最終更新: text_filing 2010年03月23日(火) 05:02:28履歴
41 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/17(水) 16:03:42 ID:7KXTZeEC
「んー…」
ある日の午後、スーパーの片隅で、万引きより更に恐ろしい何かを
ヤッてしまったのではないかと思われる顔で、高須竜児は唸っていた。
「普通のクッキーを焼くだけじゃ面白くねぇ…か?」
当然その周りに人はいない。いや、いなかった。
「でも、あまり凝ったものじゃなくてもいいんじゃない?」
香椎奈々子を除いて。
一見してみれば、男に何か弱みを握られて一緒にいるのかと思われるが、
実際は竜児がホワイトデーに何をあげるか悩んでいたところを、奈々子が発見したのである。
「そうか?…まぁ、女子がそういうんなら、そうなのか」
「そうよ。さ、早く帰って作っちゃいましょ」
「おぅ、わりぃな。わざわざ」
とあるマンションの一室で、竜児と奈々子はクッキーを作っていた。
もちろん高須家はマンションではないので、香椎家ということになる。
「よし、ちょっと味見てくれるか」
「えぇ」
焼きあがったクッキーを1噛みすると、練りこんだ紅茶の香りが口の中に広がる。
「おいしい…」
「お?嘘はついてねぇな」
「…っ、嘘なんてつかないわよ!」
「いや、香椎は本音をどうも隠そうとするからな。まぁ、最近じゃ、顔見れば
嘘かどうかくらいはわかるけどよ」
「……」
顔を見られるのが嫌になったのか、香椎は下を向いてしまった。
まぁ、この顔にガンつけられたら…怖いか。
「さて…オーブン、ありがとな。長居しても悪りぃし、この礼は、また今度にでもするから」
「ぁ……、うん、じゃあまた。楽しみにしてるわね」
「おぅ」
竜児がいなくなった部屋で、奈々子は一人つぶやく。
「全然わかってないじゃない…」
43 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/17(水) 16:05:02 ID:7KXTZeEC
おーわり。
書きたかったから書いた。
40 名無しさん@ピンキー sage 2010/03/17(水) 16:02:52 ID:7KXTZeEC
小ネタ投稿しまーす。
竜×nanaco
今更ホワイトデーですみません。2つもらいます。
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