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ドアを開くと部屋の中は真っ暗で、そういえば今日は両親が旅行に行く日だったと思い出す。未だに仲睦まじい両親は、記念日の折に二人きりで旅行に行くのだ。
ギュウと、不意に情けない音を立てて腹が空腹を訴えた。そういえば夕食はどうしたものか。
カップ麺の備蓄も尽きていたことを思い出し、俺は思わず頭を抱えて思案した。
取りあえずすきっ腹を抱えて薄暗いリビングを覗き込めば、テーブルの上の寿司桶に気がついた。

「今日は特別にお寿司を取っておきました。感謝してね。」
添えられた手紙をにぎりしめ、思わずガッツポーズを取ってしまう。母よ、この心遣いには感謝せざるを得ない。
野獣のように荒々しく寿司にありつこうとした瞬間、インターホンが鳴り響いた。お寿司様との神聖なる時間を邪魔されて思わず苛ついてしまうが、無視をしようにも依然インターホンはしつこく鳴り響いている。
仕方なく不機嫌に玄関のドアを開けば、甲高い声が耳をつんざいた。

「何よ、居留守使うつもり!?インターホンが鳴ったら早く開けなさいよね!」

目の前に立っていたのは同じクラスの安藤ひかりだった。

「…何のようだよ」
「ひっどーい!あんたの忘れ物をわざわざ届けてやったのに、なによその言い草!」
やかましく騒ぎ立てるひかりの手には、確かに俺のペンケースが握られてあった。

「すまん、助かった」
素直に礼を言うが、相変わらずひかりはプリプリと憤慨している。
彼女が文句をいうたびに、結わえられたツインテールが揺れる。こいつは割と可愛い顔をしているのに、色々とやかましい性格で損をするタイプだ。

「もー!大体あんたは…」

がみがみと始まる説教を聞き流しながら、俺はリビングに降臨あそばれているお寿司様に思いを馳せた。
あぁ、早く俺の口に入りたいというお寿司様の嘆きが聞こえるようだ…
空腹のあまりにトリップしかけた頭に、ふと名案が浮かんだ。
せっかくの寿司だ、皿も上等なものがいい。
目の前で長々と演説しているひかりの目の前に、俺はゆっくりと手を掲げた。

「ちょっと、なにす…」

何するのよと文句を言いかけたひかりだが、パチンと響いた俺の指の音が彼女の時間を封じる。
口を半開きにしたまま、ひかりは一切の動きを止めて硬直した。

「やっぱり寿司といったらこれだろ!」

棒立ちのひかりを部屋に引きずり込むと、テーブルの上に寝かせる。制服と下着を次々と脱がせるが、ひかりは文句ひとつ言わない。
紺のハイソックスの他は生まれたままの姿になったひかりの上に、俺はお寿司様を丁寧に並べる。

「これぞ男の浪漫…だな」

果たして、テーブルの上には我ながら見事な女体盛りが完成した。
形のよい胸も薄く茂った秘所も隠そうとはせず、少女はただ横たわる。
数分前までは生き生きと動いていたひかりは、今は只の皿になりきっているのだ。
可愛い臍には醤油が溜められ、桜色の乳首には山葵が盛られている。白い陶器のような肌に並べられた寿司が、てらてらと蛍光灯の光を受けて輝いた。
天井をぼんやりと見つめて口を開いているひかりは、今にも動き出しそうなほどに躍動感に満ちている。
この瞬間、まさか自分がこうしてクラスメイトに裸体を観賞されているとは思ってもいないだろう。

「上出来、だな」
上等な夕飯を前に俺は呟く。思いがけず食後のデザートまで手に入ってしまった。
寿司に箸を伸ばしながら、俺はにんまりと笑みを漏らすのだった。

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