竹宮ゆゆこスレ保管庫の補完庫 - 耳かき 泰子の場合
174 ◆TNwhNl8TZY
★「ん・・・ふぁ・・・・・・」
傷付けぬよう注意深く差し込むと、泰子が身悶える。
進入してきたそれを感じ取ると敏感に反応して、その都度小刻みに体を震わせる。
そういう仕草とキツク閉じられた瞼、薄っすらと紅潮した頬が、若干緊張しているのを俺に知らせている。
なにも今日だけじゃない、始めると泰子はいつもこうだ。
「あっ竜ちゃんそこぉ・・・もっとぉ・・・・・・」
「・・・・・・ここか?」
壁に沿って這うように進めていくと、泰子がそこを重点的にしてほしいと言ってきた。
止まり、驚かさないようにゆっくりと注挿させる。
当たる位置を微妙に変えながら、できるだけ繊細に、繰り返し繰り返し。
「くふぅ・・・ん・・・・・・」
特に敏感な箇所に当ててしまったのだろうか。
予期せずして漏れた吐息と背を跳ねさせた泰子に、手を止める。
「んぅ・・・ごめん、もうだいじょぶだから・・・続けて・・・・・・」
無意識に強張っていた体から力を抜き、堪えるつもりでそうしているのか、人差し指を口元に添えた泰子。
開いていた目を閉じるのを待ってから、俺は再度それを動かし始めた。
「・・・・・・っ・・・っ、ぁ・・・・・・」
捩ろうとしてしまう体を、泰子は時折添えた人差し指を軽く噛みしめて耐えている。
薄っすらと色づいていた頬はますます赤みを帯び、触れ合っている部分からじんわりと熱が伝わってくるほどだ。
閉じられた瞼の下は潤みを増してているのか、目尻には光る物もある。
「・・・・・・んっ!」
しばしの間そんな状態が続いてると、泰子が指から口を離し、ブルリと一際大きく震えた。
と、同時に先端に微かに感じた、コツンと何かがぶつかる感触。
油断した。
知らず知らず行きすぎてしまい、一番奥───泰子の弱い部分を突いてしまっていた。
「悪い、痛かったか?」
痛くない訳がない。
普段は触れられもしないところを刺激されたんだ。
ピクンと不規則に跳ねていた体を硬直させ、目尻に珠となって溜まっていた物も、一本の線となって頬を伝っている。
痛くない訳がない、なのに
「うん・・・ちょっとだけ・・・でも、ビックリしただけだから平気・・・だから竜ちゃん」
───もっと、して───
朱に染まった顔の中でもなお映える、赤い唇で紡がれた、その言葉。
ここで止めにしないでほしいという泰子の『おねだり』。
聞き入れ、引き抜いてしまっていたそれをもう一度泰子に当てがう。
「あと少しで終わるから、我慢してろ」
「・・・うん・・・ぁっ・・・・・・んん・・・・・・」
さっき以上に慎重に、注意して泰子の中で動かす。
慌てるな、集中しろ、もっと丁寧に。
そう自分に言い聞かせ、泰子の反応も気にしつつ。
いつもよりも多目に時間を使って、くまなく泰子の中をかき回す。
「・・・よし・・・泰子、もういいぞ」
「あ・・・待って竜ちゃん・・・いつもの、やって・・・・・・いつものぉ、あ・れ」
ハッキリ何とは言わず、含みを持った泰子のセリフに一瞬どれの事を言っているのか考えを巡らすが、すぐにそれが何か思い至る。
今しがた抜いたそれを逆さにし、あのモコモコの綿状の部分───梵天で、耳たぶの溝を軽くなぞりながら奥へ奥へと滑らせていき
「ふぅーーー・・・・・・」
「はぁぁぁ〜〜〜〜〜ん・・・き、きもちいぃ・・・・・・」
最後に息を吹きかけてやって、取り損なっていた耳垢を払う。
これで全行程終了、泰子の耳の中には今や塵一つ残っていない、キレイなものだ。
「・・・・・・ねぇ、竜児もやっちゃんも、さっきからなにやってんの」
と、長時間力を入れっぱなしだった肩を揉んで解していると、今までテレビを見ながらお茶を飲んでいた大河が口を開いた。
そこはかとなく距離を置かれている気がするのは俺の気のせいだろうか。
「何って・・・耳掃除してやってたんだよ、泰子の。見りゃ分かんだろ・・・大河はしないのか? 耳掃除」
うちではするのが当たり前の事だが、世の中にはべつに耳掃除なんて必要ないと思っている人間もいるかもしれない。
ひょっとしたら大河の家ではやらないのが普通なのかもしれないと考え、そう言ったが
「するわよ、耳かきぐらい私だって」
そういう訳でもないらしい。
だったら何でそんなに恥ずかしそうにというか、気まずそうな顔をしてるんだろう。
「はぁ・・・? ・・・じゃあ、どうしたってんだよ」
「・・・私が言いたいのは、なんていうか・・・その、やっちゃんの声っていうか・・・も、悶え方? っていうか・・・」
はぁ?
「べつに普通じゃねぇのか? 単にくすぐったがってるだけだろ」
「え・・・そ、そうなの? あれで?」
「そうだろ」
変なもんでも食ったんじゃないのか、大河のヤツ。
耳掃除をしたら誰だってあんな声を出すもんだろう、少なくとも泰子はずっとああだった。
そりゃあガキの頃は疑問に思った事だってあるが、その頃から泰子は耳掃除をしてやっている最中はあんな声を出していたし、
緊張したり恐がったりだので顔を赤くしていた。
耳が敏感らしく、ついつい体を揺さぶってしまうのもしょっちゅうだった。
それだって全然普通じゃないか。
何らおかしい部分なんてないのに、何を大河は不思議がってやがんだ。それも真っ赤な顔して。
「あ〜ん・・・竜ちゃぁ〜ん、もっとやってぇ〜・・・」
泰子が言う。
だめだ。
これ以上しなくても十分清潔になっているし、あまりやりすぎるとかえって耳の中の皮膚やらを傷めてしまう。
説明しても、フニャフニャと体中を弛緩させて寝そべっている泰子は聞いていないのか、うわ言みたいにもっと、と催促していて効果がない。
相手にするだけ時間のムダだ。
そう決め、時間も時間だし、俺は飯の用意をするために居間から離れた。
「・・・ね、ねぇやっちゃん? ちょっといい?」
「う〜ん・・・なぁにぃ大河ちゃん、どぉしぃたの〜?」
「その・・・み、耳かきにしては、なんだかやっちゃん、すっごく気持ちよさそうにしてるな〜って・・・」
「だってすっごくきもちいぃんだも〜ん・・・もうやっちゃん腰砕けでしゅ」
「う・・・そ、そんなにいいんだ、竜児のみみかき・・・へぇー・・・」
「うん、そんなにいぃのぉ〜・・・気になるんなら、大河ちゃんもしてもらったらぁ? 竜ちゃんの、み・み・か・き」
「私・・・? いいわよ、私は一人でできるし・・・」
「ふ〜ん・・・もったいないなぁ、あんなにきもちよくしてくれるの、竜ちゃんだけなんだけどなぁ・・・
まぁいいやぁ、大河ちゃんが遠慮するんなら、やっちゃんが独り占めし〜ちゃお」
「だから、私はべつに・・・ででででも、やっちゃんがそこまで言うんだったら、一回くらい試してみないことも吝かじゃあないのよ?」
「なら、これから試してガッテ〜〜ン! ・・・けどね、大河ちゃん。覚悟はした方がいいよ〜? あの耳かき・・・ヤミツキになっちゃうから」
「・・・・・・っ・・・りゅ、竜児ー! ちょっと、あの、えっと・・・み、みみみっ耳かいて!!」