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エンドレスあーみん ◆YK6vcTw7wM sage 2009/11/14(土) 03:58:55 ID:r4fxMHLh




8 創聖

「つまり、亜美が勝つ事は決まってるんだろう?それって殆ど八百長みたいなもんじゃないか…
何か、テンション下がるよな〜聞くんじゃなかったなぁ〜
俺は逢坂が火事場のクソ力で、生意気な亜美を打ち破るっていう少年漫画的王道展開を断固、要求する。」
「ふぅ〜〜ん。何だ、祐作は夏休みにあたしの別荘来たくないんだぁ〜?
へぇ〜、あんた楽しそ〜にハシャいでたけど、ホントは乗り気じゃなかったんだぁ?
あ、ごめんごめん。どっちにしても祐作は別荘に来られるんだった。
あたしが負けた場合は、ちょっと暗くてジメジメしたトコになるけど、住所はだいたい一緒だから、良いよね?」
たまには良いかな、と思い。今後の歴史をちょっとだけネタバレしてやったのに、
このダメガネは、あろう事か、不平不満を述べやがった。
「誰も、協力しないとは言ってないだろ?」
「あのね…あんたがちゃんとやらないとこっちが困るの。
未来改変って凄く難しいのよ。あたしは、ここ数週間で、嫌って程、学習した。
何も、難しい事言ってないでしょ?」
「何もするな、だったか?」
「そうよ。何がどう作用して変化するか解んないんだから、余計な事はしない方が良いの。
あんたは、あたしの知る通りタイガーを贔屓してりゃ良いの。」
「負けると解ってる逢坂の応援か…あまり気が進まないな。
半端に希望を持たせる様で、逢坂に悪い。」
「…その気遣いの半分でも良いから、この幼なじみに振って貰えないもんかしらね。」
「ムリな相談だ。」
「あぁ!?大体、タイガーとあたしにどれほどの差があるっていうのよ?」
「ズバリ、逢坂の方が断然、可愛い。
それに、特に何もさせないんだったら、俺にネタバレしなきゃ良いのに。聞いたのは俺だが…」
「…その方が良かったかもね。
まぁ、あたしも機嫌が良かったもんだから、つい口が滑ったのよ。
と、とにかく、変なアドリブとか考えない様にッ!わかった?」
「はいはい。了解しました。」
ホントだろーな。マジ、頼むわよ…

あの一件、あたしが高須君を押し倒してホントにキスしちゃった一件から向こう、歴史は少しズレてきている。
タイガーは、怒るよりもしょんぼりする事に忙しいみたいで、前より大人しい。
まあ、それでも不機嫌は不機嫌みたいだけど…
そして、高須君はあたしを見る様になった。
相変わらず、実乃梨ちゃんの方を見ていたり、急に頭を抱えて首をブンブンさせたり、謎の行動を取るけど…
実乃梨ちゃんと比べて、6:4位の割合であたしの事も見る様になった。
背中に視線を感じた事もある、目が合った事もある。そんな時はニコッてウィンクしてやるんだ。
そしたら、微妙な顔して、ぷいってされるんだけど、また目が合って…
それが、あたしには嬉しくて、ついつい舞い上がって、機嫌が良いのだ。
ちなみに、ど〜でも良い事だけど、祐作は以前よりも無遠慮になった気がする。
おおっぴらにタイガーを贔屓しやがって。前は、もう少し、あたしに対して遠慮がなかったろうか…
ま、ホント、ど〜だって良いんだけど。
あたしと祐作が、コソコソ内緒話をしている間も、時間は当然流れている。
「ドゥルルルルルードゥルルルルルーーー」
皆が、ちょっとずつ変化している中、変わらない者も居る。
「対決種目はぁ〜〜。ジャカジャン!!水泳25m自由型に決っ定〜〜ィ☆」
実乃梨ちゃんだけは、相変わらず以前の調子だ。それに…良かった。対決種目も変わってない。
胸をなで下ろす気分。もし、万が一、タイガーと殴り合いとかになってたら…
考えたくもない。ホントに良かった。
これで、余程、下手を打たない限り、あたしの『夏休み合宿計画』は盤石だ。
ふふふ。覚悟しててよね、高須君。

「あ」
「おう。」
水泳対決の前日、あたしはまた自販機に挟まれていた。
「高須君もサボリ?」
「ま、まぁな。何か飲むか?奢るよ」
「ん?何で?」
「前、コーヒーご馳走になったろ?」
「ん〜じゃあ、ストレートティー」
「おう」
コトンー。カラカラコロ……ジャーーー
「ほら。」
「ありがとう。」
あたしにカップを手渡し、高須君は廊下を挟んで向こう側の壁に背を預け
「どっこいしょ。」
おっさん臭いセリフとともに腰を落とした。
「ん〜?何だか、お疲れ?」
どうでも良いけど、この角度…高須君からはあたしのスカートの中見えてるんじゃ…
スパッツを穿いている事が非常に悔やまれる。残念。
あ〜あ、高須君にだったら、ノーパンでも良かったのになぁ〜
でも、モロはどうなんだろうね?あんまり見れたモンじゃないと思うんだけど…
男の人は興奮するもんなのかな?でも高須君って結構、女の子に幻想抱くタイプだしなぁ〜
こればっかりは、いくらあたしがG級美少女でも、どうにもならないトコだし。
タイガーはともかく、実乃梨ちゃんだって、あたしとそんなに変わらなかったし…
そ〜いうモンなんだと思ってもらうしかないよなぁ〜
最悪、剃るって選択肢もあるけど…チクチクヒリヒリしてヤダしなぁ〜
「なぁ、何か悩んでるのか?」
「へ?」
「いや、こんなトコに一人で居るからさ。
何か悩んでるなら力になりたいな…とか、思うじゃねぇか。やっぱ。」
不意打ちだった。泣きそうになる。嬉しさのあまり、泣きそうになる。
生まれて初めて、嬉しくて泣きそうなる。大事な事だから三回言った。
「やっぱ…こないだの事気にして?」
「え?…あ、いや。別にあたしは、辛い時だけ、ここに来る訳じゃないよ。
嬉しい時もここに居る。この自販機はいつだってあたしを支えてくれたからね。
そう。

今のあたしは嬉しいの。こないだのって…やっぱアレかな?キス?」「…お、おう。」
「あたし的には、理想的な初チューだったよ。
あれ以来、高須君もちょっぴり、あたしを意識してくれてるみたいで…
ふふふ。言うことなし。満足。満足。…そうでしょ?」
「###…は、初めてだったのか?」
「うん。」
「マジかよ…意外だ…」
「え〜〜〜!?あたしはそんなに安くは無いんだよ?失礼だなぁ〜」
「あ、いや…そういう意味じゃなくて…
モテるだろ?やっぱ…」
「モテるよ。当然じゃん。」
「俺なんかで、ホントに良かったのか?」
「もぉ〜〜。良かったに決まってるじゃない。」
「何で、そんなに俺を良く想ってくれるんだ?
そろそろ、教えてくれよ。好感度…まだ足りないか?
あ、アレは俺だって初めてだったんだ……」
…どうしよう…かな?ホントの事言うのは祐作に止められてるんだっけ?
別に、祐作如き、無視しても良いけど…未来云々は言わない方が良い、あたしのカンもそう言ってる気がする…
でも、嘘つきたくないし…雰囲気的に言わないってのもナシっぽい。
「ん…わかった。事情があって、ホントの事は言えないんだけど…
それでも良いなら、教える。真実では無いけど嘘じゃない、それでも信じて欲しい。それが…条件」
「おう。解った。」
「高須君は前世って信じる?」
―あたしは、未来と言う単語を使わず、あたしの気持ちを可能な限り、まっすぐに伝えるため、こんな話をした。
「実は、あたしは前世の記憶があって、高須君は、あたしの前世での想い人なの。
前世では、片思いだったけど…現世では結ばれたい。それが、あたしが高須君を気にかける理由。
ちなみに、高須君は前世でも怖い顔であたしは超絶美少女だったよ♪
一万年と二千年前から愛してる。」
こりゃ…ダメだな…カルト過ぎる。あたしは、最後にふざけてしまった。
真面目に話せば話す程、ドン引きされそうな気がしたから。

「八千年過ぎた頃からもっと恋しくなった……か?」
高須君、怒るかな?ふざけんなッ!!って、怒るかな?
怒るよね…普通。あたしだったらキレるもん。
「なるほど。よく解らんが、解った。」
「え?」
「信じる。今の話。だって、それ位、突飛な話じゃないと説明が付かねぇ。
俺が、川嶋みたいな可愛い子に好かれるなんてさ。
それに、話してるお前は真剣だった。だから、信じる。
…最後のは、嘘っぽかったけどな。」
「もう……。
きっと、一万と二千年経っても愛してる、高須君の事。」
あたしは、もう、心の中がムチャクチャになって、とても平静ではいられそうになかった。
「でも、今の川嶋の話が本当だとしたら、俺は川嶋に謝らねぇと。」
「へ?何で?」
雲行きが…怪しくなった。
「俺には、前世の記憶は無い。だから、川嶋の気持ちに応えられるかどうか…
もうこの際だから、はっきり言う。俺には好きな奴が居るんだ。
川嶋の他に、好きな奴が。けど、最近の俺は、川嶋の事が気になり出してる。
何が、あっても一途に貫く恋路だと思ってた。でも今は、揺らぎまくってる。
優柔不断で浮気な奴だと思うなら、それでも良い。けど、今の俺は、誰の事が好きなのか…良く解らないんだ。」
ごめん…と、高須君は頭を下げた。
「良いよ。謝る事無いよ。高須君の恋心を揺らしたのはあたしなんだしさ。
それに浮気っていうけど、高須君は、その子と付き合ってる訳じゃないんでしょ?なら、良いじゃん。
それと、実乃梨ちゃんには、この話したの?」
「いや。してねぇけど……
って、何でお前……何で知ってんだよ?櫛枝って。」
「記憶だよ。これも。
前世には、実乃梨ちゃんもタイガーも居たんだ。
あたしにとっては、2人とも大切な親友だから。
今は、まだタイガーとはぶつかり合ってるけどね。」
「はぁ…、もう完全に信じるしかねぇな……これじゃ。」

「あたしにだけ話してくれたんなら、実乃梨ちゃんよりあたしの方が高須君に近づけてるって事かな?
でも、このまんまじゃ、やっぱり不公平だよね。だから、高須君に良い事教えてあげる。
あたしにとっては、全然良い事じゃないんだけど……
実乃梨ちゃんも高須君の事が好きなんだよ。あたしの知る限りではね。」
「え?」
「ホントだよ。あとタイガーもね。」
「はぁ!?流石に、それは嘘だろ?あいつは北村…」
「祐作は単なるカモフラで、タイガーの本命は高須君なんだよ。
ちょっとでも思いあたる節はない?」
「………」
「でも、実乃梨ちゃんよりタイガーより、あたしが一番、高須君を想ってる。
ちょっと、口が滑っちゃったから、最後に自分を売り込んでおくよ。」
あたしは何を言ってるんだろう。誰でも良いから、あたしの口にチャックを縫い付けて欲しい。
「……マジか…。何か、頭痛くなってきた……。」
「奇遇だね。あたしもだよ。」
「………」
「………」
「一応、断っておくけど…あくまで前世の話だからね?
あたし以外の現世は知らないよ。」
「そうか…そうだよな。うん。
ちなみに、俺は前世では誰が好きだったんだ?」
「あたし以外。てか、高須君はあたしの事なんか気にも止めてなかった。
腹立つから、それは秘密。」
「ああ、そう………
いや、解った。この話は、後でゆっくり考えたい。
衝撃がデカ過ぎて…パンクしそうだ。

「うん、そうね。あたしも、ちょっと現実感ないもん。」
「それと、別件でもう一つ話がある。」
「なぁに?」
「悪いが、今回の水泳対決、俺は大河の応援をする。」
「……そう。」
「か、勘違いしないでくれ。別にこれは大河をアレするとかじゃねぇ
経済的事情って奴で。
だから、川嶋、お前が負けたとしても、俺を別荘に誘って欲しい。
俺は、お前と一緒に夏を過ごしたいと思ってる。お前さえ…良ければだが。」

「それは却下。
なぜなら、あたしが100%勝つから。
高須君のお財布には、泣いて貰うけど…夏休みは期待しててよ。」
「…うっ。」
「でも、タイガーの事はアレじゃなくても、あたしの事はアレだよね?
夏を一緒に過ごしたい。だなんてさ、さては惚れたな?」
「………。た、大河と、水練の打ち合わせしてくる。」
とか言って、高須君は足早にクラスへと戻って行った。

はぁ…あたしは何をしているんだろうか…ホント、妙な仏心なんて出してる場合じゃないのに…
また、泣きたいのか、あたしは。
でも、ちょっとウマくいってるんじゃ…そういう気もする。
嬉しさと悲しさを複雑にブレンドした、胸焼けしそうな気分は、自販機にはちょっと重すぎたらしい。

『自販機故障。只今、調整中。』

コイン投入口に、張り紙一枚。翌日の事である。

9 合体

WINER。何てイイ響き。
水泳対決はあたしが圧倒的差で勝利を収めた。
「あ、毛。」
なんて卑怯な騙し討ちは、当然スルーし、タイガーが溺れる暇も無いほどの速さでゴールしてやった。
横から、手が伸びてきたのが見えたので、つかんで足かけた。
そしたら、タイガーの奴、勝手にすっころんで、派手に水柱を上げたのは面白かったなぁ〜
ざまぁwwタイガーざまぁww

と、いう訳で、高須君の夏は、めでたくあたしのものとなった。
どうせ、タイガー 実乃梨ちゃん 祐作も一緒について来るんだろうけど…
それは、まあ規定事項だから仕方がない。
そんな事より、高須君との一夏の思い出。感じずにはいられない合体の予感。
あぁ、今から待ち遠しい。今夜は、お赤飯にしようかな?
いや、待て待て。それはいくらなんでも早すぎる。うん。
あ、そろそろ時間かな?
TELLLLLLL
『あ、祐作。うん、わかった。よろしく。うん。それじゃ』
さて、それじゃ、行きますか♪

――川嶋亜美、高校二年二度目の一学期は、こうして幕を閉じた。

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