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91 勇者の代わりに竜児が(ry ◆NHANLpZdug sage 2009/12/19(土) 23:12:32 ID:nN0wsXbF



異様な風体だった。謎の剣士は全身を黒衣に包み、白い仮面を付けていた。仮面の材質は石の様に見える。重くないのかな?
手には血塗られた片刃の長剣。魂さえ凍り付きそうな冷たい刃。これは……。中ニ病!?
てかあの剣、早く血を拭わないと錆びるぞ…MOTTAINAI。
「ゴプッ」
言葉の代わりに口から吐かれたものは血だった。気泡の様に、胸の奥からこみ上げくる。
もはや、これまでか……ああ、死ぬ前に一目で良いから川嶋に会いたかった……アンナさんの助言に従ってヤっておけば良かった……
「おいおい。何かヤバそうだな?大丈夫か?」
石仮面が俺の方へ歩み寄ってくる。もし、大丈夫そうに見えるならアンタの頭か目はどうかしてるな。
石仮面は俺の頭に手をかざして、何かの呪文を唱え始めた。呪文が使えない俺には何の呪文かわからないが……
ザキとかだったら良いな。後生だから、せめて苦痛を与えぬ有情の術で俺の死を見送って欲しい。
柔らかな光が俺を包んだ。あったかい。あれ?痛くないぞ?ボロボロだった身体がキレイに治ってる。何これ?チート?
「ベホマは初めてか?力抜けよ。」
なんだって!?これがベホマなのか?すげぇ…やくそう何枚分だよ……ハッ!?
俺は石仮面の身体を抱えて、無意識的に左へ跳んだ。むにゅ。なにやら幸せな感触。こいつ、女か。
ゴスンッ!!
俺たちの居た場所には当たったら痛そうな棍棒がめり込んで、小さなクレーターが出来居る。
緑色のハゲが石仮面の死角から、不意打ちかまして来たのだ。腹を薙がれて、あそこまで動けるとは…さすがは化け物。
とっさに避けてなければ、今頃、合い挽きミンチになっていたトコである。
ともあれ、これでベホマをかけてくれた恩は返したぞ。不可抗力で胸を揉んでしまったのは許して欲しい。
「こら。てめぇ。なにしやがる。」
巻き舌で怒鳴られる。許して貰えなかった。

「せっかく、カウンターで真っ二つにしてやろうと思ったのによ。」
どうやら、π揉みの件は気にしてないらしい。てか、不意打ちに気付いてたのか……後ろ向いてた癖に。こいつ、後ろにも目があるんじゃねぇの?
「よくもやってくれたなぁ〜。人間風情がこのワシに傷を。だが、ワシはこの程度の傷では死なんぞ。」
これは緑色のハゲの台詞。何だ。人間の言葉、喋れたんだ。少しは脳みそがあるらしい。
緑色のハゲがフンッ!!とか言って、気合いを入れる。ゲゲゲ…
グニョグニョと完全メタボな腹の肉が怪しく蠢いて、真横にパックリ裂けた刀傷が瞬く間に塞がった。
「グフフ。剣でワシを殺したければ、腹では無く、首を一撃で跳ねる事だな。
トロル族の真価はこの超再生能力よ。例え、この身が2つに裂かれようとも屁でも無いわッ!!」
解説ご苦労様です。何故、こういう悪役は黙ってりゃ良いのに、自分の能力をペラペラ語り出すのだろう?自慢か?
しかし、厄介ではある。櫛枝に首を薙がれた後、何事もなかったかの様に襲いかかってきたのはそういう訳か。
緑色のハゲの首は大の男の胴回り位ある。あんな太いモンを一撃で跳ね飛ばすのはムリだ……
ああ、こんな時に川嶋が居てくれたら、何か良い策でも考えてくれるんだろうな。
「なぁ〜に辛気臭ぇツラしてんだよ。心配すんな。あのハゲはもう殺ッてる。」
え?殺ってる?あれですか?お前の命はあと3秒的な、そーいうアレ?
「ひ、ひぃえぇ〜〜〜」
緑色のハゲが情けない悲鳴をあげる。わ〜お。ありゃ大変だ。
何と、緑色のハゲのよく肥えた腹からは植物のツタらしきものが生えている。
肉も皮膚も突き破ってにょきにょきと身体の内から外に向かって、縦横無尽にツタが伸びる。
「貴様ぁ〜〜〜ッ!!ワシに何をしたぁ〜〜」
ホント…なにしたんだよ……ツタは今もなお伸び続けて、緑色のハゲの肉を食い破っている。その様は、正直見るに耐えない。
「さっき突いた時お前の傷口に、いのちのきのみを突っ込んでやっただけさ。まあ、きのみにベホマかけたりもしたが…
こまけぇこたぁ気にすんなよ。ベホマかけられたきのみが、お前を肥料にして成長してるだけの事さ。
自慢の超再生能力とやらが仇になったな。お前のカラダを喰らい尽くすまで、きのみの成長は止まらんだろうよ。ワハハハハハ」

おっさん臭い高笑いをあげる石仮面。ワハハじゃねぇよ……
川嶋の立てる策も大抵エグかったが、ここまで鬼畜な策はちょっと記憶に無い。鬼かコイツ…
とは言え、緑色のハゲに同情の余地は無いし、石仮面に命を救われてる身としては文句も言えない。
「ぬくく…では、ワシは…ワシは……」
自分でもわかってるのだろう、緑色のハゲの顔色は悪い(あ、元からかw)
「うむ。死ぬしかないな。」
石仮面は冷淡に告げる。
「そんにゃ〜〜死にひゃくない!!ワシはまだ…し…に…たわばッ!!」
愉快な断末魔をあげて緑色のハゲは絶命した。腹から伸びたツルに頭を断ち割られて。
「外道にはそれなりの死に方がある(キリッ」
格好つける石仮面。外道はあんたの方だよ。正直、ドン引き……
「おいおい。私を非難する前にやるべき事があるだろう?良いのか?助けてやらなくて。
私が見たところ、髪の長い方は大丈夫そうだが、あっちの髪の短い方はヤバそうだぞ?」
スッと伸びた指が櫛枝を指す。そうだッ!櫛枝。それに大河も。ハゲ(故)にやられて倒れ伏す2人に俺はやくそうを握りしめて駆け寄った。
大河の方は無事だった。気を失ってるだけで傷自体は軽傷だ。やくそうを貼っておけば大丈夫。
しかし、櫛枝が……。まともに攻撃を受けたのだろう、首がおかしな方向にねじ曲がってしまっている。
惨い。首の骨が折れてるかもしれない。脈はあるが、安定していない。
「櫛枝ッ!!やくそうだ。飲め!!飲みこめるか?」
俺の呼びかけも虚しく、櫛枝はぐったりとしてピクリとも動かない。
「おいおい。ムリを言ってやるなよ。首が折れてるのに、飲みこめる訳無いだろ?こりゃ、ムリヤリ流しこんでやるしかねぇな。」
ムリヤリ流し…こむ?
「ああ。口移しでな。てめぇがやくそうを咀嚼して、この子の口に流しこんでやるしかないだろ。」
俺が…櫛枝に…口移し?
「当たり前だろ。それしかこの子が助かる道はねぇんだから。
口移し位で動揺してんじゃねぇよ。こんなもんただ、唇と唇が触れ合うだけじゃねぇか。
あ、もしかしてお前、童貞か?なるほど、なら仕方ないな。」

なら、私がやってやろう。と、石仮面が櫛枝に手を伸ばした。
「触るなッ!!俺が…やる」
そうさ。櫛枝は俺の大切な仲間なんだ。こんな事、見ず知らずの怪しい奴にやらせない(女っぽいけど)
俺は、意を決して櫛枝の唇を見据える。ドキドキドキドキ…
「………。さっさとやれよ。童貞。」
うるせぇ。今、やるんだよ。やりますよ?ホントにやっちゃいますよ?
………。
初めてのキスはやくそうの味だった。櫛枝の身体が優しい光に包まれる。
「高須…くん?」
良かった。気がついたみたいだ。櫛枝の頬が少し赤みを帯びている。自分じゃ見えないが、俺はもっと赤くなってると思う。
あれ?でも、やくそうって食べたら身体光ったっけ?てか、やくそうで骨折って治ったっけ?
「光らねぇし、治らねぇな。私がベホマを唱えなきゃ。」
………。
「いやぁ〜若いって良いね。イイモン見せて貰ったよ。」
覚えてろよ……。まあ、櫛枝とキス出来ちゃったのは正直、役得だけれども。
その後、さあ、逃げるか。誰かに見られちゃ厄介だしな。と言う石仮面と一緒に俺たちも城を後にした。
気を失った大河を俺が背負い、櫛枝は自分の足で歩けるまで回復していた。ずっと俯いてるのが少し気になるが……
やっぱり、さっきのキスを気にしてるんだろう。許してくれ。俺も石仮面に騙されただけなんだ。
そして、後になって気付いた。逃げなきゃいけないのは変なアサシンスタイルの石仮面だけで、俺たちは別に逃げる必要は無かったと。
「ふぅ。ここまでくりゃ大丈夫だろ。」
今は城を出て、街からも離れた場所に居る。辺りは真っ暗闇。まあ、夜だから当然だ。何度も言うが、俺たちは普通に宿に帰っても良かった。
「そんな冷たい事言うなよ。こうなったら一蓮托生だろ?」
何でそうなる。俺たちは関係ないぞ?
「助けやったじゃないか。」
まあ、結果的にはそうなった。確かに、こいつに命を救われた。しかし、だからと言ってこいつに付き合って一緒に野宿するのは嫌だ。
「言っとくが、助けたのは今回だけじゃないぞ?」
え?それはどういう……

「まず、ロマリア近郊でこうもりおとこ×4に絡まれて、瀕死だったそこのチビを助けてやったろ?
砂漠でじごくのはさみに苦戦してた様だから、先回りしてじごくのはさみを間引きしてやったりもした。他にも……」
石仮面の話はまるで、俺たちの冒険のダイジェストを語っている様だった。
そして、その影にはいつも石仮面の姿があった。俺は知らない。だが、石仮面が嘘をついている訳は無い。
実際に俺たちの旅を傍で見ていなければ、こんな話は出来ないだろう。なら、人知れず助けてくれていたというのも……
「何者なんだ…?あんた…」
実は生き別れた兄さ…いや、姉さんってオチか?
「いや、残念ながら違うな。私の事は、謎の救世主−マスクド・フロンティア−とでも呼んでくれ」
ダサッ……
「うおお〜〜かっけぇ〜マスクド・フロンティアかっけぇ〜〜!!」
ここに来て、塞ぎがちだった櫛枝が急に立ち直った。確かに、英雄譚かぶれの櫛枝が好きそうな展開だけどさ。
「で、ものは相談だが、私をお前たちの仲間にしてくれないか?」
ほら来た…言うと思ってたよ。
「喜んでッ!!よろしく。フロンティア。」
ちょっと待て櫛枝。俺たちには川嶋が居るだろ!?それに、フロロンティアさんも仲間になりたきゃ、せめてその怪しい仮面外せよ。
命の恩人に対して、偉そうなのは承知の上だ。しかし、言う事はしっかり言わなきゃいけない。
今は川嶋が居ないんだ。だから、俺がしっかりしなきゃダメなんだ。
「ふむ。なかなか困った事を言う奴だ。あいにくとこの仮面は、呪いのアイテムでな。死ぬまで外れん。
私の素顔が見たけりゃ、まずは仲間にしていつか訪れるだろう私の死を看取ると良い。
自分で言うのも何だが、私は結構美人だぞ?期待してて良い。まあ、そう簡単に死ぬ気はないが。
で、川嶋というのは遊び人…いや今は賢者だっけか?確か行方をくらましたんだよな?
なら、そいつが復帰するまでという条件付きで仲間にしてくれ。それなら良いだろう?私は代打みたいなもんだ。」
う〜ん…良いのだろうか……
「私って人間は頭が良くて見目もそこそこ、ついでにとっても腕が立って呪文も結構使えるんだ。
仲間にしない手はないだろう?それに手土産もある。」

フロンティアは懐から、なにやら鈍い輝きの宝玉を取り出した。
「シルバーオーブ。お前たちが探していたモンだよ。
私を仲間にしてくれるなら、コレはお前にやろう。私もラーミアに乗ってみたいしな。」
「何が目的なんだ?ただ仲間が欲しいだけなら、別に俺たちにこだわる必要はないだろ?」
確かに緑色のハゲを瞬殺した辺り、本人の言う通り腕は立つ。というか俺たち3人より、フロンティア1人の方が強いんじゃ……
仲間になってくれば、戦略的に俺たちは助かるが、フロンティアにメリットはあるのか?何が狙いなんだ?
「私の目的は1つだよ。かつて果たせなかった夢。魔王バラモスをこの手で討ちたい。それだけだ。」
………。今まで、ふざけていたフロンティアは急に真剣な調子で言った。
ふぅ…仕方ない、仲間にするか。しかし、こいつを連れて街に入る気になれない。ああ…しばらくは野宿か……
幸いにして、野宿にアホ程文句をつけそうな奴は現在家出中。櫛枝はアウトドア派だし、大河もウマイモン食わせとけば文句は言うまい。
で、俺も宿代が浮くならそれはそれで良いとか思っちゃうタイプ……
「こまけぇこたぁ気にすんな。私はヘビとタマの小せぇ男が嫌いなんだ。」
はいはい。そうですか。ワロスワロス。
「よろしくねフロンティア。私の事はスーパーみのりんと呼んでくれ。」
意味のわからんトコで張り合おうとする櫛枝。
「ああ、よろしく。」
フロンティアは櫛の礼に応えて右手を差し出す。
スーパーみのりんとフロンティアの間に結ばれた、ガッチリと力強い契りを見て、
俺はサマンオサの宿に置きっぱなしになっている荷物の回収を諦めた。苦渋の選択である。
その後、目を覚ました大河とフロンティアの間に一悶着あったが、面倒くさいので割愛。
腹が減ったので夜食のチーズやくそうサンドを食べてから寝る事にする。もう、どうにでもなれだ。知るか。




ぼうけんのしょ1(仮) りゅうじ

しばらく、教会に行けないので、冒険の書を仮書きしないといけない。
これというのも、全部フロンティアのせいである。川嶋、早く戻ってきてくれ。
今回、櫛枝と嬉しい接触事故を起こしてしまった訳であるが、以前よりも何かがときめかない。
もう、川嶋でしか満足出来ない身体になってしまったんだろうか……
それにしても、フロンティアの全体像が妙に川嶋に似てる気がする。気のせい…だよな?
ちょっと背の高さも違うし。他人の空似と言うやつだろうか?

PS.
風の噂に聞いたが、偽王の没後サマンオサはちゃんと復興出来たらしい。いやぁ、良かった良かった。
正直、肉片と化した緑色のハゲを掃除した人間に同情を禁じ得ないが……まる

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