界を難無く破壊し尽くし、遥か上空まで到達した魔力は弧を描き、複雑に交差し合う
夜空に映える桃色の帯は雷の煌きを帯びて美しい輝きを大地に振り撒いて次第に消えて行く。
その姿は管理外世界で数度見掛けた、夏の風物詩に似ていると感じた

「……これ、は?」

ミッドチルダの街を照らす光に緊張感が一気に抜け落ちるユーノ、力も一緒に抜け落ち、その場に膝を付く

「うーん……やっぱり、台詞にもうちょっと捻りを加えた方が良かったかな?」
「でも、結果的に成功したんだから、良かったと思うよ」

当の本人達は白煙を噴くデバイスを携えたまま、一瞬にして呑気に世間話をするような雰囲気に変わっていた
ユーノはと言えば、指の先も動かさずに色々と停止してしまっている

「ユーノ君、大丈夫?」

肩を揺さ振ってみるが反応は無い、どうやら回復するまで些か時間がかかりそうであった

「えっと……どうしよっか?」
「とりあえず、休ませてあげた方が良いかも……」
「うん、そうだね……」

なのはとフェイトでユーノの肩を持つと、転送魔法を発動させ一瞬にしてその場から消え去る
管理局の職員が魔力波を感知し駆け付けたのは、その直後であった。



『……一時はどうなるかと思ったけど、何とか成って良かったわ』
『下手したら次元犯罪者でしたよ、今のは……』
『でも、なのはさん凄かったな……』
『フェイトさんも流石です……』
『皆、せっかくの休みなのにこんな私事に付き合せちゃってごめんな、今度ちゃんとした休み手配するから』
『いえ、最近なのはさんとフェイトさんの気分が優れない様子でしたし』
『私達で力になれるならいくらでも!』
『ありがとな。ほな、今日は解散や』



「―――ユーノくーん、起きてー、もう夜だよー」
「―――ユーノ、本当に大丈夫なのかな……」

ユーノの意識が戻り始める頃、時刻は既に深夜を回っていた
背中を支える柔らかい寝具の感触に包まれながら、徐々に身体の感覚を呼び起こして行く

「こ、ここは……?」
「あ、ユーノ君!」
「此処は私達の部屋だよ、あれからユーノ、全然目を覚まさないんだもん……」
「……ちゃんと復活出来ただけ自分を褒めてあげたいよ」
「あ、あはは……ちょっとやり過ぎちゃったかも」

抵抗しようが無い恐怖と死が見えるのなら、怯む事無く笑い飛ばせるだろう、そうユーノは確信出来た。

声は近くから聞こえるものの姿は見えない、緊張しきった身体に溜まった疲労はユーノの身体をシーツに押し付ける
四肢にも力が入らないが、こちらは気にならない。楽だという事で目を閉じて話を続ける

「どうしてこんな事を?」

ユーノが問い質すが、その答えが返ってくる前に腕に暖かく柔らかい感触が纏わり付く、先に右が

「だってユーノ君、ちゃんと言ってくれないんだもん」

次に、左が

「二人とも大好きだーって、さっきみたいに。だから、緊急出動が有った時にちょっとね」
「……はは、勝てる筈が無いじゃないか」

図らずとも、精鋭部隊機動六課の戦力の大部分を投入した(一部)決死の一大悪戯に怒る気力も失せてしまう
結局その全貌を把握している者は居なかったが。

そこでふと気が付く、声が非常に近い、耳元で囁かれているかのように話しかけられている感じがする

「でも、それじゃ二人に失礼だから――」
「言えなかった」

目は開けていないものの、目の前になのはの顔が来ているのか、なのはの息を顔で感じる
軽く口元に人差し指を当てられると、その微かな感触に胸が跳ねた。その上

「二人とも大切だから言い出せなかった。なんてのは無しだよ」

こう戒められてしまっては、表現出来る言葉が見付からない

「私達はユーノの事が大好きだから、私達だけになら許してあげる。ねっ、なのは」
「うん、フェイトちゃん」

左腕に絡む感触が少し強くなる、心地良い圧迫感だが何かがおかしい気がした
ただ、未だ疲労と睡眠明けでまともに働かない思考ではその違和感を感じ取る事が出来ていない

「その代わり……」

なのはが一度言葉を切ると、直後に唇を塞がれる。離れた後も間髪を入れず、フェイトに唇を奪われた。
接吻は今までにも何度も交わした事は有るが、二人同時にというのはかなり気恥ずかしい
その余韻を残したまま、二人の身体が押し当てられるのを全身で感じ取った

「二人一緒に、目一杯愛してね」

フェイトの甘い声で囁かれる
この状況を自然に受け止める事が出来たのは彼女達との複雑な縁の為か、
純粋に愛を求めて来てくれている彼女達を愛おしいと思ったからか。
どちらにしろ先に宣言したのは自分である、彼女達の想いを無碍にする気持ち等万に一つも有りはしない

「……うん、努力する。なのは、フェイト、二人とも大好きだよ」

普段なら歯が浮きそうな台詞が自然に出てきた自分に驚く、
此処に来て漸く身体に力が込められる様になり、離した腕を横たわった二人の首元から背中へと通し、少々強めに抱き寄せた
そして、漸く先程から感じていた違和感に気が付いた、再度睡魔が襲って来るがこれだけは言わなければ成らない

「……ところで、どうして皆裸なんだ?」

何故もっと早くに気付けなかったのか
シーツを纏っている中の三人は、それぞれ一糸纏わぬ姿で並んで横になっている
身体に感じる柔らかさは、彼女達の胸が直に当てられていたからであった。

「いいの、私達恋人同士なんだし……ね」
「そ、そうそう、気にしなくて……いいんだよ、服はちゃんとハンガーに掛けてあるから」

恋人同士、その言葉に何処と無く心地良さを感じる
不思議と気分を落ち着かせてくれる言葉に感謝したい、でなければ今頃精神が暴走していても可笑しくないからだ。

暫く沈黙が辺りを包み込む、なのはとフェイトはお互いを見ると、顔が真っ赤に成っているのが暗い部屋でも確認出来た
この状況にお互い思う事は同じなのだろうか

「ね……ねえ、ユーノ……?」
「もし良かったら、その……………する?」

積極的な二人の消極的な誘惑の言葉に、返って来たのは長い静寂と、微かな寝息だった

「も、もう、空気読んでよユーノ君……」
「……これからも時間は有るんだし、今日はもう寝よっか、なのは」
「……そうだね。お休み、ユーノ君、フェイトちゃん」
「うん。お休み、ユーノ、なのは」

少々寂しい気もするがここまで疲れさせてしまったのは自分達だからと、贖罪の意味で両の頬に軽く唇を付ける
そのままゆっくりとユーノの体温を直接感じながら、手を取り合って眠りに付く二人の顔は幸せに満ちていた。





翌日、中々出勤して来ないと様子を見に来た八神はやてにより半強制的に有休を消費させられた三人は
ここぞとばかりに朝から朝まで遊び倒したという。



著者33スレ316

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