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338 麻耶たんの何も無い??昼下がり  ◆/8XdRnPcqA sage 2010/05/12(水) 21:46:26 ID:oYaCTfsr





先月はまだ咲き始めたばかりだったサルスベリが、
お盆の頃を過ぎて、炎のように咲き誇っている。
青空が見えないにも関わらず、夏の午後の強い太陽のせいか、空を覆う雲は白い。
いわゆる薄曇りだが、あたりの景色もくすんだ色にはなっていなかった。
夏らしい入道雲が拝めないのは少し残念ではあるが、お肌のためには最高の空模様だろう。

いつもの高台の喫茶店、オープンテラスのテーブルに一人腰掛けた麻耶は、そんな風にぼんやり空を眺めていた。

10分前なら…『ごめん、待った?』
5分前なら…『ごめん、ちょっと遅れた。』
それより前に着いたことも、それより後に着いたことも、たぶん、無い。

つまり、最初の挨拶はいつもそのどちらか。
だから、今日はこう言ってやろうと思っている。
『遅い!いつまで待たせんのよ!』 と。
だが、それにしても来るのが少し早すぎたかもしれない。
30台半ばと思われる髭面のマスターと、そのマスターの関係者っぽい20台半ばに見えるメガネの知的美人。
― 夫婦というより、愛人っぽい雰囲気 ―
それがこの喫茶店の構成人員の全てだが、麻耶がそこに腰掛けて40分ほど経った頃、メガネ美人がコップに水を
継ぎ足し、微笑みながらこう言った。
「あと、10分くらいですよ。」
思いがけず、来店の意を悟られて真っ赤になる麻耶。 
そもそも長いこと毎月来ていれば覚えられてもおかしくないが、麻耶のルックスを考えれば覚えられて当然で、むしろ
それを想定していなかった辺りが、実に麻耶らしいと言えよう。

そして、メガネ美女は見た目どおり有能だったらしく、果たして、目当ての人物はちょうど10分後に現れた。
インディゴのデニムに白いTシャツ、それにワーカーシャツをつっかけたオールドアメリカンスタイルが意外に似会う。
彼はすぐに麻耶を見つけ、明らかに驚いた様子。
麻耶は用意していた言葉を吐こうとしたが…

「わ、わるい、待たせちゃった?」

「おっ… ううん、待ってない、全然待ってない!」

…もう、どうしようもないくらい、ダメダメな麻耶だった。




     埋めネタ   〜麻耶たんの何も無い??昼下がり〜




今日、麻耶的には勝負の日だった。
亜美に選んでもらった、超気合の入った下着を装着済み。
先日の飲み会で『いつでもメール頂戴』と言っていた亜美に、早速下着選びについて相談したいとメールした所、即快諾。
時間を作って会いに来てくれた。
「うーん。 麻耶だったら… サブレンなんかがいいんじゃない? スレンダーなサイズもあるし、値段も手ごろだしね。
ポーランドから直輸入になるけど、あたし最新のカタログあるからすぐ注文できるよ。」
いきなりインポート下着が前提。
しかも亜美の『手ごろ』は麻耶とは根本的に基準が違っていた。
しかし、亜美と一緒に見たカタログですっかりその気になった麻耶は2万のランジェリーをサクッと購入してしまったのだ。
そう。 下着なんて言っちゃいけない。 ランジェリーよ、ランジェリー。
ともすれば後悔しそうになる気持ちを無理やり鼓舞しつづけた麻耶だったが、届いたソレは期待以上に素晴らしいモノで
麻耶は大いに感動したのだ。
だが、そこで貧乏根性がでたのが拙かった。
いよいよとなるまで、その下着を着けずにいた。
亜美には、『届いたら直ぐ着てみたほうがいいよ。』と言われていたのだが…


会えなかったせいもある。
前回、旧2-Cの皆で集まった夜以来、麻耶は能登と会えていなかった。
いつも能登が忙しかったからだ。
電話で話したり、メールのやり取りは細やかだったから、変な不安はなかったけれど…
なにがそんなに忙しいのだろう、と不満はあった。
だが、付き合い始めたばかりでは波風立てるのは恐ろしく、結局、その不満を口にすることは無く、一月近く会えない
ままだったのである。

そんなわけで、その下着は、今日がデビュー戦。
そこに色々と不幸が重なった。

先ず一つ。
麻耶は欲求不満がたまりにたまっていたせいか、前回、ホテル前でお預けくらった後、性欲をもてあましていた。
前に能登に会った日から今日まで、カレンダーの日付よりも自慰で達した数のほうが多いのではないかと思うほど。
もともとの麻耶は稀にしかそういう事はしないほうだったので、これは異常な事だった。
もう一つ。
外国製の下着にはパットがついていないものが多い。 今日の下着もそうだった。
普段パット付きを着用している麻耶には少々感覚が違う。
しかも、サイズが微妙に大きく、胸の先端が時折布地に擦れるときた。
結果として。
麻耶の先端部は若干血流量が増えつつあり。
さらに、能登を前にして、無意識にそれは加速されていた。
そしてとどめに、今は夏であり、着衣は薄く。
亜美の『セクシーに迫んなきゃ。せっかく可愛い下着着けてるんだから、カップなしのフィットキャミとかで挑発、挑発♪』
なんて台詞を真に受けて、素直にブライトホワイトのカップ無しフィットキャミを着ていたりする。
ああ、失礼。 もっと端的に言おう。

胸ぽっちん。
おもいっきり、ぽちっとな。

当然、能登はいちころである。 というより、麻耶クラスの美少女にそれをされたら、普通に鼻血もんである。
しかも、麻耶は全く自分の痴態に気付かなかった。
話題的にはけっこういい感じで盛り上がってるのに、能登がなかなか麻耶の方を見てくれない。
わりと身振りの大きな麻耶、胸はそれほど大きくないが、しっかりと揺れるくらいはある。
能登の気を引こうと、麻耶はちょっと頑張っちゃったりしたもんだから、能登はますます気の毒な状態になった。
そして十数分後、ついにたまらず能登は席を立った。
この場合、そんな環境でも立ち上がることが出来るコンディションを保った能登には敢闘賞を差し上げるべきか。
「な、なぁ、木原、ちょっと場所変えない?」
「え? あ、うん。 いいけど…。 ……また木原って言った。」
ちょっと膨れて立ちあがる麻耶。
ダークグレーのサマーストールを肩にかけたお陰で、胸元が隠れる。 それを見た能登は心底ほっとして、ようやく自然な
笑顔をみせた。
「ごめん、やっぱ言いなれてないから、つい、さ。」
その表情を見て、麻耶の胸からは一瞬で不満が掻き消える。
ようやく、待ちに待ったデートが出来る。 
麻耶は胸を撫で下ろした。 …本当に撫でていれば胸のあたりがヤバイことに気付いたのだろうが…
残念なから言葉のあやである。


そうして、とりあえず最寄の駅に向かって歩き出したのはいいのだが…
能登は自分の認識が甘かったことを思い知る。
隣を歩く麻耶のなんと美しいことか。 
いつものギャル系ファッションと異なる今日のいでたちは、能登にとっては正しく毒だった。

ダークバイオレットのレースがレイヤードされた、やや紫がかったシルキーブラックの変形巻きスカートからは、左足だけが
太ももまで見えてかなり扇情的。
ストレートラインの上部に緩やかなドレープがかかるものの、バストトップ付近からはぴっちりと体のラインに張り付き、裾は
斜めにカットされ、ドレスのようなエレガントさを併せ持つフィットキャミソールなど、麻耶には何処で手に入れたらいいのか
すら判らないのだが、ブライトホワイトの清潔感が麻耶に新鮮なイメージを与えている。
コーディネイトは亜美の手によるものだが、さすがに普段着では着れないような取り合わせだった。
ほぼツートーンのシンプルかつ地味な色使いながら、アダルトな雰囲気を漂わせ、かつストールを外せば活発な印象に変
わる。 麻耶自体が、スレンダーで、かなりの美少女であるから似合っているものの、普通じゃ着こなせない。
亜美が貸してくれたイヤリングもアダルトな雰囲気で、シルバーに光るベースに金色の小さな宝石が可愛らしくあしらわれ
ていて、麻耶もとても気に入った。 彼女の亜麻色の髪にも、とてもよく似会う。
『これ見て反応しない男は偽ジゴロだから、完全無視ね。』と亜美には教えられた。
麻耶は知らないが、実はこのイヤリング、プラチナベースにゴールデンサファイアという、非常に高価なもので、見る人が見
ればその持ち主も、相当な『格』と思わせる代物だった。
もちろん、ジゴロどころか、地味な学生である能登には全く通じない。
ただ、麻耶の美しさに彩を添える役目だけは忠実に果たしていて、それは能登にも理解できた。

いずれにしても、その姿は亜美ならいざしらず、二十歳そこそこの小娘にはいささか荷が勝つ。
ましてや麻耶はどちらかと言えば、同じ年齢の女の子の中でも、精神的には幼い方だ。
意外とそういうものは、仕草でわかるもの。
だから、通り過ぎる大人たちの中には、微笑ましく二人を見る者も少なくなかった。

しかし、まだまだ青い若者達から見れば、実にアンバランスなカップルで、何よりも羨望が先にたつ。
その手の視線にいたたまれなくなった能登は、当初考えていた若者の多い街でのデートは諦めざるを得なくなった。
かといって刺抜き地蔵というわけにもいかないだろうし、どこにいったらいいものやら。
そのうち、麻耶も行き先が定まらない様子に気がついて、少々いぶかしむ様子を見せ始める。
そんな時に目に留まった電車内の広告。
『幻想的なクラゲの世界で癒されませんか?』
能登は目を輝かせた。
そこなら、家族連れやカップルが殆どで、彼ら二人をやっかむような視線に晒されることは無いのではないか?
東京の南の端にあるその水族館は若干遠いが、今日の最終目的地にはむしろ近くなる。
待ち合わせの時間がいつも同様午後一時だったので、移動の時間を考えれば、水族館を出るころには夕刻になるだろうが、
それも能登にとっては都合がいい。

こうして、二人の初デートは、水族館という、わりとありきたりなコースとなったのだった。


「わぁ! かっわいーー。」
そして、水族館は意外に面白かった。

ペンギンやら、イルカのショーやら、オットセイやら、海棲動物は麻耶に好評のようだ。
まるで子供のようにはしゃぐ。
元気で、よく喋り、よく動く。
そんな快活さが麻耶の魅力の一つであるのは間違いない。
麻耶はこの水族館には初めて来たらしく、とても楽しそうに展示されている魚や動物を見ていた。
一方、能登の方は、くりくりと目を輝かせる麻耶ばかり見ている。

「うわ… きれい… これ、凄くない? 超きれいじゃん。」
広告にあった、「クラゲの世界」に辿り着いた麻耶の第一声がそれだった。
「うわ、なにこれ。 虹みたい。 きれー。」
「ウリクラゲだってさ。 なんか、繊毛みたいなのが光を反射して虹みたいに見えるらしい…。」
「ふーん… あ、あっちの水槽で写真とれるんだ…。  ねぇ、あたし達も撮ってみよーよ!」
そこは水槽越しに写真を撮ることで、あたかもクラゲに囲まれたかのように見えるという仕掛けのようだった。
流石に二人で並んで写るために誰かに頼むというのは恥ずかしく、一人づつ撮る事になったが、写り具合をあれやこれやと
確かめながらの撮影はちょっとした共同作業っぽくて、少しだけ嬉しくなる麻耶。
そして、例によって、男の鈍感さは、女の子のそういったちょっとした喜びには気づけない。
その後も、雰囲気を盛り上げるチャンスは度々訪れるのだが、経験の浅い能登は気づくことができない。
すこしだけ恋愛に慣れた者なら、きっともうちょっと盛り上がっただろうが、不器用な二人はぎこちなさのほうが目立つ。
だが、それでも麻耶にとっては、ずっと待っていた楽しい時間であることには変わりなかった。
「〜♪」
機嫌が良さそうに隣を歩く麻耶は相変わらず美しかったが、ようやく能登の目も慣れてきた。
「けっこう面白かったなぁ… 正直、ちょっと舐めてた。」
「うん。 イルカがすっごい可愛かったー。 それにクラゲがあんなに綺麗だなんて知らなかったよー。」
そして、能登の計画通り、水族館から出る頃には西の空は雲が切れ、やや赤みがかっていた。
「なぁ、きは…麻耶、時間ある? よかったらさ、もうちょっとつきあってよ。」
特に行き先を告げずに、努めてかるーく誘ってみる。
「うん。 いいよー。」
ご機嫌な麻耶は二つ返事で応じた。

能登が麻耶を連れて向かったのは更に南西。 神奈川県横浜市。
桜木町の駅で電車を降りると、やや緊張した面持ちになる能登。
麻耶はそれには気が付かない。
「なに?もしかして、ランドマークの展望台? 今の時間だったら、超綺麗かもー♪」
期待感を隠さずに、次の目的地の予想をしていた。
「あ、ああ。 うん。そうそう、ランドマーク。」
麻耶の予想は一部正解だが、一部不正解。
とりあえず、麻耶の予想に合わせて、一旦は展望台に行った二人。
からからに乾いた喉を軽く押さえ、展望台から観覧車を見下ろしてはしゃぐ麻耶を見つめる黒縁メガネ。
能登久光は、奥手な少年だった。 特に麻耶のような美しい少女の前では、いつも上手く話せない。

「…きは………麻耶…。」
「ん?なに?」
だが、恋は男も変える。
実は能登もこの日、勝負を賭けていた。

「今日は、帰さない。」

だから能登は、実に彼らしくない力強さで、そう言い切ったのだ。


                                                                  つづく。



342 98VM ◆/8XdRnPcqA sage 2010/05/12(水) 21:52:25 ID:oYaCTfsr
いじょ。
埋めネタシリーズで初の複数作品同時構想です。
前回の1本と、↑と↓、次回分2本の5本を一気に妄想しましたw
では、続いてもう一本いきます。

337 98VM ◆/8XdRnPcqA sage 2010/05/12(水) 21:45:16 ID:oYaCTfsr
こんばんは、こんにちは。 98VMです。

良作が立て続けに投下された後に恐縮ですが
いかにもテキトーっぽい梅を…
400k超えましたので、ここらで落とさないとまたタイミングを
逃してしまいそうなので…
2発連続でいきます。

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