NPO法人日本茶インストラクター協会南九州会員による活動情報および日本茶情報サイト

緑茶「べにふうき」

鹿児島県茶業試験場 加工研究室長 佐藤昭一先生

3月25日南九州ブロック認定式の後に恒例の研修会が実施された。研修内容を皆様への報告と自分の復習のため掲載してみたい。
なお、資料等は茶業試験場佐藤昭一先生と独立行政法人・野菜茶業研究所■プレスリリース(2005.12.09)より引用させていただいた。  森山亜矢子

'はじめに'
 業界で話題の「べにふうき」をテーマとした研修会。しかし、それ以上に興味をもったのは鹿児島県産業として農業に対する考え方が見えた講演であった事。
指針の明快さを示す佐藤先生の話しは非常に心地よく講演時間も短いと感じられた。
私は、幾度も農業従事者対象の研修会等に参加したことがある。しかし、今回ほどスタンスを明快にした話しを主催者側から聞いたことがない。
どちらを向いて走り出せばよいのかを掴みかね、消化不良で帰宅するのが常である。
 鹿児島県農業産出額は、現在約4000億円。うち茶業350億円を10年計画で20%upする。確実に可能で現実的目標だと話された。
今回テーマの「べにふうき」は、産学共同の研究そして流通システムを構築する上で不可欠の企業を巻き込み、「異分野融合研究支援事業コンソーシアム」の一環としてスタートしている。
べにふうきは、経済連契約農家の協力ですでに40町、予定150tの生産を見込む。
こと茶業としては、静岡県を追い越しNO.1を目指している。
 佐藤先生、「クイズです。日本一高い山は富士山。では2番目に高い山はどこでしょう?」まず、知っている人はいない。
答えは、山梨の北岳だが一般大衆の鹿児島県茶業への認知をそれに例えられた。「NO.2は認知されない」と。
 新事業をスタートするにあたってのリーダーシップとついて行く人々の腹のくくりかた。
「べにふうき」は産業として途上段階であるが、ここに至るまでの逸話や物語、そして今後を想像したくなるお話しであった。

■「茶コンソーシアム」の構成と役割


以下、レジュメを元に掲載。

1 日本人と茶そして「べにふうき」


茶は薬用植物として伝来し、日本人にとってなじみのある飲料であり、カフェイン等の薬理作用を持つ成分が含まれていることが知られています。その中でも
茶に多量に含まれているポリフェノール化合物であるカテキンは抗酸化作用、抗菌作用、抗ウィルス作用、抗腫瘍作用等多くの作用を持つことが知られ、現在も多くの応用研究が盛んに行われています。これらの研究の中で「べにふうき」等の特定の品種に含まれる抗アレルギー作用を示すカテキン成分のメチル化カテキンは、新たな需要を起こす起爆剤となることが期待されています。
他緑茶成分の効能とメチル化カテキンを比較すると、即効性と目に見える好転反応が特長と言える。現研究では好転50%程度であるそうだが、全国の花粉症患者1300万人、何らかのアレルギー症状保持者が3000万人であるのだから50%であるとも多くの人たちが救われ、大市場になることは論を待たない。

2 アレルギー発症のしくみ

 花粉症で目が痒くなったり、鼻水が出る。これらの症状はどのように起こるのでしょうか?
花粉やハウスダスト等のアレルゲン(アレルギーを引き起こす物質 花粉・ダニ・ハウスダスト・食品タンパク質等)が体内にはいると、アレルゲンに反応してIgEという抗体ができます。
そのIgEが粘膜にあるマスト細胞の表面に結合します。その後再度アレルゲンが体内に侵入すると、ついにIgEの上に結合しマスト細胞からヒスタミン等の痒みを引き起こす物質が一斉に放出されます。このときアレルギーの様々な症状が出るのです。

アレルギー発生を図解で見たい方はこちら → http://vegetea.naro.affrc.go.jp/press/20051209/ben...

1、ヒスタミンの放出を防ぐ
2、IgEの結合を防ぐ
3、IgEを作らせない 等がアレルギーを抑えるポイントとなります。
〜Mのつぶやき〜
アレルギー発症の原因と言うことで悪役のイメージがつきまとうIgE(レアギン)ですが、これは本来寄生虫などを攻撃する際に積極的に働いてくれている抗体。
20年前くらいの日本人はサナダ虫等寄生虫をお腹に持っていました。以前は寄生虫を撃退していたIgEが行き場を失いアレルゲンに反応するようになったのです。
だから花粉症は、現代の過剰衛生社会が生み出した産物ともいえます。
マリアカラスは減量のためサナダ虫を定期的にお腹で飼っていた(?)ようですが現代人は花粉症のため、撃退した虫を再度飼う可能性もありますね〜 気持ち悪い・・・。
〜年々恐怖を感じている未発症者へ〜
バケツ理論・・・。怖いですね。私も未発症ですが、くしゃみが連発することが年に何回かあり戦々恐々としています。
バケツ理論は、「生まれてから吸ってきた花粉の総量がその人の許容量を超えると花粉症を発症する」というもの。この許容量には個人差があり測ることができず、許容量をコップやバケツに例えてコップ理論とかバケツ理論と呼ばれています。つまり、いつ誰が花粉症になるのか予測がつかず、花粉症でない人も油断できないというもの・・・。
ところがです!このバケツにたまった花粉を「べにふうき」が減少させる可能性もあるのだそうです。まだ、断言されなかったので研究段階でしょうが、真実ならば「べにふうき」の商品価値はさらにUPです。

3 「べにふうき」とメチル化カテキン

 「べにふうき」は旧国立茶業試験場枕崎で育成され、平成5年に紅茶、半発酵茶用品種として農林登録されています。種子親が「べにほまれ」、花粉親が「枕Cd86」。香気に特徴があり、栽培形質も優れていることから、当時国内での紅茶生産はほぼ無くなっていましたが、品種としての存在理由が認められ、紆余曲折を経て品種登録されました。紅茶にするとメチル化カテキンは、発酵のとき酸化酵素により酸化重合され壊れてしまいます。よって、メチル化カテキンを活かすため緑茶や半発酵茶に製造する必要があります。
 
 「べにふうき」の親
種子親「べにほまれ」→茶農林1号:アッサム実生選抜  品質評価最高級だが栽培形質劣る
花粉親「枕Cd86」→インドダージリンから種子で導入 香気に特徴
1965年に交配

 茶の主要なカテキンであるエピガロカテキンガレート(EGCG)はヒスタミン遊離を抑制することは確認されていました。現在さらに研究が進み、EGCGのガロイル基水酸基が1つメチルエーテル化されたメチル化カテキンはさらに強い抗アレルギー作用を持つことが解ってきました。
EGCGのガレート基3位にメチル基がついたものが「べにふうき」に多いEGCG3”Me(レジュメGCG3”Meはミスプリ)。
4位にメチル基がついたものも凍頂ウーロン茶から見出されEGCG4”Meでと呼ばれます。以上、EGCG2種をメチル化カテキンと呼んでいます。
 メチル化カテキンは、他のカテキン類と同様に葉に多く含まれます。茶期では、1番茶で少なく、夏茶、秋冬番茶で多くなります。
まだ、同一茶期内では1番茶の摘採日を変えたもので見ると熟度が進んだ遅摘みのものほど含有量も多くなります。
この結果メチル化カテキンに標準をあてると栽培方法は、従来の緑茶生産とは逆の夏茶を多く収穫する生産方式が重要と考えられます。メチル化カテキン含量からみた栽培体系について検討を進めています。



4 「べにふうき」の現状と今後の展望

 国内の「べにふうき」の栽培面積は推定で100ha程度と推定されています。そのうち鹿児島県60ha、静岡県20ha、その他(大分、三重、和歌山、愛媛)20ha程度と思われます。本県の栽培面積のうち45haはアサヒ飲料との契約栽培で県下全域で栽培されています。また、「べにふうき」の特徴を活かされる徳之島での生産もはじまっています。
 インターネットで「べにふうき」を検索すると40万件(google)がヒットするように注目度も増していますが、現在の主な取り組みは国の研究開発を元にしたアサヒ飲料のペットボトル、森永製菓のキャンディをはじめとして多くの製品が販売されています。他に健康食品を扱う通販や個人茶商等でも扱っています。食品以外で開発段階にあるのが、アトピー性皮膚炎を対象とした医薬品(軟膏)や沐浴剤等もあり近いうちに市場投入される予定です。

 アサヒ飲料「緑茶べにふうき」HP → http://www.asahiinryo.co.jp/benifuuki/ 「山本万里のべにふうき手帳」がオススメ

 全国における花粉症の患者が1,300万人、何らかのアレルギー症状を持つ人は3,000万人を超すとも言われています。これらの人の半数に効果があったとしても需要としては相当な量になることが考えられます。
何しろ「べにふうき」は、その効果が認められることが絶対条件で効果が高いほど生産者にとっても経営的に安心できる品種となります。また、「べにふうき」を通じ多くの消費者が茶の効能を改めて認識することにもつながり、茶の世界が広がることに期待をよせています。
最後に 
以上が当日の「べにふうき」研修会の内容。レジュメ記載がない話しも盛り込んだつもりだが、舌足らずの部分は当日参加した人のみ知ることができる特権と思って欲しい。ここまで「べにふうきの長所」を述べ立てておいてなんだが、全てを鵜呑みにすることは非常に危険なのは事実である。人間は、様々な食物を口にする。食材には食品添加物が満載されている。病気になれば投薬も行う。実は、それらの体内における化学反応というのはほとんど研究が進んでいない。市場主義、資本主義の悪い面である。
 昨年、熊大薬学部薬草研究室が実施した1泊2日の勉強会に出席した。薬学教授・国立の研究所・薬剤師等その道の第一線にいる多くの方たちの話しを聞いた。どの先生も口をそろえて一般大衆があまりに健康食品ブームに乗りすぎて無防備であることに警鐘をならされた。今でも一流タレントがCMしている有名健康食品が実は3名の死亡者を出している話しを知る人はほとんどいない。今のところ健康食品は基本的に自己責任である。消費者を守る法律はない。心ある薬剤師達が法律を作る働きかけを国にしている。完全な後追い状態である。それを知った上で日本茶インストラクタ-も無責任にお茶の効能を述べ立てるという言動は慎まなければならない。下記、URLは現在、国内唯一企業等と一線を隔した健康食品等に関するデータベース。参考にされたい。
そして、ここまで全て読んでしまったあなたに感謝。

独立行政法人 国立健康・栄養研究所 → http://www.nih.go.jp/eiken/

このページへのコメント

fDkyNC Enjoyed every bit of your blog.Much thanks again. Will read on...

Posted by check this out 2013年12月19日(木) 16:39:41

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