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[言霊(4)]
「ねぇねぇばかちー、ちょっと話があるからコッチに来て?」
もう数日もすれば修学旅行というある日の放課後、席の後ろから聞こえる声。
聞き覚えのある生意気な口調で私のあだ名を呼ぶ。
私をこんな呼び方をするのは一人しか居ない。
逢坂大河…。人読んで『手乗りタイガー』である。
珍しくて、虎の英語読みを連想させる名前、愛らしいフランス人形の様な容姿、車検ぎりぎりローダウンな身長…容姿とは真逆な凶悪凶暴な振る舞い。etc.
「えぇ〜?亜美ちゃんマジ忙しいしぃ〜、てかチビ虎に用事なんか無いんですけどぉ」
本当は『用事』はあるにはあるけど……人前で話す様な内容じゃ無いの。
……高須君と私、実乃梨ちゃんに……そして、この生意気なチビ虎。
複雑に絡み合った人間関係を一本に纏める。
かれこれ半月前に高須君と約束した『しがらみ』を解決するという『用事』。
でも…それって難しいんだ。
誰もが納得するハッピーエンドになんかなりっこない…。一対が幸せになれば、残りは……。
だから、今の今まで行動に移せず考えを巡らせていただけ。
大河が私に何を言わんとしているか…恐らくは私の予想通りだろう。

あんたの得意な…実乃梨ちゃんとの『譲り合いごっこ』についてでしょ。
「干されモデルが忙しい訳無いじゃない。暇だからって妄想に逃避しちゃ駄目だよ?辛くても、それが現実なんだし、
ま…そんなのどうでも良いから、黙って早く来い」
と、この生意気なクソチビは腕を組んで哀れそうに私を見やり、大きく溜息をついて右手の親指で教室の戸を指差す。
「私は干されてなんかねぇ!!あ〜っ!!む・か・つ・くっ!!今月はスケジュールが緩いんだよ!」
その物言い、態度…、大河が辛辣な口の聞き方をする娘と分かってても腹が立つ。
「はいはい…緩いのはばかちーの脇腹と頭のネジ。世間一般では、そうして徐々に干されていくのよ。そんな事も知らないの?」
血管が一、二本切れてしまいそうになる。
…が、無駄な応酬をしていては時間がもったいない。
さっきまで奈々子と麻耶と話してて、高須君は先に帰っちゃったし……私も早く『帰らなきゃ』
「だ〜っ!!わかったわよ!行けば良いんでしょ!?マジうぜぇ!」
口調とは裏腹に内心は焦っていた。
高須君の所に一刻も早く行きたい、そして…考えさえ纏まっていないのに大河の方からアプローチしてきた事。

ほぼ毎日、高須家に上がり込んで、日付が変わる前とはいえ夜中に帰る。
隣人の大河が気付かない筈が無い。
恐らくは私達の『触れ合い』を勘づいたのだろう。
灯の落ちた部屋の中から漏れる私の…あの声、とか、ベッドの軋む音なんかを聞いたりして…さ。
「で、何よ?亜美ちゃんは、あんたと違って忙しいんだから簡潔に言ってよね」
連れて来られたのは非常階段の扉の前だった。
まあ良いや。出たとこ勝負だ。
当事者の高須君を差し置いて、傷付けて、掻き乱した奴等なんかに言い負かされたりしない。
屈しないよ…、高須君をこれ以上傷付けさせない。
「ふん。確かにばかちーに難しい事を言っても理解出来ないだろうから、三行に纏めてあげる。
………
竜児を
弄ぶのは
止めろ」
そう真剣な目差しで言う。淡々と…そして低い声で。
この娘の言った『三行』はある程度、予想通り。
私は一言も発さずに、ただ彼女の目を見据える。
顔をしかめたり、怒りも浮かべず……ただ無表情に。
「竜児は好きな人が居るの。その相手もバカ犬の事が…好き。
両想い…だから邪魔しないで」
下から睨付けながら大河がそう言った。
相手を射殺さんばかりの怒りを込めて。

「アンタは"遊び" "暇潰し"のつもりかもしれない……、みの……うぅん。その相手と竜児は結ばれるべきなの。…今なら"無かった事"にしてあげるから……」
「無かった事ぉ?………ふざけんな」
大河の吐いた言葉『無かった事』…それは聞き捨てならない。
彼女の言葉を遮る様に私は唸る。
このまま最後まで大河の戯言を聞くつもりだった……けど私は黙っては居られなかった。
「高須君が振り回された挙げ句、傷付いた…その事実も、無かった事、にしたいの?
バカにしてんの?
それに私、本気だから。
あんた達、二人と違って…」
腹の奥底から搾り出す様に…私は目の前の虎に言い放つ。
激昂してしまいそうな感情をなるべく出さない様に…。
「とぼけるな!竜児を振り回してるのはソッチ…!上手く行けそうなのに…バカチワワが発情してサカってんじゃないわよっ!」
「はあ?上手く行けそう?何が?高須君の気持ちを置いてけぼりにして成就する訳無いじゃん!
その"相手"が彼に何をしたか理解して言ってんのかよ!」
私達は拳を握って対峙する。
大河の言い分も解る。
『異分子がでしゃばるな』
そう言いたい訳だ。
そう、確かに私は『異分子』だ。

私がこの状況の一端を作った当事者だと嫌って程…理解している。
だけど、もう私は『異分子』では居たく無い。
強くなるんだ…。
仮面を被らずに居て良い。
そう教えてくれた高須君の『一番』になりたい。
変な意地を張らずに好きな相手と居たい。
その気持ちが私をつき動かす。
だから大河を煙に撒いたりしない、本心を包み隠さずぶつけて…糸を解いてやる。
「想いすら告げれ無かった…。宙ぶらりんにされて"無かった事に"された。誰にも言えなくて、泣けなくて、頼れ無かった。
頼れる唯一の相手は大怪我しても助けてなんかくれなかったっ!自分の傷が深くなるのが嫌で逃げ出した!
そんな事をした奴が言う言葉じゃない!
大河!あんたの方こそ、これ以上高須君を玩具にしないでよ!!!」
そう私は大河に言い放つ。
小さくても芯は強い虎に…勇気を出して噛み付く。
一言放つ度に感情が高ぶって…オブラートなんかに包まず、ストレートに事実を述べていく。
良いよ…上等だ。
大河は実乃梨ちゃんと高須君を天秤に掛けて、実乃梨ちゃんの方に傾いた。
結果、高須君の気持ちは差し置いて、親友が"幸せ"になれる様に動いている。

なら、私はそんな好き勝手な攻撃から高須君を守る。
焦がれた相手を放って、友情の押し付け合いをする二人から守ってみせる。
「あんたも勘づいてるだろうけど…私は……高須君と寝た。うぅん…何回も寝てる」
例え、何かを失ってでも掛け替えの無い大切な人を選ぶ。
そう。それに関しては私も、大河も、実乃梨ちゃんも…高須君だって同じ。

「言葉なんかで慰めれない位に傷付いてた。
身体を許したら卑怯?
でも辛そうで放っておけなかった…少しでも助けたかった。
好きだから…高須君が大好きだから、私の全身全霊で守ってあげたいって…そう想ってした事を"弄ぶ"って言うんなら、
あんた達は"高須竜児"の気持ちを無視して周りをウロチョロしてるだけだよ」
私は一息で自分の意見を紡いだ後、何も言えずに俯いて唇を噛み締める彼女を一瞥して踵を返す。
その姿に心がズキっとしてしまいそうな気持ちを押し殺して、足速にその場を立ち去る。
誰だって傷付きたくない。
正論でまくし立てられて言い返せず、情けなくて…。
でも私だって痛いんだ。
何だかんだ大河の事は気に入っている。
あの娘も素の私だけを相手してくれるから…。

そんな相手を言い負かして、負った傷を抉って、塩まで擦り込んで…何かを得る為に傷付けた。
だから痛いよ。…凄く痛いんだ。
けど、覚悟無しに噛み付いた訳じゃない。
いつか…絶対に大河だって解ってくれる。
そう信じているよ。
.
理想とはかけ離れた形で一つの糸は解けた。
そう。無理矢理…引きちぎったのだ。
現状では落しどころなんか無くて、互いに怪我をした。
大河の匂いが薄れてきた高須家の居間で私はうなだれていた。
後悔はしてない、けど言い様の無い喪失感に襲われていた。
「おぅ…川嶋、どうしたんだ?今日は元気ねぇな」
そんな声が聞こえ、顔を上げると高須君が腰を屈めて私を見ていた。
「ん…まあ色々あって…ね。それよりやっちゃんは、もう仕事行ったの?」
私は詮索される前に別の話題を切り出す。
高須君のお母さんを
『やっちゃん』
なんて呼ぶのは気が引けるけど、そう呼べと本人から言われているので仕方無い。
「おぅ、丁度お前と入れ替えりでな。泰子の奴、川嶋と一緒に晩飯食え無くて残念だとよ」
その話題にあっさり食い付いてきた彼に安堵し、私は表情を和らげる。

やっちゃん…そんな事を言ってくれたんだ…って。
嬉しいよね…。だって、それって受け入れて貰えているという事なのだから。
『大河の代わり』じゃなく『川嶋亜美』として見てくれているのだから。
「そっかぁ…うん。明日は一緒に食べようって伝えておいてよ」
「了解」
そう言って彼は私の横に腰を降ろし、何も言わなくなる。
居間の壁に二人してもたれ掛かるのは、もはや『日常の光景』と化していた。
何も言わず、ただ寄り添うだけの日もあれば、戯れ合う日もある。
そして必ず最後は…高須君の部屋で……。
それは今日とて同じだろう。
でも、こんな落ち込んだ気分で出来るかな。
私は迷っていた。今日の出来事を高須君に話すべきか否か。
言うのは簡単。でも…わざわざ言うのはおかしい…よね。
うん。そうだよ、それを言って何になるのだろうか?
「川嶋…何かあったのか?」
そう自問していると、高須君が私に問い掛ける。
「…別にぃ、亜美ちゃんは至って普通ですし〜」
彼が心配してくれているのだとは分かっている。
だけど私は煙に撒こうとする。
言えないもん。大河を傷付けたなんて、そして私も傷付いたなんて。
気を引こうとしているとか思われたく無い。

高須君は優しいから、言えば慰めてくれる。
だから言いたくない。
「…そうか。ほら…」
前を見詰めたまま彼が呟き、私の肩を抱いて引き寄せてくれる。
「言いたくないなら言わなくても良い。…けど、これくらいはさせてくれ」
「…うん」
私は彼の肩に頬を寄せて返事し、紡ぐ言葉を探す。
やっぱり言わなきゃ駄目。
今日の出来事は彼にとって無関係な話では無い。
何より…心苦しい、無償に与えられる優しさ…考えとは逆に、より心配させていると気付いたから。
直接に言わなければ良いのだ。濁しておけば……。
「……痛かったんだ」
私はポツリと一言呟く。
「おぅ?」
疑問符を頭の上に浮かべ、高須君が私を見る。
「絡まった糸…今日、一つ解いた…うぅん、切っちゃったの。
そうしたら痛かったんだ」
私は右手を目の前に緩やかに突出し、人差し指と中指で鋏を扱う仕草をする。
「これで良かった…のかなぁ?後悔はしてない……筈だけど、やっぱり考えちゃうんだ」
グッと拳を握って、私はその拳を見詰める。
「本当は絡まった糸って解けなくて、切る以外に方法なんて無くて、切ったら……そのままなのかなって…」

立てた膝を自分のお腹の方に寄せ、顎をその上に乗せた。
「……なんてね。ごめん、訳の分からない話しちゃった」
そうだよ、ほら、空気が重くなったじゃん。
高須君の前で弱味は見せたくないもん、強い娘で居たい。
守るって決めたんだ。…だからこんな姿を見せたら駄目。
そう思い直し、私は明るい声で彼に謝罪する。
「……いや直る。『形』さえ覚えていれば、どんなモンでも時間が掛かってもよう、最後には元通りになるんじゃねぇか?」
「え…?」
私は彼が紡いだ言葉の意味を理解出来なかった。
「解けなくて切っまったんなら……繋げば良い。
絡まった部分は駄目でも、残った糸を結び直したら、
歪でも……直ったって言えるんじゃないか?」
高須君が私の頭を撫でて…言葉を探しながら、精一杯に考えて答えてくれる。
「っ!……で、でも…結び直せ無い位にグチャグチャだったらどうする?
切っても切っても、こんがらがってて…最後に残ったのは短い糸でさ、
……それって結べないじゃん」
そんな彼に対して私は問う。
『そんなの無理だよ。理想論だ』
と…。

「短すぎるなら
新しい糸で、また繋ごう。
今度は絡まり合わない様に…」

そう言った高須君の目は真直ぐ、迷いなんかなくて…。
羨ましいな。
素直にそう想った。
私は怖くて出来ない…。
例え、彼の言う通りに紡ぎ直すも、また絡まるのが嫌で、違う策が無いかと巡らせて…見つからなくて。
心の中で『理想論』を否定しようと試みても………もう無理。
何故なら、彼の横顔に希望を見出してしまったから…。
「……出来るかな、私にも………」
弱々しく私は聞き返す。
そんな事をしなくても、私はその考えに魅入られていた。
聞き返したのは……誰かに……ううん、高須君からの同意が欲しいから。
失敗してコケても、立ち上がれる様に手を差し延べてくれる人が居るんだ。
そう想いたい……弱いチワワが掛けた保険。
「おぅ。絶対に出来る、それに川嶋だけにはさせねぇ。…俺もするから一人じゃない、二人で一緒に…結び直して行けば絶対に良い方向に向く、そうだろ?」
『一人で紡ぎ直す』
そう決意したのに…私は揺らいでしまう。
直面した痛みを高須君となら…和らげれる。
そんな自分本意な考えが生まれてしまう。
それは…嫌、高須君に辛い想いはさせたくない。何回だって言ってやる、好きだから傷付いて欲しく無いんだもん。

「…そうかも、ね。うん………でも痛いよ、きっと。
実乃梨ちゃんにフラれた時と同じ位にズキズキするよ。
それでも良いの?」
でも、考えとは真逆な事を私は口にする。
弱ってしまった私は縋ってしまう…。
彼は優しいから、絶対に『良い』と言うと分かってて…縋り付く。
まだ傷心を抱いたままの彼に……。
「痛くても治るんだろ?いつかは…。それに俺は目の前で怪我してる奴が居たら放っておけねぇぞ、…………好きな奴なら尚更に」
私の頬を数度撫でながら紡ぎ、最後の一言はポツリと呟く。
その言葉はしっかりと私の耳に届き、暖かい気持ちになる。
先を進んでいた彼が、私に歩み寄ろうと手を差し延べてくれた事が嬉しくて…。
「ありがとう」
頬を撫でる少しガサガサ、ゴツゴツしてて……大きくて暖かい手。
それを取って、手の平で包み私は囁く。
「また"おまじない"してあげる。次のズキズキが少しでも和らぐ様に…、だから高須君も亜美ちゃんのズキズキが治る様に…
おまじない……して?」
弱った竜がまた翔べる様に…。
そして弱いチワワが、また強くなれる様に…。
そんな願いを込め、私は背伸びして高須君に顔を近付けていく……。

互いの身体に触れ、口付けし、重なる事。
それは私達の『おまじない』なのだ。
私は彼への想いを…、そして互いに慈しみ、守り合えたら…。
そんな願いを乗せて契っていく。
高須君は…私に対してどんな願いを乗せてくれているのだろう。
それは本人にしか分からないし、かと言ってわざわざ聞こうとも思わない。
「ん…まだ足りないよ…もう一回」
それは…彼が優しく唇で啄み、微かに熱を伝え、目一杯の愛情を乗せてくれていると感じているから。
たった数秒の触れ合い、重ねた唇を離し…額を当てて鼻先で戯れながら紡ぐ。
熱を帯びて熱くほてっていく顔……ふふっ、二人して同じじゃん。
ほぼ零距離でジッと見詰め合い、顔に当たる鼻息すら愛しいの。
「ん、は…ふ。…んくっ…、ちゅ」
墜ちた気持ちを翔ばしてくれる『おまじない』の効果を私は味わう。
唇が再び触れ、瞳を閉じて…優しく舌を忍ばせてくる高須君に絆されていく。
「あ…、ちゅっ!ちゅっ…、んん…、ふあっ!」
肩から背中に滑っていく手がグッと私を引き寄せ、強く抱かれ……私は蕩ける。
嬉しくて、奥へ誘い込んだ舌を絡ませ、強く吸う。何度も何度も……。

「ちゅくっ!あ…、は、う…。ちゅるっ」
右手で背中を支え、左手は後頭部へ…。
彼に強く抱かれた私は目一杯甘え、熱を甘受し…同時に伝える。
覆い被さる様に抱いてくれる高須君に…おまじないをかけるの。
忘れてしまいたい傷心でも忘れてはいけない事…それを受け入れる勇気が持てる様に…。
大河の言う通り、実乃梨ちゃんは……彼が好きなんだ。絶対に。
だけど…すれ違って…ボタンを掛け違えて…凄く痛かったよね?お互いにさ…。
辛い事もあった。…だけど、それ以上に楽しい事も嬉しい事も沢山あったよね?
もし私達の気持ちが本当に繋がっても……それだけは忘れて欲しくないな。
初恋は甘くて、淡くて…切なくて。一度だけしか体験出来ないもん。
妬いちゃうよ…、この先、亜美ちゃんがどんなに頑張っても高須君の『初恋の想い出』だけは独占出来ないから。
な〜んて…嘘。本気で信じたわけ?
ごめん、それも嘘。
…………大切な『想い出』なんだから忘れちゃ駄目だよ?
「ちゅっっ…、は…。ふふっ♪亜美ちゃんからの"おまじない"は、ちゃんと届いた?」
私は重ねた唇を離し、額同士をグッと寄せて上目遣いで聞いてみる。

「…おぅ、いっぱい届いたぞ」
彼がそう言って、私に覆い被さったまま、畳の上に押し倒す。
「そっか。…うん、なら良いや、それより高須君は亜美ちゃんに、どんなおまじないをしてくれたの?」
私は彼の後頭部を抱え込み、首を傾げて聞いてみる。
「そりゃあ秘密だろ、お前だって教えてくれないだろう?
……てか恥かしくて言えるか」
言葉通り、恥かしそうに視線を反らした彼の顔を動かし、自分と視線を合わせて私は問う。
「良いじゃん、教えてよ?ねぇ…ねぇったら」
でも彼は私の視線から逃れる。その反応が面白くて、ニヤニヤと笑いながら私は追う。
後頭部をしっかり抱き、腰に両足を巻き付かせて拘束しながら。
右に視線を反らしたら左の方へ顔を向けさせ、左なら逆……。彼が根負けするまで。
まるで飼い主に『遊べ!』とせがむ犬の様に…。
「……一回しか言わねぇし、聞き返すな。
それで良ければ教えても良いぞ」
そんなやり取りを繰り返す事、五分程…抵抗を彼は諦めた。
私は頷きもしないし、返事もしない。
ただ期待に満ちた視線を送って返す。
それだけで事は足りるだろう。

「川嶋は俺を引っ張ってくれた…、すげぇ嬉しかったんだ。
おかげで、……何ていうか、おぅ、だいぶ治ったぞ」
『完治するまでには、まだ時間は掛かるだろうけど』
そう付け加えた後に、一呼吸開けて紡ぐ。
「…次は俺が川嶋を守ってやる、一人じゃ激痛でも二人なら和らぐだろ。
一人で抱え込まねぇで、俺に背中を預けろ。ってな、………言ってて恥かしくなってきたから、そろそろ勘弁してくれ」
照れ隠しなのだろう、最後にぶっきらぼうな言い方で締めて彼は黙る。
「へぇ〜…んふふ☆
やっぱり亜美ちゃんみたいな超美少女は守られてナンボだしぃ?
高須君に後ろから守られてあげよっかなぁ〜」
「お、う…。てか笑うな」
正直な話、私は照れていた。
高須君のくれたアンサーに、そして想われている心地良さに…。
けど、ちょっと違うよね。
「でも亜美ちゃんは後ろから守られるより、高須君と横並びでぶつかって…一緒に痛い目を見て、守り守られ…の方が良いな」
そう、彼の後ろを追って通り越すのは嫌。
一緒に並んで手を繋いで……どんな時も。
ずっとそう想っていた。
彼を意識し始めた頃から、ずっと…今でも。
だからソレを崩したくないよ。

確かに高須君に守って貰えたら嬉しい。
でも、それじゃ駄目なの。
だって、それは彼が私の前に立ってくれるという事なのだから。
「ね…今日から………"竜児"って呼んで良い?」
より親密に…、横で一緒に並び立つには……ワンステップ昇るしかない。
「良いぞ、川し……」
私は彼が了解したのを聞き、続けて紡ごうとした口を唇で塞いで邪魔する。
「名字じゃなくて名前。
ちゃんと"亜美"って呼んで?」
それは軽い触れ合うだけの口付け。
そう。危うい綱渡りの様な関係を確かな物にする為の楔。
「おぅ…、分かった。亜美…」
「んふ♪なぁに、竜児ぃ」
付き合い始めの男女が甘える様に…、互いに強く抱き締め、熱ぽい視線を交わらせて……近い未来になるだろう関係を私は垣間見た。
首を傾げて甘えた声で問いを返すのは空気を読んで、とか、ましてや演技でも無い……。
天の邪鬼な私から彼が引き出してくれた『素の川嶋亜美』
底意地悪い腹黒い面なら誰にだって見せれる、でも…こうして甘える姿を晒すのは………キミにだけ。
「もう一個おまじないをさせてくれ。俺とお前が横並びになれるように…な」

竜児の紡いでくれる言葉は墜ちた気持ちを浮上させてくれる。
フワフワと気持ちが高揚し、身体の奥底から燃え上がる熱情が沸いて…悩みなんて吹き飛ばされてしまう。
ああ、そっか、今この瞬間から『悩み』も『しがらみ』も一人で抱え込まなくて良いんだよね。
二人で…壁を蹴破って、もがいて……悪足掻きして…それで良いじゃん。
後悔だけはしない様に、一緒に選択して行こう。
違うか、二人で進んだ道の先に後悔は無いよ。絶対…。
だから一人で『頑張る』のは止めよう。
そう教えてくれた彼の為に…。
「ん…あ」
そして私は彼からの『おまじない』に恭順する。
首筋に埋められた鼻先が私を嗅ぎ、押し当てられた唇が甘く吸う…、弱った私を奮い起こそうと強く抱いて。
「ふ、あ…くすぐったい…よ。竜児…」
竜児の吐息が掛かるだけで…私は蕩けてしまいそう。
何回も甘く、淡く、首筋を吸われ、迷い無く滑っていく右手がスカートの裾に掛かった…。
今日だけは『余分な戯れ合い』を必要としてないのは二人共…同じなのかな?
互いの熱さを一刻も早く得たくて…刻んで欲しくて、気持ちが繋がっていく。

「んんっ…ふあ…ぁ。あ…は」
密着した下腹部の隙間を器用に見付け、下着にあてがわれた指先が秘部に沿って蠢く。
縦に、横に、押して、引いて…探っていく。
私は身を捩らせて、都合が良い様に誘導し竜児を手助けする。
『ココを触って…』
そう言う様に…精一杯おねだり。
「は、あ…っ…。あ…っ、ひあっ」
彼の耳元で私は微かに喘ぐ。
甘さを混じらせ、発情し始めた雌の声で…切なそうに。
竜児の中指が敏感な部分に触れた瞬間、ゾワッとした震えが腰から沸き起こる。
後頭部から背中に回した手に自然と力が入る。
だって『準備』も出来て無いのに強く擦るんだもん、少し痛い…。
「り、ゅうじぃ…んんっ…まだ早いよ。もう少し優しく…、あん」
「おぅ、悪い…これなら平気だろ?」
悪気は無かったんだと思う。
早く繋がりたくて焦っちゃっただけ……。
可愛いね…。
今度は下着越しに優しく優しく擦られて目の前に霞が掛かる。
このフワフワな心地良い痺れが好きなんだ。
だから甘く啼いて教えてあげるの。
「い、いよぅ…、腰がゾクゾクしちゃう…」
そう紡ぐと嬉しそうに頬を寄せてくる。

そのままグイグイと彼の顔がずらされ、耳の裏を口付けされて強く刻まれる………求愛の証を。
だから私も同様に返す。
首筋に数度舌を這わせた後に吸い付き、続いて数センチ離れた場所にも…。
そして私からも……してあげるの。
右手を彼の背中から腰へ…太股を通って、キモチイイ所へ。
「あは…かったぁい…、んくっ…」
腰を僅かに浮かせた竜児のおちんちんをズボンの上からモミモミ…。
余分な戯れ合い…じゃなくて、これは必要な事だから。
私だけ高められて行為に及ぶのは可哀相だ、それに『暴れん坊』と遊んであげなきゃ拗ねちゃう。
「あふっ!ぅうんっ…はっ!はあ…はっ!」
敏感な部分を摘まれ、優しく転がされる。
愛撫される毎にお腹の奥がキュンッて疼いて、熱くなっていく。
頭の中にピンクの靄が掛かり、強い刺激に息があがって…蕩かされる。
腕枕してくれ、かつ、強く抱き寄せられて唇を吸われる。
嬉しくて、幸せで、気持ち良くて…色んな感情が入り交じって、竜児への愛撫に熱を込めて返す。
「ん、くちゅ…!ちゅぱっ!ひあぁ…っ!ちゅるっ!!ちゅっ!!」

息つく暇無い位に彼の口内で舌を吸って貰い、ねっとりと互いを絡ませて愛される。
指先が何回も何回も敏感な部分を弾き、残った三指が秘部を擦る。…私はズボンのチャックに指を掛けて引き下ろす。
そして下着のボタンも外して、元気いっぱいになったおちんちんと御対面。
「んむ…っ!ん、ん!ちゅぱっ!ちゅっ!!ひゃうっ…!」
おちんちんの頭を逆手で握って、手の平の中で撫で、そして揉む。
すると竜児の腰が震え、更に強く口内を蹂躙し始めた。
私の啼き声と衣擦れの音、口内を貪る水音が他の雑音をかき消して、より鮮明になっていく。
薄目を開けて彼を見てみると顔が真っ赤で…私も多分同じで…、そう。
二人共、密着して融けていく体温で汗ばみ、呼吸を乱して発情しきっていた。

「はっ!はっ!あっ…んんっ、ふあっ!」
彼の愛撫に頭が蕩かされ、啼き声に甘さと艶が混じって来た頃、彼がポツリと呟く。
「濡れてきた…な」
指の腹で下着の上から秘部を押しながら、竜児が言ったの。
その一言に私は羞恥を覚える。
愛撫されているのだから当然なのだけど……、自分の状態を言われるのは恥かしい。

「っは…あっ、はっ!り、竜児が亜美ちゃんにキモチイイ事をするから……あふっ♪」
そう言い訳すると竜児からおしおきされた。
敏感な部分を摘まれ、ちょっぴり強めに転がされて…。
彼の下で身体をピクンと跳ねさせ、息を弾ませて甘く啼く。
「嘘付け。まだ少ししかしてねぇのに…結構……」
恥かしいじゃん、それ以上は言わないで。
そんな気持ちを伝える為に、私は熱に浮かされた笑みを向けて左手で彼のシャツをギュッと掴む。
事実上の肯定。
すると彼は熱ぽく私を見詰め、僅かに身を捩らせる。
手の平の中でおちんちんが更におっきくなって……熱くなって、ヒクヒクしてる。
亜美ちゃんを辱めた罰だよ、ちょっとからかってあげる。
「んふふぅ…竜児だって…"濡らして"んじゃん。ほらぁ…」
親指の腹でおちんちんの先をグリグリ転がした後、彼の顔面の前に手を持っていく。
親指と人差し指を付け、ゆっくり離すとエッチぃお露が糸を引いて…、ねぇ?コレなんだろうね。クスクス。
「そ、そりゃあ仕方無いだろ。…生理現象だ」
自分の体液を見せられて嫌じゃない人なんて、そう多くは無い。
それは竜児も例外ではない。結構潔癖な所があるし。

「じゃあ亜美ちゃんのも生理現象でしょ?んふっ、ほらほらぁ…まだ触っただけなのにおかしくない?」
一瞬、彼の口にこの指を含ませてやろうかとも考えた…が、それは流石にマズい。
怒るだろうね、多分。
でもフリだけはしてみる。
指先を彼の唇に近付けてみたりしてさ。
「や、やめ!お、おぉうっ!あ、亜美さん、マジ止めてください!」
嫌々と首を振って逃れようとする彼の身体を左手と両足でグッと強く拘束して弄ぶ。
「えぇ〜。嫌なのぉ?竜児はしたくせにぃ…。

亜美ちゃんのエッチぃお汁…舐めさせたくせに…」
ああ、ちなみにソレはちょっと誇張している。
何日か前、行為の後に舐めてあげたの。おちんちん。
竜児がしてって言ったから。
達して間もない敏感な時にペロペロしゃぶしゃぶ……あはっ、竜児ったら悶えまくって凄く楽しかったんだよね。
実際にはゴムを外して、ちょっぴり精液で汚れたおちんちんを舐めた訳だけど、やっぱり多少は自分の体液も……。
だからまるっきり嘘じゃないよ。
「あれは…確かに俺が、あ…いやいや待て…」
「もうっ!細かい事は気にしない。……だから、ね。ちょっと冒険してみなよ」

いつの間にか愛撫は中断され、私達は甘く戯れ合っていた。
それは一進一退の攻防。
攻勢側の私、と、守勢側の竜児だ。
でも、やり過ぎは良くない。
「う・そ…。竜児にそんな事させる訳無いじゃん」
「お前って奴は……。本気なのか嘘なのか分からねぇ時があるからな、びっくりさせるな」
「……私はいつだって本気だよ?」
溜息をついて安堵する彼の耳元で、そんな事を小さく呟く。
「え?」
ただ、さっきまで行なっていた『悪戯』を意図して言った訳じゃない。
「ふふっ☆」
どう捉えるかは彼次第。
私は見せ付ける様に、竜児の体液が付着した指先を舌で舐めて誤魔化す。
ねっとりと舌を這わせて残滓を絡め取っていく。
「竜児、それよりさ…もうココ大丈夫かなぁ?」
その姿に魅入られていた彼の右手に自身の手を添えて問う。
下着の上で止まっている彼の手を秘部に沿って動かして『準備』は出来ているかな…って。
まだ『足りない』よね?
「んあ…。はあ…ぁん、んんっ!……あはぁ」
下着の中に彼の指が侵入して来る…。
そして数度、指先が入口を擦った後、ゆっくり挿入ってくる。
ゴツゴツした中指が…ゆっくりゆっくり…優しく。

お腹の中がポカポカ暖くなって…もっと奥はジンジンしてて、堪らなくて切なくなる。
「んうぅっ!ひあぁっ…は…、あっ!」
そして根元まで挿入られ、小刻みに掻き回されて確かめられる。
『亜美の具合』を…。
「もう少し濡らさないといけないだろうな」
「んっ!じゃあ…お願い……もっとして?」
膣内を掻き回す指…覚えてしまった竜児の味。
美味しそうにおしゃぶりして、膣肉を絡めて悦んでる。
「んは…っあ!あっ!あんっ!んんっ…ぅ!ひうぅっ!」
指先が躍って膣内をほぐす…。
膣壁に擦り付けられる指の腹が私を溶かし、押して、拡げていく。
敏感な部分を転がす親指がもたらす甘い痺れに啼いて、泣いて…身体の震えが絶えず襲う。
「はうぅっ…ぅ!あんっ!や、あ…あぁあっ!!ら…め…、んあっ!!」
「亜美…可愛いぞ」
膣内の弱い所をねちねちイジメられ、速く強く指を叩き込まれる。
首、鎖骨…頬に耳。暖かい舌が這い…彼が私の名前を呼ぶ。
敏感な部分も愛撫され続け、私は竜児と触れ合う所…身体全体が性感帯になった様に気持ち良くて…跳ね、満たされていく。

彼に絆されてしまい、身も心もトロトロに蕩けて…絶えず与えられる愛情に身を躍らせる。
彼に巻き付かせた足の指が刺激に耐えようと虚空を空しく掴む。
シャツを握る手は汗ばみ、強く掴んで離さない。
そして竜児を愛撫する手は…『もっと元気になれ』と言わんばかりに、貪欲に根元から先へ血液を送る。
達しない様に緩やかに、でも快感を与える為に敏感な部分は手の平の中で揉みほぐす。
彼と覚えた悦ばせ方を自然と出来る様になった。
スケベな竜児が亜美ちゃんに覚えさせるの…こういう事を。
でも、ちゃっかり吸収してる時点で私も………。
「はっ…はっ…!りゅうじぃ…欲しいよぅ」
良いよ別に…。他の誰に見せる訳では無い、私達が仲良くなる為だけに覚えた事だもん。
そして一番『仲良しになれる事』を私は竜児におねだりする。
そう。発情しきって乱れた呼吸で甘えん坊な艶声で紡ぐ。
「おぅ…俺もしてぇ。…っと、ゴムは………」
避妊具は常に私の鞄の中。
もしやっちゃんに見つかったら恥かしいし、家庭環境的に悪く思われたら嫌だから、私が隠し持っている。
でも今日は………良いかなって。
「今日は………大丈夫な日なの。…しなくても良いんだよ?」

「お、おうっ…?でも万が一って事があるだろ。俺、亜美の事を大切にしたいし……」
そう。彼がそう返すのは分かってて言ったんだ。
欲望に走るより前に…理性が働いて、そして私の事を壊れ物を扱う様に大切にしてくれる。
それが心地良くもあり、また、歯痒かった。
一人前になった気分でいても、私達は責任を取り切れない『子供』で…あと数年はそのまま。
「大切にするってのは"壊れない様に優しく"するだけじゃ駄目。
強く…忘れられない位に刻んで貰いたい時もあるんだよ?」
でも、私はそんな考えを振り払って語りかける。
「優しさに触れたいから…"邪魔な物"は要らないよ。
私は竜児と"本物の暖かさ"を共有したい」
そう。だから…冒険してみたいなって想った。
「竜児に強くなれる"おまじない"をして貰いたい…な」
「…おぅ」
そう想いを告げたら、彼は一言呟いて黙ってしまう。
『優しい』から考えてしまっているのだろう。
このまま流されても良いのかと…。
「竜児となら……どんな事になっても幸せだから」
私はそんな竜児の心を揺さぶる。
『好きだから求める』
それがいけない事なのかと…。

「とりあえず亜美の親に殴られる覚悟はしとくか」
そして決意を瞳に浮かべ、冗談っぽい口調だけど大真面目に紡いでくれた。
「もう今の段階で半殺しにされる位に殴られるよ。…嘘だけどね」
私も冗談っぽく返し、嬉しさを隠さずに微笑んで鼻先で戯れ合う。
「なあ…しようぜ」
「うん…」
彼が腰を少し動かし、私の身体を抱く。
繋がる悦びと期待に身を捩らせながら私は……彼に巻き付かせた肢体から力を抜く………。

「っ…は。あ…あぁ…」

何度経験しても、この瞬間がキモチイイ。
竜児に蕩かされた身体に与えられる、切なくて甘い…そして熱を伴って疼く心地良さ。
下着を横にずらされた後、膣にあてがわれたおちんちんが、大切な所を掻き分けて挿入ってくる。
その時に掛かる質量が……堪らなく好きなんだ。
「う…、キツ…」
おちんちんの頭が膣内に挿入ると、彼が声と身体を震わせて呟く。
久し振りだもんね………何にも着けないのはさ。
「ふあっ…あっ、くふぅっん…」
竜児は気持ち良い?私は……すっごく気持ち良いよ。
いつもみたいにゴムが擦れる感覚も無いし…なにより、火傷しそうな熱い『竜児』を感じているから。
「ひうっ!?…んっ。…はぅっ!」
普段より『準備』が足りないから何も着けて無くても、ちょっと引っ掛かる感じがして違和感を感じた……、けど一旦、少しでも挿入ってしまうと……楽なんだよね。
簡単にヌルン…って挿入っちゃうの。
だから、竜児が途中から根元まで一気に挿入てきて……甲高く啼く。
一度では無く二度、三度と…何度も…抗えず啼いてしまう。
それは竜児が力強く腰を打ち付けるから…。

間隔を設けて一打づつ、強く強く膣の奥へ力一杯…。
息が詰まって、私はビクンと身体を跳ねさせる。
思考と視界が靄が掛かった様に…淡く、白くなっていく。
「っは!はあ…はあ…、んんっ!…んあ」
竜児の大きな身体の下で、私の身体が蚤の様に小さく縮こまっていく。
彼の熱に浮かされ、淡い痺れに酔わされ、強い刺激に絆される。
背中に回した両手で強く抱き締め、総毛立つ快楽の海に溺れていく…。
こうして、しっかり抱き締めていないと、竜児がくれる愛情を取り零してしまいそうな気がするんだ。
「ふ…ぅ、悪い…ちょっと休憩させてくれ。気持ち良くて、すぐにイッちまいそうだ」
暫くすると、彼が肩で息をしながら私に身体を預ける。
「ん…、良いよ。竜児のペースですれば良いから」
私は彼の頭を抱いて頬を寄せながら紡ぐ。
繋がっているだけでも気持ち良い。密着した胸がトクントクン…脈打つ様子を感じるだけでも私は……嬉しいから。
「亜美…」
「んう?…あ。ん…」
竜児が私の顎を軽く持って僅かに唇を開き…口付けしてくれる。
舌を吸い出され、甘噛みされて…口内で貪られていく。
彼の奥深くへ誘われ…唾液を送る。

『もっと愛して』と…舌を口内で蠢かせ、囚われて蕩ける。
「ねっ…亜美ちゃんがしてあげよっか?」
息継ぎの為に唇を離して、彼に甘く囁く。
やっぱり我慢出来なくなっちゃった。
「ん、何をだよ?」
「ん〜…。こ・う・い・う・こ・と」
私はお尻にグッと力を入れて、膣でおちんちんを締める。
これは自然に覚えた技。
力を緩めて、また入れて…柔らかい膣肉でモミモミ。
そして腰をフリフリさせてみる。
こうしてあげると竜児が気持ち良さそうに呻くんだ。私も良くて…啼いちゃう。
私の中でおちんちんが暴れるの…膣内が掻き回され、奥をグリグリ擦って気持ち良い。
ピリピリ痺れる甘い電気が身体を駆巡って、堪らなくて…更にサカリが付いてしまう。
「ん…ん、んぁ。あふっ…はっ…はっ…」
私は腰を緩やかに擦り付けながら貪欲に彼を求める。
「く、ぁ。あ、亜美…少し加減を……おおぅっ!」
そんな言葉を押さえ付ける様に私は腰をグリッと一回転。
すると竜児が気持ち良さそうに喘ぐ。
膣内でおちんちんが暴れ、おっきくなって抉る。
「んあっ…だぁめ、私は私のペースでするもん。
あっ…あ…ほらぁ…竜児も一緒に頑張ろっ?」

私は彼にしがみ付き、ねっとりと腰を使って誘う。
発情しきった甘い啼き声を耳元で聞かせて…一枚づつ理性を剥いであげるの。
「ふふ♪我慢しちゃ駄目…。あ…はぁ…うん、そうだよ…ゆっくりゆっくり…、は…ふ」
徐々に竜児が抽出を再開し、子供に接する時みたいに優しく褒めて、身体を捩らせる。
緩く突いて『亜美の味』を確かめているんだ。
スケベな竜児…、そんな事されたら亜美ちゃんまでスケベになっちゃうよ。
うん。じゃあ一緒に御味見しようか。
私は『ここも美味しいかなぁ?』って…腰を振って薦める。
「んは…、ぁう…あっ。んうぅ…」
おちんちんの頭が縦横無尽に膣壁を掻く、ゾワゾワってお腹が痺れて腰が蕩けて消えてしまいそうになる。
いつもみたいな激しさは無いけど、深く繋がっている悦びに快感を感じていた。
「ふ…ぅ、あ…。や、あ…っあ。りゅ、うじぃ…気持ち良いよぅ」
根元まで深く挿入たまま腰を揺すられ、ゆっくりおちんちんを引かれる。
「あっ!はっ…、あっ…あ…。んくっ…、あっ!」
そして一気に奥まで突き上げられて、また円を描く様に揺すられる。
何回も何回も…愛情を込めて繰り返してくれる。

「亜美の中…暖くて、くふぅっ…はっ…凄く気持ち良い…」
息を弾ませて竜児がそんな事を言う。
「あは…ぁ…、んん……あ、亜美ちゃんも…す、ごく良いよぅ。ひあっ…頭がバカになっちゃいそう…」
恥かしいじゃん…でも竜児に酔わされた私も素直に返して、背中に回した手の指に力が入っていく。
トロンと蕩けて力が抜けてしまった身体…。
だけど抱き付く手と足は彼を離すまいと…必死で。
「っ…、は…亜美っ…イ、イッちまいそう、だ。本当に…その、良いんだよな…、ふっ」
「はあ、はあ…ん。…うん、だからこのまま…んう」
「お、おうっ…」
そして竜児がほんの少しだけど抽出の速度を上げて、登り詰めていく。
膣内でおちんちんがビクンビクン跳ねて暴れているから分かるよ。
荒々しさは無いけど、力強く私の膣肉を掻き分け、交ぜて、締めた膣壁を押し拡げていくの。
その愛情表現に背中が反っていき、意識しなくても勝手に膣内の彼を締め上げ、呼吸に合わせて揉みしだいていく。
そう。私の意思なんか関係無く、身体が覚えてしまってて…一滴も残さず飲干そうと貪欲に貪るんだ。

「ふっ!あっ!あっ!あっ!あぁ、んう!あんっ!」
お腹の奥にビリビリ響く竜児の乱打に私の身体が跳ねる。
気持ちが高揚し、全身が熱く溶けて一つを除いて感覚が消えていく。
彼に委ね、繋がった部分の感覚のみが強い刺激を伴って、思考を支配する。
「りゅうじぃっ!!あっ!!あっ!!りゅうじぃっっ!!」
彼の名を呼び、淫陶に溺れてしまい爪を立てて漂流するのが精一杯。
「くうぅっ!うあ…っ。はっ!はっ!…はっ!」
竜児が大きく喘ぎ、身体をブルッと震わせたのを感じ、続いてお腹の中が火傷しそうな熱に呑まれる。
「んんっ!んっ!!んっ…あ……はあ!」
熱い飛沫が奥をくすぐり、むず痒くて…痺れて…気持ち良くて、そこで理解する。
竜児が射精…してる。私の膣内で…。
これ以上無い程に張り詰めたおちんちんがビクンビクン暴れ回って、何度も脈打つ。
その快感に私も同様に震え、互いの身体を撫で合って覚えていく。
これが本当の『竜児の味』なんだと。
バカになった腰が止まらず、惰性で振り続けてしまう。
止まらないの…コレ、気持ち良くて堪らないから。
トロンと蕩けた表情で私達は快楽の残余を堪能していく…。

「ねぇ…良かった?お・ナ・マ…。亜美ちゃん病み付きになりそう」
抱き合ったまま事後の熱を冷ましている途中、私は竜児にそう聞いてみる。
「おぅ…癖になりそうだぞコレ。亜美に包まれて気持ち良くてよぅ…」
下腹部に当たるおちんちんが徐々に小さくなる様子を感じ"彼は"満足したんだなって…ちょっぴりヤキモチを妬いてしまう自分が居た。
「そっかぁ…。あの、ね。実は亜美ちゃん……まだ足りないの、おまじないが足りないよ」
達する事無く持て余した情熱に体内がジリジリ焦がされて、身体の熱が冷めても…熱いままで切ない。

このまま我慢…なんかもう出来っこない。竜児の逞しさを覚えてしまったから…ずっとソワソワしちゃう。
「でもすぐには無理だぞ、なっ…もう少ししたら」
「え〜〜?大丈夫だって、若いんだし。それかアレ?その年で枯れ気味ぃ〜?」
私は大人しくなったおちんちんの根元を持って左右に振る。
「ちげぇよ!俺は枯れ始めてすらねぇっ!」
ちょっと声を荒げて彼が言う。でも見た目程には怒っては無いみたい……目付きが怖いのは仕方無いし。
「だってぇ目の前にこ〜んな可憐な美少女が居て一回で打ち止めとか……ねぇ?ぷぷっ…」

手の平を口に当てて含み笑いし、優しくおちんちんを扱く。
愛液と精液に汚れたヌルヌルおちんちんを手の平の中で弄ぶ。
「何事も急には無理なんだよ、ったく……お前って奴は」
「んふ♪嘘だぁ、こういう事されたらすぐに勃きちゃう癖にぃ」
私は起き上がってブレザーを脱ぎ捨てリボンを解く、そして一個づつブラウスのボタンを外していく。
その様子を寝転んだまま凝視する竜児を横目に見つつ、彼の足を拡げて間に腰を落ち着ける。
ブラウスを脱ぎ、同様に上下の下着も…。私の身を覆う物はスカートとハイソのみになる。
そのまま俯せて彼の下腹部に上体を乗せる。
「竜児の大好きな亜美ちゃんのおっぱいで、お寝むになっちゃったおちんちん勃こしてあ・げ・る」
彼のズボンを下着と共に太股までずり下げ、お尻の下に膝を差し込んで胸でおちんちんを包む。そして…両腕を寄せて、ゆっくり扱いていく。
ちょっと滑りが悪いみたい。引っ掛かりが有るというか…。
だから谷間から覗いたおちんちんの頭に唾液を垂らして馴染ませていく。
胸の中で強く圧迫して、上下左右に揉みほぐして唾液を擦り込んで…。
「う…亜美、柔らかい…な」

手慣れている様で実は初めてなの。
こういう愛撫の事は知識として知ってはいた。
けど…初めてするんだ。
頑張るね?竜児…。
「っふ!う…ぁ…。う…うぅ」
彼が切なそうに啼き、愛撫の快感から身を捩る姿を上目遣いに見ながら、優しく、強く、ゆっくりゆっくりおちんちんを擦る。
自身の胸元から発つ水音…眠っていた『竜児』を目覚めさせている音。
勝手が掴めなくて、ただ単調に胸の中で揉みしだいてみたり、上下に擦るだけ。
それでも啼く竜児が愛しい。
「どう?痛くない、…気持ち良い?」
「お…ぅっ…」
徐々に逞しさを取り戻していくおちんちんの熱さに満足して、答が分かっていても問う。
弱ったチワワが竜に拾いあげられ、背中に乗せて翔んでくれた事が嬉しくて…。
優しさと強さに触れて痛みが和らいで、傷が癒えていく。それを実感しているからこそ濃いスキンシップで返す。
ただ快楽を求めて…って訳じゃないんだよ?…多少言い訳っぽいけどさ。
傷を舐め合ってるみたいに他人が見ようが関係無い。
私達二人が自分達なりに見付けた惹き寄せ方なんだ、気持ちを確かめて、伝えて……共有する為に必要な契。

竜児は気の迷いなんかでリスクを負う人じゃない。
お腹の中でまだ熱を帯びている彼の愛情がその証拠。
そのリスクだって、自分より私の事を心配して直前まで気遣ってくれていた。
竜児はいつだって相手の事を想いやれる……。
私が隠した内面を見付けても怯まずに相手してくれた。
いつかの私はそれが嬉しくて…内面を晒け出す勇気が持てた。
その結果は良い方に転んだ……竜児のお陰。
ああ、そうだ。回りくどい言い方は無しだよね……
「竜児………大好きだよ」
彼に聞こえない様に、そう呟いて…胸をグイグイ押す可愛い『暴れん坊竜児』に口付けする。
啄む様に何度も甘く吸い付き、先っちょを舌先でつつく。
「ちゅっ!ちゅっ!ちゅ…う…!」
溢れた先走りを吸い出し、舌の上で転がす。
竜児がくれたご褒美だから…美味しいよ。
唾液と共に喉を鳴らして咀嚼し、また吸う。
今度は唇で甘噛みし、舌で舐め回しながら強く吸う。
根元から残滓を搾る様に胸で掻き、彼に求愛する。
「く…ふぅ!あ、亜美っ!…うお!」
腰が引けてしまっている彼を引き寄せて捕らえたら、口内へ誘う。
「くちゅ…ちゅぶっ…。は…ふ。ちゅばっ!」

繋がる為の最終仕上げ。
これは竜児を高ぶらせる為のおまじない、だから加減してはいる。
でも愛情は載せて、唾液を絡ませた舌でねっとりとねぶる。
「ちゅぷっ…ちゅる!…ちゅぶっ、ん…」
竜児の震える身体を押さえ付けて、数回愛撫して口を離す。
コレより、もっと蕩ける事……それを彼もしたくなってるだろうから。
「ね…、挿入ちゃおうか?」
と、甘く囁き彼の上に跨がる。
そして膝を立てて腰を上げ、潤いを湛えたままの秘部におちんちんを小刻みに擦り付ける。
ほらぁ…ちゃんと返事をくれないと、このまま焦らしてお預けしちゃおっかなぁ?
本当は私が望んで行為に及ぼうとしているのに、こんな意地悪をしてしまう。
それは竜児と戯れたいから…、例えるなら波打ち際で海水を掛け合うみたいな……そういう事の代わりに今出来る事をしてるだけ。
「んんっ…あ…。」
でも竜児は鈍感だから気付かない。だから早々に諦めて私は腰を沈めていく。
疼く膣を割って挿入ってくるおちんちんの甘美な快感に身体を震わせながら新たな目標を見つけた。
『今はこれで良い。けど、いつかは竜児の方から戯れてくる様にしてやるんだから…』
と…。

その時が本当の意味で並び立った瞬間になるだろうから…。
そして終着じゃなく『始まり』であり『通過点』になれと願って…。
「あは…全部食べちゃった」
根元まで呑んで、ジンジンと疼く痺れに声を震わせながら私は竜児に紡ぐ。
彼の上に足を開いて跨がって…繋がった部分を晒している。
自分でもやり過ぎかなと思ってしまう淫らな姿……、でも竜児には全てを見て貰いたいから…このままで良いかな。
『大切な貴方になら、こういう一面も見せてあげる。嫌かもしれないけど、しっかり見て』
そんな想いを載せて、私はゆっくり腰を前後に揺らす。
彼の胸板に両手を添えて、膣で感じる熱と硬さに融ける。
「んあ…あ、ぁう…。ふ…、は…あ…はあ」
硬くて太いおちんちんが奥を強く抉る、巡る血液が沸騰してしまいそうな高揚感、そして途切れる事無く与えられる甘い痺れ。
痺れが解ける直前の、ムズムズするあの感覚。
それがお腹の奥から腰へ伝わり、駆けて全身へ…。
「はふっ…!あ、ん…。ん…う…、んんぅう…」
膣壁を余すことなく擦りながら暴れるおちんちん。
それがヒクンと膣内で跳ねて硬さを増し、同時に私のサカリも増していく。

竜児の色に染まる悦び。自身の色に彼を染めていく喜び。一点の斑も無く交ざって融け、一色にしたくて一心不乱に腰を躍らせていく。
緩慢に抽出し自重で奥深くを突き、強い刺激に腰が砕け背中と首が弓なりに反る。
呼吸が浅くなって、身体が熱くて…堪らなくて…思考も視界もトロンと淡い白さにぼやけてしまう。
「はっ!はっ!はあっ…!あっ!んあっ…!りゅうじぃっ…りゅうじぃ…!」
甘えた声で彼の名を何度も呼び、更に強い刺激を求めて腰を振る。
竜児が両手で胸を掬って揉みしだいて返してくれて、腰の力が抜けてガクガク震える。
でも必死に踏ん張って、より激しく抽出する。
額を伝う汗が彼の身体に落ちていく様子を、何処か遠くで起きた出来事を見ている様な不思議な感覚がした。
「ひうっ!あっ!あんっ!!あ、あ…あぁっ!!」
胸に十指を埋めた竜児が胸を軽く搾る。
絶え間なく蠢く指の感触。
そして緩く突き上げられる快感。
それらに私は啼く。…もっと愛してと嘶く。
「ふっ、う…!あっぁ…!!ひあっっ!!あっ!!」
人差し指と親指で摘まれた乳首を優しく転がされる微弱な電流、突き上げて膣内を抉るおちんちんの強い刺激。

快感が融解して一つになって鋭い電流に変わる。
私の中の『女の本性』がざわつく。
太いおちんちんが絡み付く膣肉を掻き分け、掻き回し、引っ掛けて、引っ張る。

張り出したおちんちんの頭が膣壁を引っ掛けながら抜かれる時の浮遊感に酔わされて…、
自重で一気に奥へ押し込んだ後、更に一突きされてグイッと女の部分を押される。
下死点から上死点まで与えられ続ける強い刺激に、私は何も考えられなくなっていく…。
彼と踊って…身も心も繋がってフワフワ……翔んでしまう。

多幸感と視界が白く染まる感覚が頭の先から爪先まで一巡して、二巡、三巡…気持ち良くてバカになりそう。
「ひあぁっっ!!あっ!!あっ!!あっ、うっ!!ひあうぅっっ!!」
とうに燻っていた熱情は燃え上がり、私を焦がしていた。
彼の上で私は揺れて、獣の様に貪る。
抱き寄せられて胸を吸われ、噛まれ、ねぶられて……ガツガツと突き上げられている。
急激におちんちんが当たる場所が変化し、私は雌豹の様に背中を反らせて切なく、オクターブ高く啼く。
丁度弱い部分におちんちんの頭がズリズリ、グイグイ……蕩けちゃうよぅ……。

そんな事を心の中で叫んだ時には、目一杯高ぶっていて…絶頂までもう数歩。
「あんっ!!あっ!!ら…めぇ!!ひうっ!!イ、イッちゃう!!イッちゃうよぅう!!!」
汗だくの肢体を竜児に寄せて、ギュッと頭を抱いて…あとはただ身を任せるだけ。なんにも出来なくなるから…。
「はっ…あ!!亜美ぃ…!!」
竜児が両手で私のお尻を掴んで、激しくおちんちんを叩き込む。
やらしい水音と肉のぶつかる音が大きくなっていき、だけど私の耳には入らなくなっていく。
耳鳴りだけが響いて……淡く、白く蕩けてフェイドイン…。上手く言えないや。
そして、視界一面が白一色で染まった瞬間……爆て真っ暗になった。
「ああっっっ!!!!」
私の身体を電流が走り、総毛立って……筋肉が硬直する。
それを感じた時、私の意識は何処かにフワリと翔んでいった……。
羽毛に包まれた様な心地良い感覚に惚け、力強く引かれる感触に自我が戻る。
「っはあ!はあ…はっ!!………あうっ」
竜児が私を俯せにして、腰を掴んで引き寄せたの………。
その際に膣内でおちんちんがズリズリ擦れて敏感になった身体が跳ねる。

彼と触れている部分全てが、性感帯になったみたいに気持ち良くてビクンビクン…惚けて、蕩けて…力が入らない。
「っ…今の亜美、すっごく…やらしい顔してるぞ」
彼が均す様に腰を緩く振りながら、覆い被さって私の顔を覗く。
返す言葉も無いし、事実だし、恥かしいし………だから蕩けた笑みを返して答とする。
「んふ…、あっ…」
再び彼が身体起こし、優しく腰を進める。
私は上体を畳に湛えて、爪を立てる。
達したばかりの敏感になった身体に与えられる甘い痺れに、途切れ途切れの吐息を洩らして甘受する。
彼の動きに合わせて私の身体は揺れ、自分の身体がこんなにもちっぽけなのだとか思ってしまう。
体格とかって意味じゃなく、竜児に抱かれると……私は小さくて、彼は何倍も大きい様に錯覚してしまう……そんな感じ。分かるかな?
ゴメンね?変な例えをして…でも、そうとしか言い様が無いんだ。
「なっ?もう少し激しくして良いか?」
そう彼が懇願したのがおかしかった。
だって私は『優しく』してなんて一言も言って無いもん。
気遣ってくれて我慢してくれてたんだ。
「う、うん…良いよ?来て……」
妙に照れちゃって…声が上ずっちゃう…。

『この状態で激しくされたら……凄く気持ち良いんだろうな』
そんな期待も交ざってはいる。
だが、それ以上に彼が注いでくれる情が嬉しかった。
高鳴る胸の鼓動は、彼への愛情が増したから。
震える肢体を奮い立たせてお尻を彼の腰に押し付けるのは好奇心。
どんな事も一緒に見たいから……亜美ちゃんも頑張るよ。
「んうっ!!ひあうぅっっ!!ひっ…あぁっっ!!あっ!!」
「おぅっ!す、すげぇ…!くぅっ!!」
『何が』凄いのか…それは彼にしか分からない。
彼の言うところの『亜美』が吸い付いてくる、とか、揉まれる、とか、ザラザラが纏わりつくのか…全てなのか、それとも一緒に躍らせている腰遣いか。
でも気持ち良さそうに私を味わっているのは確かで、可愛いとさえ想ってしまう自分がいた。
自然に締めてしまう膣で感じる彼の質量に絆されて、トロントロンに蕩けて発情しきる。
こんな犬の交尾みたいな格好で………それが堪らないの。
気持ち良いけど恥かしい…でも、一番自然な形での交わりなのかもしれない。
だからくすぐられているんだと思う。本能が…。

おちんちんが抜け出る直前まで腰を引き、一気に挿入る。
「ひぁうっっ!!」
女の部分が圧迫され、息が詰まって目の前で白い火花が散る。
腰が痺れる…お腹の中もジンジン痺れ、熱く疼いて…お尻を振っておねだり。
「りゅうじぃっ!も、もっと…もっとぉ!!あんっ!!」
今度は速く、激しくおちんちんに突き上げられる。
時折、円を描く様に掻き回されて、強い一撃を食らう。
膣壁を絡め取りながら擦り、硬く張り詰めたおちんちんの先で口付けされる。
「あっ!!あっ!!んあっ!!あひっ!!あんっ!!」
押し拡げられた膣から沸き起こる刺激に狂喜し、全身の筋肉が硬直し、すぐに弛緩する。
蕩ける甘さに舞い上がって、達してしまいそうになる。ゾワッと背筋を鋭い電流が走り抜けて脳内で爆る。
亜美はそれが堪らなくて女の部分で口付けを返し、彼にねだっている。絶頂が迎えたくて…。
「あんっ!!あんっ!!あっ、あぁ!!あ…ふっ!!」
そして望み通りに達せられても、竜児は容赦なく『交尾』を続ける。
「あっ!!あひぃっ!?…や、あぁ!!あっ!!りゅ、うじぃっ!!ら、らぁ……あっっ!!」

淫乱な私に彼がおしおきしてくる。
斜め下からさっきとは違う角度で、女の部分が潰れるんじゃないかと思う位に激しくおちんちんで何度も刺突してくるの…。
私は再び達してしまい甲高く啼く、連続して何回も何回も…。
快楽以外の感覚が無くなり、竜児に囚われ……女の悦びに舞わされる。
気持ち良過ぎて腰がバカになっちゃう。
ガクガクが止まらず、快楽を覚えた身体が欲する事を止めない。
美味しい竜児を膣でしゃぶり回して、吸って、揉んで…溶かして求愛する。
「うぅっ…はっ!あ、みっ…くっ…出そ、う!!」
「う、うんっ!!あ、あ!!い、良いよっ!!このまま…あっはぁ!!」
私が全部を言い切る前に、あの熱く染み渡る感覚が襲う。
膣内を暴れ回りながら、おちんちんが精液を吐き出す。
さっきより深い場所で、跳ねて…掻き回す。
熱くなった身体が更に熱く融けて…蕩けていく。
私はお尻を振って竜児の射精を手助けする。うぅん…まだ止まらないの…バカになっちゃってて。
私の腰を掴む彼の手が震え、吐き出す物が無くなっても脈動が止まない。
私はその余韻すら取り零さない様に…痺れた身体を寄せて……甘え続ける。


「なあ、本当に送って行かなくて良いのか?もう遅いから危ないぞ」
玄関先で竜児の肩を借りて、ローファーの爪先をトントンと打ち付けて履きながら私は返す。
「ん、心配しなくても大丈夫だよ。そう時間が掛かる訳じゃないし、それに竜児も疲れたでしょ?」
でも竜児は納得し切れて無い様子だ。
「別に疲れてねぇよ。少しの距離っても亜美に何かあったら嫌だ。だから…送らせてくれ、頼む」
事後にシャワーを借りてから、何度もこんなやり取りを繰り返していた。
「じゃあ…お願いしようかな」
でも最後には彼の優しさに折れてしまう。
いや…本当は望んでいた。
何か『送らせている』って感じが申し訳無い。
そもそも発端は私が『腰が痛い』と言った事なのだ。
だから申し訳無い。
「おぅっ!」
けど嬉しそうな竜児の顔を見たら、これで良かったんだと気付く。
意地を張り続けるより素直になろう、彼の曇った顔は見たくないし、優しくして貰うのは嬉しいから。
カンカンと音を響かせて階段を降りたら、竜児が手を差し延べてくれる。
それは手を繋ごうという合図。
満面の笑みを返して私は指を絡ませて手を繋ぐ。

どんなに寒い日でも、こうして彼と手を繋げば暖くて、全身がポカポカ。
繋ぐ事が出来ない左手はコートのポケットの中で寂しそうにしているけどね。
「よし、行こう」
そう言って私を導いてくれる竜児と並んで歩みを進める。
わざと歩幅を狭めて、ゆっくり歩くのは、ただの一秒でも長く居たいから。
この時間が永遠に続けと願って寄り添い、幸せな気持ちを噛み締める。
そして十歩も進んだ頃だろうか?
高級マンションのエントランスから出てきた人物を見付けたのは。
そいつは息を切らせ、私達の前に躍り出て進路を塞ぐ。
「大河…」
驚きを隠せない声で竜児が、その名を呟くと…そいつはゆっくり顔を上げ……次の瞬間『殺気立った大きな何かの気配』が辺りを包む…。


続く

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