クマムラゴウスケさんのブログに書かれた『”バイブル”が生まれる前のハナシ』各記事にインデックスをつけてwikiにまとめています。

さて、今回は、“5W1H” の “Where” についての第 2 回目。前回が、マーケティング施策において、ソーシャル メディア マーケティング的な活動を、どうポジショニングするか、という意味での Where であるのに対して、今回は、ソーシャル メディア マーケティング施策における活動の拠点決め、言い換えれば活用するソーシャル メディアの選定という、いわゆるソーシャル メディアの中での Where について語ってみようと思う。

実際、ソーシャル メディア マーケティングを展開するにあたって、その (ソーシャル メディア上の) 拠点を、どこに設けるかは、非常に重要な問題となってくる。必ず目的、ゴールに応じて、適切な場所選びをしていかなくてはならない。実際、ココがブレてしまうと、あっさりと失敗してしまうケースが多い。しかも、いったん場所を定めてしまうと、(施策が展開され始めたら) なかなかやり直しがきかない部分だったりするので、あらかじめ綿密なプランを作っておく必要があるというコトを、“バイブル” では強調している。そして、“バイブル” では、この “場所選び” で失敗をしない進め方として、“絶対にツール (プラットフォーム) から入らない” というコトを強く語っている。

企業の中から生まれるソーシャル メディア マーケティング施策は、往々にして、“ブログを活用して ××× しよう” であるとか、“最近流行ってる Twitter を活用して云々…” という形で、実に (もちろん悪い意味で) 自然にツール (プラットフォーム) から入ってくる。 “(ソーシャル メディア マーケティングを) 何のためにやりたいのか” ではなく、 “何を使ってやりたいのか” というハナシから出発してしまうため、この場所選びは、非常に軽視されてしまっているのが現状だったりする。

さて、その場所選びなのだけれども、実際には、どういった点を考えていけばいいのか…。 “バイブル” では、まず Buzz/Viral 型と Advocacy 型に分けた形で、それぞれに適した “場所選び” を解説している。
* 実は、“バイブル” では、Where の要素だけに限らず、What も Who も How も Why も、全部 Buzz/Viral 型と Advocacy 型に分けたカタチで解説を行っている (それだけ、この両者はきっちりと区別して考えなくてはならないというコトである) 。

この “場所探し” のポイントを一言で言ってしまうと、“Buzz/Viral 型の場合は話題化のスピードを優先させた場所選び、そして Advocacy 型の場合はターゲット含有率が高く、良質な会話ができる場所選び” という感じになる。では、コレをさらに深く掘り下げてみよう。

さて、ソーシャル メディアの中で、もっとも早く “話題に火が点く” 場所とは、どこだろう…? Buzz/Viral 型の展開を考えるためには、まずこの “話題に火が点く” 場所を考えなくてはならない。なぜなら、Buzz/Viral 型を行うためには、Amplified WOM (仕掛けられた口コミ) をしていかないコトにはハナシにならないからだ。

実際、最も早く話題に火が点く場所であり、Amplified WOM に適した場所はブログだったりする。Twitter, Tumblr, あるいは mixi 等 SNS であったり、ソーシャル ブックマークは、話題が拡がる場所ではあるが、火が点く場所、つまり情報伝播の起点には (ブログと比すると) なりづらい。これらは、口コミが拡がるため、つまり Organic WOM (いわゆる本当の口コミ) を拡げていくためには必要不可欠なモノなのだが、火を点ける場所として使うのには適切ではない。多くの場合、Buzz/Viral 型の “場所探し” を考えるのであれば、Amplified WOM に適したブログを中心に据え、その上で Twitter や Tumblr 等の Organic WOM が拡がりやすい環境を整備する必要があるだろう。

情報の伝播速度や伝播構造を考えると、実際 Twitter や Tumblr だけで口コミを発生させて、ソレを拡げていく、という方法論でアプローチするのは非常に難しい。Twitter、Tumblr、mixiなど SNS での話題化は、例えばブログや、その他の場所 (極端なハナシ、ソーシャル メディアではない可能性もあるし、そういった戦略も考えられる) から発生した (あるいは人為的に発生させた) 口コミが得られる結果、つまり Organic WOM と捉える必要があると思う。

*クリックで拡大


さて、次は Advocacy 型の場合における “場所探し” についてなのだけれども、この実施場所として、考えられるのは 2 パターンになってくると思われる。ひとつは完全に外部によって運営されているソーシャル メディア、つまり mixi であったり、Facebook といった SNS 等などが考えられ、そして、もうひとつが自社で運営する半内部のソーシャル メディアとなってくる。

もちろん、完全に外部によって運営されている場合は、それぞれの場所におけるルールに従う必要があり、この秩序を決して壊さないように活動していくコトが大前提となってくる。また、半内部のソーシャル メディアの場合、具体的には Branded Community などが、コレに当てはまってくると思うが、こちらは自社で運営する場所となるので、完全に外部運営のモノと比して、比較的自由に情報発信をすることができるトコロがメリットではある。ただ、もちろん構築していくためのコストなど、自社で運営していくために、どうしても発生してくるコスト、リソース等を考慮していかなくてはいけない。

上記のいずれのケースであっても、Advocacy 型の場合、中長期的な活動が前提となってくるので、後々後悔しないような場所設定が要求されてくる。一度決めたら、簡単には動かせないので、少なくとも半年後、一年後の状況を可能な限り具体的にイメージした上で、適切な “場所探し” をしていく必要があるコトだけは間違いない。

というわけで、今日でめでたく (?) 20 回目。やっと 5W1H の 2 番目の W が終わった…。あと W が 3 つ分、そして H がひとつ残っている。このペースでいけば、5W1H を解説し終わるのが第 30 回くらいか… (汗) 。でも、ソレでやっと 5 つの基本ステップの中の Planning 編が終わった、という形なので、最後まで語りつくすときには、本当に 50 回とか、60 回くらいになってしまうのではないかとも思っていたりするわけで…。

正直 “しまった…、せめて、隔日更新にしておけばよかった…” と悩んだコトもあったのだけれども、このまま行けるところまで行ってみようかと思っていたりもする。このハナシは、ソーシャル メディア マーケティングのノウハウを 100% 網羅しているモノではないし、ましてや、コレを完全コピーして、何らかの施策にそのまんま適用するのは危険だったりもする。ただ、とくに企業のマーケターの方々が、ソーシャル メディア マーケティングを本気で考えていくために、その本質を見つけていくための手がかりになってくれるのではないかと思っている。そのために、これからもどんどん色々なハナシを出していこうと思っているので、今後ともごひいきに…。

このページへのコメント

P5cQid Thank you for your post.Really thank you!

0
Posted by stunning seo guys 2014年01月21日(火) 12:36:32 返信

b7fP2L Major thankies for the article.Really thank you! Fantastic.

0
Posted by seo thing 2013年12月20日(金) 23:20:40 返信

コメントをかく


「http://」を含む投稿は禁止されています。

利用規約をご確認のうえご記入下さい

Menu

バイブル”が生まれる前のハナシ

SMM施策のプロセス

【メニュー編集】
livedoor wikiガイド
livedoor wikiタグ表記ガイド

メンバーのみ編集できます