無題766

初出スレ:5代目766〜769

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「せんせ……気持ち悪いよ」
「なっ、お前、今どこにいるんだ」
何とも心臓に悪い電話を受けて慌てて駆けつけたのは、いかにもな居酒屋だった。
個室の壁にもたれて座り込む彼女と、それを介抱する――野郎は邪魔だ。
こいつらの顔は見覚えがあるぞ。
「え? 先生、どうしてここに?」
質問してきた学生に、彼女を抱えながら答える。
「ああ、気分悪いって電話をこいつからもらったから、迎えに来た。先に失礼するよ、これ、こいつの分な」
紙幣を学生に渡す。いらないというのを、まあまあと押し付ける。一応年上、社会人のたしなみだ。
「……せんせ?」
「帰るぞ」
大人しく抱かれている彼女と俺を見ながら、学生が聞いてくる。
「先生たち、知り合いなんですか?」
「5年前から、な」

近かったので自分のアパートに彼女を連れて行く。ベッドに下ろして冷蔵庫から冷えたイオン飲料を取り出す。
一応洗面器も用意して、彼女の所に戻った。
「おい、大丈夫か。まったく、どれくらい飲んだんだ」
「ビール半分くらい、あとはサワーとかカクテル? なんかみんなが面白がって色々……」
ため息がでる。20になったとはいえ、まだ飲酒初心者にちゃんぽんはないだろうが。それとも下心ありか?
吐き気はないようなので、イオン飲料を少しずつ飲ませる。飲んで、はふうとベッドに転がった姿は。
顔が赤くなって目が潤んでいる。気だるげに俺のベッドにって、心臓に悪い。
しばらく側についていたが、目を閉じたので布団をかけてリビングに移動する。
大学に戻って2年、つまりは彼女も大学2年生ということになる。
この2年で彼女はますます綺麗になった。髪の毛はカラーリングでかぶれたとかで、黒いまんまだがそれが伸びている。
いつまで経っても俺を安心させてくれないどころか、一層気をもませている。
頭を振ってパソコンに向かい、論文の手直しを再開した。

区切りがついてコーヒーを淹れていると、せんせ、と小さな声がする。
彼女はベッドに上体を起こしていた。
「気分はどうだ」
「うん、良くなった。あの、ごめんなさい、迷惑かけて」
らしくないしおらしさに、頭をわしゃわしゃと撫でる。その手をとられた。必死な目が見上げてくる。
「いつまでも、子供扱いしないで」
「してないぞ」
「だって、進路の時もちゃんと考えろとか、化粧とか服とかもまだ早いとか」
言いながらうつむいていく彼女が、可愛くて仕方がない。
「あのなあ、お前、俺の教室に入るって言ったけど適性はともかく、お前の興味は別にあるだろ? そっちにしとけ。
化粧とか、服は、その、俺がどきどきするのもあるけど他の奴に見せたくないから言ってしまっただけで……」
言いながら顔が赤くなるのを感じる。いい年したおっさんが赤面したって、不気味なだけだ。
彼女がまた顔を上げた。
「卒業したら、せんせとずっといたいって言った時、甘えるなって」
「せっかく勉強して大学に入って、興味を持つ分野を見つけたんだ。社会人になってそれに打ち込むべきだろう?」
そこまで言って彼女の頬に手を当てる。
「俺だってすぐに一緒になりたい。だけど社会経験はしておいたほうがいい。それに俺とお前の年の差を考えろ?
俺になにかあった時、残されたのが社会経験のない学歴だけは高いってだったらつぶしがきかないだろう?」
四捨五入したら40になるんだぞ。貯金とか保険とか頑張るつもりだがリスクは少ないほうがいい。
「本当は心配で気が気じゃない。同世代のいい男にさらわれるんじゃないかとか、思ってるよ」
情けない本心を晒すと、彼女が目を見開く。彼女が年の差を子ども扱いされると気にするように、俺は年の差を若い子に
いれあげた中年として気にしている。
「わたし、本気でせんせが好き。本気にしていいの?」
「おう。35の本気を舐めるなよ」

手を彼女の後頭部に回して引き寄せる。最初は軽く、だけどすぐに我慢できずに彼女の唇を、舌を貪る。
同時に首筋を鎖骨を指でなぞると、彼女はそれだけで力が抜ける。
ゆっくりと服を脱がして、酒のせいかいつもより少し体温の高い体にふれていく。ほどよい大きさで、てざわりのいい胸をもむと
ふに、とした感触がたまらない。
「……ん、ふう」
唇を離すと濡れて赤くなっているのにどきりとしながら、乳首を含んで軽く歯を立てる。ここは時間をかけてやるほど、彼女にはいいらしい。
硬くなった乳首を舐め転がし、吸い上げる。上がる彼女の声が高くなっていく。反対側を指でこねると体が小さく跳ねた。
「あ、んん、……」
赤い痕をつけるとため息のような声が漏れる。可愛くてたくさん付けたくなるのを自制するのもいつものことだ。
手のひらで脇腹を撫でると肩に手が置かれる。下腹から柔らかい繁みに指を走らせてくすぐると、くすぐったいのか甘えた声になる。
「っやあ、んんっくすぐったいよ」
可愛いやつめ。
指で内腿をなでると腰が揺れる。唇を落としている左胸がどくんと音をたてた。膝をたてさせて開き、足の付け根に顔を沈める。
ちゅっと吸い付くとびくん、と体が反応する。舌で膣口の周囲をなぞるともう蜜が溢れている。
「はっ、あんっあぁ、ひぅ」
声にあおられながら舌はぬるむ中に入り込む。すすりとり舐め上げても彼女の蜜は、奥から出てくる。
蕾を舌先でなぞると彼女の背中がしなった。小刻みにゆらしながら指を中に沈める、途端に食いつかれたように締め付けられる。
浅いところをぐるりと一周させて、軽く指を曲げてから出し入れする。彼女の感じるところをすりあげると、すすり泣きのような声になった。
蕾も口の中で硬さを増してくる。内腿がふるふる震えだし中もぐにぐにとうねってくる。
指を増やして奥まで入れる。蕾をしごくとひときわ高い声を上げて彼女が達した。指がびくびくと動く彼女の中で締められる。

用意をして彼女の中に入る、いつもこの瞬間にはえもいわれぬ幸せを感じる。熱く包んでくれる感覚が先端から全体にいたるのだ。
彼女が背中にすがり付いてきて、そのいじらしさにも愛しさを覚える。
抱きしめてゆっくりと奥まで挿入する。
「せんせ、大好き」
「俺は愛してる」
息をついた彼女に言うと、彼女の顔がいっそう赤くなる。少し引いてまた入れる、ゆっくりと彼女の弱いところをこするとまた、腰が揺れる。
きゅうっと締め上げられて搾り取られそうになる。だがねちこさなら負けない。彼女の反応を見ながら小刻みに揺すったり、こね回したり。
途中で膝に抱き上げると、体重で奥まで届いて彼女がのけぞって喉を見せる。それに唇を這わせながらぎゅっと抱きしめる。
「すごく、可愛い。俺だけに見せて」
「せ、んせだけだよ、ああっん」
腰を持ち上げて落とす。柔らかい壁にこすられる感覚がたまらない。また彼女を組み敷いて、付き入れを繰りかえす。
勢いが増して限界が近い。奥を突いた時に彼女が体を強張らせて震えた。
「あ、あああっー」
きゅうきゅうとしぼられて俺も達した。いつもよりも多い気がする。
汗だくになりながら彼女を抱きしめる。俺をみつめて微笑んでくれる笑顔に手放せない思いが強くなる。

「なあ、明日指輪買いに行こうか」
肩を抱いて目を見ながら提案する。指輪を買って、彼女のご両親にも挨拶して。
目をまんまるにした彼女に口付ける。
「5年でここまできたんだ、あと5年くらい我慢する。だからお互い頑張ろうな」
15も年下の彼女。これからも俺ははらはらし通しかもしれないが、頷いてくれた彼女のことを思えば怖いものはない。
こうして一緒にいる幸せをこれからも続けられるようにと、俺は彼女を抱きしめる。








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2011年05月24日(火) 01:59:45 Modified by ID:2C3t9ldb9A




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