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自然石を模した壁のタイルに柔らかな間接照明が当たる。
タイルの凹凸が成す陰影は息を潜める男女の秘め事のようだ。
駅から少しばかり離れたバーでは、緩やかなジャズと、囁くような会話が、心なし曇った空間を流れていた。
そして、磨きこまれたカウンターに、そんな空間には似合わない影が突っ伏している。
年の頃は、ようやくこういった場所に立ち入る事を許されたばかりだろうか。
しかし、ウェーブのかかった黒髪と、飾り気の無いワンピースに包まれた豊満な肢体は年に似合わぬ色香を発散している。
寡黙なバーテンダーがナイト役を務めていなかったら、声を掛ける男の数は呆れるほどであったろう。

ふと彼女が顔を上げる。
はたして幼さを残す顔つきは、二十歳そこそこの娘のものだ。
しかし、口元の黒子のせいだろうか、酔って淀んだ瞳を玄関に向ける彼女は、いっぱしの女の色香を纏っていた。
――― カラン。
玄関のドアが来訪者を知らせようとするのを待ち構えたかのように、グラスの氷が崩れた。


        「おくしゅりおいしいでしゅ」   Ver.奈々子×亜美


女の勘と言うやつだろうか?
来店した人物は、まさしく彼女の待ち人だった。
薄暗い店内では遠目にはその人物の顔までは見えない。
だが、美人だ。
疑いようが無い。
本物の美女とはそういったものなのだろう。 纏う雰囲気自体が彼女の周囲の景色を塗り替える。
その美女は軽く店内を見渡すと、真っ直ぐにカウンターに向かっていく。
「うふ。 亜美ちゃん、やっぱり、来て くれた…。」
8頭身以上に見える小顔に奇跡的に収まった大きな目、通った鼻筋、桜の花びらのような唇。
そんな陳腐な褒め言葉など必要ないほど美しい女。
肩口に届くか届かないかのショートカットを軽く払ったのは、最近まで髪が長かった故の癖なのか。
いまや日の本に知らない人は居ないであろう、人気の若手女優。 川嶋亜美。
その彼女は、僅かに渋面をつくると、黒髪の女の隣に腰掛けた。
「あんた、べろんべろんじゃない…。 どうしたのよ… 奈々子らしくないよ?」
「亜美ちゃん、半年ぶりなのんだからぁ、そんなのいいじゃない。」
「あのさ、あたし、超忙しいんだから勘弁してよね、こういうの。」
そういって呆れた表情を作るが、この友人がバカが付くほどお人好しなのを奈々子は良く知っていた。

それきり何も話さないのは、亜美が呼び出された理由に感づいたからなのだろう。
奈々子がこのカウンターに腰掛けたのはまだ夕刻と言える時間だったが、いまや時計は10時を指している。
いまさら僅かの沈黙など無いに等しい。
「―――バラライカ」
寡黙なバーテンに促されたか、亜美が注文する。
「…なんで、あたしな訳?」
こんなのに付きあわされるほど、実際亜美は暇ではなかった。
奈々子の頬に残る涙の痕を見るまでも無く、用事の程は知れている。 
―――だが。 『友人』として頼られては、亜美に断るなどという選択肢は無かった。
奈々子は、それを見通して亜美にメールを送ったのだ。

最初は、奈々子とて、亜美を煩わせる気などなかった。
ところが、こんな日に限って、木原は合コン、新しく大学でできた友人達も男と遊びふけっていたのだ。
それで已む無く亜美にメールをしたのだが…
今となってみれば、これほど適任もいないと、奈々子は薄く微笑む。
この馬鹿げた位に美しい友人は、しかし、奈々子以上に恋愛には不器用で、恐らく初恋だった恋の傷を未だに引き摺っている。
と、奈々子は確信していた。
酒で朦朧とした頭は、奈々子の自制心を失わせ、その加虐心に火をつける。
「亜美ちゃん、髪切ったんだぁ… くすっ 失恋でもしたの?」
「はぁ? んなわけ無いじゃん。 役作り。 今度の映画、ちょっとボーイッシュな子の役なの。」
「ふーん。 そうかぁ。 うん、そうだよねぇ。 高須君に振られたの、もう三年も前だもんねぇ。」
「!!」
流石に亜美の顔色が変わる。 厳しい表情で奈々子を睨みつけたが、それも束の間、すぐに穏やかな表情に戻った。
奈々子が泣いていたから。 そして恐らく本人は気が付いていないから。
「ねぇ… 大丈夫?」
それ以上は言わない。 
言うべきでもない、と亜美は思った。 
恐らく自分の方がそういう経験は少ないから、言える事など何もない。 自分はただ聞くだけでいい、と。
そして、その優しさは酔った奈々子の頭でも理解できる。
「大丈夫、 なのかなぁ… わからないわ。」
ポツリと呟く言葉は消え入りそうなほどに小さかった。
わざと亜美の古傷をえぐって気晴らしするようなまねをした自分が情けなくなる。
この美しい川嶋亜美ですら、恋に破れ、古傷を癒しきれないでいる、それを確認することで自分を慰めようとした。
そうじゃない。 それじゃダメだ。
そんな事をするために亜美を呼んだわけではないのだ。
「そっか。 わかった。 ………付き合うよ。」
高校時代から知ってはいるつもりだった。 亜美の優しさを。 
しかし、それが自分に向けられた今、そのあまりの温かさに胸が打たれる。
それは、長らく忘れていた母の温もり、それに近かったからかもしれない。
そして奈々子は、こみ上げてくるものを抑える必要がなくなった事を悟った。
嗚咽する。
奈々子はただ、どうしようもなく、涙を流し続けた。

泣きながら、奈々子は亜美がここに来てから3杯目になるルシアンを飲み干した。
手振りだけで、もう一杯とバーテンダーに示す。
若くも、老いてもいない寡黙なバーテンダーは首を横に振る。
そして亜美に向かって見た目どおりの渋い声を披露した。
「…悪い酒です。」
亜美が目で頷くと、バーテンダーは小さな紙切れを亜美に手渡す。
「奈々子、さぁ、帰ろう?」
優しい亜美の声に、奈々子は微かに頷いた。
かろうじて亜美の肩を借りてカウンターを下りたが、足元のおぼつかなさは亜美にとっては苦難だった。
一緒にふらふらになりながら、かろうじて通りに出ると、気が利くバーテンダーに亜美は感謝した。
通りには既に一台のタクシーが待っていたからだ。
高校時代の記憶を辿り、大橋の奈々子の家の付近をタクシーの運転手に告げる。
小一時間の道程、亜美は考えていた。
はたして、自分はこんなに泣いたことがあっただろうか、と。
新しい恋を見つけようとしても、どうしてもあの三白眼と比べてしまう。
もう終わったはずなのに、どうして追いかけてしまうのかと何時も思っていた。
肩にもたれて、聞いた事の無い男の名を何度も呟く奈々子を見て、いつまでも未練を断ち切れないのは、ちゃんと泣いて
いないからなのではないかと、高須竜児への恋心をちゃんと自分で認めていないからなのではないかと。
亜美はそんな事を考えていた。

「ここで、いいです。」
見覚えの有る路地で亜美は奈々子を抱えてタクシーを降りた。
たしか、奈々子の家はこの近くだった筈だ。
できれば、奈々子に覚醒してもらいたい、そう思って奈々子の顔を見れば、車に揺られたせいか、顔色が悪い。
「亜美ちゃぁ〜ん。 ここどこぉ? たんといっしょにいへよぉ…。」
時計を見れば、もう日付が変わっている。
明日は貴重なオフだというのに、このまま奈々子に付き合っていては半日はつぶれてしまいそうで、亜美は次第に焦ってきた。
「あみひゃぁ〜ん。 わらひがこぉ〜〜んなめにあっへるにょに、まやひゃんったらごーこんらって… ひど〜〜いぃ。」
もう完全に酔っ払いと化した奈々子を抱えて、ふらふらと記憶を辿る。
しかし、夜の景色は怪しい記憶で辿るには特徴が無さ過ぎた。
奈々子に聞いても要領を得ず、なんだか見当違いの方向にきてしまった気がした。
そんな時見えてきた自動販売機の光。
亜美は酔い覚ましを買うべく、奈々子を地べたに座らせる。
たしか、果汁がアルコールの分解に役立つと聞いた気がして、グレープフルーツ100%のジュースを二本購入した。
「ほら、奈々子、これ飲んで。 ちょっとは酔いが醒めるかも。 そしたら、家思い出してよね。」
「う〜ん。 なぁに、これぇ。」
「酔い覚まし。 ほら。」
「う…ん。 よい…? おくしゅり?」
「えーと、うん、まぁそんなとこ。 ほら。」
「う、んぐっ くっ っく ん んくっ ……ぷはぁ〜〜〜。」
「どう・ ちょっとはすっきりした?」
「ん。 んふふふふふぅ。」
「?」
「おくしゅり、おいしいでしゅ」   
「…………はぁ……。」
軽く眩暈がしたのか、頭を抱える亜美だった。

それからまもなく、なんとか奈々子の家についた。
家は真っ暗で家人は就寝しているのか、あるいは留守なのか。
「きょうは、お父さんしゅちょうでいなーの…」
すこしはまともになったが、いまだ呂律が怪しい奈々子が告げる。
その目はちゃんと家の中までつれてってね?と雄弁に語っている。
亜美は観念して、その脅迫に屈することにした。
酔っ払いに下手に逆らうと碌な事にならない。

「じゃ、そろそろあたし…」
家の中まで奈々子を送り届けると、亜美は早々に帰ろうとしたが…
「亜美ちゃん、まひゃか『友達』見捨てて帰ったりしにゃいよね?」
酔って自制心を失った奈々子は亜美の心の一番やわらかい場所に容赦なくナイフを突き立てる。
「おふとん敷くの手伝って。 なんかふらふらしひゃって…」
妙に色気の有る奈々子の台詞に、亜美はビビッていた。 「おふとん」という響きが淫猥に聞こえてしまう。
一方、奈々子のほうも麻痺した頭で、さっきまで密着していたこの美し過ぎる友人に痺れるような感覚を感じていた。
ふとんを二人で敷き終えた時、奈々子は唐突に服を脱ぎ捨てた。
「あ、あたし、帰るね、奈々子、も、もう大丈夫だよね?」
しかし、奈々子は酔っ払いとは思えない、いや、酔っているからこそかもしれないが、驚くべき速さで亜美を拘束した。
「亜美ちゃんは傷心の『親友』を放って帰る様な娘じゃないよねぇ…ねぇ、いっしょに居て。 朝まで…。」
呂律が回ってきた。 だが、奈々子の頭はそれ以上に劣情に回ってしまっているようだ。
本来なら亜美の方が力は強い。
ところが、奈々子の有無を言わせないような迫力に、亜美は反応が遅れてしまった。
「きゃっ。 ちょ、ちょっと奈々子、やめて!」
いっきに寝技に持ち込まれる。
奈々子は意外に経験が豊富なのか、手際よく抵抗する亜美の服を剥いでいった。
「亜美ちゃん。 可愛い……。」
「や、やめてっ、お願い、奈々子おかしいよ、あんた!」
「うん。 わたし、亜美ちゃんがあんまり綺麗で、あんまり悲しくて、そしてあんまり寂しくて…… おかしくなっちゃった。」
奈々子はその時はもう、亜美を見ていなかった。
それに気が付いた亜美は絶句する。 それは恐怖からであり、また、その深い悲しみを理解できてしまった事からでもあり。
泣きながら、奈々子は亜美を全裸にし、そしてその体を愛撫する。
亜美はすくんで動けなかった。
これほどまでに深い憎愛を目の当たりにしたことは無かったからだ。
奈々子の象牙のように滑らかで、豊満な体が、彼女を捨てた男にしてやっていたのであろう動きを繰り返す。
徐々に亜美は恐怖以上に強い快楽で体が麻痺していった。
やがて、奈々子よりも引き締まった奇跡のようなバランスの体は快楽に震え始める。
「んあっ や、やめて、なな…こ。 あぅ はっ……はあっ!」
「んふふふふ。 やっぱり亜美ちゃんって綺麗。 どこもかしこも。 ほら、ここもこんなに…」
くぐもった水音が響く。
亜美のそれより二周りは大きそうな乳房が亜美の白い体をなぞり、紅色の唇は、ピンクに色づいた蕾を噛む。
ゆっくりと、ときには激しく、執拗に、執拗に責めていく。
その度に悲鳴のような嬌声を上げて亜美が震える。
だが、奈々子は容赦しない。
「やっぱり亜美ちゃんって、バージンなんだ。 上のお口は大人だけど、下のお口は全然子供。 くすっ。」
意地悪に笑うと、亜美を責める。
「あっ んあっ はぁ うあぁぁぁぁ!」
生まれて初めて他人に体を弄ばれて、亜美はもはや狂ったように感じていた。
「んふ、ふぅ。 亜美ちゃん、イイ。 凄いよ、あみちゃん… 気持ちいい…。」
徐々に奈々子ものってくる。
貪欲に亜美の媚態を味わい、その美影を征服していく…。
象牙のように滑らかな肢体が、亜美の真っ白な石英のような体を噛み砕いていく…。
やがて、亜美は激しく震えると、一声啼いて力尽きた。
激しく吹きだした亜美の体液が、奈々子の顔を伝っていた。
奈々子は、妖艶に舌をだして舐めとる。

「―――― うふっ。  亜美ちゃんのおくしゅりも、おいしいでしゅ。」

このページへのコメント

うざい作品ね、コレ。私はりゅ・・・高須君一筋なのに。
高須君以外の男なんかに靡くわけないでしょ。

Posted by 奈々子 2011年06月28日(火) 19:00:00

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