G5026 生物学基礎A
２００８年度
１．生体を構成する物質についての以下の設問に答えよ。
(1) 糖類の一般化した化学式（実験式）を示せ （ヒント：糖の別名は炭水化物or含水炭素）
(2) タンパク質を構成する２つのアミノ酸の結合の仕方を図を使って示せ。その結合を何と呼ぶか記せ。（２つのアミノ酸のＲ基はそれぞれＲ1、Ｒ2で記述せよ）
(3) 脂質とは、ある性質を持った物質の総称である。その性質とは何か、簡潔に説明せよ。
(4) ヌクレオチドで、ＤＮＡ・ＲＮＡの材料以外で、細胞の機能に重要な物質を挙げて、その機能を簡潔に（1行以内）述べよ。
２．細胞の略図を描き、以下の問いに答えよ。
(1) 以下に示すものは図のどこにあたるか、自分の描いた図に記号で示せ。
Ａ．ミトコンドリア、Ｂ．リボゾーム、Ｃ．小胞体、ｄ．核膜、ｅ．ゴルジ体、Ｆ．葉緑体内膜
(2) 複膜構造系の内膜と外膜は、その起源を考えると、由来が異なる。どのように異なるか、説明せよ。
(3) 細胞膜の構造は「流動モザイクモデル」と呼ばれる。「流動」の意味と「モザイク」の意味を説明せよ。
(4) ミトコンドリアの内膜と外膜に囲まれている空間と、葉緑体のチラコイド内腔は類似した機能を果たしている。その機能について説明せよ。
(5) 細胞礎質系で行われているエネルギー獲得反応は、ほとんどの生物が持つ反応系である。その反応系の名称を述べ、反応系で作り出される生成物は何か、述べよ。
３．酵素に関して以下の設問に答えよ。
(1) 通常、化学反応では温度の上昇に伴って反応速度は上昇する。しかし、酵素に触媒されて進行する生体での化学反応は、ある至適温度を超えると反応速度は低下する。その理由を述べよ。
(2) 生体内の化学反応を、酵素の合成と機能を制御することにより旨く調節することができるのは、酵素の「基質特異性が高い」ためであるとされている。「基質特異性」とはどのようなことかを説明せよ。
(3) 細胞中で簡単な物質からより複雑な物質への反応（原料より生産物の持つ自由エネルギーが大きい反応）が起こるのはどのようなしくみによるのか。
４．本講義の中で、「細胞は水の中でのみ生存できる」ということを述べた。私たちヒトは陸上生活を行い、一見乾いた環境で生活しており、水に入ると溺れてしまうにもかかわらず、私たちの体を構成している細胞は「水の中のみで生存できる」といえる。その意味を説明せよ。
また、細胞は水中で生きていけるはずなのに、私たちが水にはいると死んでしまうのはなぜか、考えるところを記せ。（個体が死ぬのは、何らかの細胞の死もしくは不具合による。）
（この設問の後半部分については、この講義の中では直接扱っている内容ではないので、講義内容を踏まえて自由に議論をしてみて下さい。）
2008年07月29日(火) 17:41:27 Modified by ID:voySNE6SYg