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事件と生理は忘れた頃訪れる。





その写真が会心の出来だったからだろうか?
亜美は迂闊にも、控え室の片隅で携帯電話のディスプレイを見ながらによによしていた。

「あれっ、もしかして、それって亜美の彼氏?」
「嘘っ、亜美ちゃんの…… うわっ、目こわっ!」
「―――!!!―――」
「ちょっと見せてみ。」
驚いて一瞬硬直した亜美の手から、さっと素早く携帯電話を奪ったのは、数少ない亜美と並んでも見劣りしないモデル仲間だった。
亜美より2つ年上の彼女は気さくで親切な女性で、亜美も彼女のことは慕っていたから、すぐに携帯を奪い返すことが出来なかった。
そうこうするうち、周りで待機中だった何人かが敏感に反応して集まってくる。
「うっはー、こえー。 チョウこえー。 ねぇ、亜美ちゃんの彼氏、本職の人?」
「あっ、でもよく見ると結構カッコよくない?」
「あははは。 こんな怖い顔してて、亜美ちゃんにだけはスッゲー優しかったりして。 何、亜美ちゃん、ギャップ萌え?」
「そ、そんなんじゃないです、返してくださいよ〜。」
実際は必死の亜美だったが、それでも猫かぶりは継続中。 流石にプロである。
だが、猫かぶりのままではなかなか返してもらうことが出来ず、結局はさんざんからかわれて、亜美が涙目になってきた頃、
ようやく携帯が戻ってきた。
「ごめんごめん、亜美。 彼氏じゃないんだよね? 信じる、信じる。 ね、みんな。」
「うーん… でも川嶋さんだったら、案外ベタなイケメンじゃなくて、ちょっとクセのある人かなーって思ったんだけどなぁ。」
「うん。かえってリアルっぽかったよね。」
「当の亜美が違うって言ってるんだからそれでいいじゃん。 はいはい、いいかげんにして仕事、仕事。」
「は〜〜〜い。」
年嵩の彼女はモデル仲間でもリーダー格であったが、同時に男性経験も豊富で、亜美の真実に気がついたようだった。
「亜美… マジでごめん。 あと、余計なお世話かもだけど、男と女って、いつ何があるかわかんないからさ……。」
「………。」
「最後の最後まで、あきらめんな。」 

******

帰りのタクシーの中、亜美は妄想に耽っていた。
(最後の最後まで…か。 諦めないで何度も何度もアタックしたら、そのうちあたしのことも見てくれるようになるのかな…)
ぎゅっと拳を握る。 が、その拳もすぐに弛む。
(いやいや、かえって『こいつキモい』とか思われちゃうんじゃね? それなら今くらいの距離のほうが…)
「はぁぁぁ〜」
(………今くらいの距離かぁ〜。 結構遠いよね………。 ………一度でいいから高須くんにギュッとされてみたいなぁ……。)
また、ぎゅっと拳を握る。
(そのためには、………寝取る? あたしがタイガーに勝てるのって、体だけだし……。 …でも、それってどうよ?人として…。)
「はぁぁぁ〜」
(…だめだ。 ちょっと頭冷やそ。)
「あのっ、すいません、ここで……。」

******



頭を冷やそうと思って大橋駅の近くでタクシーを降りた。
ところが、『寝取る』という発想が出た時点でダメダメだったのかもしれない。
もともとエロい娘なのだろう。 すっかり亜美の頭の中はピンク色に染まっていた。
(ビキニも胸の谷間もあんまり効果なかったしなぁ〜。 ってことは、あとは…… スッ、スッ、スキンシップ?)
ぶんぶんと頭を振る亜美。
(いやいやいや、それはマズイって… っていうか、今高須くんと密着したら、むしろあたしが拙い。 へろへろになる自信満々だよ…)
自分の肩を抱いてイヤイヤする亜美。
傍から見ていると、変質者確定な感じだが、亜美的には真剣なのだった。
(でも… 高須くんとタイガー、殆ど同棲状態だし…… タイガーと既にヤッちゃってる可能性も……)
「はっ! まさか!」
(高須くんって… ロリ!? もしくは貧乳好き!?    …がーーーーーーん。)
へなへなと崩れる亜美。 往来に頭を抱えてしゃがみこむ絶世の美少女というのもなかなか見れるものではない。
いや、特別見たいとも思いませんけど。
(あ、亜美ちゃんの唯一のアドバンテージがぁぁぁ……     ……いや、まって。)
はい。待ちます、待ちます。
(前に迫ったとき、高須くん、あたしの胸ガン見してたよね… ってことは… あながち嫌いって訳じゃないんじゃね?)
(た、たしかに貧乳好きなのかもしれないけど、実乃梨ちゃんだって、決して小さくはないし…)
(……そーよ!おっぱいの嫌いな男子なんか居ない!)
(こういっちゃなんだけど、おっぱいには自信ある。 奈々子よりは小さいけど、形と感度は抜群だし!)
「ふふ… ふふふふふ… ふふふふふふふふふふふふふうふふ。」
両手で自分の乳房を軽く掴んで柔らかい感触を確かめる亜美。
(このおっぱいを高須くんが、むにゅっとする日は近い! このあたしの凶器をもってすれば、いくら朴念仁のおばさん男でも…)
(よおおおおーーーっし! ばっちこーーーい! 高須竜児!!!)
胸を掴んだまま、すっくと立ち上がる亜美。
で、目の前には本当に高須竜児が居た。 しかも至近距離で。
「おう! 川嶋。 大丈夫か!」
「………………………………」
「道の真ん中でうずくまってるから心配したぞ… 声かけても反応ねーし…」
「………」
「! どうした、胸押さえて。 ま、まさか、胸が苦しいのか!!」
『ボンッ』 という音が聞こえてきそうなぐらいに一瞬で沸騰する亜美。 そして、そのままふらりとよろめいた。
動転した竜児は、咄嗟に亜美の両腕を掴む。
「ひ…うっ」
その瞬間、亜美は体に電気が走ったような快感をうけて、すこし苦しげに顎を上げ… そして、なにか生暖かいものが、つーっと…
「おおぅ。 鼻血が出てるぞ! 川嶋ぁーっ!」
動転して更に接近する竜児。 というか、殆ど抱きしめる形になる。
(…ぷっつん…)
「ぎっ ぎにゃぁぁぁぁあっぁぁあぁぁっぁあぁ!!!!」
「ぶべらっ!!!」
なにかとんでもなくヤバげな悲鳴を上げて走り去る少女と、やっぱりヤバげな悲鳴を上げて倒れ付す男。
「い…… いったい、なん…だった…ん、だ…」
そして無意味に不幸な高須竜児は力尽きた。

******

自室の鏡の前で鼻にティッシュを詰めていた美少女(笑)も、ようやく鼻血が止まったようだ。
「あううう〜〜。 だめじゃん… あたし、ぜんぜんダメじゃん。 ……っていうか、あれじゃ変態だっつーの。」
自己嫌悪で頭を抱えるが、そうしているとつい先ほどの真剣に心配している高須竜児の顔が頭に浮かぶ。
(…でも 高須くん、すごい真剣な顔だった… あたしのこと… あんなに心配してくれるんだ…)
「んふ。 んふふふふふ。」
鏡の前でにやける亜美。 大失敗だったが… でも、――― ちょっとだけいい事もあった ―――。

「…うん。 よし!」
「亜美ちゃん、今日も可愛い♪♪」

            〜 亜美ちゃんの平凡な一日 2 〜                            どっとはらい。



65 名無しさん@ピンキー sage 2010/06/06(日) 00:21:32 ID:i4i+uPXm
いじょ。

なんかネタ思いついたらまた書くかもですー。

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