NPO法人日本茶インストラクター協会南九州会員による活動情報および日本茶情報サイト

松下智氏は、焼畑をするとその二、三年後には茶樹が繁茂してきくる、焼畑をした年代によって茶樹の大きさが異なるという五家荘の事例をその著書で紹介されていました。
そんな五家荘のヤマチャを求めて多くの著名な茶研究家が訪れていますが、私は茶業に携わって四半世紀を超えるのに、いまだかつて訪れることがなかったのです。
そこで、長く旧泉村の農業振興に携われた元八代市職員のUさんにお願いして、五家荘を案内していただきました。

念願かなって、2012年5月25日、生憎の小雨となりましたが、初めて五家荘を訪れることができました。
八代市役所泉支所から一路五家荘へ、河合場(かやば)で右折して暫く行くと、泉町柿迫で一番奥の岩奥集落がありました。
ここの棚田というか石垣が見事なこと、運転していたため写真が撮れなかったのが残念です。
ここを越えるといよいよ五家荘です。

五家荘に入るとまず、せんだん轟の滝(せんだんとどろのたき)があります。
五家荘では滝のことを「轟」と呼ぶそうですが、落差は70m、その迫力はきっと凄いでしょうが先を急ぎます。
残念ですが今回はパスです。

せんだん轟の滝を少し行ったところで停車、眼下に川辺川が見えるところです。
山々が重なり、谷がVの字になっています。
いつも球磨郡の山の中にいますが、雰囲気が全く違います。
向かい側の山々の木々一本一本がはっきりと分かるのです。
そんな間近に迫る山、新緑や紅葉の季節は特に美しいということでした。



このような山々に、かつては焼畑が見られたということでした。
恐らく、松下智氏もこのようなところで写真を撮られたものと思います。
ちなみに足元、道路の下は急傾斜ですが、そこにも石垣を組んで畑がつくってありました。
畑の幅は広いところでも2mくらい、「中山間地直接支払制度も、こんなところだったら上乗せしてあげないと・・・」とは同行者のコメントでした。

途中何度となく「この辺りにもヤマチャがあった」と紹介していただきましたが、そこには雑木林があるだけで当時の様子をうかがい知ることは出来ませんでした。
椎原(しいばる)でやっとヤマチャを見ることが出来ました。
ヤマチャ、茶園として管理すると在来園かなぁと独りで納得してしまいました。
一番茶摘採後に浅刈り更新がなされていました。



こちらの在来園では今では見ることが出来なくなった株仕立てもあります。
手前と先の方で茶株の様子が微妙に違います。
管理の仕方が違う、つまり所有者が違うということが分かります。



通りすがりの年輩の方から近所で釜炒り茶をつくっている方がいらっしゃる、釜炒り茶の工場があるという話を聞きました。
かつて八代市泉町には釜炒り茶工場は4軒あったけど今も動いているのはFさんところだけ、と認識していましたが、私が知らない茶工場があった!!
驚きです。
この認識はUさんも同じで、さっそくお邪魔させていただくことにしました。

茶工場を訪れてみると、そこにはサプライズ!!!
茶工場の大きさは20畳くらい、そこに炒り葉機と揉捻機、それに再乾機の2台、仕上げ釜、棒選別機が並んでいました。



〈サプライズ1〉なんと動力はディーゼル発動機、つまり燃料は軽油です。
電力、つまりモーターで製茶機械を動かしているのではないのです!
発動機の動力は幅の広いベルトで天井に設置してあるシャフトに繋がり、シャフトからまた幅の広いベルトを通じて炒り葉機、揉捻機、再乾機に繋がり、それぞれの機械が動かされます。





釜炒り茶工場でも建物が古いところには天井にシャフトが残っていて、かつての様子をうかがい知ることが出来ます。
〈サプライズ2〉でも、実際に使っているところは初めてです。

〈サプライズ3〉燃料が薪でした。
茶工場の燃料ですが、炒り葉機は重油、再乾機はガスです。
でもここでは炒り葉機は杉の薪、再乾機は広葉樹の薪です。





杉はパーッと燃えあがって一気に強い火力を発生するけど長続きせず、後は穏やかになるという燃え方が茶葉を炒るのに適しているそうです。
広葉樹は一気に燃え上がることはないけど、安定した熱量を長時間発生するので再乾機に適しているそうです。
恐らく薪を燃料にするのは全国でもここだけでしょう。
茶工場の横には薪が高く積まれていました。



今日は来てよかった!
この釜炒り茶工場だけでも感動の連続でした。
突然の訪問にも製造時の様子を説明していただいたり、また釜炒り茶を出していただいたり、お土産にいただいたりと懇切丁寧に対応してくださったFさんご夫婦、86歳と81歳ということでした。
いつまでもお元気でお過ごしいただきたいものです。

椎原を後に、樅木の食堂で昼食です。
小雨が降っていて少し肌寒かったのですがなんと薪ストーブがお出迎え、これって最高のおもてなしです。



それにヤマメと山菜の定食、ここでしか食べることのできない手作り料理、これまた最高!!



番外編
五家荘には平家落人伝説があり、五家荘平家の里では平家の歴史を紹介している「平家伝説館」があります。
大河ドラマで注目を集めている平家、期待して立ち寄ったのですが・・・。




written by お茶の虫

コメントをかく


ユーザーIDでかく場合はこちら
「http://」を含む投稿は禁止されています。

利用規約をご確認のうえご記入下さい

×

この広告は60日間更新がないwikiに表示されております。

活動、告知


現行スレ

メニュー

[[テンプレ>http://oufskenkyu.blog28.fc2.com/
]]~
[[モンクスレ避難所>http://oufskenkyu.blog28.fc2.com/
]]
[[過去ログ(ずっと落ちてます)>http://oufskenkyu.blog28.fc2.com/
]]~
[[過去ログ暫定倉庫(247@モスレ160の兄貴ありがとう)>http://oufskenkyu.blog28.fc2.com/
]]~
[[連絡帳>http://oufskenkyu.blog28.fc2.com/
]]~
RMT広告報告~

編集にはIDが必要です