「自由」

205 名前:北 :03/11/13 02:20 ID:G2B34MZ9
「自由」1

五六羽はいるのだろう。
小さな籠に収まった熱帯ジャングルは、隣家からインコと風呂場に響き来る。

俺はタイルに描かれた富士山を臨みながら、湯船に手のひらを浮かべ、自由なんかを思考する。

206 名前:北 :03/11/13 02:22 ID:G2B34MZ9
「自由」2

奴らも籠から出してやれば、いつか本物の富士山をかすめ飛ぶことが出来ることだろう。
俺は麓からその飛翔を眺めてみたいと思った。

家族も連れて見せてやりたい。

そのうち隣人も現れて、振り返ればひとつの町が、生まれているかもしれない。


207 名前:北 :03/11/13 02:26 ID:G2B34MZ9
「自由」3

しかしそうなれば、熱帯の魂達は
富士山さえ、追われることとなるのだろう。

−人間の欲する自由が故えに−

もともとジャングルは彼らの胸に裡に、途切れながらでも、
浮かぼうとしているのだろう。

そして、
檻の中へ、また閉ざされていくのだろう。

嗚呼、彼らの平安はどこへ!

少し逆上せた。
湯冷めは禁物だ。


208 名前:てす :03/11/13 02:43 ID:JlYC4HjB
 北の詩って現代アートだね。絵画にまだ文学は遅れを取ってる
もっとフュージョンで 俺はBを付けるよん


221 名前:名前はいらない :03/11/14 11:06 ID:RCsI8Y+P
>205-207
B 胸の内を語りながら、簡潔で無駄の無い文。
  漏れのイメージする「詩」は、こういう感じなのかも知れない。
  >隣家からインコと風呂場に響き来る。
  こういう逆の表現を自在に出来るようになりたい。

  ぶっちゃけ、二つ目を大幅に変えて下さると嬉しいのですが…
2005年09月17日(土) 15:00:38 Modified by shi44




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