クマムラゴウスケさんのブログに書かれた『”バイブル”が生まれる前のハナシ』各記事にインデックスをつけてwikiにまとめています。

さて、ここまで長々とソーシャル メディア マーケティング施策を実践していくにあたっての、その “Planning” について解説をしてきた。改めて 5 つの基本ステップを、ココに挙げておくけれども、“Planning” の次は “Budgeting” である。

※クリックで拡大


ココで言う “Budgeting” とは、どちらかと言うと、自分たちが取り組もうとしているマーケティング施策全般における “Budgeting” ではなく、これから実践しようとしているソーシャル メディア マーケティング施策単体における “Budgeting” である。

実は、ソーシャル メディア マーケティング施策を考えていく上で、結構見落とされやすい部分だと思うのだけれども、きちんとしたソーシャル メディア マーケティングを展開していこうと思ったら、どうしても、それ相応のコストが発生するコトは絶対に認識しておくべきだ。“ソーシャル メディア マーケティング施策を実践していくために、きちんとしたコスト意識を持っておくコト” を、まず何よりも重要なポイントとして意識しておきたい。

実際、ただ単にソーシャル メディア上に何らかの窓口を作るというコトだけであれば、正直、ブログだって Twitter アカウントだって、SNS 上のコミュニティだって、金銭的な負担ゼロで設けるコトができる。実は、コレが最大の落とし穴になっていて、“タダでソーシャル メディア上に窓口を設ける = タダで広告枠を押さえる” という図式でソーシャル メディア マーケティングを考えてしまうコトになりがちになってしまうのだ。つまり、ココでもソーシャル メディア マーケティングと広告を同義のモノとして考えてしまっているというコトになる。

また、さらに “口コミはユーザーが勝手にやってくれるものだから費用が安く済む (もしくは費用がかからない)” という大いなる誤解が、ソレに拍車をかけているのが現状だったりする。実際、巷で必要以上に語られているきらいのある “数少ない成功事例” では、口コミが拡がっていくのに、一切コストが発生していないというケースも見られるが、コレは必ずしもすべてのケースに当てはまるわけではないし、むしろ当てはまらないケースの方が圧倒的に多い。当たり前だが、全てのマーケティング活動にはコストが発生するし、当然 ソーシャル メディア マーケティングも例外ではない。

では、実際にソーシャル メディア マーケティングにおいて考えられるコストには、どういったモノがあるのだろうか。大きく分けると以下の 5 つになってくる。

  1. 人的コスト (つまり社内における人件費)
  2. エージェンシー コスト (企画・開発・運用を行うパートナーのためのコスト)
  3. Owned Media 利用/運用コスト (言い換えれば社内原価)
  4. コンテンツ企画制作費 and/or タイアップ コスト (ソーシャル メディアにおけるタイアップや純広費と考えられる)
  5. ソーシャル メディア リサーチ/モニタリング コスト (現状把握/分析のためのコスト)

これらが、具体的なアプローチの違いによって、組み合わせであったり、配分比率が変わってくるという形で考えるとわかりやすいかもしれない。

ただ、必ず理解しておきたいのは、1. の人的コストと、5. のソーシャル メディア リサーチ/モニタリング コストは、ほぼ全てのソーシャル メディア マーケティング施策において、必ず発生するというコトである。1. に関しては、言い換えれば、ソーシャル メディア マーケティング施策を実践するにあたって、かなり (おそらくは想定よりも多めに) 人的リソースを要するコトをあらかじめ認識しておく必要があるというコトだ。

また、5. のソーシャル メディア リサーチ/モニタリング コストに関してだが、コレについては、今後 “Measurement” の部分を解説していく際にも、改めて詳しく述べるつもりなのだけれども、正直、コレがソーシャル メディア マーケティング施策を実践していく際の生命線になると考えた方がよいだろう。

実際、このソーシャル メディア リサーチ/モニタリング コストをあらかじめ確保し、しかるべきツールや環境を用意するコトから始めていかないと、そもそも “5W1H” を明確化するコトもできないし、今解説している 5 つの基本ステップの “Measurement” そして、その先に続く “Optimization” が全くできなくなってしまう。

正直なトコロ、このソーシャル メディア リサーチ/モニタリング コストが非常に軽視されているがゆえに、結局 “5W1H” も明確化できず、“Measurement” や “Optimization” という発想が、そもそも欠けてしまっている形で、ソーシャル メディア マーケティング施策がどんどん走り始めているのが現状だ。

このソーシャル メディア リサーチ/モニタリング コストを、どのように使っていくのかは、それこそ組織や施策、対象となる顧客によって、大きく変わってくる。例えば外部のパートナーにリサーチをお願いして、やってもらうケースもあるだろうし、自分たちで何らかのツール (Boom Research 等、探せば結構見つかる) を使用するケースもある。このあたりは、取り組み方や、展開期間によって変わってくるはずなので、どの程度のコストが発生するかは、自分たちのお財布の事情も含めて考えていく必要があるのだけれども、いずれにせよ、実際に施策を走らせる前に、しっかりと “Budgeting” しておく必要があるコトには間違いない。

というわけで、今回は “Budgeting” とは、という概念的な説明になってしまったのだけれども、次回は、展開させる施策によって、どのような “Budgeting” が考えられるのかを、具体的に解説してみようと思う。

コメントをかく


「http://」を含む投稿は禁止されています。

利用規約をご確認のうえご記入下さい

Menu

バイブル”が生まれる前のハナシ

SMM施策のプロセス

【メニュー編集】
livedoor wikiガイド
livedoor wikiタグ表記ガイド

メンバーのみ編集できます