古手梨花 セリフ集 - 【礼】 賽殺し編
賽殺し編

天よりパンが降ってきた。
ある者はなぜ肉でないかと大いに嘆いた。

天より肉が降ってきた。
ある者はパンが良かったと大いに嘆いた。

天より神様が降りてきた。
全員が喜ぶ物がわかるまで、当分は水を降らせます。

             Frederica Bernkastel


◆File.02 【賽殺し編】 其の壱

◆File.03 【賽殺し編】 其の弐

◆File.04 【賽殺し編】 其の参




昔々。
神様が人間の前に姿を現していた頃のお話。


天よりパンが降ってきた。
ある者はなぜ肉でないかと大いに嘆いた。

天より肉が降ってきた。
ある者はパンが良かったと大いに嘆いた。

天より神様が降りてきた。
全員が喜ぶ物がわかるまで、当分は水を降らせます。


天より雨が降ってきた。
みんなは服が濡れると大いに嘆いた。

天より炎が降ってきた。
みんなは家が焼けると大いに嘆いた。

天より神様が降りてきた。
全員が喜ぶ物がわかるまで、何も降らせないことにします。


天より何も降ってこない。
ある者は神に見捨てられたと大いに嘆いた。

天より色々降ってきた。
ある者は降らせる物を選べと大いに嘆いた。

天より巨岩の雨が降ってきた。
これでようやく嘆きの声はなくなった。


天より雨が降ってきた。
通りすがりの旅人は感謝する。

神よ、予期せぬ天気に感謝します。
お陰で我が旅路は退屈せずに済むのです。

神は応えずに見送った。
それでいい。神とサイコロは無口でいい。

             Frederica Bernkastel