小ネタ407

初出スレ:5代目407〜

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「あっっ……ん、むーちゃん」
「その呼び方はやめろ」
 耳元で囁く。
 減らず口は相変わらずだが、ベッドの上では従順で可愛らしい声も出す。
 この半年、彼女の身体を開発したのは自分だ。
 最初は痛がっていたが、今ではすっかり感じるようになった。
 いたずら好きで、寂しがり屋で、好奇心旺盛な彼女は、夏休みだから、と家族がいないのを良いことにこの部屋に居着く始末だ。
帰宅すると、やれご飯まだか、とかレポート手伝え、とかギャーギャー騒ぎ、時々、甘えて誘ってくる。
 毎日襲えば少しはしおらしくなるんじゃないかとも思うが、非常に残念なことに俺にそんな体力はない。
 今日なんて「クールビスしなきゃね」と、キャミソールとパンツ姿で抱きついてきたのだ。
アホか、と彼女を諫めるフリして乗っかってしまう自分も自分なのだが、そこはそれ、男の悲しい性だ。
とは言え、腹が減っては何とやら。夕飯を作り、二人で食べて、更に食器を洗ってから形ばかりの説教をし、ベッドに傾れ込んだのである。
 アホは俺か。
「あっっむーちゃ、むーちゃぁん、だめ、そこっっ」
 だめ、と言われたのでわざと動きを止めた。
「え?」
 実里の潤んだ瞳には、自分の愉悦に浸った表情が映っている。
 普段は色々とやりこめられている分、こういう時位は優位に立たないとな。
「だめなんだろ?」
「あ……」
「……やだ、やめないで。むーちゃん」
「だから、呼び方」
 焦らすように動く。
 熱く絡みついてくるが、誘いには乗らず、しなやかな腰を撫で上げた。
「もー、エロオヤジ」
 30歳はまだ中年じゃない。しかもエロとは何だ。別にエロい事を言えって訳じゃないだろう。
 年上に対する呼び方を教え込んでいるだけだ。
「さんを付けろ、デコ助娘」
「……むーさん?」
「みーのーりー」
 流石にネタが古すぎたか。
 軽くデコピンをかますと、腰を掴んで一気に引き抜いた。
 俺が本気だと、ようやく実里も気付いたのだろう。
 今度はきちんと、俺の名前を呼べた。

「やっだめっっ、む、睦月さん、睦月さぁん」
「いいコだ」
 汗ばんだ額にキスをし、彼女を俯せにひっくり返した。
 白くまろやかな尻を両手で揉みほぐすと、段々と腰を浮かせて来た。
「むつきさん、早く、早くぅ」
 甘く、焦りを帯びたおねだり、太腿からは既に淫液が滴り、ヒクヒクと媚肉が震えている。
 少しやり過ぎたかと反省し、今度はゆっくりと実里の感じる所を擦り上げるように挿入した。
「っっっっっっ」
 散々焦らしたせいか、身体を仰け反らせ、あっという間にイった。今度は声が出ず、ただ口をパクパクさせるのが精一杯らしい。
 だが、ここで終わらせてやる程俺は親切じゃない。
 ゆっくりと引き抜き、抜ききる前に勢いよく奥へと挿入する。
 獣のように後ろから突き上げた。肉がぶつかり合う音、そのリズムに合わせて実里の尻もふるふると震える。
「ひゃぁん、あっっっ、あん、あぁん、やぁ、も、私、イ……のにぃ」
 一度は力の抜けた肉壁が、擦り上げるごとにまたきゅっと締め付けてくる。
「誘ったのは、お前、だろ、実里」
 偉そうに実里を苛めておきながら、全くもって恥ずかしいことに自分も限界に近い。
 だが、これも年上であり、男である自分の意地と面子で、あんまり早くイく訳にはいかない。
 今度は後ろから抱き上げ、身体を揺すりながら右手で乳房を、左手でクリトリスを弄る。
「やっっ、あぁん、だめ、また、まっっっっ」
 制止しようとしているのか、それとも求めているのか、実里は俺の首に腕を絡めてきた。
 汗で張り付いた髪から白い首筋が覗いていた。誘われるように首筋を舐め、軽く吸うと、実里の身体が再び仰け反った。
「あ、あ、ああぁぁぁぁ」

「ねぇ、むーちゃん」
 着替えの後ろから、柔らかくて愛しい身体がくっついてくる。
「だから、その呼び方はやめろ」
「だって、むーちゃんって呼んだ方がいっぱい気持ちいいことしてくれるんだもーん」
「!!!」
 結局、俺は実里には勝てないのだ。




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2010年10月25日(月) 09:53:52 Modified by ID:Bo5P9jtb2Q




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