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作者:明月千里
イラスト:春日歩(16巻まで)→村上ゆいち(17巻から)
出版社:SBクリエイティブ GA文庫

あらすじ

遺跡から発掘された、古代兵器 機竜。それは十余年前に発見された世界に七つある遺跡から発掘された古代兵器、伝説の竜を模した機械装甲である。5年前 長きに渡り圧政を敷いたアーカディア旧帝国はクーデターによって滅ぼされアティスマータ新王国が誕生。亡国の皇子ルクス・アーカディアは滅ぼされたアーカディア旧帝国の罪を背負い、咎人として新王国の国民の様々な雑用を引き受ける契約によって恩赦を受けていた。ある日 猫に盗られたポシェットを取り返すべく追いかけていた時、王立士官学園(アカデミー) 女子寮の屋根を踏み抜き大浴場に飛び込んでしまい、アティスマータ新王国の王女であるリーズシャルテを押し倒してしまう。彼女の怒りを買ったルクスは機竜での決闘を挑まれるが、模擬戦では無敗を誇るものの、未だ勝利したことがない「無敗の最弱」と呼ばれる機竜使いのルクスは、決闘で実力を示したことでリーズシャルテに気に入られ、貴族子女ばかりが通う王立士官学園に編入することになる。入学した王立士官学園の個性的なヒロイン達と交流を深めながら、ルクスは様々な陰謀に巻き込まれていく。

登場人物

主要人物
リーズシャルテ・アティスマータ
クーデターを起こしアーカディア帝国を滅ぼしたアティスマータ伯の娘で、アティスマータ新王国の第一王女。通称「朱の戦姫」。リーシャという愛称で呼ばれる。神装機竜〈ティアマト〉の使い手。王立士官学園でも屈指の機竜使いで定期的に行われる校内戦では無敗を誇っていた。技術者としても優秀で若くして機竜研究開発所 工房(アトリエ)の所長を務め、オリジナルの装甲機竜や武装を作り出すほどである。5年前、クーデターを画策していた父との取引材料として帝国側に捕らえられたという過去がある。しかし 父には見捨てられ、帝国の所有物である証として下腹部に紋章を刻まれている。自分一人のためにクーデターを中止するわけにはいかなかったという事情は理解しているものの自分を見捨てた父のことを快く思っておらず、その父を英傑と称える周囲から新王国の姫として相応しい振る舞いを強要されることに嫌気がさしており、自分は何者なのかということを測りかねている。これまで装甲機竜にしか興味がなかったためか恋愛方面に免疫がなく、男女で手を繋ぐことが非常に進んでいることだと勘違いしており、ルクスがクルルシファーの恋人役となったときは自分とルクスは手を繋ぐほどの仲だと自慢して周囲を唖然とさせた。事故で学園の大浴場に飛び込んできたルクスの処罰の是非を決めるため模擬戦を提案するが、自分の全力の攻撃を防ぎきり、乱入してきた幻神獣をも抑え込んだルクスのことを一転して気に入り、パートナーとして傍に置こうとして強引に学園への編入を決める。

クルルシファー・エインフォルク
ユミル教国からの留学生でエインフォルク伯爵家の令嬢。神装機竜〈ファフニール〉の使い手。その優れた能力と美貌から学園中が一目置く存在で、学園の中でも機竜適正値がズバ抜けて高い。性格は大人びておりクールな印象を与えるが、周囲に比べ胸が小さいことを気にしている。実はエインフォルク家の実子ではなく、ユミル教国の遺跡〈坑道〉の内部で発見された遺跡の生き残りで「鍵の管理者(エクスファー)」と呼ばれる存在。彼女自身が遺跡の深層へ至るための鍵となっている。当時遺跡の調査をしていたエインフォルク家の家長によって引き取られるが、周囲のよそよそしい態度から物心つく頃には自然と自分が養子であることに気付く。家の人間を自分とは違う存在であると理解しつつも、本当の家族として認めてもらえるかもしれないという想いから努力を重ねてきたが、逆に兄妹からは疎まれる結果となり孤独に苦しんでいた。バルゼリッドとの婚約を破棄するためにルクスに恋人役を依頼し、婚約の破棄を賭けて2対2の決闘を行うことになる。しかしルクスを自分の都合に巻き込めないと思い直し、一人で決闘へと赴くが、「黒き英雄」であることが露見する危険を顧みずバハムートで駆け付け、最後まで自分を見捨てず戦ってくれたルクスに好意を抱くようになる。アルテリーゼがルクスを正式に婚約者として推挙すると言い出した時は演技だったという誤解を解かず、ルクスに自分の想いを告げてキスをした。事件後もルクスをからかうところは変わらないが、以前と違って本気であることをほのめかす態度をとるようになる。ユミル教国に一時帰国した際には、竜匪賊との戦いを経てそれまで壁を感じていた家族との関係が軟化した。騒動の後はメルの補佐官となる。

フィルフィ・アイングラム
アイングラム財閥の次女でルクスとは幼馴染。神装機竜〈テュポーン〉の使い手。普段はぼーっとしており、天然で掴み所のない性格をしている。また、感情表現が苦手で口数が少ないが頑固なところがある。気に入った相手には愛称で呼び合うことを求め、ルクスをルーちゃんと呼び、自分のことはフィーちゃんと呼ばせている。ルクスが王立士官学園に編入したことで七年ぶりに再会するが、当初ルクスがさん付けで呼んだときはあからさまに機嫌を悪くし「フィーちゃんでしょ」とクラスメイトたちの前で言い直させた。後述の理由により武術を習っており見かけによらず腕が立つ。寮ではルームメイトがいないため部屋がないルクスを住まわせており、同じベッドで寝たり、一緒にお風呂に入ったりと時折大胆なことをする。5年前、クーデターと同じ時期に人体実験の被験者として帝国に連れ去られ、ヘイズの手によって終焉神獣ユグドラシルの種子「宿り木(ラタトスク)」を植え付けられており、肉体の半分が幻神獣と同化している。一度は実験の後遺症により死亡するが、宿り木と適合したことにより蘇生を果たした。また、その副作用で身体が丈夫になり、大人でも比較にならないほどの力を持つようになっており、力の制御の仕方を学ぶために武術を習っていた。終焉神獣ポセイドン襲撃の折にヘイズに被験体であったことに気付かれ利用される。宿り木の本体であるユグドラシルからの命令を拒否し続けていたため衰弱していったが、ルクスがユグドラシルを倒したことでその支配から開放される。その後は仲間たちの枷にならないためにルクスやアイリの手を借りて訓練を行い、角笛への耐性を身に付けると共に僅かな時間ながら幻神獣化が可能になっている。

セリスティア・ラルグリス
四大貴族の一つ、ラルグリス公爵家の令嬢で王立士官学園の三年生。学園最強と言われる機竜使いで「騎士団(シヴァレス)」の団長でもある。セリスという愛称で呼ばれる。神装機竜〈リンドヴルム〉の使い手。男嫌いとして有名だが、実は男性が苦手と周りに話していたらいつの間にか男嫌いという噂が広まってしまったというのが真相であり、非常に不器用な性格をしている。寂しがりやでもあり、後輩たちが自分に対して一歩引いた態度をとることを残念に思っている。ルクスの祖父ウェイド・ロードベルトの教え子で、彼が皇帝に諫言するきっかけを作った。しかしその結果ウェイドは投獄され、ルクス達も宮廷を追放されることになったため負い目を感じており、自分がウェイドに代わって正しさを示さなければならないと考えるようになる。また、自分が皆を守らなければならないという責任感から他人を頼ることを由とせず、何でも一人で背負い込んでしまうところがある。自分が不在の間に編入したルクスに対して男であるという理由から入学に反対するが、本当の理由は尊敬する師ウェイドの孫であるルクスを戦いの場から遠ざけ守るためだった。終焉神獣ポセイドンとの戦いの最中にサニアの裏切りにあい、ルクスの前でウェイドが投獄されたのは自分のせいであるという事実を暴露されて心が折れかけるが、真相を知りながらも自分を許し、助けてくれたルクスを自分にとって初めての頼りになる男性と認識するようになる。事件後は自らの未熟さを受け入れ、全校生徒に向けて自分に力を貸してほしいと呼びかけ、決意を新たにしている。ルクスの編入も正式に認めている。後に七竜騎聖になったルクスの補佐官を務めることになる。

切姫夜架
かつて 旧帝国が滅ぼした東方の島国、古都国の姫であり最強の機竜使い。神装機竜〈夜刀ノ神〉の使い手。生まれつき人を殺すことに何の躊躇いもなく全く動じない異形の精神と尋常ならざる戦いの才能を持ち、それ故に周囲から忌避されてきた。元の姓は羽々斬(はばきり)だったが、9歳で兵法指南役から免許皆伝を授かるとき、切姫という忌み名も受け取っている。古都国が滅びる時、アーカディア皇帝と交わした契約により帝国の軍門に降り、以降は皇帝の忠実な僕として裏の仕事を行っており「帝国の凶刃」と呼ばれる。その力を恐れた旧帝国の重鎮たちによって孤島に幽閉されていたが、彼女を利用しようとしたドバル侯爵により引き取られる。しかし実際は島を出るために従っているふりをしていただけで、忠誠を誓う旧帝国の皇族であるアイリを殺すよう命じられたことで本心を明かし、逆にドバルたちを殺害した。アーカディア帝国再興のためにルクスの前に姿を現すが、ルクスにその意志がないことを確認すると彼の敵に回っている。実は孤島の地下で眠っていた彼女を起こしたのはヘイズであり、その時に左目に洗礼という手術を施されている。かつて自分を唯一人間として扱ってくれた双子の弟を守るため従者として仕える誓いを立てており、アーカディア帝国との戦争では弟の命は取らないという条件で投降するが、保身を考える重臣たちの手によって弟は殺されてしまう。たった一人自分を信じてくれた肉親の死に対しても悲しみを感じず、最後まで自分が人間の欠陥品であったことを悔しく思っており、弟を救うために交わした契約を守りきることで弟との誓いに殉じようとしている。新王国を滅ぼすためヘイズと共闘し、帝都奪還計画ではルクスと互角の戦いをした。ルクスと同じく機竜使いの三大奥義を習得しており、また独自に編み出した刻撃という技を使いルクスを追い詰めるが、弟のことを思い出しわずかに感情的になったことで刻撃の予兆を読まれ敗北する。ルクスが自分の思い描いた理想の国を叶えるため、ずっとアーカディア帝国のために戦っていたのだと理解したことで自身の思い違いを悟り、〈巨兵〉の制御室への最短経路を教え、王都を道連れにしようとしたエル・ファジュラを破壊した。その後は改めてルクスに仕えることを宣言し、レリィの配慮により士官学園に編入している。学園では協調性のない行動ばかりしていたが、ルクスに注意されたことから多少改善している。

王立士官学園
アイリ・アーカディア
旧帝国の皇族の生き残りでルクスの実妹。王立士官学園の一年生。ルクスと同じく新王国の恩赦によって釈放された咎人。彼女が交わした恩赦の契約は新王国の目の届くところで暮らすことで、実質ルクスに対しての人質である。ルクスが「黒き英雄」であることも最初から知っている。非常に弁が立ち、口喧嘩でルクスに負けたことがない。ルクスに対して遠慮がなく何かとキツイ物言いをすることもあるが本当は兄のことを大切に思っている。ルクスが周囲に認められることを喜ぶべきことだと思う一方で、兄がみんなのものにされるのではと複雑な想いを抱いている。装甲機竜の操縦適正は高いものの、身体能力と操縦技術が低くまともに機竜を動かすことができないため、学園では文官を志望しルクスたちを情報面でサポートする。また、遺跡から発見された古文書の解読を行っており、その解読技術は専門の文官と比べても遜色ないほど。

ノクト・リーフレット
王立士官学園の一年生。三和音の一人。アイリとはルームメイト。リーフレット家はバルトシフト家に仕える従者の一族で、彼女自身も学園ではアイリの従者を務める。話すときに文頭に「Yes」や「No」を付ける癖がある。リーズシャルテとの決闘を機に、ルクスに興味を持ち始め、ティルファーと共に腕にしがみ付くようになる。特に女装したルクスには他2人と共に興味津々な態度を見せる。使用する機竜は〈ドレイク〉。

シャリス・バルトシフト
王立士官学園の三年生。ティルファー、ノクトとは幼馴染で、3人で三和音(トライアド)と呼ばれている。騎士の名門の家柄で、父親が新王国軍の副司令官を務めており、3人の中では年長ということもありリーダー格。正義感が強く学園では自警係を務める。セリスとはルームメイト。使用する機竜は〈ワイバーン〉。

ティルファー・リルミット
王立士官学園の二年生。三和音の一人。クラスではムードメーカー的な存在で、ルクスのことを「ルクっち」と呼ぶ。顔が広く噂好きなため情報通である。実家は王都に本店を構える高名な細工師の家柄で、自身も見習いとしてアクセサリーのデザインを作ることを趣味としている。使用する機竜は〈ワイアーム〉。

レリィ・アイングラム
アイングラム財閥の長女でフィルフィの姉。非常に有能な人物で若くして王立士官学園の学園長を務めており、ルクスとも旧知の間柄。あっけらかんとした性格をしており、学園長の権限を利用して突発的におかしなイベントを企画したりするためあまり学園長らしくないと思われている。妹のフィルフィを非常に溺愛しており、フィルフィが絡む事柄となると見境が無くなる。フィルフィとルクスをくっつけようと考えているため、女子寮でわざと同室にしたりフィルフィに余計な入れ知恵をして悪戯を仕組んだりする。女王ラフィにもその能力を信頼されており、大財閥の力を使うことで新王国内では大きな権力を持っており顔も広い。

ライグリィ・バルハート
王立士官学園の教官。旧帝国時代には当時唯一の女性の機竜使いとして活躍し、クーデターにおいても新王国側について戦ったという経歴から女生徒からは非常に人気がある。

アティスマータ新王国
ラフィ・アティスマータ
アティスマータ新王国の女王。クーデターを起こしたアティスマータ伯の姉で、リーシャの伯母にあたる。アティスマータ伯がクーデターで戦死してしまったため女王の座に就き、弟の忘れ形見であるリーシャを新王国の王女に据えた。ルクスが「黒き英雄」であることを知っている数少ない人物の一人。新王国は統治において四大貴族に頼っている部分が多いため、彼らにあまり強い態度が取れない。

ヘイブルグ共和国
ヘイズ
ヘイブルグ共和国の軍師。神装機竜〈ニーズヘッグ〉の使い手。旧帝国の皇族の特徴である銀髪に、灰と蒼の瞳を持つ少女。フギルから第三皇女殿と呼ばれているが、旧帝国の皇族の顔を全て知っているルクスにも見覚えがなく、また自らを本物と称し、ルクスをエセ王子と呼ぶなど謎の多い人物。夜架との会話の中で自身の目にも洗礼を施しているという旨の発言をしており、両目の色が異なるのは洗礼の影響と思われる。遺跡を統括する自動人形たちからは創造主と呼ばれ、起源種と呼ばれる角笛の力で終焉神獣さえ支配下に置くなど、一介の軍師とは到底思えない力を駆使する。性格は非常に高慢で他者を見下しており、女であるが「俺」という一人称を使い、チンピラのような非常に口汚い喋り方をする。また、計算高く余裕のある態度を崩さないが、ルクスたちが自分の予想を超えて終焉神獣ユグドラシルを倒したときなどは取り乱しており、計算外の出来事には弱い。当初は闇商人として暗躍し、ベルベットやバルゼリッドと接触していたが、王立士官学園への襲撃を機に正体を表し、以後は直属部隊「ケルベロス」を指揮して直接ルクスたちと対峙するようになる。過去に旧帝国で行われていたある人体実験に関わっており、実験の被検体であったフィルフィを利用してルクスたちと戦わせるなど卑劣な手段でも平然と実行する。詳細は不明だが胸中に深い恨みを抱き、復讐を目的としており、自分の手でその恨みを晴らすことに拘っている。帝都奪還計画ではニーズヘッグを駆って出撃するが、ルクスたちの活躍によって計画は失敗に終わり、自身もリーシャとの一騎打ちに敗北して止めを刺された。彼女の敗北とともにその正体にまつわる謎も闇に葬られたかに見えたが、〈方舟〉の最深部から発見された古代の皇族の名を記した古文書の中にヘイズの名があり、さらに謎が深まっている。

サニア・レミスト
王立士官学園の三年生。〈B-bloodワイバーン〉を使う。セリスをお姉様と慕い、ルクスを学園から追い出そうとする在学反対派の筆頭。七人兄妹のうち女性はサニアのみでセリスには父や兄から虐げられていたため男性が怖いと話していたが、レミスト家では養子であり正体はヘイブルグ共和国のスパイ。ヘイズ直属の部下である特殊部隊「ケルベロス」の一人で、ヘイズの命令で学園内に隠されたグラン・フォースを探していた。ポセイドンの学園襲撃時にアイリに正体を看破されたことで本性を表す。祖国のヘイブルグでは士官養成所に引き取られた戦災孤児で下積みを重ねて機竜使いとなっている。帝都奪還計画ではイーグニッド、キルリとともにグラン・フォース捜索のため王城を襲撃するが、セリスに敗れ捕縛される。

イーグニッド
ヘイズ直属の部下である特殊部隊「ケルベロス」の一人。〈B-bloodワイアーム〉を使う。サニアと同じく旧帝国との戦争で戦災孤児となり士官養成所に引き取られている。下積みを重ねて機竜使いとなるが生まれの差から最下級の扱いだったところをヘイズに見出され、正式に騎士となる。ヘイズのことを苦手としており、自分たちに隠していることがあるのではないかと疑念を抱いていた。また同じケルベロスの一員であるキルリに対しても素性が知れないこととその素顔を見たことでヘイズと同様に疑っていた。帝都奪還計画ではサニア、キルリとともにグラン・フォース捜索のため王城を襲撃するが、セリスに敗れ捕縛される。

キルリ
ヘイズ直属の部下である特殊部隊「ケルベロス」の一人。〈B-bloodドレイク〉を使う。イーグニッドやサニアと違い戦災孤児ではなくヘイズがどこかから連れて来た娘で、表向きは火傷の跡を隠すためという理由で仮面を付けており言葉も話せないということにされていた。しかし実際には火傷の跡などはなく、金属質の鳥の羽のような耳が生えており、それを隠すために仮面を付けていた。正体は遺跡〈巨人〉の統括者エル・ファジュラの特殊能力で作られた第2分身。帝都奪還計画ではサニア、イーグニッドとともにグラン・フォース捜索のため王城を襲撃するが、二人が倒されたことで撤退しようとしたところをセリスに止めを刺され機能を停止する。

ユミル教国
アルテリーゼ・メイクレア
エインフォルク家の執事。クルルシファーとは正反対の厳格な性格。機竜使いとしても特級階層(エクスクラス)と呼ばれる最高位の実力者で、ユミル教国でも十指に入る使い手。孤児院からエインフォルク家の執事として迎え入れられたという過去がある。

メル・ギザルト
ユミル教国の七竜騎聖候補で後に正式に七竜騎聖となる。教導士官学校の首席で「征伐者」の二つ名を持つ。神装機竜〈ドライグ・グウィバー〉の使い手。ウェーブのかかった白金色の髪をした小柄な少女で、普段は年相応に無邪気だが大人びた妖艶さと剣呑な雰囲気を併せ持つ。ギザルト家はエインフォルク家と並ぶ教国でも有数の武門の棟梁だったが、7年前の巡礼祭の日に起きた幻神獣の襲撃事件により、メルを残して家族は全員死亡している。理不尽な出来事で家族を喪ったということから信仰心は全くといってよいほどなく、後見人としてずっと自分を傍で支えてくれたオルフェルに対しては親愛にも似た感情を抱きながらも、強がって自分の気持ちを素直に出せずにいた。機竜使いとして天性の素質を持っており、2年前の時点で機竜操作を覚えたばかりの素人でありながら、武芸大会でクルルシファーと互角に渡り合っている。ドライグ・グウィバーの神装を応用して無数の戦術を編み出し、陸戦形態と飛翔形態を自在に切り替えて戦うなどルクスでさえ舌を巻くほど天才的な戦いのセンスを持つが、まだ年若く身体が未成熟なため消耗の激しい神装機竜を長時間扱うことができないという弱点もある。親代わりだったオルフェルをドラッケンの策略で殺され、クルルシファーこそが7年前の事件の原因だったと吹き込まれたことで、怒りに我を忘れてクルルシファーに襲い掛かるが、装甲機竜との完全結合を使いこなしたクルルシファーに2度目の敗北を喫する。最後までオルフェルが実の母親だということは知らされなかったが、オルフェルが遺した遺言により自分に対する想いの深さを知り、初めて「お母さん」と呼び涙を流した。

ネイ・ルーシュ
遺跡〈坑道〉の統括者(ギア・リーダー)である自動人形(オートマタ)の少女。ライトグリーンの髪に子犬のような耳がついている。やや残念な性格をしており、普段から本音が全て口からダダ漏れになっている。1年半前の遺跡の暴走事故の後、鍵の管理者(エクスファー)を探して遺跡から外に出たところを大司教に保護されていた。巡礼祭の後はクルルシファーの指示で信徒の一員として教国に残ることになった。

神聖アーカディア皇国
リステルカ・レイ・アーシャリア
神聖アーカディア皇国第一皇女。ヘイズの敗北後に目覚めた自らを神託の巫女と呼ぶ女性。フギルのことを「私の英雄」と呼ぶほど全幅の信頼を寄せている。

エーリル・ヴィー・アーカディア
神聖アーカディア皇国第二皇女。既にある国の側近として潜入しているらしい。姉のリステルカとは異なり、フギルのことを警戒している。

ミスシス・V・エクスファー
フギルに付き従う蒼髪の侍女。

ラ・クルシェ
遺跡〈方舟〉の中で眠っていた自動人形の少女。〈方舟〉の統括者。目覚めた直後は記憶を失っていたが、遺跡の中枢で記憶を回復させるとルクス達を抹殺するべく無人の装甲機竜を操って襲い掛かった。

エル・ファジュラ
遺跡〈巨兵〉の統括者である自動人形の少女。ヘイズが敗北すると王都を爆破し道連れにしようとしたが、直前に夜架に止めを刺され機能を停止する。

その他
マギアルカ・ゼン・ヴァンフリーク
世界を裏から牛耳るという大財閥、ヴァンフリーク商会の当主。レリィの旧友。武芸にも精通した天才であり、世界等級順位一位にして七竜騎聖の隊長。またフィルフィの武術の師匠でもある。外見は少女のように見えるがレリィとほぼ同い年の妙齢の女性。老練な性格をしており、自己の欲望に忠実で年下の美形の男を雇って侍らせているという噂もある。

装甲機竜(ドラグライド)

神装機竜
バハムート
ルクスが持つ黒い機竜。飛翔型。元々はフギルが所有していたが、5年前のクーデターの際にルクスに譲渡された。特殊武装である大剣〈烙印剣(カオスブランド)〉を用いた近接戦特化の機体。また、周囲の物質に僅かながら干渉可能な力場を発生させる武装〈共鳴波動(リンカー・パルス)〉を内蔵している。神装は、先の5秒間でエネルギーや現象を数分の1まで激減させ、後の5秒間でその力を爆発的に解放するという圧縮強化の能力〈暴食(リロード・オン・ファイア)〉。欠点として燃費が悪く、高い適正を持つルクスでさえ長時間扱うことはできない。詠唱符は「顕現せよ、神々の血肉を喰らいし暴竜。黒雲の天を断て、〈バハムート〉」。

ティアマト
リーシャが持つ赤い機竜。飛翔型。鏃型の遠隔投擲兵器〈空挺要塞(レギオン)〉と巨砲〈七つの竜頭(セブンスヘッズ)〉を特殊武装として持つ高火力機。神装は、重力を制御する〈天声(スプレッシャー)〉。詠唱符は「目覚めろ、開闢の祖。一個にて軍を成す神々の王竜よ、〈ティアマト〉」。

ファフニール
クルルシファーが持つ水色の機竜。飛翔型。機動力に優れており、特殊武装として凍結弾を放つ狙撃銃〈凍息投射(フリージング・カノン)〉と、自らを自動で防御する盾〈竜鱗装盾(オートシェルド)〉を持つ。神装は〈財禍の叡智(ワイズ・ブラッド)〉。一定距離内の未来を数秒先まで予知することができ、これを攻防に応用した戦闘を可能とする。詠唱符は「転生せよ。財貨に囚われし災いの巨竜。遍く欲望の対価となれ、〈ファフニール〉」。

テュポーン
フィルフィが持つ紫色の機竜。陸戦型。近接格闘に特化した機体で、全身からワイヤーを射出する〈竜咬縛鎖(パイル・アンカー)〉と、掴んだ物体にエネルギーを送り込み爆破する〈竜咬爆火(バイティング・フレア)〉を特殊武装として持つ。神装は、他の機竜の神装を無効化し、出力を低下させる波動を放つ〈無情の果実(ミッシング・フェイト)〉。フィルフィは機竜操作と並行しての発動が困難であるため長らく使ってこなかったが、幻神獣化によって思考を強化することで短時間ながら使えるようになった。詠唱符は「始動せよ。星砕き果て穿つ神殺しの巨竜。百頭の牙放ち全能を殺せ、〈テュポーン〉」。

リンドヴルム
セリスが持つ金色の機竜。飛翔型。特殊武装として、電撃を放つ突撃槍〈雷光穿槍(ライトニングランス)〉と、広範囲をエネルギー弾で殲滅する〈星光爆破(スターライト・ゼロ)〉を持ち、あらゆる戦況に対応できる。神装は、展開した光の範囲内にあるものを同じ範囲内に高速転送する〈支配者の神域(ディバイン・ゲート)〉。これで自身や投擲した武器を移動させることで、単機での同時攻撃を可能とする。詠唱符は「降臨せよ、為政者の血を継ぎし王族の竜。百雷を纏いて天を舞え、〈リンドヴルム〉」。

夜刀ノ神(ヤトノカミ)
夜架が持つ漆黒の機竜。四脚の特装型。ドレイクより数段上の索敵能力と、糸状の特殊武装〈蜘蛛ノ糸(くものいと)〉を持つ。バハムート同様に近接戦特化の機体である。神装は、触れた箇所を中心に相手の装甲機竜の制御を一時的に奪い操る〈禁呪符号(スペルコード)〉。触れた時間が長いほど精密で強力な命令が可能で、10秒も触れていれば完全に操ることができる。ブレードで切りつけても発動でき、、前述の蜘蛛ノ糸と併用し、集団を操る事も可能。この為、こと近接戦においてはバハムートをも凌駕する。なお夜刀ノ神から離れるほど効果は薄れる。詠唱符は「侵食せよ、凶兆の化身たる鏖殺の蛇竜。まつろわぬ神の威を振るえ、〈夜刀ノ神〉」。

アジ・ダハーカ
神装は、周囲の機竜のエネルギーを奪い、触れれば神装や特殊武装さえも一時的に奪うことができる〈千の魔術(アヴェスタ)〉。この機能により、適性の低い男でも長時間に渡り全開で機竜を操ることができる。一見万能の能力に見えるが、同時に複数の神装を奪って使用すると個々の力が劣化するという欠点がある。

クエレブレ
グライファーの機竜。特殊武装として、レーダーを遮る特殊な金属片の霧を散布する〈隠れ家の真名(ミストサイファー)を持つ。神装は、短時間の間あらゆる攻撃を弾く無敵状態になる〈光子潜行(フォトンダイブ)〉。連続使用には限度があるが任意での解除が可能。詠唱符は「咆哮轟かせ伝承となれ。大敵の旗幟たる妖精の守り手よ、〈クエレブレ〉」。

ニーズヘッグ
ヘイズの機竜。神装は、空間そのものを切断する事で断てない物が存在しないという防御不可能な剣〈切断者(アストラルライン)〉。攻撃するだけでなく、空間を断った斬線を周囲に張り巡らしあらゆる攻撃を消し去る絶対的な防壁に用いる事も可能だが、一定数以上の斬線の維持は出来ないため、新しい斬線を空間に刻むたびに古い物は順次消えていく。

ドライグ・グウィバー
メルが持つ機竜。飛翔型と陸戦型の2形態に変形する機能を持つ。神装は、温度を操作する〈相克の天理(デュアルシフト)〉。応用により熱や冷気、空気など複数の事象を操ることができる。詠唱符は「相食む二対の穢れ、身に纏いて甦れ。天壌覆滅せし争いの竜よ、〈ドライグ・グウィバー〉」。

アスプ
ドラッケンの機竜。四脚の特装型。神装は、音を自在に作り操る〈魔楽聖唱(ヘルクァイア)〉。

ゴルィニシチェ
ローザが持つ鋼色の機竜。陸戦型。主に使用する武装は鎌状の竜角曲刃(サイズ)。特殊武装として、幾つかの無人機汎用機竜を操作する〈十二の鉄檻(テイルズヴァイス)〉と、機械の幻影を作り出す〈瞞しの閃影(シン・ファントム)〉を持つ。神装は、自らの機竜を改造し、その場で新たな形態を取る〈煉獄機構(タルタロスフレーム)〉。詠唱符は「姦悪たる術策の煤、沈み潜んで騙し打て。悔い改めざる宿世の竜よ、〈ゴルィニシチェ〉」

ヴリトラ
ソフィスが持つ鬱金色の機竜。神装は、物体の軌道を制御する〈風の威光(マハ・プラーナ)〉。詠唱符は「――炎より生まれ出でし忌まわしき神。憎悪と理を喰らい超越せよ、〈ヴリトラ〉」

リヴァイアサン
シングレンが持つ蒼い機竜。神装は、触れた水を操作する〈王権(リーニング)〉。単純な性質の能力で応用に長けるが、水のない場所では特殊武装の〈水槽(バラスト)〉で、操る水をまず集める必要がある。更にもう一つの特殊武装として、機攻殻剣さえ残っていれば、一度だけ装甲を再生出来る〈偽鎧の石版(シャーリート)〉を持つ。ただし、これを使用すると、暫くこの機能は使用出来なくなる。詠唱符は「――原初たる大海、力渦巻いて臨界せよ。天照らす神意の裁きを下せ、〈リヴァイアサン〉」

ヨルムンガンド
マギアルカが持つ桜色の機竜。特装型。普通の機竜とは違い、身に纏うのではなく、背後に上半身だけの状態で召喚される。またかなりの巨体であり、一度召喚すると動く事が出来ない。その分、攻守の力は優れており、キャノンの一撃を受けてもほぼ無傷で済む。7本の腕があり、徒手空拳の2本に、他の5本にはそれぞれブレードやダガー、ワイヤーテイル、ブレスガン、キャノンといった武装が備わっている。

ザッハーク
エーリルが持つ黒とライトグリーンの機竜。主に特殊武装〈竜刃光鞭(ブレイズウィップ)〉を使用する。神装は、周囲の人間の精神に干渉して、特定の記憶と認識を消去する〈双頭の邪智(ブレインハック)〉。

アルクラ
「悪たる王」が持つ赤錆色の機竜。四本の腕と巨砲〈月吐き(ルナトゥース)〉を持ち、要塞のごとき巨体を誇る。神装は、自身を中心とした半径数十mlを闇の帳の覆い、その中に存在する生物の五感を消失させる〈黒翼覆(ダークフォール)〉。この神装で先手を打たれた時点で装甲機竜を纏っていなければ敗北が確定するという恐るべき能力で、神装を無効化できるテュポーン以外対抗する術がない。また、無生物であっても闇の帳で覆ったものは他者から認識できなくなり、これを利用して命中する直前まで攻撃の手を隠すことができる。

バジリスク
ヴァインが持つ機竜。神装は、吐き出した紫の煙に触れた物体を固定化させる〈石化の障気(カースフェーダー)〉。対象が機竜であれば幻創機核(フォース・コア)からのエネルギー伝達さえも停止させることができるが、障気を浴びせ続けていなければ効果は持続しない。

タラスクス
ツヴァイベルクの機竜。陸戦型。

ヒュドラ
ガトゥハーンの神装機竜。飛翔型。神装は、装甲と武装に触れたものを融合する〈神蝕毒素(リアライブ)〉。無機物なら何でも融合可能であり、ファフニールの凍結弾も装甲と融合させた。無機物と有機物の融合は不可能。

ウロボロス
フギルが持つ白銀の超巨大機竜。第零遺跡そのものであり大聖域(アヴァロン)の半身。改変機竜(アーティファクト)。全ての神装機竜へと形態を変化させることができる〈輪廻転生(インフィニティ)〉と、この世の空間から指定した対象の存在を消し、出現されることができる〈生死流転(ゼロワン)〉の2つの特殊武装を持つ。神装は、領域内の世界法則を自在に改変する〈永劫回帰(エンドレス)〉。七つの遺跡を受信増幅器として、神装の力で世界中の人間の認識を操作することによって、世界を作り変えることができる。詠唱符は「――二重螺旋の塔より来たれ。零にして無窮の万象を紡ぐ、天地開闢の法を定めよ。改変機竜〈ウロボロス〉」

汎用機竜
ワイバーン
飛翔型の汎用機竜。飛翔能力を持ち、機動性に優れる。ルクスが普段使用する機体は、バハムートを使用するための練習機であり、バハムートの機体重量に合わせて装甲を追加した防御特化仕様になっている。詠唱符は「来たれ、力の象徴たる紋章の翼竜。我が剣に従い飛翔せよ、〈ワイバーン〉」。

エクス・ワイバーン
ワイバーンの強化型。ワイアーム陸戦型の汎用機竜。近接戦闘に優れ、装甲が厚い。

エクス・ワイアーム
ワイアームの強化型。詠唱符は「来たれ、不死なる象徴の竜。連鎖する大地の牙と化せ。〈エクス・ワイアーム〉」。

ドレイク
特装型の汎用機竜。基本性能はやや低めだが、索敵、迷彩、支援、補助、修復などの特殊機能を備えている。詠唱符は「来たれ、根源に至る幻想の竜。幾重にも瞬いて姿を為せ、〈ドレイク〉」。

キメラティック・ワイバーン
リーシャが開発した世界初のオリジナルの装甲機竜。ワイバーンとワイアームの半身を融合させたような姿をしている。起動には二本の機攻殻剣(ソード・デバイス)が必要で、操作難度が神装機竜並に高い。詠唱符は「降臨せよ。天地の対なる楔、穿たれし混沌の竜。〈キメラティック・ワイバーン〉」。

用語

装甲機竜(ドラグライド)
十数年前に遺跡から発見された古代兵器。本体と機攻殻剣(ソード・デバイス)で一対になっており、機攻殻剣のグリップのボタンを押し詠唱符(パスコード)を唱えることで対応する機竜を召喚できる。中でも神装機竜と呼ばれるものは世界でそれぞれ1種しか存在しない希少種で、汎用機竜を遥かに凌ぐ性能と神装と呼ばれる特殊能力を持つ。遺跡の調査が進んでいないため、いまだ謎が多い兵器。近年の研究では機体制御の適正は男性より女性の方が高いことが判明しているが、扱うには高い身体能力と操作技術を要するため、女性の使用者はまだ少数である。

機竜使い(ドラグナイド)
装甲機竜を身にまとうことが出来る使い手。装甲機竜は希少かつ高価のため、王国の騎士か、一部の権力者しか持つことが出来ない。近年の研究では機体制御が相性適性は女性の方が高いと言われている。

装衣
装甲機竜と同じく遺跡よりに発掘された 装甲機竜に乗るための衣服。装衣は幻創機核(フォース・コア)からのエネルギーを効率的に伝導させ、通常の陣壁とは別に、その表面にも強力な陣壁を発生させ、装着部位を守っている。

王立士官学園(アカデミー)
アティスマータ新王国の管理する、機竜使い士官候補生の学園。他国に負けない機竜使いの士官を揃うべく設立された、専門の育成機関。機竜使いへの適性の高さから現在は女学園として、貴族女子が通っている。

遺跡(ルイン)
世界に7つ発見された古代遺跡。十数年前、装甲機竜が発掘されたことで国力を左右する重要な存在となる。内部から幻神獣が出現することもあるため、発見された遺跡は立入禁止に指定され厳重に管理されている。各国家間の協定で定められており、内部の調査に必要な「遺跡調査権」を賭け、数か月に一度機竜使いの模擬戦が開催されている。

幻獣神(アビス)
遺跡から時折から現れるようになった幻獣。その種類には無数にあり、見つけた人間や動物を見みさかい境なく襲い、世界中の脅威となっている。

黒き英雄
5年前 正体不明の装甲機竜が現れ、たった1機で帝国の装甲機竜の約1200機を倒したと言われる存在。旧帝国にとっては滅びの悪魔、新王国では伝説の英雄と語り継がれている。

世界観

国家
アーカディア旧帝国
世界の5分の1を支配する世界最大の大国。政治は腐敗し、圧倒的な軍事力を背景に圧制が敷かれていた。男尊女卑の考えが浸透しており、平民の女性は扱いはひどく、貴族の女性でも政略結婚の道具となることが一般的だった。本編開始の5年前にアティスマータ伯が起こしたクーデターにより滅亡するが、その残党の多くは帝国を支持していた周辺国に逃れるなどして反乱の機会を窺っている。帝国の皇族の生き残りである、ルクスとアイリは新王国から恩祓で釈放され、『咎人』を示す黒い首輪を着けられた。

アティスマータ新王国
アーカディア帝国の滅亡後に建国された国家。クーデターを主導したアティスマータ伯が戦死したため、その姉 ラフィが女王に就いている。クーデター時に機竜使いのほとんどが戦死してしまったため、軍事力はあまり高くない。王家の力もまだ弱く、四大貴族と呼ばれる旧帝国の頃から続く貴族たちの力がなくては成り立たない状態。

城塞都市(クロスフォード)
五つの市街区から成る、十字型の城塞都市。防御徹点として王都と遺跡の間にある都市で、中心部の一番街区には王立士官学園がある。

ヘイブルグ共和国
アーカディア帝国に次ぐ大国。かつて アーカディア帝国に国土を脅かされており、対抗するために軍事力の拡大が進んでいる。それによって共和制は形骸化しており、最高権力者は軍の司令官となっている。

ユミル教国
アティスマータ新王国と同盟を結んでいる北の大国。教皇を頂点とする信仰の国で、神と天使にまつわる伝承があり、崇拝の対象となっている。政治や儀式に携わる司教と、軍である神殿騎士団とは深く関わってはならないという規律がある。

神聖アーカディア皇国
遺跡より発見された古文書に記されていたアーカディア帝国と同じ名を持つ古代の皇国。皇族たちは創造主(ロード)と呼ばれ、アーカディア帝国に連なる者たちを裏切り者の一族と呼ぶ。

遺跡(ルイン)

第一遺跡・塔(バベル)
新王国領内に存在する3つの遺跡のうちの1つ。新王国の西、ラルグリス公爵家の領地内に存在する。

第二遺跡・迷宮(ダンジョン)
ヴァンハイム公国の遺跡。遺跡都市の地下に存在し、全部で5つの階層に分かれている。第三階層に進入すると遺跡が警戒態勢となり第二階層と第三階層が分断される仕組みになっている。本来、遺跡は調査権がなければ探索できないが、特殊な事情によりある程度例外が認められている。

第三遺跡・方舟(アーク)
新王国領内に存在する3つの遺跡のうちの1つ。巨大な船の形をしており新王国の外洋に浮き沈みし、一定周期で場所を変える。かつて旧帝国が解き放った終焉神獣ポセイドンは、この遺跡の深層の門番だった。ヘイズが最深部の制御室でグラン・フォースを使ったことで、これまでのルートを外れてしまい、行方が分からなくなる。

第四遺跡・坑道(ホール)
ユミル教国の遺跡。かつて 幼かったクルルシファーがこの遺跡の内部で発見された。

第五遺跡・巨人(ギガース)
ヘイブルグ共和国の遺跡。巨大な装甲兵の形をしており、両肩の部分に砲口がついている。帝都奪還計画にて遺跡そのものを動かし、新王国の王都へ侵攻した。

第六遺跡・箱庭(ガーデン)
新王国領内に存在する3つの遺跡のうちの1つ。城塞都市の近くに存在する。城の数倍の大きさで、四角い壁で六面を囲まれた内部に森や湖、洞窟などが存在し、1つの小世界を内包したような造りになっており、中心部に祭壇がある。一定時間が経過すると六面の各壁際にある門が開閉する仕組みで、開閉と同時に外側のものを引き込み、内側のものを排出する。

第七遺跡・月(ムーン)
トルキメス連邦の遺跡。空に浮かんでいたが、行方不明となっている。

雑記



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