ウェディングケーキのお話

ウェディングケーキにまつわる話は、世界中にあり特に欧米諸国にその原形があるように思えます。ここでは、代表的なウェディングケーキの意味と伝説をご紹介致します。
ウェディングケーキの風習の原型はギリシャ神話で男女が永遠の愛を誓い、“パンやビスケットを分かち合って食べた”という話があります。これは、将来食べ物に困らないようにという願いを込めて食べたといわれています。
披露宴のメインイベントであるケーキ入刀は、少し前までは高さを競って作ったイミテーションのケーキが多かったが、最近では生ケーキに入刀する方が大変多くなってきました。実は現在のウェディングケーキのようにケーキが使われるようになったのは、18世紀後半のイギリスからだそうです。但し現在のようなスポンジと生クリームで作ったケーキではなく、洋酒を使ったドライフルーツケーキで作ったケーキでした。19世紀に入ると3段ケーキが登場し3段のウェディングケーキの意味は、1段目は結婚式の参加者と新郎新婦の為、2段目は結婚式を欠席した招待者の為、3段目は1年目の結婚記念日に食べる為だそうです。洋酒を使ったドライフルーツケーキは1年近く保存ができるため1年目の結婚記念日に食べることができるのです。イギリスでは昔から、ウェディングケーキは結婚のシンボルでした。シンボルですから美しく大きくなければいけません。 また、披露宴の来客にお裾分けして持ち帰ってもらったので、家の格式に従って相当大きなものが望まれました。 そこでケーキの内容も、大きさに耐えられる、生地で作られたドライフルーツケーキが選ばれるようになったようです。
ようするに、幸せになった二人がウェディングケーキに入刀しますと、ハッピーウェディングケーキになり、そのケーキを皆様にサービスする事は「二人の幸せを出席者の皆様におすそ分けする」「皆さんも二人のように幸せになってほしい」そんな意味が込められていると思います。
近年、ウェディングケーキをクロカンブッシュ(本来はサント・ノーレと言う)にして、ケーキ入刀をしているカップルが増えてきています。これは、フランスで古くからお祝い事に欠かせないクロカンブッシュというケーキなのです。これは小さなシューをたくさん飴やヌガーでかためて塔の形にした物。これを取り分けて出席者にサービスし喜びを別ち合うものです。クロカンブッシュの時は実際のケーキはサービスされず(上手く切り分けられないため)別に用意されたシューがサービスされる事が多い。本来はシューの上からは入刀出来ませんが、日本では、入刀する所だけスポンジケーキにしてセレモニーを仕上げている現状が多いようです。フランスでは、サント・ノーレのシューを新郎新婦が取り崩して、互いに食べさせあう儀式があるようです。
フランスでは、5月16日にサントノーレ祭りというのがあるそうです。サント・ノーレという司教が紀元690年5月16日に亡くなり、その日を記念日にしたそうです。
サントノーレと言う司教がいた教会が、現在のサント・ノーレケーキの形をしていたのか、それともシューで作ったケーキの様な物を、こよなく愛しよく食べていたのでこのケーキの事をのちにサント・ノーレと名づけたのかな?これは私の個人的な想像です。違っていたらゴメンなさい。
2007年04月20日(金) 22:17:49 Modified by tiebukuro




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