日本茶インストラクター協会、南風サロン - 晩茶づくり交流会 2011
9月10日に開催された「晩茶づくり交流会」、楽しく参加することが出来ました。
残念ながら参加出来なかった会員のために、その様子を少しだけ紹介します。

いわゆる番茶ではない番茶・・・晩茶が昭和の頃まで西日本を中心にありましたが、担い手の高齢化や生活スタイルの変化で消えつつあります。
この晩茶にスポットをあて、日本茶文化を考える機会をつくろうと日本茶インストラクター協会熊本県支部では「晩茶づくり交流会」を開催しました。

交流会には県外のインストラクター、アドバイザー4名を含む24名の参加がありました。
遠方よりの参加、本当に有難うございます。
皆さんのお茶に傾けられる情熱や熱意が、私達熊本県支部会員の励みになります。

さて、晩茶づくりは原料の選別から始まります。
一番茶も摘まないで伸びた枝、ちなみに無農薬栽培なのですが、この枝に着いた炭疽病やチャノホソガ等の被害葉を除きます。
一番人手を要するところ、参加者の皆さんは黙々と作業をなさいました。



選別された茶葉・・・茶の枝ははこんなにきれいです。



大釜に湯を沸かし、茶葉を枝ごと煮ます。



茶葉に落とし蓋をして重石を載せ、茶葉が湯に浸るようにします。



茶葉が茶褐色になるまで十分に煮ます。
これまでになるまで小一時間くらいです。



煮た茶葉を角バラに移します。



煮えた茶の枝、葉は自然と枝からはずれます。



ここでもう一つの作業、枝を取り除きます。



昨年までは取り除いた枝を3cmくらいに切断、葉と一緒に乾かしていましたが、今回は混ぜないことにしました。



枝を取り除くとこんな具合、後は薄く広げて天日干しです。
乾いたころに煮汁を掛けて、乾いたらまた煮汁を掛ける、この作業を繰り返して繰り返して出来上がりです。



ここで昼食です。
熊本県支部会員が夏野菜のカレー、カボチャのスープ、サラダを用意してくれました。
ご馳走様です。



乾燥した茶葉です。
本来は天日干しするのですが、お土産にお持ち帰りいただくため今回は棚乾で乾燥しました。
ご自宅ではお天気の良い日に煮汁を掛けて、乾かして、仕上げていただきます。



最後には、恒例参加者全員の記念写真だったのですが、後片付けで遅れて会場に戻れば既に解散されていて・・・今回は残念ながらありません。

ちなみに、今回作った"肥後晩茶"を東日本大震災の被災者へお送りしたいと考えています。


written by お茶の虫